マーケティングでは、プッシュ型をアウトバウンドマーケティング、引き寄せ型、プル型をインバウンドマーケティングと呼びます。
コンテンツの発信による集客活動を指す「コンテンツマーケティング」は「インバウンドマーケティング」の一部とされています。
今回は、インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの違いについて整理をして、今後どのようにマーケティング活動をプランするのが望ましいのかを考えます。
インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの違い
昨今のBtoBにおける営業活動では、従来の電話営業やアポイントなしの訪問といった、売り手側から見込み顧客へ一方的にアプローチするアウトバウンドマーケティング(プッシュ型)の手法が敬遠される傾向にあります。これは、情報過多な現代において、一方的な売り込みは顧客に受け入れられにくくなっているためです。
これに対し、顧客が自ら情報を探しにくるタイミングで、価値ある情報を提供し、関係を構築していくマーケティング手法をインバウンドマーケティング(プル型)と呼びます。近年、多くの企業が取り組む「コンテンツマーケティング」は、まさにこのインバウンドマーケティング戦略の一部として位置づけられます。
本記事では、これらインバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの具体的な違いを明確にし、現代のビジネス環境において、どのようなマーケティング活動のプランニングがより効果的であるかを考察します。
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注目されている、インバウンドマーケティング
インターネットやモバイルの普及は、消費者の情報収集行動を劇的に変化させました。現在、多くのユーザーが購買検討プロセスにおいてWebサイトを情報源として活用しています。このような背景から、従来のプッシュ型のアプローチであるアウトバウンドマーケティングでは、企業が伝えたい情報を効率的にユーザーに届けることが難しくなってきています。
この変化に対応し、主流となっていくと考えられているのが、インバウンドマーケティングです。インバウンドマーケティングは、顧客が自ら情報を探しに来るのを待つのではなく、企業側から有益な情報を提供し、顧客との関係性を構築していくアプローチです。特に、SEOに強く、見込み顧客が抱える課題を解決するような質の高いコンテンツを継続的に発信していく「コンテンツマーケティング」は、インバウンドマーケティング戦略の核となります。この戦略により、企業は潜在顧客からの信頼を獲得し、長期的な関係性を築くことが可能になります。
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インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング
不特定多数の対象に対し、広告出稿や展示会など、売り手から見込み客に対してプッシュのアプローチを行うマーケティング施策が「アウトバウンドマーケティング」です。これは、企業側が一方的に情報を発信し、顧客の興味関心を引こうとする手法と言えます。例えば、テレビCMや新聞広告、テレアポ、飛び込み営業などがこれに該当します。
一方、オウンドメディア(ホームページ)や、セミナー、ソーシャルメディアなどで有益な情報を発信して、見込み客から主体的に選んでもらう、見つけてもらうマーケティング施策が「インバウンドマーケティング」です。これは、顧客が抱える課題やニーズに応えるコンテンツを提供することで、自然な形で顧客を引き寄せる手法です。ブログ記事、ホワイトペーパー、ウェビナーなどが代表的な例です。
それぞれの特長としては、
アウトバウンドマーケティング
- 短期間で成果を見込める可能性がある
- 予算に対しての成果予測がしやすい
インバウンドマーケティング
- 低予算でも取り組める
- コンテンツが資産となるため、継続的な成果が見込める場合もある
といった点が挙げられます。現代の消費者は情報収集能力が高まっており、企業からのプッシュ型アプローチよりも、自身で必要とする情報を能動的に探す傾向が強まっています。そのため、アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティング、それぞれの特性を理解し、顧客の購買プロセスに合わせて両者を効果的に組み合わせることが、現代のマーケティング戦略においては不可欠と言えるでしょう。
可能性を秘めたインバウンドマーケティング
インバウンドマーケティングの実践のポイントは「見込み顧客に自社のコンテンツを見つけてもらう」ことです。冒頭で触れたとおり、「インバウンドマーケティング」の一部である、コンテンツの発信による集客活動を指す「コンテンツマーケティング」の考え方が役立ちます。
海外調査によると、コンテンツを中心としたインバウンドマーケティングは、従来型アウトバウンド施策に比べて約3倍のリードを、62%低いコストで獲得していると報告されています。
- ブログ(オウンドメディア)
- ホワイトペーパー(ebook)
- ウェビナー
などのコンテンツを、Facebook、X(Twitter)などのソーシャルメディアで拡散し、SEO対策を強化することで、見込み客に見つけてもらえる環境を作ります。このような、見込み客が能動的に情報を探す行動に寄り添う アウトバウンド マーケティング とは異なるアプローチが、現代のBtoBマーケティングにおいて重要視されています。
見込み顧客に「自社のコンテンツを見つけてもらい」、「魅力を感じてもらい」、顧客化までつなげていきます。(リードナーチャリングとは?意味や手法、4つのプロセスを解説参照)インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング、それぞれの利点を活かし、両方を組み合わせていくことが必要です。
まとめ
マーケティング手法には、不特定多数の対象へ売り込み型のアプローチを行う「アウトバウンドマーケティング」と、見込み客が自ら情報を見つけに来るように仕向ける「インバウンドマーケティング」の2種類があります。近年、注目されている「コンテンツマーケティング」は、まさにインバウンドマーケティングの一環であり、ブログやホワイトペーパー、ウェビナーなどの有益なコンテンツを提供することで、見込み客の関心を引きつけます。
インバウンドマーケティングの核心は、見込み顧客に自社のコンテンツを「見つけてもらい」、「魅力を感じてもらう」ことです。そのためには、SEO対策を施したブログ記事の作成やSNSでの積極的な情報発信が効果的です。
しかし、どちらか一方の手法に偏るのではなく、アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティング、それぞれの強みを理解し、両方を組み合わせたハイブリッドな戦略を構築することが、現代のBtoBマーケティングにおいては不可欠です。

