企業を成長させるためには、生活者の動向をマーケターが的確に読み解き、その意識や思惑の潜在ニーズを見極める必要があるだろう。消費者本人も気がつかなかった「インサイト（購買欲求へのスイッチ）」を理解し、それらを十分に取り入れた施策を展開することが重要だ。
デジタルテクノロジーの発展によりインサイトの把握が可能になってきた現在において、マーケターが生活者のニーズを正しく読み取るためにはどのような取り組みが有効か、また、生活者が本当に必要としているものを推察し、提供するためには何が必要かをあわせて解析する。
参照元：生活者に役立つインサイトを見極めるために欠かせない最新のデータ分析テクノロジー
テクノロジーを1つにまとめる
出典元：生活者に役立つインサイトを見極めるために欠かせない最新のデータ分析テクノロジー
生活者の動向をデータ化することで、潜在的なニーズから購買へと促すインサイトにアクセス可能となった昨今、マーケターにはそれらを正しく読み解き、効果的に活用することが求められている。
膨大なデータからノイズを取り除き、分析した結果をもとに施策のアイデアを出すには、分散しがちなデータを1つにまとめ、全体的な課題の把握が必要となるだろう。
マーケティング分野のビジネスリーダーは、自社テクノロジーを統合化することに重きを置いているという調査結果がある。生活者のインサイトにアクセスしやすいよう、さまざまなデータをまとめ上げ、ITツール（アプリやWEB）の解析システムと顧客管理システムを連携させているのだ。
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生活者はアプリ・モバイル間を移動する
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生活者と企業の接点を活用するため、これまで別々に遂行していたアプリとモバイルの社内チームを一本化することも有効だろう。生活者は情報を得るためにさまざまなツールを利用し、比較した上で最終判断を行っている。アプリやモバイル、どちらかだけを使用するとは限らないのだ。
90％近くの生活者が、好意を持っているブランドのアプリでも、インストールすると決めていない、するとは限らないという結果が出ている。
また、調査によるとWEBかアプリ、どちらかだけにこだわらず、半々のアクセスで繰り返し移動しながら購入を決めるという生活者が多いことがわかった。
生活者のインサイトを正しく把握するためには、アプリとモバイル担当者の連携が急務である。それぞれのデータを統合し、組織内で共有する必要があるだろう。
ユーザージャーニーを統合化し把握
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ほとんどの企業マーケターは、集客の媒体や経路、デバイスなどをまたぐ「ユーザージャーニー（生活者が商品やサービスを購入するまでのプロセス）」の把握が不可欠だと考えている。統合されたデータがあれば、マーケティングにおける目的を達成し、有効なアプローチができると考えているのだ。統合化された最新のテクノロジーを活用し、自社のターゲット層に適切な施策を講じることがポイントだ。
例えば、マーケティングのプラットフォームとして、テクノロジーの専門担当者を集め、測定チームをつくる。生活者のインサイトを徹底的に推察し、行動をデータ化、分析したところ、50％以上もエンゲージメントを回復できたという例もあるのだ。
また、オンラインでのデジタル広告がオフラインにも役立つのか調査した例では、店頭（オフライン）での売り上げが30%以上増加していたことがわかっている。
テクノロジーでデータを統合し、最新の技術を活用すれば、効果的なアプローチを迅速に判断でき、今後の施策につなげることができるだろう。
まとめ
現在のマーケティングにおいて、テクノロジーを活用したインサイト分析は不可欠なものとなっている。効果的なタイミングで、生活者に有効なメッセージを発信するためには「コンテンツを管理できるシステム」と「解析するシステム」を連携させて、同一IDの顧客が「どのように行動したか」分析するなど、インサイトの正確な把握を行うことが重要だ。
AIや機械学習などの活用でデータを迅速に集めることにより、具体的な施策のアイデアを練る時間が生み出せるはずだ。マーケターの力を発揮するためには、積極的な最新テクノロジーの導入が必須だといえるだろう。
