2021.9.28

インターンシップの募集で選考を行う目的は? 選考手法を6つ解説!

読了まで約 5

■インターンシップとは 種類と目的

■インターンシップを成功させるために重要なポイント

■インターンシップの募集方法

■多くの企業が用いている選考手法とは?

■インターンシップにおける6つの選考手法

インターンシップの意義と目的とは?

インターンシップとは「就業体験」のことで、日本では主に就職前の学生が一定期間企業で就業体験を行うことを指す。
企業や業界によってそれぞれに違った形があるが、近年では入社後の早期退職やミスマッチを未然に防ぐために、自社の風土にマッチした候補者の母集団形成に効果が大きい施策として、採用活動に取り入れる企業が増えている。
HR総研の調査によれば2022年新卒採用活動における「ターゲット層を獲得するための施策」で、すべての企業規模において「インターンシップの活用」が最も多かった。その割合は大企業では34%、中堅企業では58%、中小企業では27%だった。(ProFuture株式会社/HR総研

グラフ:インターンシップの意義と目的とは

ここでは、インターンシップの種類や目的をおさらいして、次に実施のポイントと募集方法を押さえる。
最後に募集者を選考する手法とポイントを紹介しよう。

まず、インターンシップには長期と短期の2種類があり、その違いによって開催時期や目的、報酬の有無なども変わってくる。
それぞれの特徴を整理しておこう。

1. 短期インターンシップ
1日~1か月程度の短期間で実施されるプロジェクトで、ほとんどの場合、学校の休暇時期と重なる夏季(6月~8月)や冬季(9月中旬~12月)に行われることが多い。
プログラムとしては実務経験ではなく、企業見学やグループディスカッション、グループワークなど、イベント的な内容で開催される傾向にあるため、基本的に参加による報酬は発生しない。

多くの学生に業務内容を知ってもらうことを目的として実施している企業がほとんどで、募集はインターンシップ開催の1、2ヶ月前を目途に行われる。

2. 長期インターンシップ
3ヶ月以上の継続労働で行われるプロジェクトで、なかには1年以上にわたって取り組むものもある。

内容は、社員と大差のないレベルで実務経験に携わるものがほとんどで、実務を通して、企業や業界についてより理解を深めてもらうことができる。

開催時期は通年、募集も通年にわたり、全学年の学生を対象に行われることが一般的だ。
長期の場合は、社員同様、責任ある仕事を任されることになるため、時給制や日給制などで報酬も支払われることが多い。

関連記事:
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インターンシップを成功させるポイントと募集方法

インターンシップを成功させるために重要なポイントは十分な事前計画の準備と、有効な(自社にマッチした)募集方法の選択だ。

まず、特に重要な事前計画は主に以下の2点となる。
・実施の目的を設定する
・目的に適した実施期間を設定する

インターンシップ導入にあたってはじめに行うべきことは、実施する目的を明確に設定することだ。
業界への理解を深めてもらう、指導経験を通じて社内の教育スキル向上を図る、社会貢献をする、など目的が明確化されることで、対象とする学生や人数、整えておくべき体制の判断がしやすくなる。

例えば、業界や事業のアピール、社会貢献を目的とする場合には、対象学生を学部や専門分野によって絞る必要はないだろう。
一方で、専門的な知識を必要とする内容の場合は、特定の学部に限定するなど、目的に応じた学生の募集を行うことができる。

また、目的に適した実施期間を設定することも重要なポイントだ。
大学の授業の一環的な立ち位置で行う場合には、1日から2週間以内といったように短期間でのインターンシップを開催する企業が多いようだ。

また、募集方法も重要なポイントだ。
主に以下のようなものがある。
・自社のホームページで募集する
・大学のキャリアセンターで募集する
・求人サイトやアプリを使って募集する

まず、最も簡単な方法としてあげられるのが、自社のホームページに募集要項を掲載して告知することだ。
しかし、それだけだと自らアクセスしてくる学生のみにしか知ってもらうことができず、潜在的なターゲットを逃しかねない。
同時にSNSで拡散をするなど、多くの学生がその募集要項にアクセスするための工夫が必要となる。

関連記事:採用オウンドメディアとは?最新の採用手法を徹底解説!

また、大学のキャリアセンターを利用して告知を行えば、学生の目に触れる機会も多く、1度に多数の学生にインターン開催について知ってもらえる。
しかし、大学によっては多くの企業から募集がかかっていることもあるため、採用の難易度は上がるだろう。
オリジナリティを意識し、他の企業との差別化を図って、上手くアピールをしていくことがポイントだ。

加えて、求人サイトや求人アプリを利用した場合、パソコンやスマートフォンを駆使して、自分が知りたいときに自宅でも情報を集めることが可能である。学生側にとっても手軽に情報収集や応募をすることができ、募集内容によっては多数の応募を見込めるだろう。
ただし、掲載料や採用の仲介手数料などコスト面がかかるため、そこを考慮してから募集を行うようにするべきだ。

各媒体の募集容項には、自社がどのような学生を求めているのかをできるだけ具体的に、絞って書くようにする。
また、インターンシップのユニークな取り組みや学生への支援制度など、学生の目に魅力的に映るアピールポイントがあれば記載する、などといったような工夫を凝らすことも重要だ。

より多くの学生に知ってもらい、応募を集めることができれば、その中から自社が求めている優秀な学生をインターンシップに迎え入れることができる確立も上がるだろう。
少しでも多くの学生にアプローチするならば、告知は複数の方法を利用するのが理想的である。

