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コンセプト設計~オウンドメディアコンテンツ制作の指針の決定方法

2019.11.21
読了まで約 3

オウンドメディアを立ち上げるに際して、コンセプトは必要です。

しかしオウンドメディアのコンセプトを、「こんな感じで行ってみよう」などと、直感などで決めてしまってはいないでしょうか?
それではオウンドメディアの成功はおぼつきません。

オウンドメディアを立ち上げるにあたっては、手順を踏んで「コンセプト設計」を行うことが重要です。

この記事では、オウンドメディアのコンセプトを設計する方法を見ていきましょう。

 

オウンドメディアの立ち上げにコンセプト設計は必須

オウンドメディアを立ち上げるにあたっては、入念な手順を踏んだコンセプト設計が必須です。
その理由は、コンセプトこそが、自社の課題と読者が求めている情報とをつなぐものになるからです。

オウンドメディアは、企業が運営するものである以上、自社の何らかの課題を解決するものでなくてはなりません。
そして最終的に、売上や利益とつながっていかなくてはなりません。

しかしオウンドメディアは、企業が保有する広告などの他のメディアにはない、独特の性質をも持っています。
それは「オウンドメディアの集客は自然検索からの流入によって行われる」ということです。

自然検索においては、読者は、自分が求めている情報について検索を行います。
検索をしてたどり着いた先の記事に読者が求めている情報が掲載されていなければ、読者にとってその記事は意味がないものとなってしまいます。

オウンドメディアは、企業が解決したい課題と読者が求めている情報との、両方を兼ね備えていなくてはなりません。
これがただ自社の製品・サービスを売り込むだけの広告とオウンドメディアとが大きく異なる点となります。

この「自社が解決したい課題」と「読者が求める情報」とをつなぐものが、コンセプトです。
コンセプトをしっかりと考えずに立ち上げたオウンドメディアは読者との溝ができ、企業の一人よがりに終わる可能性が高くなります。

 

オウンドメディアのコンセプト設計方法

オウンドメディアのコンセプトをどのように設計すればよいのか?
その手順を見ていきましょう。

1. SWOT分析で自社の現状を確認する

はじめにSWOT分析を行うことにより、内部環境および外部環境の双方について、自社のプラス要因とマイナス要因を分析します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「SWOT分析」は、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の頭文字をとることにより名付けられています。

SWOT分析は、できる限り事実やデータに基づいて行うことが重要です。
特に、強みや機会などのプラス要因を考える際、自社を過大評価しないように気をつけましょう。

2. ターゲットとなる読者を確認する

次にオウンドメディアの読者として想定される層を確認します。
これも、できる限り事実に即して考えることが大切です。

自社の収益源のうち上位20%くらいの顧客企業をピックアップするのがよいでしょう。
それら企業の業種や規模、その企業が解決したい課題は何なのか、および購買担当者がどのような人になるのかを確認します。

3. 自社の現状と読者が解決したい課題からコンセプトを設定する

ここまでで、オウンドメディアのコンセプトを設計する準備ができました。
いよいよコンセプトを考えていきます。

コンセプトは、「自社の強みを生かすことができ、かつ読者が求めている情報である」ことが重要です。
自社と読者についてのこれまでの分析を見比べながら、両者をつなぎ合わせることができるコンセプトを探しましょう。

4. ペルソナを設定する

コンセプトを設定したら、ペルソナも設定しましょう。
ペルソナとは、「顧客の人物モデル」のこととなります。
BtoBのオウンドメディアでは、「企業ペルソナ」を作成します。
直接の購買担当者だけでなく、商材の購買にあたって関係してくる決済者や、合意が必要となる他部署の人などについても、モデルを想定しておきましょう。

5. カスタマージャーニーを設計する

最後にカスタマージャーニーを設計します。
カスタマージャーニーとは、ペルソナがオウンドメディアを認知してから、最終的に購買に至るまでのプロセスのことです。
「認知」「情報収集」「比較検討」および「購買」の4つのフェーズにおいて、ペルソナにどのような情報ニーズがあるのか、それにたいしてオウンドメディアでどのようなコンテンツを提供できるのかをまとめます。

 

BtoBオウンドメディアのコンセプト例

成功しているBtoBオウンドメディアのコンセプト例を見てみましょう。

溶接問題解決ブログ

溶接会社三郷金属工業株式会社が運営するオウンドメディアです。
ターゲットは、溶接技術を必要とする企業の担当者。
溶接の解決事例が加工技法や素材別に、画像とコメントで多数紹介されています。

その他にも、『社長ブログ』や社内サークルの活動報告、担当社員が会社の考え方を紹介するブログなどがあり、全体として会社の信頼性を高められる内容となっています。

カイロスのマーケティングブログ

マーケティングオートメーション制作会社であるカイロスマーケティングが運営するオウンドメディアです。
ターゲットは、BtoBのマーケター。
マーケティングオートメーションをはじめとする、BtoBマーケティングの基本知識が淡々と紹介されています。

 

まとめ

◆ オウンドメディアの立ち上げにコンセプト設計は必須
◆ コンセプト設計は、自社の現状と読者のニーズを分析し、それらをつなぎ合わせられるものとする
◆ あわせてペルソナとカスタマージャーニーを設計することも大切

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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