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ユーザビリティとは?意味やテスト方法、向上のためのポイント

2021.10.6
読了まで約 6

ユーザビリティとは、一般的には、製品やサービスの「使いやすさ」「有用性」を意味する言葉です。しかし、Web業界では意味が少し変わってきます。Webマーケティングの世界におけるユーザビリティの意味や、Webサイトのテスト方法や改善のポイントについて解説します。

ユーザビリティとは

ユーザビリティとは、一般的には「製品やサービスの使い勝手の良し悪し」を指します。なお、Web業界においては、「Webサイトの操作性、視認性、信憑性」を意味しています。

優れたユーザビリティのWebサイトは、簡単に欲しい情報が十分に得られるため、ユーザーのストレスが少なく、満足度も高くなります。

ISO(国際標準化機構)が定めるWebユーザビリティの定義

“特定の利用状況において、特定のユーザーによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザーの満足度の度合い”

Webサイトのユーザビリティの定義として広く認識されているのは、ISO(国際標準化機構)の国際規格であるISO 9241-11の定義です。この規格ではWEBサイトのユーザビリティ
を上記のように定義しています。この定義によるとユーザビリティは、次の3つの項目を満たしているか測定することになります。

項目 測定方法
有効さ サイト内の情報が正確であるか
効率 ユーザーが正確に早く必要な情報にたどり着けるか
満足度 ユーザーが簡単に早く、使いやすくサイトを操作できるか

なお、「ユーザー」「利用の状況」「目的等」が異なると、求められるユーザビリティは変化するので、Webページごとに適切な対策が必要となります。Webユーザビリティを検討する際は注意してください。

ヤコブ・ニールセンのWebユーザビリティを高める5つの特性

優れたユーザビリティのWebサイトでは、ユーザーは「簡単に、欲しい情報を十分に得る」ことができます。それを可能にするために、ユーザビリティ研究の第一人者であるヤコブ・ニールセン工学博士は、著書※1の中で、Webユーザビリティには次の5つの特性があると定義しています。

学習のしやすさ ユーザーが簡単に学べるか
→ ユーザーがそれを使って作業をすぐ始められるよう、簡単に学習できるようにしなければならない
効率性 ユーザーが効率良く使えて生産性を高められるか
→ 一度学習すれば、あとは高い生産性を上げられるよう、効率的に使用できるものでなければならない
記憶のしやすさ サイトの操作はユーザーが覚えやすいか
→ ユーザーがしばらく使わなくても、また使うときにすぐ使えるよう覚えやすくしなければならない
エラー エラーが発生しにくいか、及びエラーが発生しても簡単に回復できるか
→ エラーの発生率を低くし、エラーが発生しても回復できるようにしなければならない。また、致命的なエラーが発生してはならない」
主観的満足度 ユーザーがサイトを使って楽しく操作でき、満足感を感じられるか
→ ユーザーが個人的に満足できるよう、また好きになるよう、楽しくできるようにしなければならない

ISO(国際標準化機構)の定義もヤコブ・ニールセンの定義も、「ストレスが少ないこと」「満足度が高いこと」を、Webユーザビリティを高めるための重要な要素として認識しています。Webユーザビリティを考える際は、この2点に着目して検証していきましょう。

※1書籍『ユーザビリティエンジニアリング原論』

Webマーケティングにおいてユーザビリティが注目される理由

Webサイトは、ユーザーが目的を持って利用する場合が多いため、ユーザビリティが低いサイトはすぐに利用されなくなります。反対にユーザビリティが高いWebサイトは、PV数の増加やコンバージョンの増加などが期待できます。そのため、Webマーケティングにおいて、ユーザビリティを無視するわけにはいかないのです。

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ユーザビリティはGoogle対策としても重要

Googleが公開している「一般的なガイドライン」には、WebサイトがGoogleのクローラーに認識されやすくなるポイントとして、次の3つが記載されています。

・Googleがページを検出できるようにすること
・Googleがページを理解できるようにすること
・サイト訪問者がページを利用しやすいようにすること

このうち3つめの「サイト訪問者がページを利用しやすいようにすること」は、ユーザビリティを意味しています。つまり、Webユーザビリティを上げることは、SEO対策としても欠かせない要素なのです。

