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インバウンド・マーケティングの根幹!パーミッション・マーケティングの意味と具体例をご紹介

2020.9.3
読了まで約 3

毎日配信されてくる大量のメルマガや、無料動画サービスを観ようとすると、いきなり表示される広告にウンザリとした経験はないでしょうか?今や顧客は、一方的に送られてくる膨大な情報に嫌悪感を抱くようになっているといわれており、このような顧客心理の変化からマーケティングは「プッシュ型」から「プル型」に変わりつつあります。

今回はプル型マーケティングとして注目されているインバウンド・マーケティング、そしてその重要な手法の一つであるパーミッション・マーケティングについて解説していきます。

インバウンド・マーケティングとパーミッション・マーケティング

はじめに、インバウンド・マーケティングとパーミッション・マーケティングの概要について解説します。

●インバウンド・マーケティング(Inbound Marketing)

インバウンドといっても、海外から日本にやってくる訪日外国人を表しているわけではありません。この場合のインバウンドとは、外側から内側に向かう流れを意味しています。

具体的にはニュースリリースや動画、ブログやSNSで積極的に情報発信を行い、顧客に自社サービスへの興味を持ってもらう戦略をインバウンド・マーケティングと呼んでいます。従来のように訪問セールスやテレマーケティング、ダイレクトメールを使って自社の情報を送りつける(プッシュ型)のではなく、顧客に自ら見つけてもらって自社サービスを選択してもらう(プル型)マーケティングです。

●パーミッション・マーケティング(Permission Marketing)

パーミッションとは「許可」を表す英単語です。パーミッション・マーケティングとは、顧客に事前に許可(パーミッション)を得て、ダイレクトメールやメルマガなどの配信を行うマーケティング手法です。この手法は、マーケティング関係の著作家でYahoo!の副社長でもあったセス・ゴーディンが提唱しました。

現在は広く受け入れられているパーミッション・マーケティングですが、この考え方が生まれた背景にはテレビや新聞、雑誌などで行われているマス・マーケティング(対象を特定せず大衆に向かって画一化された方法で情報を発信するマーケティング戦略)の悪影響があります。セスは、このような顧客の時間を邪魔し、無理に情報を押しつけるマーケティングをインタラプション(邪魔な)マーケティングと呼び、マーケティングの効果を著しく下げていると述べています。

顧客にあらかじめ許可をもらい、嫌悪感を覚えないように情報提供を行うことこそが、最大限にマーケティング効果を発揮し購買にもつながるというわけです。

情報を押しつけず、顧客にとって魅力的なコンテンツを用意することで自社を「見つけてもらう」インバウンド・マーケティング。情報は提供するが、事前に許可をもらってから顧客が望む情報を届けるパーミッション・マーケティング。この2つを組み合わせることが、顧客と良好な関係を保ち最終的に成果を上げられる最適なマーケティング手法だといえるでしょう。

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

関連記事:メルマガとは?配信の目的やメリット、開封率が上がる作り方

パーミッション・マーケティングの具体例

パーミッション・マーケティングの具体例として一番わかりやすいのが、インターネットで配信するダイレクトメール(メルマガ等も含む)でしょう。

オプト・イン(Opt-In)という言葉を聞いたことはないでしょうか?日本では2002年に「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」が制定され、企業がダイレクトメールを送る場合には、事前に顧客に承諾を得る必要があると定めてあります。

この許可を得る行為をオプト・インというのですが、上記のような法律があるにもかかわらず、展示会で名刺交換をした企業からオプト・インを経ずに勝手に宣伝広告のメールが大量に届いたとしたら、あなたはその会社を信用することができるでしょうか? BtoBのビジネスに何よりも必要な、信頼関係を築けるでしょうか?

顧客にダイレクトメールやメルマガを配信する場合には、まず法律に則ったオプト・インを行ってメールアドレスを取得、その上で顧客から興味があると示された商品やサービスについての情報を送る、というのが正しい手順です。

顧客からあらかじめ許可を得ている情報を定期的に送れば、レスポンス率も上がることが期待でき購買にもつながりやすくなります。

パーミッション・マーケティングは、BtoBのビジネスにこそ必要とされるマーケティング手法です。あらかじめ顧客に許可を取るという行為は、顧客を尊重していることにほかなりません。また顧客が情報提供を許可した、ということは、少なからずその情報(もしくは商品やサービス)に興味を持っていることも判断できます。情報を一方的に送りつけるインタラプション・マーケティングもまだまだ多い中、パーミッション・マーケティングを行うことは顧客との信頼関係の構築につながり、良好な関係維持ができることでしょう。

まとめ

◆現在のマーケティングは、プッシュ型ではなくプル型が主流

◆インバウンド・マーケティングとは、顧客に自社を見つけてもらうマーケティング手法

◆パーミッション・マーケティングは、顧客を尊重し信頼関係を築くマーケティング手法

◆情報を一方的に押しつけるインタラプション・マーケティングは効果を生まない

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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