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デジタル・ディスラプション時代のマーケティング戦略について

2019.8.7
読了まで約 3

「デジタル・ディスラプション」という言葉が浸透しつつあります。

アナログに頼り切っている経営者からすれば、未知の領域であり、脅威に感じることもあるかもしれません。

しかし本当に「デジタル・ディスラプション」は既存の事業にとってマイナス的な要素なのでしょうか。

ここでは、「デジタル・ディスラプション」について、意味やマーケティング戦略について解説します。

 

「デジタル・ディスラプション」とは?

「デジタル・ディスラプション」とは、簡単にいえば、「デジタルソリューションにより、既存の製品やサービスが駆逐され、高性能、利便性のある新しい製品やサービスに代わること」を指します。

現実には、緩やかな変化ではなく破壊的なイベノーションが伴うため、大きく市場の構図が作り変えられます。

そのためインパクトは絶大です。

「デジタル・ディスラプション」により、企業だけでなく受け手である顧客側への影響も必至です。

たとえばアマゾンの存在が日々の生活に浸透した現代は、ほんの20年前と比較して生活環境は一変しています。

大きく市場の構図が作り変えらているのは、BtoB分野でも同様です。発注業務一つとっても、シームレスな体験が当たり前となりつつあります。

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

「デジタル・ディスラプション」の恩恵を受けているか?

「デジタル・ディスラプション」は、企業にとってマイナス要素となるのでしょうか。

たとえばマーケティング戦略を立てる上で重要となるデータを、これまではアナログで調査していたため、一つの情報を得るにも多大な時間や労力がかかりました。

しかし「デジタル・ディスラプション」により、デジタルツールは以前よりも身近な存在となりました。

デジタルツールを適宜に利用すれば、調査の手間が省け、人的ミスが介在する可能性も低くなるでしょう。

ちなみにオートコンプリート機能や検索コマンドなど、無料で使えるデジタルツールは多く提供されており、企業からすれば有益なデータを容易に取得できます。

「デジタル・ディスラプション」という現象は、既存の事業が駆逐されると思われがちですが、じつはプラス的側面も十分存在するわけです。

確かに、ミレニアム世代でないアナログ世代からは、デジタルツールなどに対して「従来の方法が使えずに不便だ」との声が聞こえます。

実際にこれらのデジタルツールを使いこせれば、地方の企業や少人数での経営など、都市部の大企業よりも不利な状況を、一気に跳ね返すだけの恩恵を受けられます。

場所や時間などの制約を受けていた時代から、「デジタル・ディスラプション」により誰もが恩恵を受けられる環境が整ったといえます。

デジタルマーケティングツールを知って利用するだけで、他の企業と同じスタートラインに立てるわけです。

その上、現場の労力を単純作業から「事業を生み出す」人間らしい業務へと注力できます。

 

デジタル・ディスラプション時代に参入できる分野とは?

「デジタル・ディスラプション」時代のマーケティング戦略をどのように考察すればよいのでしょうか。

マーケティング戦略を立てる上で重要な視点は「いかにブルーオーシャンとなる市場を発掘できるか」です。とくに「デジタル・ディスラプション」時代だからこそ参入できる分野を、しっかりと見極める必要があります。

まず、その可能性として挙げられる領域の一つが、BtoBでのインターネットを用いた高度な専門サービスを提供する分野です。

具体例としては、弁護士ドットコムが提供する、クラウド上の契約締結支援サービスなどが挙げられます。

デジタルソリューションを用いたBtoB領域は、現状ではBtoCに比べまだまだ浸透していないでしょう。

そのため市場分析をベースにターゲティングを行って、ニッチな分野を探り当てられれば、シェアを爆発的に広げられるかもしれません。

またこれまでデジタルと無縁であった農業や医療、介護などの領域も、大きな可能性を秘めているといえるでしょう。

アメリカでは上記の分野で新たなデジタルプラットフォームが稼働していますが、日本ではまだ独占的地位を築くような企業は出てきていません。

飲食やローカルな物流など、人手不足に悩む分野では、デジタルを導入しプラットフォームを作り上げることで、課題も解消できる余地があります。まさに一石二鳥の効果が期待できます。

これまでのイノベーションの創出は、さまざまなソリューションを兼ね備えた大企業だからできるという概念がありました。

しかしデジタル・ディスラプションにより、もはや「大企業」という障壁は消え、誰にでもデジタルを活用しイノベーションを起こせる機会が与えられるようになりました。

一発逆転となる「アイデア」などを考えつくことができれば、大企業を超えるイノベーションを起こす可能性が現実味を帯びてきます。

デジタル・ディスラプションをチャンスと捉えることこそ、淘汰されずに生き残るための一歩といえるのではないのでしょうか。

 

まとめ

◆デジタルソリューションにより、既存の製品やサービスが駆逐され、高性能、利便性のある新しい製品やサービスに代わることを「デジタル・ディスラプション」という。

◆デジタルツールの積極的な活用で、デジタル・ディスラプションの恩恵を積極的に受ける視点が必要である。

◆デジタル・ディスラプション時代に参入できる分野をしっかりと見極めることが重要。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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