2022.1.13

カスタマージャーニーって何?採用でも活用できるマーケティング手法を解説!

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カスタマージャーニーとは、マーケティングにおけるフレームワークのひとつである。採用活動においては、自社の認知から採用に至るまでの過程を表しているのだ。この記事では、カスタマージャーニーの基礎知識や採用において注目を集める背景を解説する。

カスタマージャーニーとは?

まずはカスタマージャーニーの意味を、マーケティングの場合と採用の場合に分けて解説する。

マーケティングにおける意味

カスタマージャーニーとは、マーケティングにおけるフレームワークのひとつである。フレームワークとは、ビジネスを進めておくうえで基本となる枠組みのことだ。

すなわち、カスタマージャーニーとは、架空のユーザー像(ペルソナ)が、自社の商品やサービスを認知してから購入に至るまでの流れを表したものである。

ひと昔前まではテレビや新聞といったマスメディアを通して、企業と消費者は接点(コンタクトポイント)を持っていた。しかし、ソーシャルメディアや口コミサイトをはじめとする、インターネット上の情報源が急速に発達した現在では、企業と消費者の接点は急激に増えたといえるだろう。

このような状況において、顧客の行動プロセスが理解できれば、どのタイミングでどのような情報を提供すればいいのか判断しやすくなる。カスタマージャーニーを設定することで、ペルソナの行動や心理状況などを把握しやすくなるのだ。

関連記事:カスタマージャーニーとは何か?マーケティングに不可欠なフレームワークをどう作成するのか

採用領域で用いられる際の意味

採用領域で用いられるカスタマージャーニーは、求職者が自社を認知してから、採用に至るまでの経緯を表したものだ。企業と消費者の接点が増加したように、企業と求職者の接点も増えている。

例えば、SNSやホームページなどのインターネットを通じて、企業を認知した求職者もいるだろう。そこで、自社が求める人材を確保するためにも、自社を認知してから内定を出すまでの各プロセスを深く理解しておくことが重要となる。

つまり、カスタマージャーニーを活用して各プロセスを深く理解できれば、「どこで自社とマッチした求職者と接点が持てるか」「この情報はいつ提供するのがベストなのか」などが明確になるだろう。

また、採用戦略を進めていくにあたって、計画の詳細を詰めていくのに役立つフレームワークで「4C分析」がある。4C分析とは、「Customer Value(顧客にとっての価値)」「Cost(顧客の負担)」「Convenience(顧客にとっての利便性)」「Communication(顧客とのコミュニケーション)」の4つの頭文字を取った、顧客側の視点で戦略を考える際に用いられる代表的なフレームワークだ。採用活動の場合は、「顧客」を「ターゲット人材」に置き換えてカスタマージャーニーと組み合わせて考えると更に効果的となるため、こちらも分析に役立てたい。

関連記事:「4C分析」が採用候補者からの応募を集めるカギ?母集団形成につなげる方法を解説!

採用において注目を集める背景

採用においてカスタマージャーニーが注目を集める背景は、以下の3つである。

・ 就活生・転職者の情報収集手段が多様化しているため
・ 採用に至りやすい人材の行動特性を把握するため
・ 採用候補者視点での自社の見え方を知るため

注目を集める背景について詳しく見ていこう。

就活生・転職者の情報収集手段が多様化しているため

採用においてカスタマージャーニーが注目される理由のひとつに、求職者の情報収集手段が多様化していることが挙げられる。先述したとおり、ひと昔前までの情報収集手段は、テレビや新聞、雑誌といったマスメディアが中心だった。

しかし、現在はインターネットを活用することでも、さまざまな情報を入手できるようになっている。企業と求職者の接点が増えたことにより、カスタマージャーニーの重要性が注目されているのだ。

求職者との接点が増えたことで、「いつ」「どこで」「どのような情報を提供するのか」といった情報の提供プロセスの設計は、企業にとって欠かせないものとなっている。むやみに情報を提供し続けても、自社の求めている求職者に届かない可能性もあるためだ。

例えば、自社のホームページの更新に力を入れても、SNSしかチェックしない求職者に情報が届く可能性は低いだろう。つまり、自社が必要としている求職者が、どのような媒体を利用して、どのような手段で情報を手に入れているのかなどを確認することで、求職者に必要な情報を提供できるのである。

また、カスタマージャーニーを利用して求職者の行動を把握できれば、採用コストの削減にもつながる可能性もある。求職者の行動を踏まえて、採用活動のPDCAサイクルを回すことで求職者が利用している媒体・情報収集手段がわかるようになる。PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取った言葉で、業務改善に役立つフレームワークのひとつである。つまり、カスタマージャーニーを利用することで、最適な時間やコスト・工数で効率よく採用活動を行えるのだ。

採用に至りやすい人材の行動特性を把握するため

カスタマージャーニーを採用に活用すれば、採用に至りやすい人材の行動特性を把握できる。例えば、カスタマージャーニーを利用して各プロセスを深く理解すれば、「どの段階で自社が就職先の候補となるのか」「どの流れになれば、面接を受けてもらえるのか」といった行動パターンを把握できるだろう。

