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ホームページリニューアルに際して気を付けておきたいこと

2020.10.29
読了まで約 4

企業ホームページをリニューアルするタイミングというのは、実にさまざまです。情報や機能、デザイン刷新により新たな成果を出したいという目的があるでしょう。確実に目的を達成し、成果を出すために、ぜひ気をつけたいことがあります。

今回はホームページリニューアルを実施するに当たり、やるべきことや、気を付けておきたいことをご紹介します。

ホームページリニューアルは目的の明確化が重要

企業ホームページをリニューアルしたいという要望が社内から出てきた場合、さまざまな理由が考えられます。

・デザインやコンテンツを刷新したい
・決済機能や投稿予約機能などの機能を追加したい
・サイト更新の手間と時間を削減したい
・問い合わせが来ない、売上が思うように上がらないなどコンバージョン率が低い
・競合他社がホームページのリニューアルを行った
・ブランディングを強化したい

このような要望は、何らかの課題から出てきたものでしょう。しかし企業ホームページをリニューアルする際には、この漠然とした目的をさらに深堀して、ゴールを明確化することが成果を出すためには必要不可欠です。

そのために、まず一番にやるべきことは、現状分析とリニューアルのゴールを策定することです。

現状分析とリニューアルのゴール策定手順

そこで、現状分析のやり方と、ホームページリニューアルのゴールを策定するまでの手順をご紹介します。

1.自社サイト分析による現状課題を明確化

自社サイトを分析し、現状課題を洗い出します。

・Googleアナリティクスを活用する 「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツールを利用している場合は、自社サイトのアクセス数やユーザーの傾向や属性を詳細に確認し、分析してみましょう。人気があるコンテンツは何か、どこからの流入が多いのかなどを通して、ユーザーの利用動向を把握します。そして自社サイトが得たいお問い合わせや購買などに、どの程度結び付いているかを確認します。

もし思うような成果が出ていない場合は、どこに問題があるのかを探ります。

・「Google Search Console」でホームページの改善点を探る
Googleがホームページ運営者向けに提供している「Google Search Console」は、自社サイトの課題探しに有効です。HTMLマークアップ、URLの正規化、モバイルフレンドリーについてや、検索エンジンからの流入キーワード、Googleでのインデックス状況、内部リンクと被リンクの状況などを知ることができます。

・UX/UI改善のためにユーザーテストを行う
UX(ユーザーエクスペリエンス)やUI(ユーザーインターフェース)などのユーザビリティを改善することは、どのようなホームページリニューアルの目的であっても重要なことです。UX/UI改善の王道のやり方として、ユーザーテストがあります。ユーザーテストとは、自社サイトのターゲット層に合致する消費者に、実際の利用シーンに沿って自社サイトを使ってもらい、その様子を観察して問題点を洗い出す定性調査手法です。作り手側が見落としていた点、ユーザーのリアルな声を知ることができるので、サイト改善に役立ちます。

2. 競合サイト分析による自社サイトとの比較

・競合サイトのコンテンツと比較する
競合サイトを閲覧・分析し、自社サイトとあらゆる比較を行います。例えば、競合サイトにあって自社サイトにないコンテンツは何か、必要であれば補填するなどして差を埋めていきます。

・フレームワークで競合分析をする
「3C分析」や「4P分析」などのフレームワークは、自社サイトと競合サイトを分析・比較するのに役立ちます。3C分析では、Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3Cそれぞれについて分析し、自社の強みや戦略を知ることができます。

4P分析では、Product(製品)、Price(価格)、Place(立地・流通)、Promotion(広告・販売促進)の4つのPそれぞれについて、競合他社と比較します。ホームページを含めて分析・比較することで、ホームページリニューアルのヒントを得られるでしょう。

3.サイトリニューアルのゴール設定

自社サイトと競合サイトそれぞれの分析を行ったら、自社サイトの現状課題が浮き彫りになっているはずです。そこから今回のホームページリニューアルではどの課題を解決すべきかを定めます。複数ある場合は優先順位を決めて、ゴールを明確に設定します。

例えば、「お問い合わせが少ない課題を解決する」「競合他社サイトのリニューアルを受け、自社サイトの全体の見直しを行う」などが挙げられます。

そしてゴール設定をしたら、目標数値も定めておくと成果を確認しやすくなります。例えばお問い合わせを増やしたい場合、「月に5件だったところ、15件に増やす」といったように目標数値を明確にします。

ホームページリニューアル時に気を付けたいこと

ホームページリニューアルのゴールが明確になったら、リニューアルに向けて具体的に進めていきます。その中で、特に気を付けておきたいことをご紹介します。リニューアル前後でチェック項目として活用してみてください。

1.  ドメインはできるだけ変更しない
ホームページリニューアルの際、ドメインを変更する必要がない場合は、極力、変更しない方向で行うのをおすすめします。自社ホームページをブックマークしているユーザーにとって、ドメイン変更となれば、再度、ブックマークしてもらう手間になってしまいます。 また、検索エンジンの検索順位を落とす恐れもありますし、自社の名刺やパンフレットに記載のURL変更などの手間も要します。

2. ドメインを変更する場合はリダイレクトを行う
もしドメイン変更が必須の場合には、旧ページから新ページに適切にリダイレクトを行う必要があります。リダイレクトとは、あるページにユーザーが訪れたときに、自動的に別のページに転送することを指します。リニューアル後に旧ページに訪れたユーザーに対して不便を感じさせてしまうほか、SEOの観点でもマイナスになる恐れがあるため、必ず行いたいことです。

リダイレクトがされていないと、例えばGoogleは新しいページを別ページとして扱ってしまうため、ページの評価が一度リセットされてしまいます。そのため、リニューアル後に、検索結果における順位を一気に下げてしまうこともあります。

ホームページリニューアル時には、「301リダイレクト」という方法でリダイレクトを設定することで、検索エンジンに新ページを検索結果に出してもらうことができます。 また、ドメイン変更する場合は、内部リンクの旧URLを新URL変更し、リンクチェックを入念に行うことも重要です。

3. 404エラーページの設定を行う
サイトリニューアル時に削除したページがある場合は、そのページにアクセスした際に404エラーページを返すように設定する必要があります。ただ単に「Not Found」と書かれただけのページが出てくれば、ユーザーは離脱してしまいます。親切丁寧な案内を記載した404エラーページを表示させることで、ホームページからの離脱を防ぐことにつながります。

4. 有益なコンテンツは残す
すでにSEOで高い評価を得ているホームページがリニューアルする場合、Googleなどの検索エンジンにすでに高く評価されているコンテンツは、できるだけ残すのをおすすめします。特にページタイトルは変更しないようにしましょう。

5. サイト構成が変わる場合はサイトマップをGoogleに再送信する
リニューアル後に、サイト構成が変わる場合には、必ずサイトマップをGoogleに再送信しておきましょう。Google Search Consoleから送信できます。

まとめ

◆ホームページリニューアルは目的の明確化が重要である。漠然とした目的をさらに深堀して、ゴールを明確化することが成果を出すためには必要不可欠。

◆現状分析とリニューアルのゴール策定のためには、自社サイト分析による現状課題を明確化し、競合サイト分析による自社サイトとの比較を行い、課題を洗い出した上で、サイトリニューアルのゴール設定をするとよい。

◆ ホームページリニューアル時に気を付けたいこととは、1.ドメインはできるだけ変更しない、2.ドメインを変更する場合はリダイレクトを行う、3.404エラーページの設定を行う、4.有益なコンテンツは残す、5.サイト構成が変わる場合はサイトマップをGoogleに再送信する である。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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