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【2025年最新】マーケターが理解しておきたいYouTube広告の仕様、フォーマットの種類、費用感などをまとめて解説

2025.11.7
読了まで約 14

数ある広告市場のなかで、とくに急成長をみせている動画広告市場には、注目しているマーケターも多いことでしょう。特にGoogleの巨大なプラットフォームを利用できるYouTube広告は、多くの企業がすでに活用しています。

本記事ではYouTube広告の基本知識から活用のポイント、費用目安などをまとめて紹介・解説します。
自分にも理解できるかな? と不安に感じているマーケター・広告担当者の方も、ぜひ本記事の情報を参考にしていただければ幸いです。

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さまざまな広告手段のなかでも「動画広告」は最重要! 動画広告市場はスマートフォン視聴を中心に急成長中

企業のマーケター、PR担当といった役割を持つ方で、YouTube広告を検討しているものの「実際にどの程度の成果が見込めるものなのか」、「さまざまな広告手段の中で、動画広告が自社にとってベストなのか悩む」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし動画広告市場は現在もっとも急速な成長をみせている広告市場のひとつであり、どのような分野の商材であっても、またどのような層をターゲットとしているビジネスであっても、一定以上の成果を見込みやすい状況といえます。
近年デジタルシフトが進み、いかにインターネット広告を活用するかという点が重要視されていますが、そんなインターネット広告市場のなかでも動画広告市場は、縦型動画広告やコネクテッドテレビ向け動画広告の需要の増加が著しく、他の広告を上まわる水準で成長を遂げています。

・縦型動画…スマートフォンを縦に持ったまま、フルスクリーンで視聴できるタイプの縦長の動画フォーマット
・コネクテッドテレビ…インターネットに常時接続し、さまざまな動画配信サービスやオンラインコンテンツを楽しめる機器(機能内臓型のスマートテレビや、メディアストリーミングが可能なゲーム機のほか、既存のテレビに挿し込むタイプのストリーミングデバイスなど)

多くのメディア・コンテンツ事業を手がける株式会社サイバーエージェントが2024年に実施した「国内動画広告の市場調査(※1)」によると、動画広告市場はおよそ7,249億円とされ、前年比115.9%の成長をみせています。また、今後のさらなる市場拡大も見込まれており、2028年には1兆1,471億円に達するとの予測がなされています。

同調査の細かな結果をみると、配信デバイスごとの動画広告市場は2023年〜2028年で以下と示されています。

動画広告市場規模 配信デバイスごとの内訳
2023年 6,253億円 スマートフォン 5,048億円
コネクテッドテレビ 740億円
PC 465億円
2024年 7,249億円 スマートフォン 5,750億円
コネクテッドテレビ 1,020億円
PC 479億円
2025年(予測) 8,408億円 スマートフォン 6,566億円
コネクテッドテレビ 1,360億円
PC 482億円
2026年(予測) 9,482億円 スマートフォン 7,320億円
コネクテッドテレビ 1,655億円
PC 507億円
2027年(予測) 10,454億円 スマートフォン 8,007億円
コネクテッドテレビ 1,930億円
PC 517億円
2028年(予測) 11,471億円 スマートフォン 8,679億円
コネクテッドテレビ 2,270億円
PC 522億円

動画広告市場そのものが順調な成長をみせているなか、特に注目すべきデバイスはスマートフォンとコネクテッドテレビです。
スマートフォンは例年、動画視聴者が使用するデバイスとして7割前後を占めており、今後数年もその割合はほぼ維持されるとみられています。
コネクテッドテレビはここ数年での成長率が著しく、動画広告市場全体の成長をけん引するような勢いをみせています。この背景には、若年層を中心にみられるいわゆる「テレビ(地上波放送)離れ」といった傾向、およびスマートテレビの普及などが大きく関係していると考えられます。

コネクテッドテレビではインターネットを通じたストリーミングでYouTubeやNetflix、Amazonプライム・ビデオといったさまざまな動画配信を視聴できます。
特にYouTubeはサブスクリプション契約せずとも多くのコンテンツを楽しめ、また日常のスキマ時間で短めの動画を気軽に再生できることから、老若男女、幅広い層が視聴しています。
マーケティングを行いたい企業にとっても、従来のテレビに替わる主要な一般消費者向け広告媒体として、YouTube広告が活用されているのです。

