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ネットビジネスにおいて「検索」はなぜ一等地なのか?入口戦略と歴史を解説

2020.8.5
読了まで約 3

ネットビジネスにおいて、自社の商品やサービスが「検索されやすい」ということは何よりも重要なことでしょう。理由は言うまでもなく、自社製品が顧客の目に付きやすいということは、それだけ引き合いの機会が増えると想定されるからです。もちろんこれはネットビジネスに限らず、通常のビジネスでも同じこと。今回はインターネット特有の「検索」という露出方法に焦点を当て、入口戦略の重要性について解説していきましょう。

ネットビジネスにおける入口戦略とは?

最近になって「出口戦略」や「入口戦略」という言葉をよく聞くようになりました。もともと出口戦略とは、軍事用語で「損害が続く状況下で、いかに損害の拡大を抑えて撤退するか」という撤退戦術に用いられたものです。それが経済用語に転じられ「経営などから撤退する場合に、損失を最小限に抑えるためにはどうすればよいか」という経営的な戦術に用いられるようになりました。

その対義語のように使われている入口戦略という言葉ですが、実は明確な定義が見当たりません。ただし経済用語としては「顧客の集め方」や「成果の増大手法」、「ビジネスへの参入方法」のように使われることが多いようです。

ここでは入口戦略という言葉を、ビジネスにおける顧客への露出機会の戦略と捉えてお話を進めていきましょう。

入口戦略と検索の重要性

自社の商品やサービスを拡販するには、まず顧客にその存在を知ってもらわねばなりません。顧客の購買行動を表した言葉に、AIDMA(アイドマ)という略語がありますが、これはAttention(注意)、 Interest(興味)、 Desire(欲求)、 Memory(記憶)、 Action(行動)の頭文字を取った略語です。この略語は購買時の心理状態の変化を時系列に並べたもので、まず「注意」をひかねば「興味」に繋がっていかない、ということを表しています。

ネットビジネスにおける入口戦略とは、まさにこの「注意」を引くという行為から始まり、それには「検索してもらう」ための戦術が不可欠です。そしてこの戦術は、コストのカットや経営効率の向上にもつながります。メディアに対して商品を広告するコストや、営業が顧客を訪問し紹介する時間などを節約することができるからです。

インターネットがこれだけ普及し、多くの人の手元にスマートホンがある現実を考えれば、自社の商品やサービスを検索してもらうことの重要性について、これ以上の説明は不要でしょう。検索に注力することは、ネットビジネスにおける一等地を確保することに等しいのです。

インターネットにおける検索の歴史

インターネットの重要な機能といえば、真っ先に情報の検索機能が挙げられるでしょう。インターネットの黎明期(1990年代初期)に、Yahoo!(1995年)やGoogle(1998年)といったポータルサイト(インターネットにアクセスするときの入口となるWebサイト)が最初に普及したことは記憶に新しいところです。

●検索エンジンの仕組み

インターネットのポータルサイトは、検索ロボットという仕組みを使ってインターネット上の情報を集めています(他の方式もある)。Yahoo!やGoogleは、この検索ロボット(クローラ)の情報をもとに結果を順位付けし、検索結果ページに表示しているのです。そして現在では、検索結果ページの上位に表示されることが、顧客の目に触れるためには必須とされています。

検索されるための戦術

顧客に検索してもらうための技術を、SEO(Search Engine Optimization 検索エンジン最適化)といいます。SEOは、先述した検索ロボットに自社のページを検索されやすくし、かつ検索結果ページの上位に自社ページを表示するために行います。

検索結果ページは、ポータルサイト利用者の約80%が1ページ目まで、残り20%が2~3ページ目まで閲覧するといわれています。つまりせっかくインターネットに情報を掲示したとしても、適切なSEOを行わなければ顧客の目にはほとんど触れない可能性もある、ということになるのです。

また、検索ロボットのアルゴリズム(広義な意味では手順や方法)は定期的に変更されており、一度SEOを行ったからといってもう行う必要がないということにはなりません。定期的に商品やサービスの掲載されているページをメンテナンスし、検索ロボットのアルゴリズムを予測して継続的にSEOを行わねばならないのです。SEOを行うには、SEO対策を専門とする会社(SEO業者)に依頼して対策を進めるのが実際の施策となります。

●SNSの活用も検索結果の向上には効果的

SEOが直接的なネットビジネスにおける入口戦略なら、SNSの活用は間接的な入口戦略といえます。SNSの特徴は、その情報拡散力にあります。たとえばFacebookであれば、良いなと思った投稿を簡単にシェアすることが可能ですし、Twitterであればリツイートされた情報は自動的に拡散されていきます。

インターネット上に情報が拡散するということは、それだけ検索ロボットに情報が取り込まれやすくなり、結果として検索結果の上位に表示される可能性が高くなるのです。

ネットビジネスにおける入口戦略とは、いかに効率よくインターネット上に情報を拡散し検索してもらいやすくできるか、ということに尽きるのです。

まとめ

◆商品やサービスを拡販するには、顧客に存在を知ってもらうことが重要

◆入口戦略とは、ビジネスにおける顧客への露出機会を増やすための戦略

◆検索されるためには、SEOと効率的な情報拡散がカギとなる

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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