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IT導入補助金とは!流れやスケジュール・補助対象・申請方法を解説!

2023.3.10
読了まで約 5

IT導入補助金を利用することで、導入経費を削減しながら社内のIT化を図ることができます。現在、経理や人事、営業など多方面においてクラウドサービスやソフトウェアの開発が進んでおり、IT導入補助金を導入することで人件費削減や業務ミスの抑制につながります。

本記事では、IT導入補助金の概要や申請方法、申請スケジュールと必要書類について解説します。中小企業や個人事業主でIT導入補助金を利用したい人、申請の流れを知りたい人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

IT導入補助金とは?

IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者に向けて、自社の事業を最適化するITツールの導入経費を一部負担して、業務効率化をサポートする事業のことです。中小企業・小規模事業者を対象にしているため、交付を受けられる会社の業種・組織形態によって、資本金または従業員数に条件が設けられています。

2022年度のIT導入補助金は、30~450万円の範囲で補助金が交付され、下記の種類があります。

● 通常枠(A・B型):業務効率化や売上向上のためのITツール導入経費を補助
● セキュリティ対策推進枠:サイバー攻撃等のリスクに備えたセキュリティ強化のための補助
● デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型):会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトの経費の一部を補助

枠によって申請スケジュールが異なるため、予めどの枠で申し込みたいのか見当を付けておきましょう。

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IT導入補助金の申請の流れ

IT導入補助金を受け取るためには、様々なステップを踏む必要があります。

補助金を受け取るまでの流れは、下記の通りです。

1. IT導入補助金の概要を理解する
2. ITツールの選定
3. IT導入事業者の選定
4. gBizIDプライムの取得
5. SECURITY ACTION
6. 交付申請
7. ITツールの利用・支払い
8. 実績報告
9. 補助金受け取り

それぞれ順番に解説します。

IT導入補助金の概要を理解する

A・B型の交付対象となる中小企業の補助対象者は、下記の通りです。

業種 資本金 常勤の従業員数
製造業・建設業・運輸業 3億円 300人
卸売業 1億円 100人
サービス業(ソフトウエア業・情報処理サービス業・旅館業を除く) 5,000万円 100人
小売業 5,000万円 50人
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤおよびチューブ製造業
並びに工業用ベルト製造業を除く)
3億円 900人
ソフトウエア業・情報処理サービス業 3億円 300人
旅館業 5,000万円 200人
その他の業種 3億円 300人

参考:IT導入補助金(中小企業基盤整備機構)

クラウドやソフトウェアの導入を検討した段階で、IT導入補助金とはどういうものか、補助金の対象企業かどうかを確認しましょう。

IT導入補助金は、業種によって資本金・常勤の従業員数に制限があります。資本金もしくは従業員数のどちらかの項目が上記の票の数字を下回っていれば、交付対象として補助金を受け取れます。

上記のような企業以外にも、医療法人や財団法人をはじめとする法人事業や、商工会特定非営利活動法人も交付の対象です。

ITツールの選定

交付対象であることが確認できたら、次はどのITツールを導入するかを検討しましょう。

業務効率化・売上を向上させるITツールの例として、下記のものが挙げられます。

● 経理・会計
● 人事管理・給与計算
● 営業ツール(MA・SFA・CRM)
● 書類管理(OCR・RPA)

上記以外のツールでも、業務効率化や売上の向上につながるものであれば、補助の対象となります。

ITツールを導入して補助金を受け取った後に「実績報告」として、ITツールを導入して売上や業務にどのような変化が起きたかを報告しなければなりません。そのため、IT導入支援事業者と相談しながら、どのようなツールであれば効率的に業務を遂行できるかを見極めましょう。

この際に、補助金の限度額いっぱいになるよう高額なITツールではなく、自社の業務に必要かどうか、社員に使いこなせるかを重視しましょう。

IT導入事業者の選定

ITツールを導入する際は、IT導入事業者が不可欠です。

IT導入補助金公式サイトの「IT導入支援事業者・ITツール検索」にて、地域や業種などの情報を入力すると、条件に合ったIT導入支援事業者が検索できます。複数社ヒットした場合には、相見積もりや問い合わせをして選定しましょう。

IT導入支援事業者は、ITツール導入をサポートする業務の他にも、IT導入補助金を受け取るための手続きの手助けもしてくれます。自社の業種の取り扱い実績や、IT導入補助金の支援実績も加味して慎重に選定しましょう。

gBizIDプライムの取得

補助金の申請には、gBizIDプライムのアカウントが必要です。gBizIDとは、IT導入補助金を含む、様々な行政サービスを受けられるサービスです。

gBizIDを取得する際には、まず公式ホームページを開いて上部にある「gBizプライム申請書作成」をクリックします。gBizIDプライムは、申請書を出してから発行までに約2週間かかるため、時間に余裕を持って申請しましょう。

SECURITY ACTION

補助金を申請する要件の一つに「SECURITY ACTIONの宣言」があります。SECURITY ACTIONとは、中小企業自らが情報セキュリティ対策に取り組むことを宣言することです。