関連記事:ストリーミングとは?再生の意味やメリット、配信の種類

尚、BtoBビジネスの分野でも企業説明会やブランドアピール動画をコネクテッドテレビで配信する事例(ブランド認知形成を狙った上流マーケティング施策事例)が増えており、現代のマーケティングで欠かせない要素となっています。

関連記事:現代の企業にとって最重要となる「ブランディング」を徹底解説! おすすめの施策や成功事例なども紹介

次項からは、YouTube広告について更に詳しく解説します。

※1 出典:株式会社サイバーエージェント「国内動画広告の市場調査」
https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=31459

▼動画広告を活用したマーケティングについては、こちらの記事もぜひあわせてご覧ください。
動画広告の特徴を掴んで、マーケティングを最適化しよう!

YouTube広告とは

YouTubeは多くの方がご存じのとおり、米Google社が運営する巨大な動画プラットフォームです。全世界で毎月およそ25億人のユーザーが利用しており、PC、スマートフォン、コネクテッドテレビといったさまざまなデバイスで視聴できます。
また、動画そのものを楽しむ手段として以外に、近年では「情報収集のためのツール」としても大いに活用されており、「Googleに次いで世界で2番目に利用されている検索エンジン」としても機能しています。

このYouTubeで動画を視聴中に、数秒〜数十秒の別動画として差し込まれたり、またトップページや検索結果ページに表示されたりする広告が、YouTube広告です。
膨大なユーザー層へ訴求できるYouTube広告は、企業にとって効果的なマーケティング手段として注目されています。

YouTube内のみならず、Google動画パートナーのWebサイトやアプリでも配信されるさまざまな広告

YouTube広告はユーザーが動画を視聴する前や、視聴中、あるいはトップページや検索結果ページといったさまざまな配信面で表示されます。
また、実はYouTubeサイトやYouTubeアプリ内のみだけでなく、Google動画パートナー(Googleの審査を通過した、外部パートナーとして契約している企業・個人)のWebサイトやアプリでも広告が表示される仕組みとなっています。

リアルタイム入札により、オークション方式で広告配信

YouTube広告では、リアルタイム入札(RTB)の仕組みが採用されています。とある条件に合致する広告枠に対して、あらかじめ複数の広告主が設定していた最大入札単価などの入札条件が照らし合わされたうえで、自動的に「競り」がおこなわれる仕組みです。
結果的に、その広告枠に対して最も高い金額を入札できた広告主の広告が配信されます。ちなみにこの自動的な競りは数ミリ秒単位の短い時間で完了するため、YouTubeを利用しているユーザーが広告表示を待たされるようなことはありません。

3種類の課金方式で予算や目的にあわせた活用が可能

YouTube広告の課金方式にはCPV・CPC・CPMの3種類があります。詳しくは、後述「YouTube広告の費用や課金方式は?」の項で解説します。

▼CPCの一般的な仕組みやデータターゲティングについては、こちらの関連記事で詳細に解説しています。
CPC(クリック単価)とは? 仕組みやポイントを解説
現代におけるデータターゲティングのあり方と今後の変化について

YouTube広告をマーケティングで活用するメリット

マーケティングでYouTube広告を活用することのメリットをご紹介します。

幅広い年齢層の、膨大な潜在顧客へリーチできる

毎月の推定利用者数が世界で25億人ともいわれる、巨大なYouTubeプラットフォーム
上で広告配信をおこなえることは大きなメリットです。膨大な数のユーザーに自社広告を見てもらえる可能性があります。

低予算でも出稿できる

YouTube広告では最低出稿金額というものは特に設定されていません。そのため、例えば数百円程度の低予算からでも運用開始できます。広告費に余裕のある大企業や中堅企業だけでなく、スタートアップ企業や個人事業主でも気軽に活用できる広告手段となっています。

