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GTM(Googleタグマネージャー)とは?概念から設定まで解説

2025.10.10
読了まで約 15

タグはアクセス分析などに必要ですが、通常タグの追加や削除はHTMLを編集しなければなりません。GTMとは、Googleが提供しているタグマネジメントツールのことです。Webサイトやホームページ、リスティング広告などにタグを設置できるほか、どれくらいの成果が出ているかを計測し、一括で管理することがGTMの役割です。GTMを使用することで、タグの管理や更新が容易になり、ウェブサイトのパフォーマンス分析や最適化が効率的に行えます。

本記事では、GTMの基本的な概念から使い方、初期設定などを解説しますのでぜひ参考にしてください。GTMの導入により、マーケティング担当者やウェブ管理者は、複雑なコーディングスキルがなくてもタグの管理や分析が可能となります。さらに、GTMを活用することで、ウェブサイトの変更やキャンペーンの追跡をより迅速かつ正確に行うことができ、デジタルマーケティング戦略の効果を最大化することができます。

関連記事:タグ(tag)って何?今更聞けないタグについて説明します

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GTMとは

GTM(Google Tag Manager)は、Googleが提供する無料のタグ管理ツールです。Webサイトやホームページ、リスティング広告などにタグを設置し、それらを一括で管理することができます。GTMを使用することで、HTMLを直接編集せずにタグの追加や削除、更新が可能となり、アクセス解析やマーケティング施策の効率化に大きく貢献します。

GTMの主な特徴は以下の通りです。

・無料で利用可能:Google アカウントがあれば、誰でも無料で利用できます。
・簡単な操作性:複雑なHTMLの知識がなくても、直感的なインターフェースで操作が可能です。
・多様なタグに対応:Google AnalyticsやGoogle広告だけでなく、様々なサードパーティ製のタグにも対応しています。
・リアルタイムでの更新:タグの変更をリアルタイムで反映させることができます。
・バージョン管理機能:過去の設定に戻すことが可能で、安全に運用できます。

GTMを導入することで、Webサイトのパフォーマンス測定や改善が容易になります。また、GTMは定期的に機能がアップデートされるため、常に最新のタグ管理技術を利用することができます。これにより、修正作業やタグの計測を効率化でき、即座に分析や改善を行うことが可能となります。

GTMは多くのアクセス解析担当者やマーケティング担当者に愛用されており、Webサイト運営において欠かせないツールの1つとなっています。

GTMの基本理解

ここまで、GTMの概要を解説してきました。ここからは、GTMの基本理解として、覚えておくべき用語やその意味を説明します。GTM(Google タグマネージャー)を効果的に活用するには、その基本的な概念と用語を理解することが不可欠です。

GTMは、Webサイトやアプリケーションにタグを簡単に追加・管理できるツールですが、その仕組みを理解するには、いくつかの重要な概念を把握する必要があります。これらの概念は、GTMを使用してタグを効率的に管理し、ウェブサイトのパフォーマンスを最適化するための基盤となります。

以下に、GTMを使用する上で重要な用語とその意味を詳しく説明します。これらの用語を理解することで、GTMの機能をより効果的に活用し、ウェブサイトのデータ収集と分析を改善することができます。GTMの基本を押さえることで、マーケティング戦略の精度を高め、ビジネスの成長につなげることが可能になります。

アカウント

アカウントとは、後述するコンテナを管理するグループのことを指します。基本的には、1会社1アカウントで管理するケースが多いです。つまり、1つの会社で複数のホームページを保有していたとしても、アカウント自体は1つだけになります。一方で、1つのホームページを2つの会社で管理している場合は、アカウントが2つになるということです。

GTM(Googleタグマネージャー)のアカウント構造は、階層的になっています。最上位にアカウントがあり、その下にコンテナ、さらにその下にタグやトリガー、変数が配置されています。この構造により、GTMでは効率的にタグを管理することができます。

