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若い世代を中心に必要不可欠な存在となったSNS。そのSNSを利用した新しい購買の形 “ソーシャルコマース”をご紹介

2025.10.20
読了まで約 8

新型コロナウイルスの影響により、日常生活のあらゆる場面でオンライン化が急速に進展しました。また、自宅で過ごす時間が増加したことに伴い、スマートフォンの利用時間も1日60分以上増加した人が多くいると言われています。特に若い世代を中心に、SNSの利用が日常生活に不可欠となり、その利用時間も同様に増加していると考えられます。

ここでは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上で気になる商品や良いと思った商品を見つけた際に、そのまま購入ができる"ソーシャルコマース"という仕組みについてご紹介します。日頃から利用しているSNSを通じて直接購入できるこの便利な仕組みは、今後利用者が増加し、企業にとって重要な販売チャネルになっていくことが予想されています。

ソーシャルコマースの基本的な概念から、その種類、メリット、デメリットまで、それぞれ詳しくご説明します。また、ソーシャルコマースがeコマース市場全体に与える影響についても触れていきます。

この新しいビジネスモデルは、従来のECサイトとは異なり、SNSの特性を活かしたインタラクティブな購買体験を提供します。ユーザーは商品情報を得るだけでなく、他のユーザーとの対話や、インフルエンサーのレビューを通じて、より信頼性の高い情報を得ることができます。

ソーシャルコマースは、企業と消費者、そして消費者同士のコミュニケーションを促進し、より効果的なマーケティングと販売を可能にする革新的な手法として注目を集めています。以下のセクションでは、この新しい商取引の形態について、より詳細に解説していきます。

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ソーシャルコマースとは

ソーシャルコマースとは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)とオンラインショップを組み合わせ、SNSの投稿から直接商品購入ページに移動してもらい、商品の販売促進を行う手法を指します。このソーシャルコマースという概念は、近年のデジタルマーケティングにおいて重要な位置を占めています。

従来のSNSでは、SNS上での販売が目的ではなく、認知拡大や、実店舗・オンラインショップへの集客、ブランドイメージを高めることを目的としたマーケティング施策の1つとして活用されていました。現在では、スマートフォンの普及や情報収集の場としてのSNSの利用が目立っており、マーケティングにおいて企業のSNS活用の重要性がより高まってきています。企業と顧客とを結ぶ大切なコミュニケーションの場として、公式アカウントの設立をしている企業も多く見受けられます。

そのため、SNSを利用し、そこから顧客自身にウェブ検索をしてもらいオンラインショップへの集客や、店舗へ来てもらうことを目的にするのではなく、SNS上で商品の購入ができる仕組みを取り入れる企業が多く見られるようになりました。この仕組みがソーシャルコマースです。

顧客は実際に手にとって商品を確認することはできないものの、SNS上で購入者の口コミを知ることができます。購入者からの口コミは、企業の評価よりも信憑性がより高く感じられ、購買意欲を促進することが可能と言われています。顧客は企業のオンラインショップで得られなかった情報を、SNSを通して多く得ることができます。またSNSの特性上、疑問がある場合には気軽に質問できるので、顧客との交流がしやすく、関係性も築きやすいのが特徴と言われています。

このようなソーシャルコマースの仕組みは、従来のeコマースとは異なり、より双方向的なコミュニケーションを可能にし、顧客エンゲージメントを高める効果があります。また、SNSの viral な特性を活かし、商品情報が自然に拡散されやすいという利点もあります。

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ソーシャルコマースと自社のオンラインショップの違い

ソーシャルコマースと自社のオンラインショップとの主な違いは、コミュニケーションの方向性にあります。

自社のオンラインショップでは、企業からの一方的な情報発信が主流となります。顧客は、企業が公開した情報を受動的に得る形になり、自ら検索して企業の情報を入手する必要があります。そのため、すでに興味や認知がある顧客に対してのアプローチが中心となり、まだ存在を知らない顧客に情報を伝えることは困難です。