Googleのデータを活用した高度なターゲティングが可能

広告配信時に、Googleが保有する膨大なデータに基づいたターゲティング設定が行えることも大きなメリットです。ターゲティング精度が高く、視聴者の行動に応じて最適な広告を表示できます。
YouTubeを利用するユーザーごとの属性(年齢・性別・地域・興味関心・購買履歴など)に合わせたきめ細やかな設定が可能で、ターゲティングは大きく「オーディエンスターゲティング」と「コンテンツターゲティング」の2種に分かれます。
オーディエンスターゲティングでは自社広告を見せたいターゲットに関する、年齢や関心といった項目を設定し、コンテンツターゲティングでは自社広告を表示させたい配信面や、表示条件となるトピック、キーワードなどを設定できます。

例えば自社の商材がニッチな層のみへ訴求したいものであった場合でも、Googleの精度の高いターゲティング機能を活用して、届けたい相手へきちんと広告を届けられる可能性が高まるでしょう。

動画ならではの訴求効果・エンゲージメントに期待できる

YouTube広告では動画という形式を活かし、映像や音声での直感的に分かりやすい情報を伝えることができます。テキストや静止画だけでは表現しきれない製品・サービスの魅力を存分に伝えることも可能であり、工夫次第では「ながら見」のユーザーの心を掴むこともできるでしょう。

動画の内容・テイストによって、自社ブランディングも行いやすいといえます。

自社サイトへの導線をつくりやすい

動画による広告で興味を引くことができた後は、その興味が薄れないうちに自社サイトへ導くことも大切となります。
最終的な目標(購入、資料請求など)へ誘導するために、YouTube広告では動画内や概要欄に自社サイトやランディングページ(LP)への誘導ボタンを設置したり、自社のLINE公式アカウントへの登録を促したりするようなしかけが簡単に作れるようになっています。

関連記事:LPとは?ホームページやトップページとの違い

「Google広告」アカウントと連携することでリマーケティングリストをかんたんに作成可能

Youtube広告では、自社の既存YouTubeチャンネルとGoogle広告アカウントを連携することで、「チャンネルのほうで特定のアクションを行ったユーザーを、広告のほうのリマーケティングリストに追加する」といったことが簡単にできます。
例えば、自社チャンネルの中の特定の動画を視聴したユーザー、チャンネル登録をしてくれたユーザー、グッド評価をしてくれたユーザー、といったようにさまざまな条件で抽出したうえで、それらのユーザーをリマーケティングリストに加え、高確度な広告運用を実現できます。
広告を出したい商材ごとにユーザー抽出を工夫すれば、エンゲージメントが生まれかけているユーザーや購買意欲が高まっているユーザーへ適切なタイミングで広告を届けられるでしょう。

▼エンゲージメントについては、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
エンゲージメントとは?マーケティングにおける意味合いを徹底解説

YouTube広告活用時に把握しておきたいデメリット

安価に・手軽に運用開始でき、効率的な広告を行えるYouTube広告ですが、事前に念頭に置きたいデメリットもあります。

「スキップ可能な広告」の場合、最後まで見てもらえない可能性がある

YouTube広告にはさまざまな広告フォーマットがありますが、そのうち「スキップ可能なインストリーム広告」を活用する場合には注意が必要です。
せっかく広告が表示されても視聴開始から数秒程度でスキップボタンが表示されるため、すぐにスキップされてしまうケースが多々あるためです。コンバージョンなどの誘導したいアクションに到底つながらないどころか、伝えたかったブランドイメージや製品の特徴すら、ろくに知ってもらえないということにもなりかねません。

「スキップ可能な広告」を活用する際には、例えば広告の最初の数秒で視聴者の興味を強く引くコンテンツを投入する、もうしばらく見てみたいと感じさせる設計にするといったような工夫が必要となるでしょう。

尚、前述のYouTube広告ならではの細やかなターゲティング設定を適切に行っておくことで、そもそも興味を持ってくれる可能性が高いユーザーへ広告を表示し、スキップ率の低下を目指すことも大切です。ターゲティング設定を誤ると、自社商材につながりづらいユーザーばかりへ、ただ大量に広告を表示してしまい、最後まで見てくれる確率が低いという結果を招いてしまいます。