アカウントの設定は、GTMを導入する際の最初のステップです。アカウントを作成する際は、会社や組織の構造を考慮し、適切な名前を付けることが重要です。また、アカウントレベルでユーザー権限を設定できるため、セキュリティ面でも重要な役割を果たします。GTMの効果的な利用には、アカウントの適切な設定と管理が不可欠です。

コンテナ

GTMを利用する(タグを設置する)ホームページのことを指します。1つのホームページにつき1つのコンテナで分けるのが一般的です。もしくは、1ドメイン単位でコンテナを分けるケースもあります。コンテナは、GTMの中核となる要素であり、タグ、トリガー、変数などの設定を格納する容器のような役割を果たします。

コンテナの設定は、GTMを効果的に活用する上で非常に重要です。適切にコンテナを設定することで、複数のウェブサイトやアプリケーションにわたってタグを効率的に管理できます。また、コンテナ内でバージョン管理を行うことで、タグの変更履歴を追跡し、必要に応じて以前の設定に戻すことも可能です。

GTMのコンテナを正しく設定することで、ウェブサイトのパフォーマンスを向上させ、より正確なデータ収集が可能になります。さらに、コンテナを適切に構成することで、セキュリティリスクを軽減し、ウェブサイトの信頼性を高めることができます。

ワークスペース

ワークスペースとは、コンテナ内にあるGTM(Googleタグマネージャー)の設定変更や修正を行うための作業環境のことです。GTMの無料版では、1コンテナに対して3つのワークスペースを同時に利用できるようになっています。

ワークスペースの注意点は、ホームページごと、もしくはタスクごとにワークスペースを分けることです。なぜならワークスペースの仕組み上、1つの設定変更が同様のワークスペースにも同時に反映されてしまうからです。つまり、2人の担当者がそれぞれの修正箇所を担当しているものの、1人の担当者が設定を保存してしまったばかりに、もう1人の担当者が行っている作業に悪影響が及ぶかもしれないのです。

これらを防ぐためにも、必ずホームページもしくはタスクごとにワークスペースを設置しましょう。GTMのワークスペースを適切に管理することで、複数の担当者が同時に作業を行う際のコンフリクトを避けることができます。また、ワークスペースを使い分けることで、本番環境に影響を与えずにテストや新機能の実装を行うことも可能になります。

GTMのワークスペースを効果的に活用することで、タグ管理の効率化とWebサイトのパフォーマンス向上につながります。複雑なタグ管理も、GTMのワークスペース機能を使いこなすことで、より簡単かつ安全に行うことができるでしょう。

タグ

タグとは、GTM(Google Tag Manager)において、ウェブサイトに設置する計測用のコードのことを指します。GTMを利用することで、HTMLを直接編集せずにタグの管理や設定が可能になります。タグは、後述するトリガーが引かれたタイミングで機能する仕組みとなっています。

GTMでは様々な種類のタグを設定できます。例えば、Google Analyticsのタグ、コンバージョン計測用のタグ、リマーケティング用のタグなどがあります。これらのタグをGTMで一元管理することで、ウェブサイトの分析や広告効果の測定を効率的に行うことができます。

タグの設定は、GTMのインターフェース上で簡単に行えるため、技術的な知識がなくてもマーケティング担当者が直接タグを管理できるようになります。これにより、タグの追加や変更のスピードが向上し、マーケティング施策の迅速な実行が可能になります。

また、GTMを使用することで、タグの実装に関するエラーのリスクを軽減できます。GTMには、タグの動作を確認するためのプレビュー機能やデバッグ機能が備わっているため、本番環境にタグを反映させる前に、正しく動作するかどうかを確認できます。

トリガー

トリガーとは、GTMにおいてタグが発火する条件を指定する重要な機能です。具体的には、「コンバージョンが発生したタイミング」や「お問い合わせフォームが送信されたタイミング」などを設定できます。GTMのトリガーは非常に柔軟性が高く、用途に応じて複数の要素を組み合わせて条件を決定することが可能です。

