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F2転換とは?BtoBマーケターも学びたい、通販におけるリピーターの重要性

2025.10.21
読了まで約 6

新規顧客が2回目の購入をすることを「F2転換」と呼びます。F2転換は通販ビジネスにおいて重要な指標ですが、リピーター獲得やLTV向上を常に考えているBtoBマーケターにとっても学ぶ価値のある概念です。顧客維持や継続的な取引の重要性は、BtoB市場でも同様に当てはまるからです。

本記事では、F2転換が重視される理由や、F2転換率を向上させるための具体的な施策を解説します。

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F2転換とは

F2転換とは、通販ビジネスにおいて新規ユーザーが2回目の購入をすることを指します。Fは「Frequency(頻度)」の頭文字で、数字は購入回数を表しています。F1は新規購入、F2は2回目の購入、F3は3回目の購入というように続きます。また、購入前の見込みユーザーはF0と呼ばれます。

F2転換率は、新規ユーザーのうち2回目の購入につながったユーザーの割合を示す重要な指標です。この指標は、リピート促進施策の効果や商品に対するユーザー満足度を測る上で非常に有用です。F2転換率は以下の計算式で算出されます:

F2転換率(%)= 2回目のリピートをしたユーザー数 ÷ 新規ユーザー数 × 100

例えば、新規ユーザーが100人で、そのうち60人が2回目の購入をした場合、F2転換率は60%となります。

一般的に、F2転換率は他の転換率(F3転換、F4転換など)と比較して最も低くなる傾向があります。これは、新規ユーザーを2回目以降のリピートにつなげることが最も難しいためです。しかし、2回目の購入に至ったユーザーは、その後も継続して購入する可能性が高くなります。

F2転換率以外にも、通販ビジネスで重要な指標があります。その中でも特に注目すべきは「CPO」と「F2転換CPO」です。

CPO(Cost Per Order)は、注文1件あたりにかかる費用を表す指標で、以下の計算式で算出されます:

CPO(円) = 広告費用(円) ÷ 注文数(件)

一方、F2転換CPOは、F2転換1件あたりにかかった広告費を示し、次の計算式で求められます:

F2転換CPO(円) = CPO(円) ÷ F2転換率(%)

F2転換CPOを改善するには、F2転換率の向上が効果的です。CPOを下げるには受注数を増やしてCV率を改善する必要がありますが、これには多くのコストと労力がかかり、容易ではありません。

このように、F2転換は通販ビジネスの収益性と顧客維持において極めて重要な概念であり、マーケターはこの指標を常に意識しながら戦略を立てる必要があります。

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F2転換率が重要視される理由

F2転換率は、通販ビジネスにおいて非常に重要な指標として注目されています。新規顧客が2回目の購入をするかどうかは、ビジネスの成長と収益性に直接的な影響を与えるからです。F2転換率が高ければ、顧客の満足度が高く、商品やサービスに価値を感じていることを示唆します。また、リピート購入は新規顧客獲得よりもコストが低いため、収益性の向上にもつながります。さらに、F2転換率を分析することで、商品の魅力や顧客サービスの質を評価し、改善点を見出すことができます。このように、F2転換率は単なる数字以上の意味を持ち、ビジネス戦略の重要な指針となるのです。

①収益化に重要

通販ビジネスにおいて、新規顧客の獲得には既存顧客の維持に比べて多大なコストがかかります。一般的に「1:5の法則」と呼ばれる原則があり、新規顧客獲得には既存顧客維持の約5倍のコストが必要とされています。

画像:「1:5の法則」新規顧客の獲得にかかるコストは、既存顧客の維持コストの5倍

このため、新規顧客の獲得時点では利益率が低く、場合によっては赤字になることもあります。

多くの通販企業は、このような状況を踏まえて、リピート購入を前提とした収益設計を行っています。つまり、初回購入だけでなく、2回目以降の継続的な購入によって利益を確保する戦略を取っているのです。

F2転換率は、この戦略の成否を左右する重要な指標となります。初回購入から2回目のリピートにつなげることができれば、顧客単価が上がり、投資回収が進むだけでなく、その後の継続的な利益にもつながります。さらに、リピート顧客は新規顧客よりも購買頻度が高く、1回あたりの購入金額も大きくなる傾向があるため、F2転換の成功は長期的な収益性の向上に直結します。