広告動画の制作にある程度の時間とコストを要する

最初の数秒で興味を引くこと、商材の魅力が正しく伝わること、などさまざまな条件を満たすためには、企画段階からじっくりと時間をかける必要が生じ、制作コストも大きくなってしまうかもしれません。

かといって、もし動画のクオリティやターゲティング精度が甘いまま広告出稿してしまうと、効果がないどころか、たくさんの人に低品質な広告を視聴されてしまい、商品やブランドの信頼度低下といった逆効果を生んでしまうおそれがあります。

広告動画の企画や制作に関しては、ある程度の時間とコストを要するものと認識しておきましょう。また、自社のリソースが不足している場合には広告のプロに企画や制作を委託することも有効です。

関連記事:「セルフブランディング」とは? 意味や目的、実践方法まで徹底解説

広告の効果が出るまである程度の期間が必要な場合がある

YouTube広告では、直接的なコンバージョンへつなげるためのリンク配置が可能ですが、とはいえ一度の広告出稿でたくさんのコンバージョンを得られるとはかぎりません。
広告運用開始後には、ABテストや入札調整なども行いながら、効果検証を重ねることが大切です。

関連記事:ABテストとは? 4つの種類とやり方、仕組みをわかりやすく解説

YouTube広告の主要な広告フォーマットは6つ

YouTube広告では、出稿できるフォーマットタイプが6種類あります。
それぞれのフォーマットの特徴を解説します。

インストリーム広告(スキップ可)

YouTube動画の前後、あるいは途中に挿入されるタイプの広告です。
「スキップ可」では広告再生開始から5秒が経過するとスキップボタンが現れ、視聴者はいつでもスキップすることが可能となります。

インストリーム広告(スキップ不可)

YouTube動画の前後、あるいは途中に挿入されるタイプの広告です。
「スキップ不可」の場合はスキップボタンが表示されず、視聴者は広告を最後まで見ないと、もとの動画へは戻れません。

バンパー広告

バンパー広告は、6秒間の短尺広告です。こちらもスキップボタンは表示されず、6秒という限られた時間ではありますが、視聴者へ企業が用意した内容をすべて届けることが可能です。

インフィード広告

以前は「ディスカバリー広告」と呼ばれていたもので、YouTube内の検索結果画面やおすすめ動画の欄、およびモバイル版YouTubeアプリのホームフィードなどに広告表示されるフォーマットです。

<h3>マストヘッド広告</h3>
マストヘッド広告は、ユーザーがYouTubeへアクセスした際のトップページの最上部に、大きなバナー動画の広告(最大30秒、音声なし)として表示されるフォーマットです。この広告に興味を持ったユーザーがバナー部分をクリックすると、音声付きでフル再生されます。

<h3>YouTube ショート広告</h3>
2021年にYouTubeでリリースされ、現在では視聴ファンも多い短尺縦型動画「YouTubeショート」のほうへ広告出稿できるフォーマットです。
ユーザーがYouTubeショートをスクロールしながら次から次へと閲覧している際に、通常の投稿動画の間に自然なかたちで挿入されます。ユーザーは、広告に興味がなければスワイプ操作でスキップすることが可能です。

関連記事:YouTubeショート動画とは? 作成方法や収益化のポイント、メリット・デメリットを解説

YouTube広告の「キャンペーン」の仕様を理解しておこう

YouTube広告を配信する際には、前述の「フォーマット」を指定しながら広告ごとに個別に配信する方法のほかに、「キャンペーン」を選択して自動的な最適化に任せるという方法があります。
代表的なキャンペーンには、以下のようなものがあります。

キャンペーンの種類 最適化できる主な指標 キャンペーン適用時に自動配信される広告フォーマット
VRC(動画リーチキャンペーン) リーチ ・インストリーム広告(スキップ可)
・インストリーム広告(スキップ不可)
・インフィード広告
・バンパー広告
・YouTube ショート広告
VVC(動画視聴キャンペーン) 広告視聴回数 ・インストリーム広告(スキップ可)
・インフィード広告
・YouTube ショート広告
VAC(動画アクションキャンペーン)
※今後、新設の「デマンドジェネレーションキャンペーン」へアップグレード予定
コンバージョン ・インストリーム広告(スキップ可)
・インフィード広告
およびGoogleパートナーの広告枠

これらのキャンペーン設定を活用することで、広告出稿者は個別のフォーマット指定などに時間をとられることがなくなり、AIによる最適化で指標に合った広告出稿を行えます。
広告企画や制作と、出稿後の効果検証などに集中できるというメリットを得られます。

YouTube広告の費用や課金方式は?