例えば、「特定のページにアクセスした時」「ユーザーが特定のボタンをクリックした時」「スクロールが一定の深さに達した時」などの条件を設定できます。これらの条件が満たされた際に、関連するタグが発火し、データの収集や分析が行われます。

GTMのトリガーを適切に設定することで、より精度の高いデータ収集と分析が可能になります。トリガーの設定は、マーケティング担当者やアクセス解析担当者にとって非常に重要な作業となります。GTMを活用することで、HTMLの編集なしにトリガーの追加や修正が可能となり、効率的なタグ管理とデータ収集が実現できるのです。

関連記事:トリガーとは?MAにおけるトリガーの役割も合わせて解説します

変数

変数とは、その時々の状況によって変わる可能性があるものを条件として設定することです。GTMにおいて、変数は動的なデータを扱うための重要な要素です。たとえば、商品数の多いECサイトではそれぞれの商品によって購入金額が異なるため、商品ごとの変数が必要になるでしょう。

変数は、タグの計測値やトリガーの条件として設定できます。GTMでは、ユーザー定義変数とビルトイン変数の2種類が用意されています。ユーザー定義変数は、特定のニーズに合わせてカスタマイズできる変数で、ビルトイン変数はGTMにあらかじめ組み込まれている変数です。

GTMの変数を適切に活用することで、より柔軟で正確なタグ管理が可能になります。例えば、ページURLやクリックされた要素のテキストなど、さまざまな情報を変数として取得し、それをトリガーやタグの設定に利用できます。これにより、GTMを使ったウェブサイトの分析や最適化がより効果的に行えるようになります。

バージョン

バージョンとは、タグやトリガー、変数を「作成した時点」の状態で保存できる機能のことです。GTMでは分析を繰り返すため、その時々によって設定を変更する必要があるでしょう。GTMの使用において、タグの設定や修正を頻繁に行うことは珍しくありません。

そういった場合、「過去に設定していたバージョンに戻したい」といったことが度々起こりやすく、それらを解決する機能としてバージョン機能が用いられます。GTMのバージョン管理機能を活用することで、異なる設定を比較したり、問題が発生した際に以前の状態に戻したりすることが容易になります。

また、バージョン機能はチーム作業においても有用です。複数のメンバーがGTMの設定を行う場合、各自の変更履歴を追跡し、必要に応じて特定のバージョンに戻ることができます。これにより、GTMを用いたウェブサイトの分析や最適化作業がより効率的かつ安全に行えるようになります。

YMT(Yahoo Tag Manager)とは

YTM(Yahoo Tag Manager)は、ウェブサイトに専用タグを設置することで簡単に管理、配置、更新するためのタグマネジメントツールです。GTMと同様に、YTMは訪問者の行動を追跡するために使用されるスクリプトやコードの断片で、広告やマーケティングキャンペーンの効果を測定するためにも活用されます。

YTM(Yahoo Tag Manager)の主な特徴と機能は以下の通りです。

●複数のタグを一元管理でき、サイトのコードに直接アクセスすることなくタグの追加や更新ができます。
●新しいタグを簡単かつ素早く導入できるため、製品キャンペーン等の立ち上げや変更が容易になります。
●タグマネージャーを使用することで、サイトのコードが整理され、パフォーマンスの向上が期待できます。
●タグの動作を本番環境デプロイ前にテストを実施できる機能があり、エラーを検出するためのデバッグ機能も備えています。
●Yahooの広告および分析ツールとシームレスに統合され、他のサードパーティツールとも幅広く連携が可能です。

YTMを使用することで、ウェブサイト管理者やマーケターは、タグの管理を効率化し、より迅速かつ正確にデータを収集・分析することができます。これにより、GTMと同様にウェブサイトのパフォーマンス向上や、マーケティング施策の効果測定を容易に行うことが可能となります。

