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アドネットワークとDSP広告の違いと比較~メリット、デメリットについて

2026.1.19
読了まで約 6

DSP広告は「広告主側の入札・ターゲティングを自動最適化するツール」、アドネットワークは「広告枠を束ねた配信ネットワーク」です。

DSP広告とアドネットワークは、デジタルマーケティングにおける広告配信の主要な手法ですが、その仕組みや特性には違いがあります。これらの違いを理解することは、クラウド上での効果的な広告運用戦略を構築する上で不可欠です。それぞれのメリット・デメリットを把握することは、最適な広告プラットフォーム選定につながります。

関連記事:DSP広告を徹底解説!基本的な仕組みと効果的な運用方法とは

DSP広告とは?

DSP(Demand-Side Platform)は、広告主(需要側)の立場から、複数のアドネットワークやアドエクスチェンジといった広告配信プラットフォームに対して、広告配信を効率的に管理・最適化するためのツールです。DSPを利用することで、広告主は自社の広告予算を、ターゲットとするユーザー層に最も効果的にリーチできる媒体に、リアルタイムで自動的に配分することが可能になります。

DSPは、クラウドベースで提供されることが多く、高度なターゲティング機能やデータ分析機能を活用して、広告効果の最大化を目指します。DMP(Data Management Platform)との連携も一般的であり、より詳細な顧客データに基づいた精密なターゲティングを実現します。

アドネットワークとは?

アドネットワークは、複数のウェブサイトやアプリの広告枠を束ね、広告主に対して一括して広告配信を行うサービスです。DSPが広告主側の配信管理ツールであるのに対し、アドネットワークは広告掲載面を提供するメディアと広告主を仲介する役割を担います。アドネットワークは、特定のテーマやジャンルに特化したものから、広範囲なメディアを網羅するものまで様々です。アドネットワークはDSPが配信先として利用するインフラの一つと理解すると分かりやすいでしょう。

アドエクスチェンジとは?

アドエクスチェンジは、DSPやアドネットワークが接続する、広告枠のリアルタイム取引(RTB: Real-Time Bidding)を行うための市場のようなものです。複数のメディアやアドネットワークから広告枠が集約され、広告主はこれらの広告枠をオークション形式で入札・購入します。アドネットワークが媒体の束であるのに対し、アドエクスチェンジは個々の広告枠の取引を効率化する仕組みと言えます。アドエクスチェンジはDSPが広告枠を調達する主要なチャネルの一つとなります。

DSP広告とアドネットワークのメリット・デメリット

DSP広告は、どの「人」に出すかをデータで精緻に決めるツールです。ターゲティング重視・効率重視のとき向き。一方、アドネットワークはどの「面(媒体群)」に出すかをまとめて買います。広く・簡単に配信したいとき向きと言えるでしょう。

DSP広告のメリット

  • 高度なターゲティング: DMP(Data Management Platform)との連携などにより、膨大なデータに基づいた精緻なセグメンテーションが可能です。これにより、特定の属性や興味関心を持つユーザー層へピンポイントで広告を配信できます。
  • 自動配信と運用負荷軽減: 独自のアルゴリズムにより、リアルタイムでの広告配信の最適化が自動で行われるため、運用担当者の負荷を軽減できます。
  • 広範な配信ネットワーク: 多数のアドネットワークやアドエクスチェンジに接続しているため、配信面が膨大であり、ターゲットとなるユーザーにリーチできる可能性が高まります。
  • 広告効果の最適化: データに基づいた効果測定と改善を繰り返すことで、広告予算の効率的な活用とコンバージョン率の向上が期待できます。

DSP広告のデメリット

  • 管理の複雑さ: 配信ネットワークが広範であるため、各配信面の特性を理解し、管理していくには専門知識と経験が必要です。
  • 精度の追求の難しさ: 配信面が多いからこそ、個々の配信要件に対して高い精度を維持することが難しくなる場合があります。

アドネットワークのメリット

  • 運用しやすい: 特定のメディアやネットワーク内での配信管理となるため、ある程度の経験と知識があれば比較的容易に運用できます。
  • 初心者向け: DSPに比べて機能がシンプルで、導入のハードルが低い場合があります。