一方、ソーシャルコマースは、企業と顧客、そして顧客同士の双方向コミュニケーションが可能です。SNSは多くの利用者にとって、個人の趣味や興味、時にはビジネス関連の情報を楽しむ場となっています。ソーシャルコマースでは、商品やサービスを一方的に伝えるのではなく、その世界観やストーリーを交えながら、顧客との継続的で友好な関係を築くことができます。

さらに、ソーシャルコマースでは、身近な友人やインフルエンサーからの情報取得ルートも多く存在します。企業からの直接的な発信だけでなく、商品やサービスに満足した顧客が自身のSNSに投稿することで、その人自身が広告の役割を担います。これにより、より多くの人々に情報が拡散される仕組みが構築されます。

SNSを効果的に活用することで、企業は多方面から自社の商品やサービスを広めることが可能となります。このように、ソーシャルコマースは従来のオンラインショップとは異なり、より広範囲で双方向的なマーケティング戦略を展開できる点が大きな特徴となっています。

日本国内のオンライン上で商品取引の市場規模

経済産業省が発表した「電子商取引に関する市場調査(令和2年 7月)」によると、日本のBtoC-EC(企業と顧客との間の商品取引)の市場規模は、2018年度には17兆9,845億円、2019年度には前年度比7.65%プラスの、19兆3,609億円となりました。新しいビジネスの形として注目を集めているCtoC-EC(フリマアプリやネットオークション、ハンドメイドマーケット等の一般顧客間の商品取引)では、2018年度には1兆5,891億円だったものが前年度比9.5%プラスの1兆7,407億円となりました。

このデータから見ると、直近の1年でオンライン上での商品取引の数が大幅に増えていることがわかり、インターネット普及率は90%近くに上がっています。インターネットが私たちの生活において必要不可欠な存在となっていると言えるでしょう。情報獲得の場として、身近になっているSNSを利用した商品取引の数は、今後も増えていくことが見込まれています。

ソーシャルコマースの市場規模も、この全体的な成長傾向に沿って拡大していると考えられます。特に、Instagram ShoppingやFacebook Shopsなどのプラットフォームの普及により、SNSを通じた直接的な商品取引がますます容易になっています。こうした動向は、ソーシャルコマースが今後のeコマース市場において重要な位置を占めていくことを示唆しています。

ソーシャルコマース6つの種類

ソーシャルコマースは、使用するプラットフォームや販売者との関係性などによって、6種類に分けることができます。これらの種類は、それぞれ独自の特徴を持ち、異なるビジネスモデルや顧客層をターゲットとしています。ソーシャルコマースの多様性は、企業や個人が自社の商品やサービスに最適な販売戦略を選択できる柔軟性を提供しています。また、これらの種類は互いに排他的ではなく、多くの場合、複数の種類を組み合わせて活用することで、より効果的なマーケティング戦略を構築することが可能です。ここでは、ソーシャルコマースの6つの主要な種類について、それぞれの特徴と活用方法を詳しくご紹介していきます。これらの種類を理解することで、ビジネスにおけるソーシャルコマースの可能性をより深く探ることができるでしょう。

①CtoC/C2C型ソーシャルコマース

一般の消費者(Consumer)同士で行う商品取引のことを指し、"Consumer to Consumer"の略になります。CtoC型では、企業とではなく一般の消費者同士でフリマアプリやネットオークション、ハンドメイドマーケットなどのSNSを利用して商品取引を行うことを指します。このようなソーシャルコマースプラットフォームでは、個人が販売者として参加し、他の消費者に直接商品やサービスを提供することができます。例えば、メルカリやラクマなどのフリマアプリは、CtoC型ソーシャルコマースの代表的な例といえるでしょう。

②SNS・ソーシャルメディア型ソーシャルコマース

SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を利用し、SNS上で商品取引が行われます。このタイプのソーシャルコマースでは、ユーザーがSNSプラットフォーム内で商品を閲覧し、購入までの一連のプロセスを完結させることができます。ソーシャルコマースで利用されることの多い代表的なSNSとして、Facebook・Instagramなどが挙げられます。これらのプラットフォームは、豊富なユーザー基盤と高度な広告機能を持ち合わせており、企業にとって効果的な販売チャネルとなっています。また、TikTokやPinterestなども、近年ソーシャルコマース機能を強化しており、多様な選択肢があげらます。