GTMとの違い

YTM(Yahoo Tag Manager)と GTM(Google Tag Manager) はどちらもウェブサイトのタグを管理するためのツールです。
ただ、いくつかの違いがありますので詳しく説明します。

1. サポートされるエコシステム
YTM: Yahoo広告や分析ツールとの統合・連携が強みです。Yahoo!広告プラットフォームを利用している場合に特に利点を発揮します。
GTM: Google AnalyticsやGoogle広告、それ以外多くのGoogle製品およびサードパーティツールとの統合がスムーズです。GTMはより広範囲なツールとの互換性があり、多様なマーケティングニーズに対応できます。

2. ユーザーインターフェースと使いやすさ
YTMとGTMはそれぞれで巨大なプラットフォームですのでユーザーインターフェースに違いはありますが使いやすいことは間違いありません。GTMは特に直感的な操作性と豊富なドキュメンテーションが特徴で、初心者でも比較的容易に使いこなせるよう設計されています。

3. カスタムタグの作成
YTM: 特定のカスタムタグ作成が出来る機能はありますが、詳細かつ細かななカスタマイズには制限がある場合があります。
GTM: YTMとは逆に非常に柔軟にカスタマイズが可能です。カスタムHTMLタグやJavaScriptの埋め込みが簡単にできます。より高度なタグ管理やカスタマイズが可能です。GTMは複雑な条件設定やトリガーの組み合わせなど、より細やかなタグ管理を実現できます。

4.データの統合と分析
YTM: Yahoo!のデータプラットフォームとの連携が強みで、Yahoo!広告の効果測定に優れています。
GTM: Google Analytics 4(GA4)との完全な統合により、より包括的なデータ分析が可能です。GTMを使用することで、GA4との連携が簡単に行え、ユーザーの行動追跡やコンバージョン測定などの高度な分析が可能になります。

5.グローバル対応
YTM: 主に日本市場向けに最適化されています。
GTM: 世界中で広く使用されており、多言語対応や国際的なマーケティングキャンペーンの管理に適しています。GTMは、グローバルなデジタルマーケティング戦略を展開する企業にとって特に有用なツールとなっています。

GTMの導入メリット

GTM(Googleタグマネージャー)を導入することで、ウェブサイトのタグ管理が大幅に効率化され、多くのメリットが得られます。GTMの導入によって得られる主な利点として、以下の4つが挙げられます。

1. タグを一元管理できる
2. ページの表示速度の低下を防止できる
3. GTMのタグ設置場所を自由に設定できる
4. 公開前にGTMのプレビューで動作確認ができる

これらのメリットにより、ウェブサイトの管理者やマーケティング担当者は、より効果的にタグを運用し、サイトのパフォーマンスを向上させることができます。GTMを活用することで、タグの管理にかかる時間と労力を削減し、より戦略的なマーケティング活動に注力できるようになります。

さらに、GTMはGoogleアナリティクスやその他のマーケティングツールとシームレスに連携することができ、データ収集や分析の精度を高めることができます。これにより、ユーザーの行動をより正確に把握し、効果的なマーケティング施策を展開することが可能になります。

GTMの導入は、ウェブサイトの運用効率を高め、データドリブンなマーケティング戦略の実現を支援する強力なツールとなります。以下では、それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

タグを一元管理できる

GTMを導入すると、複数のタグを一括で管理することが可能です。GTMを導入していない場合は、ページのHTMLにタグを設定しなければいけません。複数のタグを用いていたり、異なるページにタグを設置していたりすると、タグの管理が煩雑になるでしょう。

GTMでは、タグをいつ・どこに設置したのかを一覧で管理できます。これにより、タグの管理を効率化できるほか、HTMLを編集する手間がなくなり、作業コストの削減にもつながります。さらに、GTMを使用することで、様々な種類のタグ(例:Google Analytics、Facebook ピクセル、AdWords コンバージョンタグなど)を一つのインターフェースで管理できるようになります。

