こんにちは、JADE伊東です。検索順位変動まとめ2025年5月版をお届けします。
AIOのビジビリティ状況についてのデータも蓄積してきましたので、そのデータのご紹介もさせていただければと思います。
では、スタート!
グラフの見方:
横軸は日付を示しています(直近6ヶ月推移)。縦軸は変動率(Fluctuation Score:前週に対しての計測クエリ全体の順位変化率)、またはビジビリティスコア(Visibility Score:順位に対してスコア付けをして、サイト単位での検索エンジンにおける”見つけられさ”を点数化したもの)を示しています。
関連記事:2025年4月の検索順位変動まとめ【JADE代表 伊東氏の最新SEOレポート】
目次
全体傾向
グラフの中で色付きの帯表示部分はコアアップデートやそのほかの大きな公式アップデート発生時期です。直近のコアアップデート移行の変動はおとなし目ですね。
ソーシャルプラットフォーム動向
Xやインスタグラムなど主要なソーシャルプラットフォームのGoogle検索とBing検索での露出状況です。Googleでは圧倒的にYouTubeですね。
続いて、「検索結果を眺めていたら、偶然出会ったあんなこと、こんなこと」をご紹介するトピックコーナーです。
トピック:wwwあり・なしが正規化されてないサイトで片方が400系エラー起こしたらどうなる?
とある食品スーパーサイトの事例です。元々、同じコンテンツがwwwありとwwwなしで存在している状態が続いているのですが、ある時、canonical認識されているwwwありの方のURLが全体的に400番のステータスコードをGooglebotにだけ返すという挙動を起こしていました。
さて、このサイトのビジビリティはどうなると思いますか?
Googleが認識している代表URLがインデックス落ちして、トラフィックが0になる?
代表URLのサブセットURLであるwwwなし版に切り替わりトラフィックは変わらない?
シンキングタイム スタート!
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↓
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(今回の)正解はこちら。
「400返し始めた当初は激落ちするが、ほどなくwwwなしがカバーしはじめる。しかし、完全には元には戻らない」
最大の問題は、完全なコピーページが存在するために、問題そのものを当事者の方々は気づいていないかもしれないということかもしれません……。
▼URLの正規化についてのベストプラクティス(Google公式)
https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/consolidate-duplicate-urls?hl=ja
関連リンク
・リダイレクトとは?種類や設定方法、htaccessファイルの書き方
・クエリ パラメータとは?URLの設定方法や種類と目的
トピック:Threadsがドメイン変更
Threadsのドメインが変更されました。threads.net ==⇒ threads.com への変更です。
手法はオーソドックスに301リダイレクトを利用しています。
推移は以下の通り。
Googleに関しては、移行途上で threads.net と threads.com 両方のURLが検索結果に表示されている状況ですが、スムーズに移行していきそうですね。
Bingのほうは、threads.com のURLがまだ検索結果に全く現れてきません。
こういった現象の端々に検索エンジンとしての性能の差を認識せざるを得ませんね。
▼Thereadsのドメイン移行についてのアナウンス(公式)
https://about.fb.com/news/2025/04/new-features-threads-web-experience/
トピック:AIOまとめ
AI Overviews(編注:AIによる概要表示)の表示拡大と同じタイミングで、強調スニペット(編注:検索キーワードの答えとなる情報を、検索結果の最上部に表示する仕組み・枠のこと)の表示が減少した件は前回の検索順位変動まとめでご報告しました。
同じ内容は、最新版のコアアップデートレポートの中でも触れております。
▼2025年3月 Google コアアップデートについて
https://ja.dev/knowledge/search/algorithm_updates/cu/2025-03
今号では、業界別のAI Overviews表示状況など新たな観点で動向をご紹介します。
FAQ動向
表示トップサイトのAIO表出クエリ数:70程度。
FAQサイトの引用は少なめです。日本にはReddit的な存在がないことの表れとも言えそうです。
ソーシャルプラットフォーム
表示トップサイトのAIO表出クエリ数:300弱。
目立つのはYouTubeの表示が相対的には多めです。Alphabetグループサイトなので、データ面でも扱いやすいか。
公共機関系
表示トップサイトのAIO表出クエリ数1,800強。
結構引用されています。信頼性重視を反映しています。
辞書系
表示トップサイトのAIO表出クエリ数1,700弱。
当然ながらWikipediaが多め。ナレッジグラフなどでも引用元の多くはここですからね。
健康・医療
表示トップサイトのAIO表出クエリ数650程度。
もっと表示が取れているのは意外なことに一般サイト。コンテンツを提供しているプレイヤーは多いので、一般、病院、公共機関が入り乱れています。
金融系
表示トップサイトのAIO表出クエリ数100程度。
トップはカード会社。コンテンツを提供しているプレイヤーは多いので、一般、金融機関が入り乱れています。
定期ウォッチ:ユニバーサル検索動向
Googleでは画像検索の差し込みが少し減り、動画が増えている状況。ビジュアルサーチ要素の「画像⇔動画」の入れ替わりのように見えますね。
定期ウォッチ:強調スニペット
先日もお伝えしたAIOとの比較において、AIO表示が増えて、強調スニペットが減っていますが、相殺してもAIOのほうが多いので、検索ユーザーの目にAIO枠が止まることが随分と増えていると思います。
定期ウォッチ:寄生サイト
動きなし。
(編注:寄生サイト=大手サイトのサブドメインやサブディレクトリを間借りしたサイト)
以上、5月の変動まとめでした!
JADE X:https://x.com/_jade_kk
データ作成:株式会社JADE Senior Consultant 篠原誠
文責:株式会社JADE 代表取締役 伊東周晃
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