SECURITY ACTIONには「一つ星」と「二つ星」の2種類があります。IT導入補助金は一つ星と二つ星のどちらを宣言しても申請できます。

SECURITY ACTION事故宣言ページにアクセスして、規約を読み、流れに沿って自己宣言の手続きを進めます。1~2週間前後でSECURITY ACTIONのロゴマークが届くため、ダウンロードしましょう。

交付申請

gBizIDプライムとSECURITY ACTIONの手続きが完了すれば、いよいよ補助金の交付申請です。

交付申請をするためには、IT導入支援事業者から申請のためのページに招待してもらう必要があります。招待されたら、ページの流れに沿って必要な情報を入力したり、書類を添付したりすることで交付の申請ができます。

ITツールの利用・支払い

交付決定を受けなければ、ITツールの使用はできません。交付決定前に契約してしまうと、補助金交付の対象外になってしまいます。

交付申請後はITツールの契約や支払いはせず、交付決定の通知が来るまで待ちましょう。交付決定後は半年以内を目安として、ITツールの利用を開始しましょう。

実績報告

交付決定後にITツールを契約・支払いを済ませたら、契約や支払いをしたことが分かる書類を提出する必要があります。交付申請を行ったページから実績報告の書類提出ができます。

補助金受け取り

提出された実績報告書類が承認されたら、補助金が交付されます。補助金を受け取った後でも、ITツールを導入したことによってどのような変化があったのかを、3年間にわたって実績報告する義務があります。

交付申請の際に使うマイページに、売上や原価などの情報を入力していくだけなので、実績報告が大きな負担になることはないでしょう。

関連記事:MA(マーケティングオートメーション)ツール10選の紹介!各ツールを徹底比較

IT導入補助金に必要な書類

IT導入補助金に必要な書類は、法人か個人事業主かで異なります。

法人 ● 履歴事項全部証明書の写し(発行から3か月以内のもの)
● 税務署が発行した法人税の直近の納税証明書(その1かその2)
個人事業主 ● 運転免許証(有効期限内のもの)または住民票の写し(発行から3か月以内のもの)
● 税務署が発行した法人税の直近の納税証明書(その1かその2)
● 前年分の確定申告書 B の控え

法人の場合は、発行から3か月以内の履歴事項全部証明書の写しが必要です。

履歴事項全部証明書とは、法務局に登録された会社の登記のことで、全国の法務局窓口または「登記・供託オンライン申請システム」にてオンラインで申請できます。請求する方法によって発行手数料が異なるため、注意が必要です。

IT導入補助金の申請に通りやすくするには

IT導入補助金の申請に通りやすくするために行うことは、下記の通りです。

● 前もって準備を進める
● IT導入補助金の概要を適切に理解する
● 実績のあるサポート会社と連携を組む

それぞれ順番に解説します。

前もって準備を進める

IT導入補助金を申請・受け取るためには、スケジュール通りに行動しなければならないだけでなく、IT導入支援事業者を探して相談しながら進める必要があります。ITツールを導入したいと思った段階で申請スケジュールを確認して、必要書類を揃えた上で、時間に余裕を持った行動をしましょう。

また、gBizIDプライムやSECURITY ACTIONの宣言が承認されるまでにはタイムラグがあったり、交付決定の通知までITツールを使えなかったりと、いくつかの制約があります。これらの注意事項は必ず事前に確認しておき、無事に補助金を受け取るまでは手順を確認しながら慎重に進めていきましょう。

IT導入補助金の概要を適切に理解する

IT導入補助金は、中小企業や個人事業主の業務効率化や売上の向上を目的に行われているサポート事業です。そのため、IT導入補助金を利用して社内のIT化を進める際には、概要を理解してSECURITY ACTIONの理念に基づいた行動が求められます。

ITツールを導入後には、3年にわたって簡単な実績を報告しなければならないため、社内でITツールを使いこなす研修を実施したり、支援事業者にサポートをお願いしたりしましょう。

実績のあるサポート会社と連携を組む

IT導入支援事業者は、IT導入補助金を申請するためのサポートも行っているため、もし不明点や心配事がある場合には、補助金申請の実績が豊富なIT導入支援事業者を選ぶとよいでしょう。

補助金の上限は450万円ですが、全ての会社が上限金額を使ってITツールを導入しなければならないとは限りません。業種や社員によっては、使いこなせないツールだったり、業務に必要のない機能が付いていたりする恐れがあります。

上限一杯まで申請を勧める支援事業者ではなく、過不足ない範囲で会社のニーズに合ったツールを提案してくれる支援事業者を選びましょう。

まとめ

本記事では、IT導入補助金の概要や、申請方法と手順・スケジュールと、申請の注意点について解説しました。

予算が限られている中小企業や個人事業主にとって、IT導入補助金を受け取ることで、IT化を推し進めて業務効率化を図ることができます。ぜひ本記事を参考にして、IT導入補助金申請に役立ててください。

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監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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