GTMの特徴として、タグの追加や修正が容易に行えることが挙げられます。例えば、新しいマーケティングキャンペーンを開始する際に、GTMを使えば迅速にタグを追加できます。また、既存のタグの設定を変更する必要がある場合も、GTMのインターフェースから簡単に行えるため、ウェブサイトの本体コードを触ることなく柔軟な対応が可能です。

このように、GTMを活用することで、タグ管理の効率化、作業時間の短縮、そしてウェブサイトのパフォーマンス向上につながります。タグ管理の一元化は、デジタルマーケティングの効果測定や最適化において非常に重要な役割を果たすのです。

ページの表示速度の低下を防止できる


HTMLで設定したタグの数が多くなるほど、ページの表示速度は遅くなります。その点、GTMで設置したタグはページの読み込みとは別に処理され、表示速度に影響しにくい仕組みとなっています。GTMを使用することで、タグの管理を効率化しつつ、ページの表示速度の低下を防止できるのです。

GTMはタグを非同期で読み込むため、ページのコンテンツ表示を妨げることなくタグを実行できます。これにより、ユーザーエクスペリエンスを損なうことなく、必要なタグを効果的に管理できます。また、GTMを利用することで、不要なタグの削除や重複タグの整理も容易になり、さらなる表示速度の改善につながります。

表示速度はGoogleの検索順位の評価対象でもあるため、GTMを導入するメリットは非常に大きいと言えます。GTMを活用することで、SEO対策としても効果を発揮し、検索エンジンからの評価向上にもつながるでしょう。

関連記事:PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)の使い方を徹底解説!WEBサイトの表示速度を改善する方法

GTMのタグ設置場所を自由に設定できる

GTM(Googleタグマネージャー)を導入するメリットとして、担当者が自由にタグを設定できることが挙げられます。HTMLの編集が不要なため、普段はHTMLを触らない人でもGTMを使って簡単にタグを設定できるでしょう。GTMのインターフェースは直感的で使いやすく設計されているため、技術的な知識が少ない担当者でもタグ管理を効率的に行えます。

特にサイトの管理を外注している場合は、タグの設定や変更が反映されるまでに時間がかかることがあります。GTMを導入すればそのようなタイムラグを防止でき、タグの設定を外注する必要がなくなるため、外部委託料などのコストも削減できるでしょう。また、GTMを使えば、マーケティング担当者やアナリストが直接タグを管理できるようになり、開発者に依頼する必要がなくなります。

さらに、GTMではタグの発火条件を細かく設定できるため、特定のページや特定のユーザーアクションに対してのみタグを発火させることが可能です。これにより、より精緻なデータ収集や分析が可能になり、マーケティング施策の効果測定や改善につながります。GTMの柔軟性と使いやすさは、ウェブサイトのパフォーマンス向上とデータ駆動型マーケティングの実現に大きく貢献するでしょう。

公開前にGTMのプレビューで動作確認ができる

GTMには便利なプレビューモードがあり、タグを実際に公開する前に動作確認として活用できます。特にアクセス数の多いサイトでは、ページをテスト公開するのが難しい場合があります。そのような状況でも、GTMを利用すればプレビューでタグの動作確認ができるため、公開後の設定エラーを未然に防止できます。

GTMのプレビューモードを使用すると、実際のウェブサイト上でタグがどのように機能するかをシミュレートできます。これにより、GTMの設定が正しいかどうかを確認し、必要に応じて調整することができます。プレビューモードでは、タグの発火タイミングやデータの送信状況など、細かな挙動を確認することが可能です。

また、GTMのプレビュー機能を使用することで、開発環境と本番環境の差異によって生じる問題を事前に発見することもできます。これは、GTMの設定が複雑になればなるほど重要となります。プレビューで十分にテストを行うことで、本番環境でのトラブルを最小限に抑えることができるでしょう。

