2022.6.23

ハドルミーティングとは?メリットやSlackの機能としての使い方

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ハドルミーティングとは、10〜30分程度の短時間で行うミーティングのことだ。必要な際に必要なメンバーのみで行うのが特徴で、効率化につながる会議のスタイルとして注目されている。この記事では、ハドルミーティングの概要やメリット、Slackなどのツールを活用する方法を解説する。

ハドルミーティングとは?短時間ミーティングのメリット

ハドルミーティングとは、必要に応じて短時間で行うミーティングのことである。働き方を見直す流れが広まる中、企業においては時間を有効活用して生産性を高めることが求められる。ハドルミーティングは、時間を効率的に使える新しい会議のスタイルとして注目されているのだ。

短時間で話し合いができるハドルミーティングを導入すると、さまざまな場面でメリットが得られる。ハドルミーティングの概要や導入のメリットを詳しく見ていこう。

ハドルミーティングとは

ハドルミーティングとは、10〜30分程度の短時間で行う会議を意味する。「ハドル(Huddle)」はアメリカンフットボールに由来している言葉であり、試合中に行われる作戦会議を指す。

ハドルの制限時間は25秒となっており、選手は限られた時間で情報を共有しなければいけない。ハドルミーティングは、ハドルの効率的な情報共有の仕組みをビジネスシーンに応用したものである。

ハドルミーティングのキーワードは「必要」だ。定例で開かれる会議とは異なり、ハドルミーティングは必要が生じたタイミングでしか開催されない。従来のカンファレンス型の会議スタイルに対し、このような会議のやり方はジャストインタイム型と呼ばれる。

議題が複数ある場合はじっくりと時間をかけて話し合う必要があるが、単発のプロジェクトに関する情報共有であれば、短時間のハドルミーティングで事足りるだろう。ハドルミーティングを積極的に導入することで、不要な会議を削ることが可能となるのだ。

ハドルミーティングのメリット

ハドルミーティングのメリットとして、以下の4つが挙げられる。

・ 生産性の向上が期待できる
・ チームやプロジェクトで情報共有を適切に行える
・ オンライン会議でできる、オフィスの場合でも広い会議室が不要
・ リモートワークの課題、コミュニケーション不足の解消

ハードルミーティングは生産性に良い影響をもたらすほか、コミュニケーションの課題解決にも有効だ。導入を検討する際の参考として、ハドルミーティングのメリットを理解しておこう。

生産性の向上が期待できる

ハドルミーティングを導入すると、生産性の向上が期待できる。定例で会議を開くスタイルでは、会議室の予約や日程調整などの工数が発生するだろう。

その点、必要に応じて突発的に開かれるハドルミーティングは、簡易的なスペースでさっと話し合うのが基本である。話し合いが終わったらすぐに解散するスタイルのため、無駄話で会議が長引くこともない。

またハドルミーティングの参加者は、必要なメンバーだけに限定される。関わりのない会議に参加する必要がなくなるため、業務に集中しやすくなるだろう。意思決定までの流れがスムーズになることも、生産性アップに大きく影響する。

チームやプロジェクトで情報共有を適切に行える

ハドルミーティングを取り入れると、適切な情報共有が可能となる。チーム間のコミュニケーション方法として、メールやチャットツールを活用するケースは少なくない。しかし、テキストで情報をやりとりすると、発信側と受信側の間に認識のずれが生じる可能性がある。

情報の誤認識や伝達漏れは、プロジェクトの進行を妨げる要因となりうる。また、情報の重要性の捉え方に温度差があれば、対応が遅れて取り返しがつかなくなることもあるだろう。

情報の内容や重要性の認識をチーム間でそろえるためには、要所要所でハドルミーティングを行うのが得策だ。互いの認識を確認し合うことでミスコミュニケーションの発生を防ぎ、情報を正しく共有することにつながる。

オンライン会議でできる、オフィスの場合でも広い会議室が不要

スペースが制限されない点もハドルミーティングの大きなメリットだ。チャットツールの通話機能などを活用すれば、オンライン上でハドルミーティングができる。まさに、リモートワークが推進される昨今に適した会議のスタイルといえるだろう。

オフィスでハドルミーティングを行う場合は、わざわざ広い会議室をとる必要がない。ミーティングをしたくても、会議室不足ですぐに話し合いができないケースは少なくないだろう。

その点、ハドルミーティングは数人が集まれる程度の省スペースで実施できる。会議室をおさえる手間がなくなるほか、本当に必要とするメンバーのために会議室を空けておけるのだ。

リモートワークの課題、コミュニケーション不足の解消

ハドルミーティングは、リモートワークにおけるコミュニケーション不足の解消にも役立つ。リモートワークにはさまざまなメリットがある一方で、コミュニケーションの課題が懸念されているのも事実である。

リモートワーク中のコミュニケーションを活性化させるためには雑談が有効だが、オフィスのように顔を合わせられないことから、意思疎通が困難だと感じる人は少なくない。

ハドルミーティングは、そのようなコミュニケーション不足の解消にも大きな影響をもたらす。オンライン上で気軽に行えるため、音声コミュニケーションのハードルが下がり、チーム間のやりとりが活発になるだろう。