③グループ購入型ソーシャルコマース

グループ購入型ソーシャルコマースとは、"共同購入クーポンサービス"を表し、複数の顧客が一緒に商品を購入することで割引を受けられる仕組みのことを指します。指定された購入者数を満たすことで特別な割引価格が適用され、顧客である複数のユーザーが共同で商品を購入することで成り立ちます。この方式は、ソーシャルコマースの特徴である口コミの力を活用し、顧客同士のつながりを通じて商品の魅力を広めることができます。日本では「グルーポン」などのサービスで見受けられる形態であり、飲食店や美容サービスなどの分野で特に人気があります。企業にとっては新規顧客の獲得や在庫処分に効果的であり、顧客にとってはお得に商品やサービスを利用できるメリットがあります。

④レコメンド型ソーシャルコマース

こちらは、商品の評判・レビュー・口コミを参考にして商品が購入されることを指します。Amazonでよく見られるように、何かの商品をクリックした際に、合わせておすすめ商品が表示されることもレコメンド型です。商品の購入を考えている方が、口コミ欄やSNSアカウント等で情報を得るだけではなく、顧客側が商品を選択したものに対してレコメンドすることができます。

なかには、口コミやSNS上で投稿を行なったユーザーに対して、割引や特典サービスを提供するお店もあります。実際に利用した顧客からの口コミは、企業からの情報よりも、読み手に与える信頼度が高くなる傾向になり、マーケティングにおいて有効な手であると言えるでしょう。このようなソーシャルコマースの手法は、顧客の購買意欲を促進し、商品の認知度向上にも貢献します。

⑤ユーザー参加型ソーシャルコマース

ユーザー参加型では、顧客が一般的に商品を購入するだけでなく、商品への投資・企画など、これまで企業(販売者側)が担っていた部分に、クラウドファンディングという形で参加する方法です。このタイプのソーシャルコマースでは、顧客が商品開発のプロセスに関わることで、より強い愛着や興味を持つことができます。日本で目にすることが多いクラウドファンディングの会社として、Makuake(マクアケ)やCAMPFIRE(キャンプファイヤー)などが挙げられます。これらのプラットフォームを通じて、顧客は新しい商品やサービスのアイデアに資金を提供し、その実現を支援することができます。このように、ユーザー参加型ソーシャルコマースは、企業と顧客の関係性をより密接なものにし、商品開発における革新的なアプローチを可能にしています。

⑥O2O/On2Off型ソーシャルコマース

O2Oは"Online to Offline"の略で、オンライン上(ネット上)で得た口コミなどの情報を元に、オフライン(実店舗)への訪問・購入を促す施策を指します。よく見受けられる形として、企業側がオンライン上で割引クーポンなどを掲載し、来店を促す方法もありますし、顧客側が実店舗での購入に迷った際に、オンライン上で他ユーザーに意見を求めることも含まれています。このようなO2O型ソーシャルコマースは、オンラインとオフラインの両方を効果的に活用することで、顧客との接点を増やし、購買行動を促進する仕組みです。例えば、SNS上で商品情報を得た顧客が実店舗で実際に商品を手に取り、そのまま購入するといったシナリオが考えられます。このような施策は、ソーシャルコマースの中でも特に実店舗とオンラインの連携を重視する企業にとって有効な手法となっています。

関連記事:O2Oとは?「ユニクロ」の成功事例やOMO、オムニチャネルとの違いもあわせて解説

ソーシャルコマースのメリット

ソーシャルコマースには、従来のEコマースと比較して多くのメリットがあります。まず、SNSを活用することで、企業と顧客、そして顧客同士の双方向コミュニケーションが可能となります。これにより、商品やサービスの魅力を一方的に伝えるだけでなく、顧客との継続的な関係構築が可能になります。