GTMの導入と初期設定

GTM(Googleタグマネージャー)の導入と初期設定は、ウェブサイトの分析や最適化を効率的に行うための重要なステップです。GTMを適切に設定することで、タグの管理が容易になり、ウェブサイトのパフォーマンス向上にも貢献します。

まず、GTMの導入を開始するには、Googleアカウントが必要です。Googleアカウントを持っていない場合は、新規作成する必要があります。アカウントを用意したら、GTMの公式サイトにアクセスし、「タグマネージャーにログイン」ボタンをクリックします。

GTMにログインすると、アカウントとコンテナの設定を行います。アカウントは通常、1つの会社や組織に対して1つ作成します。コンテナは、タグを管理する単位で、一般的にはウェブサイトごとに1つ作成します。

コンテナの設定が完了すると、GTMは2つのコードスニペットを提供します。これらのコードをウェブサイトのHTMLに挿入する必要があります。1つ目のコードは<head>タグ内に、2つ目のコードは<body>タグの直後に配置します。これらのコードを正しく設置することで、GTMの基本的な導入が完了します。

GTMの初期設定が終わったら、必要なタグの設定を行います。多くの場合、Google Analyticsのタグを設定することから始めます。GTMのインターフェースを使用して、Google Analyticsのトラッキング IDを入力し、適切なトリガーを設定します。

最後に、設定したタグが正しく機能しているか確認するために、GTMのプレビューモードを使用します。プレビューモードでは、実際のウェブサイト上でタグの動作をテストできます。全ての設定が正常に機能していることを確認したら、変更を公開して本番環境に反映させます。

GTMの導入と初期設定を適切に行うことで、ウェブサイトのタグ管理が大幅に効率化され、マーケティングや分析活動の基盤を強化することができます。

GTMにログイン

GTMを利用するには、まずGTM(Google Tag Manager)にログインする必要があります。GTMの公式サイトにアクセスし、「タグマネージャーにログイン」というボタンをクリックしましょう。ログイン画面が表示されたら、Googleアカウントでサインインします。

初めてGTMを使用する場合は、アカウントを新規登録する必要があります。アカウント登録画面では、会社名やウェブサイトのURLなど、いくつかの項目を入力します。GTMの利用目的に応じて、適切な情報を入力しましょう。

注意点として、GTMのデフォルト設定では利用する国が「アメリカ合衆国」になっています。日本で使用する場合は、必ず「日本」に変更してください。これにより、GTMの機能やサポートが日本向けに最適化されます。

GTMにログインすると、ダッシュボードが表示されます。ここから新しいコンテナを作成したり、既存のコンテナを管理したりできます。GTMを効果的に活用するためには、ログイン後の各種設定も重要です。タグの管理や分析を行う準備が整ったら、いよいよGTMの本格的な利用が始まります。

コンテナ設定

上述した各種入力項目の入力を終えると、次はコンテナ設定に移ります。コンテナ設定は、GTM(Googleタグマネージャー)でタグの計測を行うためにも確実に設定しておきたい重要な部分であるため、手順どおりに進めることが大切です。

まず、GTMを利用するユーザー名と国を入力すると、「利用規約に同意」といったボタンが表示されるため、内容を確認のうえ導入しましょう。すると、計測で使用できるタグが発行されるため、それらをどこかにコピーしておきましょう。このタグは後ほどウェブサイトに埋め込むために必要となります。

コンテナ設定の際は、GTMの基本的な機能や使い方についても理解しておくと良いでしょう。GTMを活用することで、タグの管理や更新が効率化され、ウェブサイトのパフォーマンス向上にも貢献します。また、GTMを通じて様々な分析ツールとの連携も容易になるため、マーケティング戦略の立案や改善に役立つデータを収集しやすくなります。

