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ウェブからアプリに誘導するディープリンク広告とは?

2020.11.27
読了まで約 3

モバイルマーケティングにおいて、ウェブとアプリは相互の長所・短所を補い合う関係です。ウェブは誰でも気軽に訪問できますが、表示速度や使い勝手の面ではアプリに劣ります。一方、アプリはインストールする手間がかかりますが、シンプルな構成でサクサク動くためウェブよりもエンゲージメントを高められます。

ディープリンク広告とは、こうしたウェブ・アプリ双方の長所を活用できる仕組みです。ディープリンク広告を設置するとウェブからアプリへの移動がスムーズにできるため、アプリ以外からの集客数やコンバージョン率を高める効果が期待できます。

この記事では、ディープリンク広告の概要やメリット、活用事例をご紹介します。

ディープリンク広告とは

ディープリンク広告とは、ウェブページの広告からアプリ内のコンテンツへ直接ユーザーを誘導する広告リンクです。Google、Facebook、Appleなど、さまざまな企業が提供しています。

ディープリンク広告が実装されていると、リーチの高いウェブページを最初の接点として利用でき、使い勝手がよくエンゲージメントが高いアプリへの移動がスムーズです。スマートフォンが普及しアプリを利用するユーザーが増える中、ウェブからアプリへシームレスで誘導できるディープリンク広告の必要性が高まっています。

また、ディープリンク広告はアプリのトップ画面だけでなく、アプリ内にある特定のコンテンツへダイレクトに案内することも可能です。すでにアプリを持っているユーザーは、広告をクリックするだけで特定のコンテンツへ遷移できるのです。

●Googleが提供するディープリンク広告の一例
Googleでは、「Firebase App Indexing」というディープリンク広告を提供しています。 Firebase App Indexing は、Google検索の検索結果にアプリ内のコンテンツを表示させ、すでにアプリがインストールされていれば、そのままアプリの特定画面へユーザーを誘導できる仕組みです。まだアプリを持っていない場合は、検索結果にインストールボタンが表示され、ユーザーにアプリの所有をうながす仕様になっています。

ディープリンク広告を活用するメリット

ディープリンク広告を活用すると、次のようなメリットがあります。

●ユーザーの離脱を防げる
ディープリンク広告には、ユーザーの離脱を防ぐ効果があります。

ディープリンク広告が実装されていない場合、ユーザーはアプリを開いてトップ画面を表示させ、それから特定コンテンツを探してアクセスしなければなりません。特定コンテンツにたどりつくまでに手間がかかるため、ユーザーの離脱を招いてしまいます。

ディープリンク広告は特定コンテンツへダイレクトにアクセスできるため、ユーザーはストレスなく知りたい情報を得られます。離脱を防ぐだけでなく、ユーザー体験の向上にもつながるでしょう。

●広告効果が高まりコンバージョン率が上がる
ディープリンク広告を活用すると、コンバージョン率の増加が期待できます。

ワンクリックでアプリ内の商品・サービスのコンテンツへ直接遷移できるディープリンク広告は、アプリを起動したり商品・サービスを検索したりする必要はありません。ユーザーに手間をかけず、すぐに商品ページへ誘導できるため、コンバージョンにつながりやすいと考えられます。

ディープリンク広告の活用事例と効果

美容・ヘルスケア業界の求人サイト「リジョブ」は、Googleのディープリンク広告を活用し、求人申込数(コンバージョン率)の増加に成功しています。リジョブでは、ウェブからアプリへの誘導でユーザーのエンゲージメントを高めることで、求人の申し込みを拡大させたいと考えていました。

Googleのディープリンク広告は、検索結果にアプリ内のコンテンツを表示できます。リジョブはこれを採用し、美容関連の求人を検索したユーザーがディープリンク広告をクリックすると、リジョブアプリの求人コンテンツへダイレクトに遷移できるようにしました。

ウェブからアプリへシームレスな導線をつくったことで、求人申込率は対昨年比で40%増と、大きな効果が実証されました。さらに、以前はアプリ経由の求人申込が全体の4%程度でしたが、ディープリンク広告の活用により全体の37%まで増加したそうです。

参考:Google社 『ウェブからアプリにシームレスにつなぐ「ディープリンク広告」でリーチとエンゲージメント両立、コンバージョン率 が 4 割増――リジョブ』

まとめ

◆ディープリンク広告とは、ウェブページの広告からアプリ内のコンテンツへ直接ユーザーを誘導する広告リンクである。

◆ディープリンク広告ではアプリのトップ画面だけでなく、アプリ内にある特定のコンテンツへダイレクトに案内することも可能。すでにアプリを持っている場合、広告をクリックするだけで特定のコンテンツへ遷移できる。

◆ディープリンク広告には、ユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョン率を増加させる効果がある。

◆Googleのディープリンク広告を採用した美容・ヘルスケア求人サイト「リジョブ」では、求人申込率が対昨年比40%増と大きな効果が実証されている。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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