また、ユーザビリティを考える上で、下記の基本的な要素を守るのも忘れてはいけません。

・ユーザーが使う端末に適したデザインにする
・リンク切れをなくす
・ページを軽くする

上記の項目は、Googleが「サイト訪問者がページを利用しやすいようにすること」の具体例として推奨しているものと共通しています。このようにWebサイトのユーザビリティを改善することはGoogleのWebサイトの評価対策において欠かせません。

モバイル優先のユーザビリティの必要性

2015年にGoogle行ったモバイルフレンドリーアップデートにより、スマホなどのモバイルデバイスで見やすく使いやすいWebサイトであることが、検索結果で上位表示されるための必須条件となりました。

実際、ITが普及した現代では、パソコンだけでなく、スマホやタブレットなど様々なデバイスからインターネットを利用することができます。Webサイト閲覧に使う端末の割合は、2015年の時点でスマートフォンがパソコンを抜いてトップとなり、その差は年を追うごとに大きくなっています。

また、ユーザーがインターネットを使用するシーンや目的も多様化しており、これまでのWebサイトでは対応できなくなってきています。このギャップを埋めるためにも、どのデバイスからでも使いやすいWebサイトを構築する必要があるのです。

アクセシビリティとユーザビリティの違い

アクセシビリティとは

ユーザビリティと混同されやすいアクセシビリティとは、年齢や障害の有無、利用環境に関わらず全ての人が必要な情報にアクセスでき利用できることです。例えば、目の不自由な方のために、サイトの文字の大きさを調節できる機能を付けたり、音声読み上げ機能を付けたりすることが挙げられます。

アクセシビリティの品質基準は、ISO/IECの国際規格の「WCAG2.0」とJIS(日本工業規格)「JIS X 8341-3」を参照してください。

アクセシビリティとユーザビリティとの違い

アクセシビリティは高齢者や障がい者を含む、より多くのユーザーにとって使いやすいWebサイトを設計することが目的です。ユーザビリティはユーザーが特定の目的を達成することを目指しています。どちらもユーザーが使いやすいようにWebサイトを設計する点は同じですが、施策を行う上での優先順位が異なります。

UI/UXとユーザビリティの関係

UIやUXは、ユーザーの使いやすさを意識している点が共通しています。UIやUXと、ユーザビリティとの関係性を解説します。

UI(ユーザーインターフェイス)とは

UI とは、ユーザーとサービスが接する部分のことです。Webサイトで言うと、ユーザーの目に入る表示画面、検索窓、入力フォーム、文字、ボタンなど全ての部分がUIにあたります。UIは、Webサイトの見た目や使いやすさに大きく影響します。

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは

UXとは、ユーザーが製品やサービスを通して得られる全ての体験のことです。Webサイトで言うと、「サイト内で読みたい記事を検索しやすい」「メニューやボタンの位置が分かりやすい」「フォントが読みやすい」などユーザーが感じたことがUXにあたります。

ユーザビリティとUI/UXの関係性

ユーザビリティとUI/UXは、関係性が深いです。ユーザビリティを満たすように考慮してWebサイトを設計すれば、UI/UXの質も高められます。すなわち、ユーザビリティが優れているWebサイトはUI/UXも優れている場合が多く、ユーザーにとって満足感の高い良いWebサイトであると言えます。

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ユーザビリティの評価方法|ユーザビリティテスト

ユーザビリティテストとは、Webサイトの評価手法のひとつです。テストしたいWebサイトをユーザーに利用してもらい、その様子を観察し、Webサイトの客観的な課題を発見するためのテストです。単に利用してもらうだけでなく、利用シーンや目的などのシナリオを設定すると、より具体的な問題点を明らかにすることができます。このユーザビリティテストでは、以下の2つを知ることができます。

