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エントリーフォーム最適化とは? CVRを高める工夫を解説

2021.3.29
読了まで約 3

ECサイトで買い物をする時に、届け先住所や名前、カード情報を入力する機会はとても多いと思います。そんな時、一カ所訂正しようとしてブラウザの「戻る」ボタンを押したら、入力内容がすべて消えてしまった!なんて経験はありませんか?こうなると、もう一度同じ情報を最初から入力するのはとても面倒で、買う気も失せてしまいます。

ECサイトに限らずBtoB領域でも顧客にさまざまな情報を入力してもらうエントリーフォームは、その作り方次第でCVRに大きな影響を与えるのです。今回は、CVRを上げるためのエントリーフォーム最適化(EFO)について解説します。

エントリーフォーム(入力フォーム)の重要性

ECサイトで買い物をする時ばかりでなく、クレジットカードの申し込みやホテルの予約など、インターネット上の手続きにはエントリーフォームへの情報入力が欠かせません。エントリーフォームとは、ユーザー(顧客)に名前や住所などをもれなく正確に入力してもらうために必須の機能です。

また、ユーザーがエントリーフォームに情報を記入する段階は、CV(conversion:成果、成約)手前の一番重要な段階でもあります。エントリーフォームの不備などでユーザーが離脱してしまうということは、この段階までユーザーの購買意欲を刺激してきたすべての努力が水の泡になってしまうということなのです。

エントリーフォームからの離脱原因と最適化(EFO)

エントリーフォーム入力途中での離脱を防ぐため、エントリーフォームに最適化策を実施することをEFO(Entry Form Optimization)といいます。ここからは、主なエントリーフォームからの離脱原因とその最適化策について解説します。

●入力項目が多すぎる
入力項目が多く、いつまで入力すれば良いのかわからないのは、ユーザーに多大なストレスを与えます。入力項目は必要最低限とし、必ず欲しい情報には「必須」マークを付けるなど、ユーザーの手間を減らす工夫が必要です。また、住所であれば郵便番号からの自動入力機能を実装しておくと、手間が省け入力ミスも軽減できます。必須項目の残り数をガイドナビゲーションなどで表示しておくのも、離脱への対策となります。

●入力が複数ページにまたがっている
入力項目の多さに比例しますが、複数ページにまたがったエントリーフォームも離脱の大きな要因となります。サイト運営側として情報が欲しいのはわかりますが、ページ数はなるべく減らし、完了までどれくらいなのか、残りのページ数を表示するなどの工夫が効果的です。

●ブラウザの戻るボタンで入力内容が消えてしまう
エントリーフォームに「戻る」ボタンが無いと、ユーザーはブラウザの戻るボタンで前のページの戻ってしまい、それまでの入力内容が消えることがあります。フォームが複数ページにわたる場合は、入力内容が消えないように戻るボタンを明示する、もしくはブラウザの戻るボタンが押された場合に警告を出すなどし、ユーザーに二度手間をかけない工夫が必要です。

●リンクやバナーが途中に多い
ユーザーの気を引くリンクやバナーをフォームの途中に設置すると、他のページに遷移したまま戻らなくなってしまう可能性があります。エントリーフォームには、極力リンクやバナーを置かないようにしましょう。

●入力フォームが小さい
入力項目は数だけでなく、その大きさがユーザーにストレスを与えることもあります。近年では多くのユーザーが、スマートホンからWebページにアクセスするからです。エントリーフォームの入力欄は、指での入力を意識した大きさに設定することが重要です。

●入力のエラー表示が多く、なかなか前に進まない
半角、全角の入力間違いやメールアドレスの誤入力などは、エントリーフォームでよくエラーになる事象です。フォームを最後まで入力し、「送信(もしくは完了)」ボタンを押してから一斉にエラーが表示されるのは、ユーザーの離脱率を上げてしまうといわれています。ユーザーの入力不備を指摘するのであれば、リアルタイムで再入力を促すようにエラーの表示を工夫してフォームを作っていきましょう。

EFOの効果

EFOは、最も費用対効果の高いCVR改善の方法だといわれています。広告宣伝のように莫大な費用をかけずとも、工夫と工数でCVRを上げられるのがその理由ですが、逆にいえばエントリーフォーム入力の時点で、ページから離脱してしまうユーザーがいかに多いかということにもなります。

とかくユーザーの目を引く広告や、Webの構成などに力を注いでしまいがちですが、実際の営業などと同様、クロージングが商談では一番大事なのです。Webサイト作成の際には、ユーザーがどのページで離脱しているのかを詳細に分析し、Webサイトの出口に近いページから順に改善していきましょう。

まとめ

◆エントリーフォームは、ユーザー(顧客)に名前や住所などの各種情報を「もれなく」、「正確」に入力してもらうために必須の機能で、CVRの向上に大きく影響する

◆広告宣伝のように莫大な費用をかけずにCVRを上げられるので、EFOは最も費用対効果の高いCVR改善策だといわれている

◆エントリーフォーム入力途中での離脱を防ぐため、エントリーフォームにはEFOを実施することが重要。EFOは、情報を入力するユーザーのストレスを軽減させることが目的

◆入力項目を最低限に抑える、自動入力機能の実装、一度入力したデータを再入力させない工夫、適切なエラー表示などを考慮する必要がある

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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