2022.7.21

募集要項とは?必要な項目や応募数アップを見込める書き方、注意点を解説

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募集要項とは、業務内容や給与、勤務時間、応募条件など、求人票に書かれている項目を指す。募集要項の書き方次第で応募数アップを見込めるものの、募集要項には必須項目や禁止項目が法律で定められている。

この記事では、募集要項に書くべき項目や禁止項目、応募数アップを見込める書き方について解説する。

募集要項とは?

募集要項とは業務内容や給与、勤務時間、応募条件など、求人票に記載されている項目を指す。応募者は募集要項を確認したうえで、応募する会社を決めるはずだ。

そのため、募集要項の書き方次第で応募者アップが見込めるだろう。しかし、応募要項の作成に力を入れていない企業は少なくない。事務的に作成された募集要項では他社との差別化ができないため、よい人材を集めることは簡単ではないだろう。

他社との差別化を図り、魅力ある募集要項を作成することが重要である。

ジョブディスクリプションとの違い

募集要項と混同される用語として、ジョブディスクリプションが挙げられる。どちらも人材の募集時に提示される情報という共通点はあるものの、重視する内容が異なっている。

ジョブディスクリプションとは、業務内容の詳細や責任範囲、業務が必要な理由、必要なスキルといった項目を詳しく記載するものだ。それに対し、募集要項は給与や勤務時間といった待遇に関する情報を記載しており、業務内容の説明は職種と簡単な説明にとどまるため、ジョブディスクリプションほど詳しくない。

つまり、ジョブディスクリプションは「業務内容」を、募集要項は「待遇」を重視している点が相違点といえるのだ。ジョブディスクリプションは、社員各自がそれぞれの役割を明確にし、職務における責任のありかを配分する「職務分掌」を進める場合にも活用されている。

関連記事:職務分掌とは?必要な理由やデメリットは何か

募集要項に必要な項目、書き方は?

人材を募集するにあたって、募集要項に記載すべき項目や禁止されている項目が法律で定められている。これらの項目を理解したうえで、募集要項を作成する必要があるのだ。

また、記載があるとよい項目や、応募者からの疑問が出やすい項目も存在する。ここでは、募集要項に必要な項目や禁止項目とその書き方について解説する。

法律で定められている必須項目

募集要項では以下の項目を記載することが法律によって定められている。

・ 業務内容
・ 契約期間
・ 試用期間
・ 就業場所
・ 就業時間
・ 休憩時間
・ 休日
・ 時間外労働
・ 賃金
・ 加入保険
・ 募集者の氏名または名称
・ 雇用形態(派遣の場合)

裁量労働制を採用している場合は、みなし時間を明確に記載する必要がある。時間外労働においても、割増賃金を明確に記載しなければならない。

これらの項目を漏れなく記載することで、有効な募集要項として認められるのだ。もし、抜けや漏れがあった場合は、ハローワークや求人サイトといった求人媒体に掲載されない可能性があるため、注意が必要だ。

近年では職業安定法の改正もあり、内容を詳細に記載する必要が出てきているため、記載ルールをしっかり確認することが必要だろう。

記載が禁止されている事項

募集要項では、記載が義務づけられている項目と反対に労働基準法や男女雇用機会均等法、最低賃金法、雇用対策法、職業安定法によって、以下に示す項目の記載が禁止されている。

・ 性別の制限
・ 年齢の制限
・ 差別表現や主観表現
・ 最低賃金を下回る給与
・ 嘘や誇張表現

ただし、性別と年齢の制限に関しては例外となるケースが存在する。たとえば、現金輸送車の求人では男性に限定することが認められている。年齢に関しては明確な理由がある場合に限り例外として認められるものの、別途書面を作成したうえで、裏付けとなる法律や省令を記載することが必要だ。

他社と差別化できる項目

応募者が募集要項を見た際、必要な項目の情報が書かれているだけでは差別化ができず、魅力的には感じないはずだ。募集要項に記載することで、他社との差別化ができる項目が存在する。

以下のような応募者が注目しているであろう項目や、気にしていそうな内容を記載することで興味を惹き、応募数アップにつなげられるはずだ。

・ 求める人物像
・ 福利厚生
・ 会社独自の制度
・ 労働環境改善の取り組み

ワークライフバランスを充実させるような福利厚生があれば、応募者にとって魅力的だろう。社内研修や資格取得支援制度といった会社独自の制度も、他社との差別化になるはずだ。

残業時間削減の取り組みといった労働環境改善に対する取り組みも、労働時間の削減を叫ばれる昨今において欠かせない内容といえるだろう。

応募者から疑問が出やすい項目

募集要項の中には、業務内容や就業場所、応募用件といった項目がある。しかし、これらの項目を明確に書かなければ、応募者が疑問を感じてしまう場合があるのだ。ここでは、募集要項で疑問が出やすい項目の書き方について解説する。

業務内容の書き方

業務内容は、働いている姿をイメージできるよう、具体的に記載することがポイントだ。業務内容が簡易的または曖昧な書き方になっている場合、どんな業務内容なのかがイメージできないため、応募者の興味を惹くことは難しいだろう。

たとえば、飲食店の従業員といっても洗い場や調理、接客だけではなく、経理といった事務職も考えられる。どんな職種を求めているのかを記載し、業務内容をイメージできるような文言を加えるとよいだろう。