YouTube広告の課金方式についてご紹介します。
「3つの課金方式」を理解いただいたうえで、次の「広告種類ごとの最低入札単価」で費用例をご確認ください。

3つの課金方式

YouTube広告には3つの課金方式があります。

・CPV(広告視聴単価)…30秒未満の動画は最後まで、30秒以上の動画は30秒以上を視聴された段階で課金
・CPC(クリック単価)…表示された広告がクリックされたタイミングで課金
・CPM(インプレッション単価)…広告が1,000回表示されるごとに課金

主な違いを、比較表にまとめたものが下記となります。

課金方式 課金タイミング 費用相場 適する場面の例
CPV(広告視聴単価) 30秒未満の動画は最後まで、30秒以上の動画は30秒以上をユーザーに視聴される 1視聴あたり概ね2円~25円程度 広告にしっかりと興味を持ってくれたユーザーのみになるべくコストをかけたい場合
CPC(クリック単価) 表示された広告がユーザーにクリックされる 1クリックあたり概ね30円~200円程度 具体的なアクションを促したい場合
CPM(インプレッション単価) 広告が1,000回表示される 1,000回表示あたり概ね400円~600円程度 不特定多数のユーザーにまずは見てもらい、ブランドや商材の認知度を高めたい場合

広告種類ごとの最低入札単価

前出の「YouTube広告の主要な広告フォーマットは6つ」の項でご紹介した、各フォーマットごとの最低入札単価は以下となっています。

広告フォーマット 最低入札単価 課金方式
インストリーム広告(スキップ可) 2〜25円 CPV
インストリーム広告(スキップ不可) 2〜25円 CPC
バンパー広告 1000回表示ごとに400〜600円 CPM
インフィード広告 3〜20円 CPC
マストヘッド広告 320万円〜 CPM、もしくはカウントされた日数に応じる
YouTube ショート広告 5〜10円 CPV、CPM

YouTube広告を運用する際の予算の決め方

これからYouTube広告の運用を開始する場合、まずは予算を決定する必要があります。
前述の課金方式の理解を前提としたうえで、以下それぞれのケースで考え方の一例をご紹介します。

認知度向上を最優先としたい場合

「新しい商品を多くの人に知ってもらいたい」「スタートアップなのでまずは社名やブランドを広めたい」など、広告出稿の主目的が認知度向上の場合には、「広告の表示回数」を第一とするという考え方があります。

例えばバンパー広告でCPM(1,000回表示ごとの課金)が500円だった場合、10万回表示させるには「(100,000回÷1,000回)×500円」、つまり50,000円の予算を立てるということになります。

商品の具体的な魅力を伝え、購入を促したい場合

特にBtoBビジネスにおいては、前述の広告の表示回数増加での認知度アップそのものよりも、その先にある「問い合わせ数」や「商談化率」、「指名検索増加」といった指標で広告成果を評価する流れがあります。そのため、これらの指標に基づき、逆算してどのくらいの表示回数が必要であるかをあらかじめ分析しておく必要があります。

この場合、表示された広告がクリックされ、ランディングページや資料請求ページへ誘導できる確率(CTR)と、クリックしたユーザーがコンバージョンにまで至る確率(CVR)が重要となります。

さきほどの例と同じくバンパー広告でCPM(1,000回表示ごとの課金)が500円だった場合で、CTRが1%、CVRが2%と考え、「月にCVを10件獲得する」という目標を定めた場合の考え方は以下です。
・10件のCVを獲得するために必要なクリック回数「10件÷2%(0.02)=500クリック」
・500クリックされるために必要な表示回数「500クリック÷1%(0.01)=50,000回」
・50,000回表示するために必要な費用「(50,000回÷1,000)×500円=25,000円」

コンバージョンの達成を第一に考え、目標として定めたCVから逆算して予算を計画することが大切です。

YouTube広告運用開始前の準備

ここでは、YouTube広告を運用する際の前準備をかんたんにご紹介します。

Googleアカウントを開設する

YouTube広告はさまざまな広告サービスを内包する「Google広告」の一種であるため、運用するためにはGoogleアカウントが必要です。
すでに自社で取得済みの既存アカウントも使えますが、目的にあわせた新たな広告用アカウントを開設したほうが、その後の運用や、ログインを許可する担当者の区別などもやりやすい場合があります。

関連記事:Googleアカウントの作成方法を画像付きで徹底解説します!

