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運用型インターネット広告の仕組みとは?メリットとデメリット、種類について

2026.1.16
読了まで約 7

運用型広告は、インターネット広告市場において近年その需要が急速に拡大している広告の種類です。ユーザーのニーズや検索意図、閲覧状況に応じて柔軟に配信内容や予算を調整できるため、高い費用対効果が期待できます。この運用型広告は、多くの企業がマーケティング戦略に採用し、成果を上げています。本記事では、運用型広告の基本的な仕組み、そのメリット・デメリット、そして主要な広告種類について詳しく解説します。

運用型広告とは

運用型広告とは、「リアルタイムで入札単価や広告クリエイティブ(素材)、ターゲティング設定などを変更・改善しながら運用していく広告」のことです。これは、特定のウェブサイトの広告枠を一定期間買い取る「純広告」とは根本的に配信方法が異なります。

運用型広告の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 検索連動型広告(リスティング広告): GoogleやYahoo!の検索結果ページに表示される広告
  • ディスプレイ広告: ウェブサイトやアプリの広告枠に表示される画像や動画広告
  • SNS広告: Facebook、Instagram、X(旧Twitter)などのソーシャルメディアプラットフォーム上で配信される広告
  • 動画広告: YouTubeなどの動画コンテンツの前後や途中に表示される広告

これらの広告は、ユーザーの行動履歴や興味関心に基づいて、最適なタイミングで表示されるように設計されています。

運用型広告のメリット・デメリット

メリット

運用型広告の最大のメリットは、予算や配信期間、配信方法を細かくコントロールできる点にあります。広告の成果はリアルタイムで計測・分析が可能であり、効果が出ていない広告はすぐに停止したり、効果の高い広告には予算を追加したりといった柔軟な調整が可能です。

また、ターゲティング精度が高いことも大きな強みです。ユーザーの年齢、性別、地域、興味関心、さらには利用しているデバイス(PCやスマートフォン)など、詳細な条件でターゲットを絞り込むことができます。これにより、広告を表示する対象を最適化し、無駄な広告費を削減することが可能です。広告表示面もターゲットに合わせて変更できます。

さらに、多様な課金方式が用意されていることも特徴です。広告がクリックされた際に課金される「クリック課金(CPC)」、広告が表示された回数に応じて課金される「インプレッション課金(CPM)」など、広告の目的や戦略に合わせて最適な課金方式を選択できます。

デメリット

一方で、運用型広告にはデメリットも存在します。広告内容、キーワード選定、配信地域、配信時間帯といった細かな設定項目が多いため、効果を最大化するためには専門的な知識や経験が不可欠です。リアルタイムでの迅速な変更、広告効果の継続的な分析、そしてそれに基づいた改善作業には、多くの時間と労力が必要となります。

この運用・管理の複雑さから、広告運用を専門とする代理店や社内専門部署が存在するほどです。初心者にとっては、目標とする成果を達成するまでに学習コストがかかる場合があるでしょう。

運用型広告の種類

運用型広告には、多岐にわたる種類が存在し、それぞれ異なる特徴と配信方法を持っています。主な運用型広告の種類は以下の通りです。

リスティング広告

リスティング広告は、検索連動型広告とも呼ばれ、Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンの検索結果ページに表示される広告です。ユーザーが検索したいと思ったキーワードを検索した際に、その検索キーワードに連動して表示されるため、潜在顧客や顕在顧客といった、ニーズが明確なユーザーにアプローチできる点が大きな特徴です。

運用型広告の中でも特に代表的な広告手法であり、広告主はターゲットとする検索キーワードを設定し、そのキーワードが検索された際に広告を表示させます。広告は通常、検索結果の最上部や下部に表示され、ユーザーが広告をクリックすると、広告主のウェブサイトへと誘導されます。

リスティング広告のメリットは、ユーザーの検索意図に直接応えられるため、コンバージョンに繋がりやすい点です。また、広告の表示回数やクリック数、コンバージョン率などをリアルタイムで計測・分析できるため、広告効果を細かく把握し、入札単価の調整や広告文の改善、除外キーワードの設定など、継続的な運用によって広告効果を最大化していくことが可能です。

SEO(検索エンジン最適化)と混同されがちですが、リスティング広告は広告費を支払って検索結果の上位に表示させる有料広告であるのに対し、SEOは検索エンジンのアルゴリズムに基づいてウェブサイトの表示順位を上げるための施策であり、直接的な広告費は発生しません。

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ディスプレイ広告(ディスプレイネットネットワーク広告)

