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オウンドメディアの記事コンテンツはコンバージョンに本当に貢献しているのか?

2020.10.1
読了まで約 3

企業の商品やサービスをユーザーに認知してもらうことを目的に、自社で保有・運営するメディアを「オウンドメディア」といいます。オウンドメディアでは企業がユーザーに届けたい情報を自由に発信できますが、果たしてそれらのコンテンツは企業が求める最終的なコンバージョン(成果)に結びついているのでしょうか。

この記事では、オウンドメディアの記事コンテンツはコンバージョンに貢献しているのか、不動産情報サイト「SUUMO(スーモ)」を提供するリクルート住まいカンパニーの事例を用いて解説していきます。

オウンドメディアの記事コンテンツはコンバージョンに貢献する?

不動産情報サイト「SUUMO(スーモ)」を提供する株式会社リクルート住まいカンパニーでは、住まいに関するお役立ち情報や最新ニュースを発信するさまざまなオウンドメディアを運営しています。

リクルート住まいカンパニーの場合、SUUMOポータルサイトへの流入、最終的には不動産売買や賃貸の成約がコンバージョンとなります。しかし、オウンドメディアで展開する記事コンテンツは、住まいに関する役立つ情報が大半であり、必ずしも今すぐの成果を求めるものではありません。

リクルート住まいカンパニーによると、コンテンツマーケティングは本当に意味があるのか、社内から懐疑的な声があったそうです。オウンドメディアによるコンテンツマーケティングは、確かにすぐに効果が現れるものではなく、検索流入から即コンバージョンに結びつくものとは狙いが異なります。

しかし、オウンドメディアには、検索だけでは見つけにくい、読者が今まで知らなかった情報や新しい発見を届けられるメリットがあります。リクルート住まいカンパニーが取り組むコンテンツマーケティングは、良質なコンテンツを発信し長期的なファンの獲得を目指しているのです。

とはいえ、オウンドメディアで配信する記事コンテンツの作成にはコストがかかります。人件費や予算をかける以上、それ相応のリターンを求めるのは当然でしょう。

そこでGoogleから提案されたのが、マーケティング効果を検証しコンバージョンに結びつくラストクリックへの貢献を可視化することでした。

Googleの提案でデジタルマーケティング効果を可視化

リクルート住まいカンパニーがマーケティング効果の検証で取り入れたのは、Googleから提案を受けた「ファインドキャンペーン」と「CausalImpact分析」です。

ファインドキャンペーンとは、スマホ用のGoogleアプリに表示される「Google Discover」やYouTubeのホームフィールド、Googleのメールサービス「Gmail」へ広告出稿できるサービスです。そして、このマーケティング効果を検証するために開発されたのが「CausalImpact分析」という統計分析です。

リクルート住まいカンパニーは、広告の配信対象者を以下のように設定しました。

・将来的に注文住宅を建てたいと考えている

・過去にSUUMOのポータルサイトにアクセスしたことがない

つまり、SUUMOの潜在顧客でありながら、過去の検索では一度もサイトを訪れていないユーザーが対象となります。リクルート住まいカンパニーは、オウンドメディアの既存記事を初期接点とし、記事を読みたい読者が自然に流入するようなフィードを掲載することで、記事コンテンツの読者が資料請求などのコンバージョンに至るのか試みたということです。

今回はマーケティング効果を検証するために、日本全国をAとBの2つに分類し、Aエリアのみに記事コンテンツのフィード(広告用の要約・概要)を配信しBエリアとのコンバージョンを比較しました。 その結果、フィードを配信したAエリアでは、配信していないBエリアと比べ約35%多いコンバージョンを獲得できたのです。

さらに、配信停止後はコンバージョンの減少が確認されたことから、記事コンテンツがコンバージョン増加に大きく影響したといえるでしょう。

ただし、Googleキャンペーンでの広告出稿やその効果の分析は、オウンドメディアや記事コンテンツがあって初めて成立するものです。今回の事例では、すでにオウンドメディアに入っている既存コンテンツを初期接点としていることからも、良質な記事コンテンツがあってこそ成り立つ検証だということを忘れてはいけません。

マーケティング戦略の見直しでより効果的なコンテンツマーケティングへ

リクルート住まいカンパニーによると、オウンドメディアのコンテンツマーケティング効果を実証し可視化できたことは、今後のマーケティング戦略を見直すいいきっかけになったとのことです。効果を検証する中で、記事コンテンツへの抵触がコンバージョンに大きく影響していることが明らかになり、オウンドメディアやコンテンツマーケティングの重要性が再確認されました。

さらに、まだ住まいの購入を決めておらず、検討段階にいるユーザーに対する情報発信の重要性を再確認することにもつながりました。すぐさまコンバージョンに直結しなくても、ユーザーに役立つ情報を発信し続ければ、新たな顧客拡大のチャンスを生むということです。

リクルート住まいカンパニーの事例のように、マーケティング効果の検証結果が可視化されることで、今後の予算組みや戦略が立てやすくなるでしょう。コンテンツマーケティングを継続する根拠を明確にするために、また、コンバージョンに貢献するより効果的なマーケティング戦略を推進していくために、今回の事例のようなマーケティング効果の検証を取り入れてみてはいかがでしょうか。

関連記事:コンテンツマーケティングとは?基本的な概念から実践までを解説します

まとめ

◆オウンドメディアで実施するコンテンツマーケティングは、検索流入から即コンバージョンに結びつくものとは狙いが異なる。

◆不動産情報サイト「SUUMO(スーモ)を運営するリクルート住まいカンパニーは、Googleの提案でマーケティング効果を可視化する取り組みを実施した。その結果、広告配信エリアではコンバージョンが約35%増加し、コンテンツマーケティングの有効性が証明された。

◆マーケティング効果の実証と可視化は、今後のデジタルマーケティング戦略を見直すきっかけになっただけでなく、まだ検討段階にいるユーザーに対する情報発信の重要性を再確認することにもつながった。

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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『MarkeTRUNK』編集部

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