就業場所の書き方

応募者にとって就業場所は気になる項目だ。通勤経路や通勤時間を選ぶ基準にしている応募者もいるだろう。募集要項に記載している勤務場所がひとつであるにもかかわらず、実際には複数個所に勤務先があり、通勤が負担になってしまうケースも存在する。

入社後のミスマッチを防止するためにも、就業先を明確にする必要がある。職種によって勤務場所が異なる場合は、求人票を分けて掲載したほうがよいだろう。

関連記事:ミスマッチとは?企業やビジネスにおける定着率の高い組織をつくるための秘訣

試用期間の書き方

試用期間も応募者にとって気になる問題だ。試用期間中は、賃金を低く設定する企業が一般的だろう。試用期間の有無自体を書き忘れる企業も多く、入社後に試用期間があることを初めて知り、トラブルに発展するケースも少なくない。

入社後のトラブルを防止するためにも、試用期間の有無と給与や勤務先といった条件を具体的に記載することが必要だ。

応募条件の書き方

応募条件は、応募者が特に気になる項目のひとつといえるだろう。応募するハードルを下げることで、多くの応募者を集められるだろう。しかし「未経験者大歓迎」のような記載をした場合、求める人材が集まらず、人材育成にコストが必要になるケースがある。

業務を遂行するために最低でも必要と思われる能力を考えたうえで、応募条件を記載することが大切だ。

また、書き方もポイントになる。例として挙げられるのはパソコンスキルだ。「パソコンができる方」のような記載の場合、どれくらいのレベルなのかが応募者にはわからないだろう。「Excelの関数を使える」「Excelのグラフを作成できる」というように、何ができればいいのかを具体的に書くとよい。

参考:・厚生労働省「労働者を募集する企業の皆様へ~労働者の募集や求人申込みの制度が変わります~
・厚生労働省「公正な採用選考の基本

応募数アップを見込める書き方と注意点

募集要項の書き方を工夫するだけでも、応募数アップの効果が見込める。自社の強みや求める人物像を明確にすることで、応募者の興味を惹けるはずだ。トラブルを防止するために、賃金や条件を明確に記載することも必要である。

ここでは、応募数アップを見込める書き方と、募集要項作成時の注意点について解説する。

応募数アップを見込める書き方

募集要項は、書き方を工夫することで応募数アップを見込める。自社がどんな企業なのか、どんな人材を求めているのかを示すことで、応募者から興味を持ってもらえるのだ。

自社の強みをアピールすれば、応募者から興味を持ってもらえる。業務内容以外にも、社内研修や時短勤務、テレワークやリモートワーク、企業風土といった自社独自の強みがあるはずだ。

特に近年では、働き方に注目する応募者も増えてきている。自社が掲げている働き方の方針や事例を募集要項に記載すれば、応募者からの興味を惹けるだろう。

求める人物像を明確にすることも応募数アップにつながるだろう。応募者は、企業がどんな人材を求めているのかが気になるはずだ。資格や経験だけではなく、人柄や性格といったパーソナルな部分といったペルソナを明確に記載しておけば、条件に合った人材からの応募が増えるだろう。

反対に、条件に合わない人材の応募は減少するはずだ。求める人物像を記載することで、会社と人材とのミスマッチ防止にもつながるだろう。

このように、企業が求める人材に自社で働きたいと思ってもらえるような情報発信をおこなうことは採用マーケティングのなかでも「採用広報」と言い、進める前にまずは自社の魅力を見つけることが重要である。

関連記事:採用マーケティングで重要な「ペルソナ」とは?その設計方法や具体例を解説

採用広報とは?取り組む目的、ポイントを解説

募集要項作成時の注意点

募集要項の作成時には、注意すべき点が存在する。賃金や条件の書き方に注意することで、トラブル防止や他社との差別化につながるのだ。募集要項に記載されていた賃金と、実際に支払われる賃金が異なるケースは、代表的なトラブルのひとつだろう。

魅力的な賃金を記載すれば応募者が増えるため、賃金を曖昧に記載するケースがある。しかし、トラブルに発展するのであれば、それはけっして効果的な方法とはいえない。入社後の不要なトラブルを避けるためにも、賃金は明確に記載することが大切だ。

わかりやすい文章で記載することもポイントだ。ありきたりの表現や読みにくい文章では応募者に読んでもらえず、興味を惹くことは困難だろう。客観的な視点で作成することを意識し、数字を使用するなど具体的に表現することが大切だ。

中学生でもわかるような文章を意識するとよいだろう。

まとめ

募集要項とは、業務内容や給与、勤務時間、応募条件といった求人票に記載されている項目を示したものだ。魅力ある募集要項を作成できれば、他社との差別化が図れ、よい人材を集めることができるだろう。

募集要項には、法律によって記載が必要な項目や禁止されている項目が定められている。これらの項目を理解したうえで、募集要項を作成する必要がある。また、募集要項の書き方を工夫することで、応募数アップの効果が見込めるのだ。

自社の強みや自社が求める人物像を明確に記載すれば応募者の興味を惹け、また賃金や条件を明確に記載することでトラブル防止にもつながる。魅力ある募集要項の書き方を理解し、良い人材の獲得につなげよう。

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、マーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。
また、事業領域の主軸となっている人事関連の情報やトレンドの知見を有し、ご支援している顧客のマーケティング活動を推進する上で人事分野の情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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『MarkeTRUNK』編集部

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