ディスプレイネットネットワーク広告とは、アドネットワーク上で買付け可能なホームページやブログの枠をネットワーク化して配信する方法です。アドネットワークは、複数の広告媒体を集めてネットワークを作り、それらの媒体に広告をまとめて配信する仕組みです。純広告のようなバナー広告とは異なり、ユーザーの関心の高いと思われる層に広告を配信することが可能です。ディスプレイ広告は、ユーザーの閲覧履歴や興味関心に基づいて、関連性の高い広告を表示することで、より効果的なアプローチを目指します。運用型広告の一種であるディスプレイネットネットワーク広告は、ターゲット設定の柔軟性が高く、広告効果の最大化に貢献します。表示回数課金(インプレッション課金)やクリック課金(CPC課金)など、目的に応じた課金方式を選択できる場合もあります。ターゲティング精度を高めることで、潜在顧客へのリーチやブランド認知度向上にも繋がります。運用型広告の中でも、ディスプレイ広告は幅広いユーザー層にアプローチできるため、新規顧客獲得のチャネルとしても注目されています。広告クリエイティブのABテストなどを実施し、PDCAサイクルを回すことで、広告運用の最適化を図ることが重要です。プログラマティック広告の一環として、リアルタイム入札(RTB)によって最適な広告枠に広告を配信する仕組みも活用されています。ディスプレイネットネットワーク広告は、ウェブサイトだけでなく、アプリ内広告としても展開されることがあります。

関連記事:ディスプレイ広告の種類は?リスティング広告との違いや基礎知識をご紹介

SNS広告

SNS広告は、X広告やFacebook広告、Instagram広告、LINE広告、TikTok広告、LinkedIn広告などが代表的です。これらのSNS広告は、ユーザーの興味関心、デモグラフィック情報(年齢、性別、地域など)、行動履歴といった詳細なターゲティング設定が可能です。これにより、広告主は自社の製品やサービスに最も関心を持つ可能性のあるユーザー層に、効率的にアプローチできます。

一般的な広告指標であるクリック数やインプレッション数に加えて、「いいね」やシェア、コメント、フォローといったSNSならではのエンゲージメントを促進する機能も備わっています。これらのSNS広告は、単に情報を届けるだけでなく、ユーザーとのインタラクションを通じてブランド認知度を高め、コミュニティを形成するのに有効です。

また、SNS広告は、運用型広告の中でも特に拡散性が高いという特徴があります。ユーザーが広告に興味を持ち、共有することで、広告が直接的なターゲット層を超えて、さらに広範囲にリーチする可能性があります。このような拡散効果は、バイラルマーケティング的な側面も持ち合わせており、低コストで高い広告効果を生み出すことが期待できます。

SNS広告の運用においては、各プラットフォームの特性を理解し、ターゲットオーディエンスに響くクリエイティブ(画像や動画、テキスト)を作成することが重要です。Facebook広告は詳細なターゲティング、X広告はリアルタイム性と拡散力、Instagram広告はビジュアル訴求、TikTok広告はショート動画によるエンゲージメントなどが強みとなります。これらの多様なSNS広告を効果的に活用することで、運用型広告としての成果を最大化することが可能です。SNS広告は、運用型広告の多様な選択肢の一つとして、多くの企業にとって重要な広告チャネルとなっています。

関連記事:SNSとは?2025年版の最新一覧:種類・特徴・目的別に徹底比較

動画広告

動画広告は、YouTubeのような動画プラットフォームで視聴されている際に表示される広告形式です。近年、インターネット広告市場においてその需要が急速に高まり、市場規模を拡大させている注目の広告種類です。動画広告は、静止画広告よりもユーザーの感情に訴えかけやすく、商品やサービスの魅力をより深く、かつ直感的に伝えることができるという特性を持っています。そのため、ブランド認知度の向上や、複雑な情報を分かりやすく伝えたい場合に特に効果を発揮します。

動画広告の配信においては、ターゲットとなる視聴者の興味関心やデモグラフィック情報に基づいたターゲティングが可能です。例えば、特定の趣味を持つユーザー層や、特定の年齢層、地域に絞って広告を配信することで、広告効果の最大化を目指します。また、動画広告は、スキップ可能なインストリーム広告、スキップ不可能なバンパー広告、インフィード広告など、多様なフォーマットが存在し、目的に応じて最適な形式を選択できます。これらのフォーマットを駆使し、運用型広告の柔軟性を活かすことで、広告主は予算内で最大限の成果を追求することが可能です。動画広告の成果は、再生回数、視聴完了率、クリック率、コンバージョン数などで計測され、これらのデータを元に継続的な改善が行われます。広告クリエイティブの最適化やターゲティング設定の見直しは、動画広告の運用において不可欠な要素となります。

関連記事:【2025年最新】マーケターが理解しておきたいYouTube広告の仕様、フォーマットの種類、費用感などをまとめて解説

DSP広告

DSP広告とは、「Demand Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)」の略称であり、広告主(需要側)が利用する広告配信プラットフォームのことです。このDSP広告を利用することで、広告主は複数のアドネットワーク(広告媒体の集合体)にまたがる無数の広告枠に対して、運用型広告の戦略に基づいて、リアルタイム入札で効率的に広告を配信することが可能になります。

