コンバージョン率最適化(CRO)とは、Webマーケティングにおいて非常に重要な概念です。Webサイトの目的達成、すなわちコンバージョンをより効率的に獲得するために、サイトのパフォーマンスを分析し、改善策を実行するプロセス全体を指します。メディアやECサイトの収益を最大化するためには、CROの正しい理解と戦略的なアプローチが不可欠です。ここでは、コンバージョン率を高めるためにすぐに役立つCROの基本と、具体的な3つのポイントを紹介します。
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コンバージョン率最適化(CRO)とは
コンバージョン率最適化(CRO)とは、ウェブサイトが目指す最終的な成果(コンバージョン)に直接関わる指標を改善することに焦点を当てた施策群を指します。これは、ウェブサイトへの訪問者数やリピート率といった他の重要な指標と同様に、最終的な収益に大きく影響するため、Webマーケティング戦略において無視できない要素です。効果的なCROは、単なる集客数の増加だけでなく、集まった訪問者をいかにして目的の行動へと導くか、という点に重きを置きます。
CROの意味と考え方
CROとは、コンバージョン率を増加させたり目標数を最適にするための施策です。コンバージョン率(CVR)は、コンバージョン数(CV)をトラフィック数(セッション数やユニークユーザー数など)で割って計算されます。一般的に、単にCVRを上昇させたいのであれば、コンバージョン数を維持したまま、成果に結びつきづらいトラフィックだけを遮断すれば達成可能です。しかし、見せかけの数字だけを改善しても、最終的な収益の増加につながるとは限りません。CROとは、ユーザー行動やサイトの各種指標を定量的・定性的に分析しながら、サイトの構造や導線経路全体を改善し、コンバージョン率を高め、最終的な収益に結びつけるための戦略的なアプローチです。そのためには、データ分析に基づいた改善が不可欠となります。
今日から使えるCROの3施策
CROでは、具体的にどのような施策が効果的なのでしょうか。すぐに使える3つのポイントを紹介します。
ABテスト
ABテストとは、Webサイトの特定の部分だけを変えた2つのパターンを用意し、どちらが優れているかを試す施策です。たとえばLPに誘導するテキストを「無料申込み」と「資料請求」と2つに分け、流入効果を比較します。LPでも申込フォームでも、細かいコピーや文字色、画像の変更などでアクション率が改善するケースがあります。WebマーケティングでABテストは定番ですが、CROを行うためには何でも比較すればいい訳ではありません。CROに関してとくに有効な要素は、この3つです。
- 導線・経路: ユーザーがコンバージョンに至るまでの道筋を複数パターンでテストします。
- CTA: Call To Action、つまりユーザーに取ってほしい行動を促すボタンやリンクのデザイン、文言などをテストします。
- 入力フォーム: ユーザーが入力する際の手間を減らし、完了率を高めるための項目数やデザインなどをテストします。
コンバージョンに近い部分や、目標への導線に関する項目を対象にするのがポイントです。
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コンバージョン経路の把握
コンバージョンへの経路を把握することはCROの基本です。Webマーケティングでは、一般的にサイト構造を設計してからサイト作成に取り組みます。ただしコンテンツの増加やさまざまな施策の結果、当初計画していた導線が変わっているケースもあるのです。またグーグルアナリティクスなどで、実際のユーザーの動きと、制作側が意図した導線との乖離を分析することも効果的です。SEOで予想外の下層ページが上位表示されてトラフィックが増加したものの離脱率が高い状態で、少し改善すればLPへの遷移が見込めるケースもあるでしょう。このように定期的に目標経路を再点検して調整することはCROで重要なポイントです。
CTA改善
CTAの改善も有効です。CTAとは「Call To Action」の略で、ユーザーに対して、商品購入などの行動喚起をするバナーや施策を指します。多くのWebサイトではページ下や固定フッターなど、次の行動を促しやすい場所に設置されています。とくに注目すべきポイントはCTAの設置位置とコンテンツです。位置は、ユーザーが「今すぐクリックしたい」と感じる場所に設置するのが正解で、データ分析に加えて人間の感覚も頼りとなります。コンテンツは、色、文言、画像といったクリエイティブを指し、ABテストによる客観的な比較が効果的です。SEOとPPCともに競争が激化している環境で、訪問者を的確に誘導ができれば費用対効果の改善も期待できます。
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CROで失敗しない!サイト構造最適化の視点
CROで失敗する理由の1つに、個別の細かい指標に集中しすぎるあまり、サイト全体としてコンバージョン化への仕組み作りを行う意識が欠けてしまう事象が挙げられます。たとえばCROと近い用語にLPOやEFOがあります。LPO(ランディングページ最適化)とは、LPの構成、コピーやデザインを改善する施策です。EFO(エントリーフォーム最適化)とは、ユーザーが個人情報や支払い情報の入力を完結させやすいよう、申込フォームのナビゲーションや入力枠を最適化する施策を指します。たしかに個別の施策は大切ですが、広告では気軽・便利さを訴求しているのに、LPは高級志向で、入力フォームは項目が多く面倒というミスマッチの状態であれば離脱の原因になるでしょう。最終的な収益や利益目標を達成するためには、個別の事柄だけにこだわりすぎず、成果に至る全体の道筋を最適化するCROの考え方が有効です。
Webサイトにおいて、ユーザーが迷わず目的を達成できるようなサイト構造の最適化が、コンバージョン率向上に不可欠なのです。
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まとめ
◆ CRO(コンバージョン率最適化) とは、Webサイトにおけるコンバージョン率を増加させたり、目標とする成果数を最適化するための包括的な施策を指します。単なる数字の改善だけでなく、ユーザー体験全体の質を高めることを目指します。
◆ CROで特に有効な3つの施策は、ABテストによる仮説検証、ユーザーが意図した通りにサイト内を回遊できているかの導線経路の把握と整理、そしてユーザーの行動を効果的に促すCTA(Call To Action)の改善です。
◆ CROでは、ランディングページ(LP)やエントリーフォーム(EFO)といった個別の要素改善に留まらず、サイト全体の設計、つまりユーザーが目的を達成するまでの一連の流れを最適化することが、最終的な収益向上に不可欠です。