アドネットワークのデメリット

  • ターゲティングの限定性: 出稿媒体を細かく選べない場合があり、ターゲット外のウェブサイトやアプリに広告が表示される可能性があります。
  • 運用ノウハウの必要性: アドネットワークごとに課金方法やターゲティング設定が異なるため、それぞれの特性に合わせた運用ノウハウが求められます。

DSP広告とアドネットワークの課金方法の違い

DSP広告では、CPM(Cost Per Mille:インプレッション1,000回あたりの費用)課金が主流です。一方、アドネットワークでは、クリック課金(CPC:Cost Per Click)が採用されることが多い傾向にあります。

CPM課金とクリック課金の配信ロジック

CPM課金とクリック課金では、それぞれの課金方式における広告配信の目的とロジックが異なります。DSP広告やアドネットワーク広告を効果的に活用するためには、この違いを理解することが不可欠です。

DSP広告では、特にブランド認知度向上や大規模なリーチを目指す際に、CPM(Cost Per Mille:インプレッション1,000回あたりの費用)課金が採用されることが一般的です。CPM課金における配信ロジックは、「インプレッション数が最大になるように配信」することに重点が置かれます。これは、より多くのユーザーに広告を見てもらうことを最優先とするため、DSPの高度なターゲティング機能や最適化アルゴリズムを活用し、設定した予算内で最大限の広告表示回数を獲得することを目指します。クラウドベースのDSPプラットフォームは、このインプレッション最大化を効率的に実現します。

一方、アドネットワークでは、リード獲得やコンバージョン(商品購入、資料請求など)といった直接的な成果を重視する場合に、クリック課金(Cost Per Click:1クリックあたりの費用)が採用されるケースが多く見られます。クリック課金における配信ロジックは、「クリック数が最大になるように配信」されます。これは、広告に興味を持ったユーザーをウェブサイトに誘導することを目的としており、広告が表示されたとしても、ユーザーがクリックしなければ課金されないという特性があります。アドネットワークは、特定のメディア群やジャンルに絞って効率的なクリック獲得を目指す場合に有効です。

これらの配信ロジックの違いは、広告主のキャンペーン目標と密接に関連しています。例えば、新商品の発売告知や企業ブランディングで認知度を高めたい場合は、広告表示そのものが重要となるためCPM課金が適しています。もしクリック課金を選択してしまうと、クリックに繋がりやすいユーザー層に限定された配信となり、本来リーチしたい広範な層への露出機会を逃してしまう可能性があります。逆に、商品の購入やサービスの申し込みといった具体的なアクションを促したい場合は、クリック課金が効果的です。CPM課金では、表示回数は増えてもクリック率が低迷し、期待した成果に繋がらないリスクが考えられます。

DSP広告とアドネットワーク広告のどちらを選択するか、あるいは両者をどのように組み合わせるかは、これらの課金方法と配信ロジック、そして最終的な広告キャンペーンの目標を総合的に考慮して決定する必要があります。クラウドDSPの利用は、これらの複雑な設定や管理を効率化し、データに基づいた意思決定を支援します。DSPとアドネットワークの比較検討は、広告予算を最適化し、ROI(投資収益率)を最大化するための重要なステップです。

CPM課金とクリック課金のメリット

新商品の発売や社名を知ってもらいたいなど、沢山の人に広告を見てもらいたい時

広告を表示することが重要なので CPM課金 にメリットがあります。この場合、DSP広告の運用では、インプレッション課金とも呼ばれるCPM課金が中心となります。DSP広告のクラウドサービスを利用することで、効果的なCPM課金による広範なリーチを実現できます。

この場合にクリック課金にしてしまうと、クリックしてくれそうなユーザーに配信している為、配信量が増えずにより多くの人に見てもらえないという事が考えられます。DSP広告では、ターゲットとするユーザー層に効率的に広告を届け、ブランド認知度向上を目的とする場合にCPM課金が有効です。DSP広告の比較検討において、この点を理解することは重要です。