このように、F2転換率は単なる顧客維持の指標ではなく、通販ビジネスの収益構造を支える基盤となる重要な経営指標と言えるのです。経営者やマーケターは、この指標を常に注視し、改善のための施策を継続的に実施することが求められます。

②最適なアプローチが可能

F2転換した既存ユーザーは、企業にとって貴重な情報源となります。初回購入時から2回目の購入に至るまでの詳細なユーザー情報が蓄積されているため、これらのデータを分析することで、より効果的なマーケティング戦略を立てることができます。

例えば、購入頻度、好みの商品カテゴリー、購買行動のパターンなどを把握することで、個々のユーザーに合わせたパーソナライズされたアプローチが可能になります。こうしたきめ細かな対応は、ユーザーの満足度を高め、さらなるリピート購入を促進する効果があります。また、F2転換したユーザーの特徴を分析することで、新規ユーザーの獲得戦略にも活用できる洞察が得られる可能性があります。

F2転換率を下げる要因

F2転換の重要性は認識されていますが、その改善は容易ではありません。F2転換率を低下させる主な要因として、以下の2点が挙げられます。第一に、広告と実際の商品との間に大きなギャップが存在する場合です。これは、顧客の期待値と現実のミスマッチを引き起こし、2回目の購入意欲を減退させます。第二に、購入後のフォローが不十分である点です。新規顧客に対する適切なアフターサポートや継続的なコミュニケーションの欠如は、リピート購入の機会を逃す結果となります。これらの要因を認識し、適切に対処することが、F2転換率の改善につながる重要なステップとなります。

①広告と商品にギャップがある

広告によって期待値が高くなってしまい、実際に商品を使った時のギャップが大きい場合には2回目購入にはつながりません。要するに実際の商品が持つ実力に対し、広告が誇大広告になっていないか注意する必要があります。

期待値を上げて初回購入したとしても2回目の購入に繋がらなければ、収益を拡大しにくいだけではなく、企業イメージが悪くなりクチコミにも良い影響をもたらしません。このような状況は、長期的な顧客関係の構築を困難にし、ブランドの信頼性を損なう可能性があります。

そのため、広告内容と実際の商品性能のバランスを慎重に検討し、顧客の期待に沿った正確な情報提供を心がけることが重要です。適切な広告戦略は、顧客満足度の向上と持続的なビジネス成長につながります。

②フォローを行っていない

新規ユーザーが商品を継続して購入しない理由の一つに、購入後のフォロー体制の不備が挙げられます。多くの場合、新規ユーザーが初めて商品を購入した後、単に商品を発送するだけで適切なフォローアップを怠っているケースが見受けられます。

新規ユーザーは、初めて利用する商品に対して期待と不安を抱えながら購入を決断します。その後、企業側から何のコンタクトもなければ、2回目以降の購入意欲が低下してしまう可能性が高くなります。

一方で、適切なフォローを通じてユーザーに対し感動的な体験を提供できれば、継続的な購入につながる可能性が大きく向上します。例えば、商品の使用方法や効果的な活用法についてのアドバイス、カスタマーサポートの案内、あるいは商品に関する追加情報の提供などが、効果的なフォロー施策として考えられます。

このような丁寧なアフターフォローは、ユーザーに対する企業の誠意を示すとともに、商品の価値をより深く理解してもらう機会となり、結果としてブランドロイヤリティの向上にもつながります。したがって、新規ユーザーの獲得後のフォロー戦略を慎重に設計し、実行することが、F2転換率の向上には不可欠であると言えるでしょう。

F2転換率を上げる施策

F2転換率を向上させるためには、購入前と購入後の両方で適切な施策を実施することが重要です。F2転換率を下げる要因を理解し、それらを解消するためのアプローチが求められます。

購入前の施策としては、広告と実際の商品のギャップを最小限に抑えることが挙げられます。誇大広告を避け、商品の実力を正確に伝えることで、顧客の期待値を適切に設定します。また、ECサイトの使いやすさを向上させ、スムーズな購買体験を提供することも重要です。

購入後の施策では、顧客満足度の向上に焦点を当てます。新規ユーザーに対する適切なフォローアップを行い、商品の使用方法や効果的な活用法などの情報を提供します。さらに、顧客の購買サイクルを把握し、適切なタイミングでリピート購入を促す施策を実施することが効果的です。