計測したいページにコードを埋め込む

上述したタグのコピーが完了したならば、最後に計測したいページにそのタグ(コード)を埋め込みましょう。コードは「head直下」に貼り付けるものと「body直下」に貼り付けるものの2種類があるため、それぞれを間違えないように注意が必要です。GTMの導入時には、これらのコードを正確に配置することが重要です。

計測したいページにコードを埋め込むと、早ければすぐに計測が開始され、遅くとも数時間〜1日以内には計測を開始できます。GTMを使用することで、タグの管理や更新が容易になり、ウェブサイトのパフォーマンス分析が効率化されます。

なお、GTMのタグを正しく機能させるためには、コードの埋め込み位置だけでなく、ページの構造やHTMLの整合性にも注意を払う必要があります。また、複数のページで計測を行う場合は、各ページに適切にコードを配置し、GTMの設定で正しくトリガーが設定されているかを確認することが大切です。これにより、より正確で包括的なデータ収集が可能になります。

Google Analyticsとも連携しておきましょう

ここまでの設定が完了すれば、GTMのワークスペース上で効果計測が可能となります。Google Analyticsとタグを連携させることで、さらに詳細なデータを得ることも可能です。GTMとGoogle Analyticsの連携は、効果的なウェブ解析を実現する上で非常に重要です。

Google Analyticsとは、GTMと同じくGoogleが提供しているアクセス解析ツールのことで、ページ内でユーザーがどのような行動をしたのかを確認できます。GTMとGoogle Analyticsを連携させることで、より包括的なデータ収集と分析が可能になります。GTMとGoogle Analyticsを連携させる手順は以下のとおりです。

1. ワークスペースをクリック
2. 新しいタグを追加をクリック
3. タグの設定
4. ユニバーサルアナリティクスをクリック
5. トリガーに「All Pages」を選択

これらの設定を完了すると、分刻みのアクセス数やアクティブユーザー数、上位のアクティブページなどを確認できます。それらを分析することで見つかった修正点を改善することによって、ユーザーと検索エンジンの双方から好まれるホームページへとアップデートできるでしょう。

また、GTMとGoogle Analyticsの連携は、イベントトラッキングやカスタムディメンションの設定など、より高度な分析にも対応可能です。これにより、ビジネス目標に沿ったカスタマイズされた指標を追跡し、より深い洞察を得ることができます。

関連記事:Google Analytics(グーグルアナリティクス)とは?設定方法や使用用途を解説

GTMでGA4を設定する方法

GA4とは、アクセス解析ツールであるGoogle Analyticsの次世代バージョンです。GTMとGA4はどちらもGoogleの製品であり、相性が良くて利用しやすいのが特徴です。GTMにはGA4のタグがデフォルトで用意されているため、便利に使えるでしょう。ここでは、GTMでGA4を設定する際の流れをご紹介します。

1. GA4プロパティを作成し、測定IDを確認
2. GTMでタグの名前を設定
3. 「Googleアナリティクス:GA4設定」をクリック
4. GA4の測定IDを入力
5. トリガーに「初期化」を選択

設定が完了したならば、プレビューでタグが有効になっているかを確認し、問題がなければ公開ボタンをクリックしましょう。GTMを使用することで、GA4の設定がより簡単になります。また、GTMを通じてGA4を設定することで、タグの管理や更新が効率化され、データ収集の精度も向上します。さらに、GTMとGA4の連携により、より詳細なユーザー行動の分析が可能になり、マーケティング戦略の最適化にも役立ちます。

関連記事:「Google Analytics4プロパティ」と旧バージョン「ユニバーサルアナリティクス」の違いとは?