ユーザー心理 ユーザーの関心や不安、疑問、ニーズが把握できる
サイト課題 ユーザー心理に基づいた具体的なサイトの課題が分かる

ユーザビリティ向上のために意識すべきポイントと具体例

・動作が軽快
・操作が簡単
・便利かつ充実したコンテンツ
・ユーザーの目的・状況に合わせた最適化

Web担当者がユーザビリティ向上のために意識すべきポイントは上記4つです。それぞれ詳細を解説します。

動作が軽快

軽快な動作を実現するためには、Webサイトを「軽く」する必要があります。過度な画像、動画、アニメーションはサイトが重くなるので避けましょう。アクセスするのに時間がかかり、動作が重いと感じただけで、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。特に、モバイル端末(4G端末など)では、より動作が重くなるので過度な演出は避けましょう。

具体例
・画像やアニメーション、JavaScriptが適切に配置され、ユーザーを待たせず素早く表示される

操作が簡単

欲しい情報にたどり着くまでの道筋が簡単であることが大切です。どこを操作したらいいのか分からないWebサイトは、ユーザーに二重三重の手間をかけさせることになり、UXの観点からも推奨されません。ユーザーが目的の情報に簡単にたどり着くことができるための施策を検討しましょう。

具体例
・目次や検索窓がある
・ナビゲーションが分かりやすい
・不必要なコンテンツの細分化がなく、サイト内の構造がシンプル

便利かつ充実したコンテンツ

便利なWebサイトとは、「ユーザーニーズを満たしたコンテンツになっているか」ということです。検索意図にマッチしたコンテンツを提供するなどして、「このWebサイトがユーザーにとって便利」だと認識してもらう必要があります。コンテンツの充実さも大切ですが、リンク切れや内部リンクのミスがあるとユーザーの満足度が下がるので注意が必要です。

具体例
・検索クエリに合致した十分なコンテンツがある
・内部リンクのミス、工事中のページ、リンク切れなどがない

ユーザーの目的・状況に合わせた最適化

よりユーザビリティを高めるなら、「ユーザーがどのような状況で、何を目的にしているか」に合わせて、Webサイトを最適化するのが大切です。ユーザーがWebサイトを利用するタイミングや目的を細かく想定し、満足度の高いコンテンツを提供するのが重要です。

具体例
・類似の既存サイトをコピーせず、利用するユーザーの状況に合わせたUIにしている
(カタログを見て商品を注文する目的の通販サイトの場合、商品番号の入力欄が目立つところに配置する、等)

ユーザビリティ改善で気を付けるべきSEO対策

SEO対策では検索エンジンへの対策も忘れてはいけません。ユーザビリティ的には、Webページの情報量を削減・絞り込みをするのは大切ですが、大幅な削減は「情報量が少ない」と検索エンジンに判断され、評価が下がる恐れがあります。

また、ユーザーにとって不要に見える内部リンクも、クローラーがWebサイトを巡回するためには欠かせません。内部リンクが設置されていなければ、Webサイト全体の評価が正しく行われない可能性があります。とはいえ、内部リンクを設置しすぎるとユーザビリティを下げるので注意が必要です。適切な位置に内部リンクを設置し、ユーザーと検索エンジンの両方に対して適切な施策を行うようにしましょう。

まとめ:ユーザビリティの改善はSEO対策にも効果的

ユーザビリティの改善は、Googleが公開している「一般的なガイドライン」にも当てはまるため、SEO対策としても効果的です。

特に現代では、パソコンだけでなく、スマホやタブレットを使用しているユーザーも多いので、それぞれのデバイスに合わせたユーザビリティの改善が求められます。

ユーザビリティに優れたWebサイトは、ユーザーの満足度も高くなり、PV数やコンバージョンの増加も期待できます。Webサイト改善にお悩みの方は、一度ユーザビリティの検証をしてみてはいかがでしょうか。マーケティングを行いたいけど知識や時間、ノウハウがないという方は、ぜひ一度ご相談を。

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監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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