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第二回『仕事で成功を収めることの重要性』
~ヌートバー選手に見るパーソナルブランディング~

2023.4.4
読了まで約 3

前回のコラムで「パーソナルブランディングとはなにか」について書きました。ビジネスの世界で活躍している方々をみると、パーソナルブランディングが素晴らしいとよく感じます。今回のコラムではWBC優勝の興奮が冷めやまぬ中、日本で大人気者となったラーズ・ヌートバー選手を取り上げてパーソナルブランディングについて書きたいと思います。

ヌートバー選手の魅力とは!?

私はヌートバー選手の何が魅力的に感じたかというと、守備のときにポテンヒットになりそうな打球に飛び込んだダイビングキャッチでした。その姿勢は、無邪気に白球を追いかける野球少年そのものでした。ある解説者が、プロになるとボールに飛び込む前にいろいろ考えて(怪我のこと、ランナーを出しても影響は少ない、飛び込んで後ろに逸らしたら危機を招く・・・等々)飛び込まない選択をする選手も多いと話していました。そんな中、ヌートバー選手は何の迷いもなく飛び込みました。そしてナイスキャッチをするわけですが、あそこで捕球できなくてもヌートバー選手のあのプレイは多くのファンの目に焼き付いたことでしょう。

「迷いなく飛び込む」ことは誰にでもできることではありません。それこそがヌートバー選手のブランドであると感じました。彼の場合は、ほかにもペッパーミル・パフォーマンスや仲間を鼓舞する姿勢も素敵です。しかし、ほかの選手と比べて極めて輝いていたのは、あの「迷いなく飛び込む」プレイスタイルである思います。ブランディングとは、ブランドを輝かせる行為(施策)ですが、スポーツ選手はプレイスタイルそのものが輝いています。とくに瞬間のプレイが大きく輝くときにそのブランドも輝きを増すのです。

楽しく仕事(野球)をして成功を収める

今回の本題は「仕事で成功を収めることの重要性」です。一度、ヌートバー選手から離れますが、読者のみなさんは「仕事での成功」をどのように成し遂げようとしていますか?仕事での失敗を目標にしている方はいないと思います。ましてや『Marke TRUNK』の読者はいかにマーケティングで成果をだすのか、日々悩み、日々解決のために苦心、努力されている方が多くいると思います。苦心・努力はそのあとに成功の結果があるからこそ続けられるのではないでしょうか。そうです、苦しむだけがゴールなのであれば誰もそんなことしません。成功とは楽しく、心地よいものなのです、さらに言えば、楽しく仕事をして成功を収めることができれば最高の幸福感を得られるのです。

「仕事で成功を収める」ことは結果的に幸せな人生を勝ち取ることなのです。楽しく仕事をして成功を収めることができれば、こんなにハッピーなことはありません。WBCのヌートバー選手の活躍ぶりやその表情を見ていると、なんとも幸福感に満ち溢れているではありませんか。では、どうすれば「楽しく仕事をして、成功を収める」ことができるのか。そこにパーソナルブランディングが大きく影響するのです。

ヌートバー選手のパーソナルブランディング

ヌートバー選手の成功はまだまだ道半ばでしょう。とはいえ、今回のWBCですでに日本の代表選手の中でも大きな輝きを得ました。そして、選手としての価値も何倍、何十倍、あるいは何百倍にも高騰したことは間違いありません。ヌートバー選手のあの「迷いなく飛び込む」というプレイスタイルがブランド価値を一気に高めたのです。このことをヌートバー選手に聞けば、「いつもやっていることです」と答えると思います。しかし、誰でもできないことを「いつもやっている」ことが彼のパーソナルブランディングなのです。

この先のヌートバー選手の活躍が楽しみですね。どこまで価値が上がっていくのか。もちろん野球界は厳しい世界ですから、この先のことはわかりません。それにしても、この先の楽しみがあるということは、可能性を感じる、ブランド価値が上がっていくことが推測できるということです。素晴らしいパーソナルブランディングです。自分の職場で“誰でもできないことをいつもやる”ことができたら、それは最高のパーソナルブランディングとなるでしょう。そして、その結果が「楽しく仕事をして、成功を収める」ことにつながるのです。そこをひとつのゴールとすることで、少しくらい辛い、苦しい仕事も乗り切ることができますし、その結果として必ず成功を収めることができるはずです。

筆者も振り返れば、辛い、苦しいことは数えきれないほどありました。そこは自分なりにやれることをやり続け、楽しく働くように動機づけをすることで乗り切ることができました。そして60歳を超えたいまでも楽しく仕事を続けています。若くしてエグジットすることが目標の方はそれもよいでしょう。しかし多くの方は60歳以降も働くでしょうし、そこまであと何年あるかはひとそれぞれですが、いまからでも遅くはありません。改めてパーソナルブランディングを意識すれば、いまよりもさらに明るい未来が開けることは間違いありません。

次回予告 第三回 「成功を収めるとは」 配信予定

【マーケターのためのパーソナルブランディングシリーズ】
1. パーソナルブランディングとは何か
2. 仕事で成功を収めることの重要性
3. 成功を収めるとは
4. 成功を収めるためには何が必要か
5. ブランディングとマーケティング
6. マーケターとして成功を収める
7. マーケターのキャリア
8. 自律的キャリア構築の中期的戦略
9. マーケターとしてのゴール設定
10. 必要とされるマーケターとは

プロフィール

吉村 康

吉村 康(よしむら やすし)

ビジネスメディア・ディレクター

1985年に大学卒業後、大手経済出版社へ新卒で入社。一貫して営業系業務に従事する。雑誌書籍の取次・書店ルートでの営業、広告宣伝、会員制ビジネス、顧客マーケティング、法人営業を担当。新規事業開発のチームリーダーを経てコーポレートコミュニケーション部長に就任。その後メディア(広告)営業部長を6年間務めた後、コンサルティング会社へ転職。マーケティング&コミュニケーション部長、ブランドマーケティング部長を歴任。メディアの広告を提案営業する側、宣伝広告を出す側の両方で合計約15年間メディア(広告)ビジネスの世界で働く。2022年に60歳を目前にしてコンサルティング会社を中途退職し、現在はフリーランスとしてダイヤモンド社を基点にビジネスメディアで広告事業のアドバイザリーと企画営業に従事する。同時に約5年間のコンサル会社でのマーケター経験を活かし、DX専門のコンサル&開発企業Fabeeeで顧問として広報・マーケティング支援をしている。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

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