また、募集するだけでなく、社内体制の構築や実施計画書の作成と社内への配布、事故への備え、誓約書の作成など、その後の受け入れ体制を整えておくことも大切だ。

募集者を選考する目的と選考手法

参加者の募集が成功し、想定以上に集まった場合は、自社が求めている人物像によりマッチした人材に参加してもらうためにも、参加者を選考する必要が出てくる。

想定外に応募者が殺到するといった、まさかの事態に慌てて選考をするのではなく、受け入れられる参加者数以上に応募があった場合にも欲しい人材を逃がさないため、選考方法をあらかじめ決めておくことが重要だ。

そこで次では、どのような選考方法があるのかについて紹介していこう。

<インターンシップの選考方法>
【書類】
インターンシップの選考で多く用いられているのが、履歴書やエントリーシートといった書類の提出による選考だ。

1. 履歴書
履歴書は基本的な項目が決まっており、名前や年齢をはじめとした基本情報や、学歴、取得資格など、今までの経歴やスキルが記載されており、選考の際の判断材料にすることができる。

2. エントリーシート
項目は企業によって異なるが、一般的には応募した動機や学生時代に尽力したこと、自己PRの内容などによって応募者の意図や参加への意思を読み取り、審査する。

【適性検査】
応募者の能力や人柄を判断するために適性検査を用いる企業もある。

3. Webテスト
代表的なものにSPIがあるが、SPIは能力検査と性格検査に分かれており、読解力や計算力と一緒に応募者の性格もテストすることができる。

【面接】
応募者が多い場合には、面接が複数回行われる場合もある。

4. 個人面接
応募者1人に対して時間をかけて深く掘り下げて質問をして、その内容や態度を評価する形式となる。

5. グループ面接
限られた時間の中で簡潔に話ができるか、他の応募者が話をしている際の聴く姿勢などが評価のポイントとなる。

6. グループディスカッション
課題に取り組む際の姿勢やコミュニケーション能力、協調性、論理的思考力などのスキルが身についているのかを判断する。

このように、選考方法にはさまざまな種類がある。
「書類のみ」などどれか1つの方法で行うことも可能であるし、「書類と面接」などといったように組み合わせて行うこともできる。

どの方法を用いる際にも一番重要なことは、事前準備をしっかりとしておくことだ。
まずは、より企業にマッチした優秀な人材に参加してもらうためにも、どのような人材が欲しいのかを明確にし、自社に合った選考方法を入念に検討するところからはじめる必要があるだろう。

まとめ

・インターンシップとは「就業体験」のことで、日本では主に就職前の学生が一定期間企業で就業体験を行うことを指す。近年では早期退職やミスマッチ対策に効果が大きい施策として、採用活動に取り入れる企業が増えている。HR総研の調査では、2022年新卒採用活動における「ターゲット層を獲得するための施策」で、すべての企業規模において「インターンシップの活用」が最も多かった。インターンシップにおける種類と目的は次のとおりだ。1.短期インターンシップ:1日~1か月程度で行われる。多くの学生に業務を知ってもらうことを目的としている。2.長期インターンシップ:3ヶ月以上の継続労働。実務を通して、企業や業界について理解を深めてもらう。

・インターンシップを成功させるために重要なポイントは十分な事前計画の準備と、有効な募集方法の選択だ。特に重要な事前計画は、実施の目的を設定することと、目的に適した実施期間を設定することである。実施する目的を明確化することで、対象とする学生や人数、整えておくべき体制の判断がしやすくなる。また、目的に適した実施期間を設定することも重要なポイントであり、大学の授業の一環的な立ち位置で行う場合には、短期間でのインターンシップを開催する企業が多いようだ。

・インターンシップにおいて、募集方法も重要なポイントとなり、次のような方法がある。【自社のホームページで募集する】自社のホームページに募集要項を掲載して告知することが最も簡単な方法だ。しかし、より多くの学生の目に触れるようSNSなどでアピールを行う必要がある。【大学のキャリアセンターで募集する】学生の目に触れる機会も多く、1度に多数の学生にインターン開催について知ってもらえる方法だ。ライバルの企業も多いため、差別化を図る必要がある。【求人サイトやアプリを使って募集する】学生側にとっても手軽であり、募集内容によっては多数の応募を見込める。コスト面を考慮する必要がある。
・参加者の募集が想定以上に集まった場合は参加者を選考する必要が出てくる。想定外の事態に慌てて欲しい人材を逃がさないためにも、選考方法をあらかじめ決めておくことが重要だ。

・どのような選考方法があるのかについて紹介していこう。1.履歴書:名前などの基本情報や、今までの経歴・スキルが記載されており、選考の際の判断材料にすることができる。2.エントリーシート:記入されている内容から応募者の意図や参加への意思を読み取り、審査する。3.webテスト:代表的なSPIは、読解力や計算力と一緒に応募者の性格もテストすることができる。4.個人面接:時間をかけて深く掘り下げて質問をして、その内容や態度を評価する。5.グループ面接:限られた時間の中で簡潔に話ができるか、他の応募者が話をしている際の聴く姿勢などが評価のポイントとなる。6.グループディスカッション:取り組みへの姿勢やコミュニケーション能力、協調性、論理的思考力などのスキルが身についているのかを判断する。

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、マーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。
また、事業領域の主軸となっている人事関連の情報やトレンドの知見を有し、ご支援している顧客のマーケティング活動を推進する上で人事分野の情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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『MarkeTRUNK』編集部

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