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ニーズとは? マーケティングにおける意味とウォンツとの違いについて

2024.7.4
読了まで約 3

マーケティングの現場で、よく「ニーズ」という言葉を耳にします。また似たような言葉で、「ウォンツ」というものがあります。

どちらも基本的なマーケティング用語なのですが、どのような違いがあるのでしょうか。 改めてニーズとウォンツの意味を確認してみましょう。

ニーズとウォンツの意味

それではそれぞれの言葉の意味と両者の違いについて解説します。

ニーズとは「顧客の需要」
ニーズ(Needs)とは、「需要」「欲求」「必要」を意味する英単語です。「○○したい」「○○でありたい」という顧客の欲求を表します。ただし、ユーザーの中ではその欲求を満たせる具体的な手段は明らかにはなっておらず、欲求を満たせる商品やサービスを探している段階です。

●ウォンツは「ニーズよりも具体的な顧客の欲求」
ウォンツ(Wants)は「望む」「欲する」を意味する単語です。ニーズと似たような意味合いがありますが、ウォンツの場合はユーザーが欲求を満たる方法を把握していて、「○○が欲しい」というように具体的な商品やサービスを欲しがっている状態です。

●ニーズとウォンツの違い
ニーズもウォンツも顧客が「何かを欲している」という点では共通しています。違いは「自分の欲求を満たせる手段が明らかになっているか?なっていないか?」です。

たとえば、「もっと早く移動したい」「もっと遠くに行きたい」という欲求はニーズです。この時点ではこれらの問題を解決する手段は明らかになっていません。何でもいいから移動できる方法を探している段階です。

「車が欲しい」という欲求はウォンツとなります。ユーザーは自動車が早く・遠くまで移動できる手段だと知った上で、具体的な商品を欲しがっているからです。「クラウンが欲しい」「スカイラインが欲しい」といった具体的な商品を欲しがっている場合もウォンツに分類されます。

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顕在ニーズと潜在ニーズ

ニーズにはさらに、「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」の2種類に分類されます。「顕在ニーズ」とは、「○○したい」という欲求が明らかになっている状態です。先ほどの「早く移動したい」というような欲求は顕在ニーズです。ユーザーはこれを満たすための商品やサービスを探しています。

一方、「潜在ニーズ」は自覚していないけどユーザーが持っている欲求のことを指します。日頃は意識していなかったり、「顕在ニーズ」やウォンツの裏に隠れていたりします。

自動車を欲しがっている人は「早く移動したい」という「顕在ニーズ」を持っています。さらにこれを掘り下げると、早く移動することによって「仕事や日々の生活を効率化したい」「時間を有効に使いたい」「疲れないようにしたい」といった欲求が根底にあると考えられます。これが「潜在ニーズ」なのです。

「潜在ニーズ」があり、それが「顕在ニーズ」に発展し、さらに具体的な手段が見つかってウォンツとなって購買に結びつきます。

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ニーズを探って購買に結びつける

ユーザーに商品・サービスを買ってもらうためには自分の欲求を満たせる手段があることを提示し、ニーズをウォンツに結びつける必要があります。

仮に、「早く移動したい」というニーズを持っている人が自動車という道具の存在を知らないとしましょう。「徒歩で1時間かかる所へ車なら10分で行けますよ」「好きなときに行きたい場所へ移動できますよ」「歩く必要がないから体が疲れませんよ」というように自動車の特徴を説明して売り込めば、ユーザーは自動車が自分のニーズを満たす商品だと認知して「車が欲しい」というウォンツに変わり、購買に至りやすくなります。

このように、ユーザーのニーズを満たせる商品・サービスは何かを考え、それを提案することで、自社の商品を売ることにつながるのです。

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ウォンツや顕在ニーズから潜在ニーズを探って商品を売る

さらに高度なテクニックとして、すでにあるウォンツや顕在ニーズから潜在ニーズを見つけて商品・サービスを売るという手法があります。

たとえば取引先の経営者が「今度営業用に車を買おうと思ってね」と言ったとしましょう。そこで「なぜ車が欲しいのか?」を深堀りしていきます。

たとえば、「外回りの移動時間を短縮して効率化したいから」という理由であれば、業務効率化ができるシステムなどの提案ができるかもしれません。「ほかの地方へ営業に行って、新規開拓と売上をアップしたいから」という理由だったらホームページ作成やインターネット広告など、営業活動を支援できるようなサービスを使ってくれるかもしれません。

このように、すでにユーザーが持っているウォンツや顕在ニーズから潜在ニーズを引き出し、別の顕在ニーズやウォンツに昇華させて自社の商品やサービスをアプローチするのも非常に効果的です。

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まとめ

◆ニーズは顧客の欲求や需要を指すが、それを満たす具体的な手段が明らかになっていない状態

◆ウォンツは自分の欲求を満たす手段が明らかで、具体的な商品やサービスを欲している状態

◆ニーズは自分の欲求が明らかになっている顕在ニーズと、明らかになっていない・気づいていない潜在ニーズに分けられる

◆ニーズをウォンツに変える、あるいは潜在ニーズを顕在ニーズ・ウォンツに昇華させることで、ユーザーは購買に至る

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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