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【HR総研 所長 × 人材研究所 曽和氏 × 東洋経済】 2022年卒の採用市場を勝ち抜く『採用マーケティング』

2020.2.28
読了まで約 14

【トークセッション】

ProFuture株式会社 代表 HR総研所長 寺澤康介
株式会社人材研究所 代表取締役社長 曽和利光氏

寺澤 通年採用は採用市場をどのように変えていくとお考えでしょうか?

曽和 結論から言えば、多様化に繋がるということだと思いますが、実は学生にとっても企業にとってもマイナスの部分が多いように感じます。
例えば年がら年中、採用をやっているということは、年がら年中、就職活動をしなければいけないなど、双方にとって混乱を生むことになるでしょう。
留学生や既卒者向けに門戸を開くのは良いと思うのですが、それ以外の学生は長期休暇など、本来ちょうどいい時期があるはずです。
そういう意味でも、通年採用がスタートするこの数年は、混乱の時期になるのではないかと思います。

寺澤 通年採用化によって、いつでもできるようになると言っても、大学1年生から採用する企業がどんどん増えるかというと、そんなことはないと思うんです。
弊社が実施しているアンケート調査でも、夏のインターンシップより早めるという企業は少なく、やはり早期化しすぎると効率が悪くなるという面はあるのでしょう。
また学生の意見を聞いても、「就職活動の時期が長くなりすぎると疲れてしまう」、「6月くらいには終了したい」という声が目立ち、このあたりのスケジュール感は大崩れしないように感じます。

曽和 私もそう思います。通年採用の話になると、必ず超早期化という言葉が出てきますよね。
一部フライング気味にやってしまう企業もあるかもしれませんが、おそらくうまくはいかないでしょう。
要は18歳のときに付き合っていた子と結婚するのか、みたいな話だと思っていまして、そのときにいい会社と出会っても、その後もっといい会社と出会えば、乗り換えることもあると思うんです。
結局、3年の夏から4年の6月くらいまでに決めるという大きな流れは、変わらないのではないでしょうか。

寺澤 とは言え、例えばAI人材のような特定のスキルや職種に関しては、1年生の頃から高額バイトで囲い込むようなケースもあるようですし、実際に採用時期の多様化・早期化が進んでいくのではないでしょうか?

曽和 ITエンジニアなどはまさにそうでしょうね。
つまり中途採用市場で流動性がすごく高い職種は、言葉を選ばずに言うと、新卒での入社を割と軽く考えていますよ。
「この人と一緒にプロジェクトをやれるのなら、この会社に入ろう」みたいな。
そしてプロジェクトが終わったら、引く手あまたなので、また別の会社に行くという感覚でしょうね。

 

寺澤 先ほどのお話にもありましたが、従来の就職ナビと比較して、スカウト型が非常に有効な手段としてクローズアップされてきています。しかし一方で、実はいろいろと課題も出てきているのですね。

曽和 確かに課題は出てきているのですが、スカウト型という採用手法は水面下で動いているものなので、密かに問題化しているという感じですよね。
例えば学生さんは、企業がオーディション型からスカウト型にシフトすることによって、自分がどんな不利益を被るのか気づく機会もないでしょう。
最近は就職ナビを一切止めて、スカウトメディアだけを使う企業も増えてきていますが、こういう企業の場合、スカウトメールが来ない学生さんは受ける権利すらないと。
しかしこうした問題は可視化されないので、学生さんから声が上がることはありません。一方で、企業側からは結果的に似たようなタイプの社員ばかり集まってしまうなど、問題が可視化されてきています。

寺澤 同質化させないためにはターゲットの取り方が重要になりますよね。

曽和 ターゲットを明確化する=一つのタイプに決める、と勘違いしがちなのですが、実はそうではありません。
本来はこういう人を何%、こういう人を何%…と細かく設定する必要があります。
オウンドメディアリクルーティングにおいても、ポートフォリオで詳細にターゲティングしたアプローチが重要になるでしょう。
しかし、そのときに注意すべきなのは、どうやって求める人物像を決めるのか、ということです。
求める人材の要件定義を今まで以上に精緻に行わなければ、“正確に”間違ってしまいます。そして間違った方向に全速力で進んでしまうということにもなりかねません。

寺澤 そういう意味では、優秀な人材はこうあるべきだという思い込みではなく、データを活用しながら、しっかりと仮説を立てて、ターゲティングしていくことが重要になってくるでしょうね。

 

寺澤 先ほどテクノロジーとアートという言葉がありました。昨今テクノロジーの優位性ばかりが語られますが、各企業のリテラシーが上がってきて、みんなが使いこなすようになると、実は差別化のポイントはアートのところになってくるように感じます。曽和さんはこのアートという言葉をどのように捉えているのでしょうか?

曽和 スカウトメディアの効果が漸減してきているというのが、まさにそうで、スカウトメディアが持っているテクノロジー性の部分だけを活かすのであれば、結局誰がやっても同じような結果になると思うんです。
では、どこがポイントになるのかというと、例えばスカウトメールの文面で、いかに心に刺さるようなメッセージを書けるか、ここにアート性がありますよね。
あるいはスカウトメディアで「論理的思考能力がある人」を検索する場合、通常であれば理系の学生をイメージしがちですが、もう少し想像力を働かせてみて、例えば「将棋好きな人」というキーワードで検索してみると、意外に文系の学生がヒットするかもしれません。要するに他の人が辿り着かないような方法で検索するというのも、ある種のアート性だと思います。

 

寺澤 先ほどのお話でオウンドメディアを第3の手法と表現されていましたが、曽和さんから見られて、オウンドメディアの良い点、もしくは課題点は何だと思われますか?

曽和 良い点は、やはりオーディション型とスカウト型の双方の良さを兼ね備えているということ、つまりスカウト型的なオーディションというところでしょう。
自社に志望していない人も集まってきますし、コンテンツの工夫次第では、志望していないけれど自社にフィットした人も集まってきます。一方、マイナスポイントは非常にシンプルで、難しいということです。
要は今までの人事担当者のリテラシーとは非連続なため、なかなか自分たちだけではできないと思います。本格的にデジタルマーケティングを導入するとなると、やはり専門家との協働やコミュニケーションが不可欠でしょう。

寺澤 新しい手法であるオウンドメディアは、まだ市場としては大きくないので、これを先行してやっていくことのメリットはあると思うのですが、一方で難しさもあると。ここをどういう風に進めていくのか、各企業さんでしっかり検討する必要があると思います。

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監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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