雑談の機会が増えることで業務にメリハリが生まれれば、個々のパフォーマンスが向上する効果も期待できる。

関連記事:テレワークで効果的なコミュニケーションは「雑談」!鉄板の雑談ネタ10選

ハドルミーティングの実施方法(オフィス編)

上述のとおり、ハドルミーディングはオンラインでもオフラインのオフィスでも行える。まずは、オフィスでハドルミーティングを実施する方法を理解しておこう。ここでは、ハドルミーティングに必要な設備や備品を紹介する。

コミュニケーションスペースの設置

オフィスでハドルミーティングを促進する際は、専用のコミュニケーションスペースを設置しよう。ハドルミーティングを行うためのスペースはハドルスペースと呼ばれ、ソファ席やボックス席などの種類がある。

ファミリーレストランのようなソファ席やボックス席はくつろいだ雰囲気があり、社員同士が気軽に話しやすい。ソファの背もたれがパーテーション代わりになるため、プライバシーを適度に守れるのもメリットだ。

または、椅子がないスタンディングタイプのハドルスペースを設置する方法もある。ハドルミーティングは短時間かつ必要最小限で行うことが前提のため、わざわざ椅子を用意する必要がない。

立ったまま作業をすると、クリエイティブな発想が活性化されたり、無駄話の抑制につながったりする。結果として、より良いアイデアの創出や生産性の向上が期待できるだろう。

関連記事:パーソナルスペースとは?広い、狭いの意味や職場での注意事項

備品の用意

ハドルスペースを確保したならば、以下の備品を用意しよう。

・ ホワイトボード(インタラクティブホワイトボード)
・ ディスプレイモニター
・ スタンディングデスク

ハドルスペースにホワイトボードやディスプレイモニターを設置すれば、議題や情報を全員で一斉に共有できる。情報が可視化されることでハドルミーティングが円滑に進むほか、参加者が議題に集中しやすくなるだろう。

インタラクティブホワイトボードとは、いわばホワイトボードの進化版だ。ホワイトボードとディスプレイモニターの役割を兼ね備えており、資料を映し出した画面にそのまま書き込める。なかには、異なる端末からの書き込みに対応している製品もある。

ハドルスペースに椅子を用意しないのであれば、通常よりも高さのあるスタンディングデスクを設置しよう。それほど大きなサイズではなくても、数人分の端末やノートを置けるスペースがあれば十分である。

ハドルミーティングの実施方法(オンライン編)

ハドルミーティングをオンラインで実施したい場合は、ツールの活用を検討しよう。SlackやGoogle meetなどのツールを導入すれば、手軽にオンラインでハドルミーティングを行える。

以下では、ハドルミーティングにおすすめのツールを3つ紹介する。ぜひツールを選ぶ際の参考にしてほしい。

・ Slack
・ Google meet
・ Zoom

Slackには「ハドルミーティング」機能がある

Slackには、ハドルミーティングでの利用を想定した「ハドルミーティング」機能が備わっている。2021年6月にリリースされた機能であり、音声のみのコミュニケーションに特化しているのが特徴だ。

以前から搭載されている「Slackコール」でも音声会話ができるが、通話するまでには少々手間がかかる。その点、Slackハドルミーティングは、チャンネルまたはダイレクトメッセージに表示されるボタンをクリックするだけで通話を開始できる。

必要なタイミングですぐに使えるほか、自分の姿がカメラに映し出されないため、より気軽なコミュニケーションが可能となるだろう。

Google meetやZoomの利用

オンラインでハドルミーティングを行う際は、Google meetやZoomを利用する方法もある。Google meetはGoogleサービスとの連携性に優れており、Googleカレンダーにハドルミーティングの予定を書き込むと、指定したグループに属するメンバーに通知が届く。

PCであればブラウザ上で起動できるため、専用アプリをインストールする手間がかからないのもメリットだろう。

一方のZoomは、世界でトップクラスのシェアを誇るWeb会議ツールである。高画質かつ高音質で通信環境が比較的安定しているため、オンラインでも円滑にハドルミーティングを行えるだろう。

さまざまな機能が搭載されており、例えばレコーディング機能で内容を録画・録音すれば、ハドルミーティングに参加できなかったメンバーへの情報共有もスムーズだ。

ハドルミーティングのツール選びに迷った際は、それぞれの特徴を比較しながら自社に合うものを探してみよう。

関連記事:Google meetの使い方を解説!便利さ視点からzoomとも比較します

まとめ

ハドルミーティングとは、必要が生じた際に行う短時間のミーティングのことである。アメリカンフットボールで作戦会議を意味するハドルに由来し、主に10〜30分程度で行われるケースが多い。

ハドルミーティングを実施すると、生産性の向上や情報共有の円滑化、コミュニケーション不足の解消などが期待できる。オンラインまたはオフィスでハドルミーティングを実施し、時間の有効活用につなげてみてはいかがだろうか。

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、マーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。
また、事業領域の主軸となっている人事関連の情報やトレンドの知見を有し、ご支援している顧客のマーケティング活動を推進する上で人事分野の情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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『MarkeTRUNK』編集部

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