GTM導入時の注意点

GTM(Googleタグマネージャー)を導入する際には、いくつかの重要な注意点があります。GTMを効果的に活用し、正確なデータ収集を行うためには、これらの点に注意を払う必要があります。

まず、タグの発火確認は非常に重要です。GTMで設定したタグが正しく機能しているかを確認するには、専用の拡張機能が必要となります。この拡張機能を事前にインストールしておくことで、タグの動作を適切に検証できます。

次に、タグの設置ページの確認も欠かせません。意図したページに正確にタグが設置されているかを慎重に確認することが重要です。例えば、サンクスページでの計測を目的としているにもかかわらず、その前のページにタグを設置してしまうといった誤りは避けなければなりません。

さらに、GTMの更新頻度にも注意が必要です。Googleは定期的にGTMの機能をアップデートしているため、最新の変更や新機能について常に情報を収集し、必要に応じて設定を見直すことが大切です。

これらの注意点に加えて、セキュリティの考慮も重要です。GTMを通じて追加されるスクリプトやタグが、サイトのセキュリティに影響を与える可能性があるため、信頼できるソースからのタグのみを使用するよう心がけましょう。

最後に、テストと検証の重要性を忘れてはいけません。新しいタグを追加したり、既存のタグを変更したりする際は、必ずテスト環境で十分な検証を行ってから本番環境に反映させるようにしましょう。これにより、予期せぬ問題を回避し、GTMの安定した運用を実現できます。

タグの発火確認は拡張機能が必要

まず、GTMで設置したタグがしっかりと機能(発火)しているかを確認するには、Google Chromeの拡張機能が必要です。拡張機能は以下から無料でダウンロードできます。

Tag Assistant Legacy (by Google)

上記をダウンロードして有効化しておかなければ、正しくタグが設置されていても発火の確認はできません。したがって、タグを設置する前にダウンロードしておくことを推奨します。

GTMのタグが正常に発火しているかどうかを確認することは、効果的なウェブ解析を行う上で非常に重要です。タグの発火確認を行うことで、GTMの設定が正しく機能しているか、データが適切に収集されているかを把握することができます。

また、GTMのタグ発火を確認することで、ウェブサイトのパフォーマンスや動作に影響を与えていないかも確認できます。タグの発火が適切に行われていない場合、ページの読み込み速度が遅くなったり、ユーザーエクスペリエンスに悪影響を及ぼす可能性があります。

さらに、GTMのタグ発火を定期的にチェックすることで、ウェブサイトの変更やアップデートによって生じる可能性のある問題を早期に発見し、対処することができます。これにより、常に正確なデータ収集と分析が可能となり、マーケティング戦略の最適化につながります。

タグの設置ページを確認する

GTMでタグを設定する際の重要な注意点は、設置したいページに正しくタグが配置されているかを確認することです。よくあるミスとして、サンクスページを計測したいにもかかわらず、その直前のページにタグを設置してしまうケースがあります。

このようなミスを犯すと、GTMの効果が十分に発揮されず、サンクスページの正確な計測ができなくなります。その結果、その後のマーケティング分析や改善策の立案に支障をきたす可能性があります。GTMの利点を最大限に活かすためにも、タグの設置場所を慎重に確認することが不可欠です。

具体的には、以下のステップでタグの設置ページを確認しましょう。

・GTMのワークスペースでタグの設定を確認
・プレビューモードを使用して、目的のページでタグが発火するか確認
・実際のサイト上で、タグアシスタントを使用してタグの動作を確認
・アナリティクスのリアルタイムレポートで、データが正しく収集されているか確認

これらの確認作業を丁寧に行うことで、GTMを効果的に活用し、より精度の高いデータ収集と分析が可能になります。

関連記事:タグマネージャー利用調査と方向性について。ウェブ解析士協会が調査結果を公開

まとめ:GTMでアクセス解析をはじめよう

GTMの概要や基本理解、初期設定方法などを解説してきました。GTMは無料のアクセス解析ツールでありながらも、利用方法に戸惑ってしまうほど優秀な機能が多数搭載されているツールです。

また、Google Analyticsと連携することで、より詳細なデータを得ることも可能です。まずは、自社サイトやホームページの改善点を明確に洗い出すためにも、GTMに登録することから始めてみてはいかがでしょうか。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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