具体的には、DSP広告は、ターゲットとするユーザー層の属性、興味関心、行動履歴などのデータをもとに、最適な広告枠を特定し、その枠に対して自動で入札を行います。これにより、広告主は運用型広告の特性を最大限に活かし、広告予算を効果的に配分することができます。DSP広告の課金方式は、一般的に媒体側の配信プラットフォームであるSSP(Supply Side Platform:供給側プラットフォーム)と連携し、広告が表示された回数(インプレッション)ごとに課金される仕組みが採用されています。

DSP広告は、従来の広告配信手法と比較して、より細かくターゲティングを設定し、広告効果を最大化できる点が強みです。運用型広告の一種として、データに基づいた広告運用を行うことで、コンバージョン率の向上やROI(投資対効果)の改善に貢献します。DSP広告を活用することで、広告主はターゲット顧客に的確にリーチし、広告メッセージを届けることが可能となります。運用型広告におけるターゲティング精度の向上は、広告キャンペーンの成功に不可欠であり、DSP広告はそのための強力なツールと言えるでしょう。運用型広告の進化において、DSP広告は重要な役割を担っています。

関連記事:DSP広告を徹底解説!基本的な仕組みと効果的な運用方法とは

リターゲティング広告(リマケ広告)

ユーザーが一度ウェブサイトを訪問しただけでは、コンバージョン(購入や問い合わせなどの目標達成)に至らないケースは多々あります。このような潜在顧客に対して、再度アプローチするために活用されるのがリターゲティング広告、通称リマケ広告です。

この広告手法では、ユーザーのCookie情報を取得し、その情報に基づいて、他のウェブサイトを閲覧している際に、過去に訪問したサイトの商品やサービスに関連する広告を再度表示します。リターゲティング広告の主な目的は、ユーザーに過去の閲覧体験を思い出してもらい、コンバージョンや購入へと繋げることです。

リマケ広告は、コンバージョン獲得において非常に効率的な配信方法として知られていますが、単純に過去の訪問者に対して同じ広告を配信し続けるだけでは、最適な効果を得ることは難しいのが現状です。そのため、リターゲティング戦略においては、様々なセグメント(顧客層)の細分化、広告表示面の最適化、さらには過去にコンバージョンを達成したユーザーに類似したユーザー層への拡張配信など、多岐にわたる最適化を図りながら運用されることが一般的です。これにより、広告効果を最大化し、ROI(投資対効果)の向上を目指します。リターゲティング広告は、デジタルマーケティング戦略において不可欠な要素となっています。

関連記事:パーソナライゼーションの成功事例7選!AmazonやNetflixの手法とは

まとめ

運用型広告は、純広告のように広告枠を事前に買い取るのではなく、リアルタイムで入札額や広告クリエイティブを調整・改善しながら運用していく広告手法です。これにより、ターゲットとするユーザー層や興味関心、さらには地域やデバイスといった細かな条件に合わせて広告配信を最適化できます。Yahoo!やGoogleの検索連動型広告(リスティング広告)、YouTubeなどの動画広告、FacebookやTwitterといったSNS広告などがその代表例です。

運用型広告の主な種類としては、以下のものが挙げられます。

  • リスティング広告(検索連動型広告): ユーザーの検索キーワードに連動して表示される広告です。
  • ディスプレイ広告: Webサイトやアプリ上に表示される画像や動画形式の広告で、アドネットワークを通じて配信されます。
  • SNS広告: Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSプラットフォーム上で配信される広告です。
  • 動画広告: YouTubeなどの動画プラットフォームで、動画コンテンツの前後や途中に配信される広告です。
  • DSP広告: 広告主が広告枠の買い付けや配信を最適化できるプラットフォームを利用する広告です。
  • リターゲティング広告: 一度ウェブサイトを訪問したユーザーに対して、別のサイトで再度広告を表示する手法です。

これらの運用型広告は、効果測定に基づいた継続的な改善が不可欠であり、専門的な知識やノウハウが求められる場合もあります。しかし、その柔軟性とターゲティング精度の高さから、多くの企業がマーケティング戦略において重要な役割を担う広告として活用しています。広告運用は、デジタルマーケティングにおける効果的な手法の一つと言えるでしょう。ウェブ広告市場において、運用型広告は今後もその重要性を増していくと考えられます。広告効果の最大化を目指す上で、広告の種類を理解し、目的に合わせた運用型広告を選択することが重要です。成果報酬型広告などの多様な課金体系も存在し、広告予算の効率的な活用が可能です。広告媒体の選定や広告クリエイティブの作成・改善が、広告成果に大きく影響します。検索エンジンの広告としても、リスティング広告は代表的な運用型広告です。インターネット広告の進化とともに、運用型広告はますます多様化し、広告運用の重要性は高まっています。

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監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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