行動特性がわかれば、求職者が求めていることが理解できるため、適所で必要な情報を提供しやすくなるのだ。特に、インターネットが普及した現代において、必要な情報のみを探し取り入れる人は少なくない。

そのため、求職者にとって適切なタイミングで情報を提供しなければ、「求めていた情報ではない」と判断され、応募や面接などその後のプロセスまで至らない可能性もあるだろう。そこで、カスタマージャーニーを活用して、求職者の行動特性を把握できれば、効率よく自社をアピールできるのである。

採用候補者視点での自社の見え方を知るため

カスタマージャーニーを活用すれば、採用候補者視点での自社の見え方がわかる。採用活動は、求職者の視点に立って行動するのが重要である。しかし、ビジネスにおいて、企業目線で物事を進めてしまう企業は少なくないだろう。

しかし、カスタマージャーニーは、求職者視点に立たなければ成立しないのである。例えば、カスタマージャーニーを設定する前には、求職者の行動や心理状況を把握することが重要だ。アンケートや聞き取り調査といったリサーチをすることで、活用できるカスタマージャーニーの設定ができるのである。リサーチで得た結果を整理する際も、企業目線ではなく求職者目線に立って行動しなければならない。

つまり、カスタマージャーニーを活用することで、必然と求職者視点での自社の見え方を把握できるのである。自社の見え方がわかれば、採用活動における改善点や方向性の見直しにも活かすことができるだろう。

採用マーケティングにおける活用方法

採用マーケティングにおける活用方法は、以下の3つである。

・ 自社にマッチしやすい人材が使用する採用サービス・ツールの把握
・ どのような流れで応募~内定承諾に進んでいるのか知る
・ 各段階で適切なコミュニケーション内容を考える

それぞれの活用方法を詳しくチェックしよう。

自社にマッチしやすい人材が使用する採用サービス・ツールの把握

カスタマージャーニーを活用すれば、自社にマッチしやすい人材が使用する採用サービスやツールを把握できる。求職者によって、利用する採用サービスやツールは異なっている。例えば、以下のような採用サービスやツールの活用が考えられるだろう。

・ 自社の採用ホームページ
・ 企業説明会
・ SNS
・ 転職エージェント

つまり、カスタマージャーニーを活用すれば、効率よく自社にマッチしやすい人材を集められるサービスやツールを把握できるだろう。

どのような流れで応募~内定承諾に進んでいるか知る

カスタマージャーニーを活用すれば、どのような流れで応募から内定承諾に進んでいるのか知れるのも特徴のひとつだ。カスタマージャーニーを作成する際、「自社の認知・興味」「応募・選考」「内定」「内定承諾」など、各プロセスを分類する。

そこで、各項目における求職者の行動パターンを分析すれば、どのような流れで内定承諾まで進んでいるのかを把握できるのである。例えば、以下のような例が考えられる。

・ 採用ホームページを何度も確認したのち、エントリーした
・ 会社説明会に参加したのち、企業ホームページを確認したうえで応募した
・ 福利厚生や社長のメッセージなど、企業に関する情報を集めたうえで応募した

求職者の行動を理解すれば、「どのような情報に興味を持ってもらえるか」「どこに力を入れて情報発信するべきなのか」などを可視化できるのである。得た情報を用いてPDCAサイクルを回せば、より適切なタイミングで必要な情報を届けることもできるだろう。

各段階で適切なコミュニケーション内容を考える

採用マーケティングにおいてカスタマージャーニーを活用すれば、各段階で適切なコミュニケーション内容を考えられる。

例えば、求職者が数十名程度であれば、メールや対面でのコミュニケーションで適切な情報を伝えることができるだろう。しかし、企業によっては求職者が数百名から数千名に昇ることも少なくない。

また、求職者が一斉にエントリーするとは限らず、各々のタイミングで応募してくるのだ。新卒者だけではなく、中途採用を希望する人も含めると、必要な情報を伝えるタイミングはさらに難しくなるだろう。

そこで、カスタマージャーニーを活用すれば、適切なタイミングで必要な情報を伝えやすくなるため、求職者に応じた対応を行える。例えば、営業職を希望する求職者と、技術職を希望する求職者に対しては必要な情報も異なるため、コミュニケーションの内容も違ってくる。

ほかにも、新卒者と中途採用者であれば、社会経験の有無によってコミュニケーションの内容も変化するだろう。そのため、カスタマージャーニーを活用して、求職者のプロセスがわかれば、適切な情報を伝えやすくなるのだ。

まとめ

カスタマージャーニーとは、マーケティングにおけるフレームワークのひとつである。採用活動におけるカスタマージャーニーでは、自社の認知から採用に至るまでの過程を表しており、重要な要素だといえるだろう。

近年はマスメディアだけではなく、インターネットを活用した情報収集が発達したことにより、企業と求職者の接点は増加した。そのため、カスタマージャーニーを活用して、適切なタイミングで必要となる情報を届けることが重要である。

ほかにも、カスタマージャーニーを利用することで、求職者の視点に立てる利点もある。企業目線だけでは理解できなかった改善点も見つかるだろう。

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、マーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。
また、事業領域の主軸となっている人事関連の情報やトレンドの知見を有し、ご支援している顧客のマーケティング活動を推進する上で人事分野の情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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『MarkeTRUNK』編集部

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