広告配信用のYouTubeチャンネルを開設する

続けて、作成したYouTube広告向け動画をアップロードするための、YouTubeチャンネルを開設する必要があります。尚、このチャンネルの登録者数や動画投稿数などはのちの広告配信に一切影響しないため、あくまで広告動画が保存される場所というように考えておきましょう。

広告用動画を作成する

以上までの準備ができたら、いよいよ広告用動画の作成です。目的に合うクオリティの高い動画を作成し、広告用のYouTubeチャンネルにアップロードします。
この動画がもし、完全に広告用であり他のルートから閲覧されては困る、というような場合には、アップロード時に公開設定を「限定公開」としておきます。

YouTube広告の「キャンペーン」を使って出稿する際の手順は? ログイン後の具体的な操作を紹介

実際にYouTube広告へ自社の広告を出稿する際、広告フォーマットの選定などをAIに任せられる「キャンペーン」を活用したい場合には、以下の手順で設定を行ってください。

新規キャンペーンを作成する

Google広告にログインし、「+作成」ボタンから「キャンペーン」を選択します。
画面上では、「販売促進」や「ブランド認知度と比較検討」といった具体的な選択肢が表示されるため、目的に合ったものを選択しましょう。
次に、例えば見込み顧客リーチが目的であった場合には「効率的なリーチ」「スキップ不可でのリーチ」といった細かなサブタイプが表示されるため、こちらも目的に応じたものを選択します。
作成した新規キャンペーンには、個別のキャンペーン名や有効とする広告フォーマット、予算と日程などを設定可能です。

広告グループを作成する

続いて、「広告グループ」を作成します。
広告グループではユーザー属性(広告表示対象とする年齢や性別、世帯年収など)やオーディエンス設定(興味関心の種類)などを設定でき、各キャンペーンの広告配信時には設定した広告グループに基づいた自動配信が行われます。

広告で配信するYouTube動画を設定する

アップロード済みの広告用動画を、「動画広告を作成する」の項目で選択します。
この際、広告視聴後に遷移させたいページ(ランディングページや資料請求ページなど)のURLや、動画の内容を補足するための説明文などを入力できます。

設定した広告キャンペーンを公開する

管理画面ですべての設定に間違いがないかを慎重に確認し、問題がなければ「キャンペーンを公開」ボタンで広告キャンペーンを実行します。

YouTube広告でのマーケティングを成功させるために! 大切なポイントをチェック

最後に、YouTube広告を活用したマーケティングを成功へ導くために、大切となるポイントをいくつかご紹介します。

「最初の数秒」でユーザーの心を掴むことを意識する

YouTube視聴中に表示される広告は、基本的には多くのユーザーにとって「見たかった動画の間に割り込む、邪魔なもの」であるという認識でいたほうが良いでしょう。
特にスキップ可能な広告フォーマットの場合には、広告が表示されただけで最後まで必ず見てもらえるということはまずないため、「最初の数秒でいかに好印象を与えつつ、心を掴めるか」「最後まで見ておこうと思わせるか」といった点が重要となってきます。
スキップ不可の広告であっても、広告再生中には画面から目を離して他の用事をされてしまう場合があるため、冒頭で興味を引き付けることが大切であることに変わりはありません。

限られた時間の中で伝える内容を整理する

ブランディング、認知度拡大、新製品の特徴紹介、具体的なユーザアクションの促進といったように、広告ごとの明確な目的を整理しておき、限られた時間の中で伝える内容の取捨選択を行います。
またその際にも、自社が伝えたいメッセージだけを優先するのではなく、「こういった種類の広告のなかで、視聴者にとって本当に必要な情報は何か、文字情報の補足掲載だけで足りるか」といったユーザー観点を併せ持っておくことも大切です。