実際にサイトに訪れてお問い合わせや購入などアクションをして欲しい時

サイトに訪れてもらうことが重要なので クリック課金 にメリットがあります。アドネットワーク広告では、クリック課金(CPC課金)が主流となるケースが多く見られます。DSP広告でも、コンバージョンを目的とする場合はCPC課金やCPA課金が選択されます。

この場合にCPM課金に設定してしまうと、沢山の人に表示するように配信している為、インプレッションが増え支払う金額は増えるのに、クリック率があがらないという事が考えられます。DSP広告のクラウド比較を行う際には、自社の広告目的に合致した課金方式を選択できるかどうかが重要なポイントです。

つまり上記のように、まずは広告の目的に合った設定が必要になるわけです。DSP広告の比較検討は、これらの課金方法の違いや、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で行うことが、広告効果を最大化するための鍵となります。

DSPとアドネットワークの運用方法

DSP広告アドネットワークの運用を併用することは、デジタルマーケティング戦略において非常に効果的なアプローチです。それぞれの特性を理解し、目的に応じて使い分けることで、広告効果を最大化することが可能です。

まず、DSP広告は、膨大な広告枠の中から、ターゲットとするユーザー層に最もリーチできる可能性の高い枠をクラウド上で自動的に選択し、配信を最適化するツールです。DSPの強みは、DMP(Data Management Platform)との連携による精緻なターゲティングや、リアルタイムでの入札調整(RTB)による効率的な広告配信にあります。これにより、DSP広告は、データに基づいた高度な運用を可能にし、運用負荷を軽減しながらも高い広告効果を目指せます。

一方、アドネットワークは、特定のメディアやサイト群を束ねて広告配信を行うため、比較的シンプルに運用を開始できます。特定のメディアやコンテンツに親和性の高いターゲット層にアプローチしたい場合に有効です。しかし、アドネットワーク単体では配信枠の選定に限界があり、想定外のメディアに広告が表示されるリスクも考慮する必要があります。

したがって、両者の運用を併用する際には、まずそれぞれのプラットフォームやアドネットワークについて、CPC(クリック単価)CPA(コンバージョン単価)といった主要な評価指標が、自社のビジネス目標に対してどの程度貢献しているかを検証することが重要です。この検証プロセスを通じて、最終的に最も効果的な施策へとリソースを集中させることができます。

さらに、広告配信面は時間とともに効果が薄れていく(疲弊する)傾向があるため、DSP広告においてもアドネットワークにおいても、常に新しい配信面やプラットフォームを探索し、試していく姿勢が不可欠です。

特に、DSP広告の進化は著しく、常に新しい機能やターゲティング手法が登場しているため、情報収集とテスト運用は欠かせません。

まとめ

DSP広告アドネットワークは、広義には異なる概念であり、それぞれに特徴があります。DSP広告は、複数のアドネットワークやアドエクスチェンジに広告配信一元管理できるプラットフォームであり、データ活用による高度なターゲティングと最適化が可能です。一方、アドネットワークは、特定のメディアやネットワークを横断して広告掲載を行う手法です。

また、アドエクスチェンジは、複数のメディアやアドネットワークを横断した広告枠リアルタイム入札(RTB)の仕組みを指します。DSP広告はRTBを活用し、より効率的な広告運用を実現しますが、その分、高度な知識と経験が求められることもあります。

それぞれのメリット・デメリットを把握し、広告の目的に応じてCPM課金(インプレッション課金)とクリック課金を使い分けることが重要です。例えば、ブランド認知度向上を目指す場合はCPM課金が、コンバージョン獲得を重視する場合はクリック課金が適しています。

最終的には、DSP広告とアドネットワークを併用し、それぞれのCPC(クリック単価)やCPA(コンバージョン単価)を検証しながら、自社の評価指標に最も貢献する施策を見極めることが推奨されます。また、広告効果の継続改善のためには、配信面を常に新規開拓し、試していく姿勢が不可欠です。クラウドベースのDSPプラットフォームを活用することで、これらの運用負荷を軽減し、より戦略的な広告運用が可能になります。各ベンダーの提供する機能やデータ、料金体系を比較検討することが、最適な広告戦略の実現につながります。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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