これらの施策を組み合わせることで、F2転換率の向上を図ることができます。継続的なデータ分析と顧客フィードバックの収集を通じて、施策の効果を測定し、必要に応じて改善を行うことが重要です。

①購入までの体験をより良いものにする

まずは広告自体が誇大広告とならないよう、広告の期待値と商品の持つ実力にギャップが小さくなるように調整していきます。また、ECサイト上でもはじめての購入する際に使い勝手が悪い印象を持たれてしまうと、2回目の購入ではサイトの利用をためらってしまいます。

ユーザーが購入までに体験するプロセスで悪い要素がないか、広告やサイト上に問題がないか定期的に確認をするのがおすすめです。例えば、商品ページの情報が適切に更新されているか、商品画像が鮮明で魅力的か、商品説明が分かりやすく正確か、などをチェックします。また、購入フローがスムーズで、ユーザーにストレスを与えていないかも重要なポイントです。

さらに、ユーザーからのフィードバックや問い合わせ内容を分析し、改善点を見つけ出すことも効果的です。これらの取り組みにより、ユーザーの購入体験を継続的に向上させることができます。

関連記事:カスタマーサクセスとは? 〜顧客体験の向上によるLTV最大化

②購入後の顧客満足度を上げる

新規ユーザーの購入後は必ずフォローを行います。自社の商品を購入したユーザーが次にリピートを検討する時期を把握し、そこまでに適切なタイミングでアプローチをしていきます。具体的にはステップメールや、DM・はがきの送付を行います。

またフォローする際にはその時々のタイミングでユーザーの心理状態に合わせたコンテンツを用意しておきます。ユーザーに商品が届いたとき、商品を使っているとき、商品が使い終わりに近づいているとき、その時のお客様の接点によって適切なコンテンツは変わります。

コンテンツ自体も化粧品であれば「あなたの肌診断」、健康食品であれば「飲み忘れ防止カレンダー」などが考えられます。ほかにも「他のユーザーの使用方法」や「商品の開発秘話」、「商品の詳細情報」とさまざまなコンテンツを検討することができます。

フォローのタイミングと提供するコンテンツが適切であれば、ユーザーの満足度は上がり、継続して購入する割合は改善可能でしょう。さらに、顧客満足度を高めるためには、カスタマーサポートの充実も重要です。問い合わせへの迅速な対応や、丁寧な説明、商品使用に関するアドバイスなどを通じて、ユーザーとの信頼関係を構築することができます。

また、ユーザーからのフィードバックを積極的に収集し、商品やサービスの改善に活かすことも大切です。このようなユーザー中心のアプローチを取ることで、顧客満足度の向上と同時に、ブランドロイヤリティの醸成にもつながります。結果として、リピート率の向上やクチコミによる新規顧客の獲得にも好影響を与えることが期待できます。

関連記事:CS(カスタマーサティスファクション)とは?顧客満足度向上のための施策や具体例を解説

まとめ:F2転換からLTVへ繋げるマーケターの行動指針

F2転換(2回目リピート/再契約)は、BtoC、BtoBを問わず、企業の収益化とLTV(顧客生涯価値)向上に直結する戦略の「生命線」です。マーケターは、この指標を最重要視し、「新規獲得」から「顧客育成」へと戦略の重心を移行すべきです。

F2転換率を高めるには、低下要因である「広告と商品・サービス実態のギャップ」の解消と「初回購入・導入後のフォロー不足」の是正が不可欠です。

マーケターが取るべき具体的な行動は、購買・導入体験のシームレスな設計と、顧客満足度を高めるコンテンツ戦略の実行に集約されます。

具体的には、ECサイトの使いやすさ(BtoC)や、オンボーディングプロセス(BtoB)といった購買・導入体験に一貫性を持たせ、顧客にストレスを与えない土台を築きます。そして最も重要な購入・導入後フェーズでは、顧客の心理状態や契約期間に合わせた適切なタイミングで、「使用方法」「開発秘話」「成功事例」といった付加価値の高い情報を、メールやDM、専門的なフォローを通じて能動的に提供し続ける必要があります。

この継続的な「顧客の成功」へのコミットメントこそが、顧客との長期的な信頼関係を構築する手段となり、F2転換率の向上を通じてビジネスの持続的な成長を可能にする鍵となります。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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