「YouTube ショート広告」を軽視しない

「TikTok」や、「X(旧Twitter)の短めの動画」などの人気を後追いするかたちで、2021年に提供開始したYouTubeショートも、今や膨大な視聴ファンを有する人気コンテンツへと成長しています。
YouTubeショートの活用は個人発信や視聴だけにとどまらずBtoB領域にも浸透しており、例えば30秒以内の、起承転結が分かりやすいポップな縦型広告が展示会告知やSaaS導入事例の紹介、採用ブランディングなど幅広い方面で活用されているのを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

▼主なBtoBの縦型広告戦略 成功事例
・まずはSNS向けにコミカルなアニメーションを主体とした縦型動画を制作し、馴染みやすいキャラクターとAIナレーションで製品の魅力を拡散
・駅構内の縦型サイネージへ広告動画を展開。縦型へ最適化した編集環境の整備と既存イラスト素材の活用などで制作コストを抑えつつ、通行者の目線を自然に誘導する広告でブランディングに成功
・SaaS事業者のBtoBビジネスでは、広告だけでなくチャンネル運営型へ発展させる傾向にあり、視聴者のファン化・エンゲージメント醸成に成功

▼YouTube広告をデジタルマーケティングで上手に活用する方法を、こちらの記事でも詳しく解説しています。
段階的なYouTube広告活用によるデジタルマーケティングとは?

「音声ミュート」の視聴でも主要な内容が伝わることを目指す

YouTubeを視聴するユーザーはスマートフォン利用者が圧倒的に多く、自宅でのテレビ視聴などとは異なり、必ずしも音声を再生してくれているとはかぎりません。
公共の場所や、ちょっとした空き時間などに音声なしで視聴するユーザーも多いため、音声ミュートの状態でも大切なポイントを伝えられるよう、字幕入れや動画キャプションの設定を入念に検討しましょう。

動画アクションキャンペーン(VAC)を活用してランディングページへ誘導する

コンバージョンを主目的としたい場合には、YouTube広告の動画アクションキャンペーンが適しています。
但し、受け入れ先のランディングページまでいってから離脱されてしまっては意味がないため、ランディングページ内の導線や分かりやすさも徹底的に見直しておくことが重要です。

▼ランディングページについては、こちらの記事で解説しています。
LP(ランディングページ)を作る意味は?費用対効果を高める方法を解説!

適切なKPIを設定し、定期的に効果測定・分析を行う

YouTube広告の運用を開始してからは、その他の広告手段の場合と同じように、KPIに基づいた定期的な効果測定・分析を欠かさないことが重要です。
YouTube広告では、設定キャンペーンの変更やフォーマットの変更が容易なため、広告運用の試行錯誤や施策の改善も行いやすいでしょう。

▼KPIについては、こちらの記事で基礎から詳しく解説しています。
KPIの意味とは?初心者にもわかる徹底解説と設定事例

Googleの広告ポリシーに準拠する

誤解を招く表現、過度な主観的表現、証明できない効果・効能の主張、著作権侵害といったように、Google広告ポリシーの違反事項に触れる広告動画を申請してしまった場合、審査で不適格となってしまいます。
せっかく長い時間と労力をかけて制作した広告のシナリオや表現の修正、場合によっては再撮影や再編集といった大がかりな作業が発生してしまいますので、企画段階でGoogleの広告ポリシーにはしっかりと目を通しておきましょう。

まとめ:YouTube広告は目的と機能、成果の関係性を知って上手に活用! 

現代の広告市場で最も注目を集める動画広告市場や、その中で使いやすく利用者数も多いYouTube広告について、基礎知識から実際の活用方法などまでをまとめてご紹介しました。

YouTube広告の仕様を理解して正しく活用すれば、コストを抑えつつ、膨大な見込み顧客への効果的なリーチが実現します。
動画広告の活用に課題を感じられたら、ぜひProFutureのマーケティング支援へご相談ください。

▼ProFutureのマーケティング支援はこちらから
https://www.profuture.co.jp/mk/solution/3040

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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