また、ソーシャルコマースでは、身近な友人やインフルエンサーからの情報拡散が期待できます。これは従来の口コミとは異なり、信頼関係がある程度構築されているため、より影響力が大きくなります。さらに、ユーザー情報をデータとして収集できることも企業にとって大きな利点です。フォロワーの年齢層やコミュニティなど、実際に興味を持っているターゲット層のデータを分析することで、効果的なマーケティング戦略を立てることができます。

加えて、ソーシャルコマースでは自社のオンラインショップ構築が不要となるため、ウェブサイト作成にかかる費用や時間、SEO対策やウェブ広告出稿などの業務を省くことができます。これにより、より手軽にEコマースを始められるというメリットがあります。

さらに、ソーシャルコマースでは、商品やサービスの世界観やストーリーを効果的に伝えることができます。SNSの特性を活かし、視覚的に魅力的なコンテンツを提供することで、ブランドイメージの向上や顧客エンゲージメントの強化につながります。これは、従来のEコマースでは難しかった部分であり、ソーシャルコマースの大きな強みと言えるでしょう。

ソーシャルコマースのデメリット

ソーシャルコマースのデメリットは主に2つあります。1つ目は情報更新にかかる作業の増加、2つ目は売り上げ向上までに時間がかかることです。

SNSでは、商品・サービスについての情報を定期的に投稿する必要があります。短い文章で分かりやすく情報を伝える文章力や、一目でその商品・サービスの魅力が伝わるように写真や動画のクリエイティブさが求められます。さらに、古い情報は次々に埋もれてしまうため、定期的な投稿が欠かせません。従来の広告であれば、ある程度の準備期間をもって発表することが多かったと思いますが、SNSでは投稿数も必要となるので、定期的にどのような情報をアップしていくのか、情報更新作業にかかる時間は増える傾向にあります。

また、SNS公式アカウントを開設した場合、フォロワーの数が重要視されます。企業の認知度を上げるためにもフォロワーの数を増やす必要がありますが、それにはある一定の時間が必要となる場合が多いです。そのため、SNS公式アカウント開設後、すぐに収益が得られることは難しく、地道に投稿をしていく作業と時間が必要となります。

ソーシャルコマースの効果を最大化するためには、SNS上の購入者限定割引や特典を組み込むキャンペーンを行なっている企業も多く見られます。新しくソーシャルコマースという販売手法を顧客に知ってもらうためには、このような新たな施策も検討する必要があるでしょう。

加えて、ソーシャルコマースでは、顧客からの問い合わせやコメントに迅速に対応することも求められます。これは顧客満足度を高める上で重要ですが、同時に企業側の負担も増加させる要因となります。

これらのデメリットを克服するためには、長期的な視点を持ちつつ、効果的なSNS運用戦略を立てることが重要です。ソーシャルコマースの特性を理解し、適切なリソース配分を行うことで、デメリットを最小限に抑えながら、その利点を最大限に活用することが可能となります。

まとめ

新型コロナウイルスの影響で、個々のスマートフォン利用時間が増加しました。若い世代を中心に、日常生活に欠かせなくなったSNSはこれからもより多くの利用が見込まれるでしょう。その中で、SNSの特徴を活かした新しい商品の販売促進の方法である"ソーシャルコマース"は、利用する企業が増える傾向にあると考えられます。

ソーシャルコマースには、情報更新にかかる作業の増加と、売り上げ向上までにフォロワー数の獲得など、時間がかかるというデメリットがあります。しかし、顧客との友好な関係を継続的に築くことが可能となり、長期的な企業戦略を鑑みた際に、企業にとって必要不可欠な存在になるのではないでしょうか。

中国やアメリカではより多くの企業がソーシャルコマースを利用しており、これから日本でもより広がっていくと予想されています。一言でソーシャルコマースといっても様々な形があるので、その企業に合った形を選んでいただければと思います。

今後、ソーシャルコマースの市場規模はさらに拡大すると予測されています。企業は、自社の商品やサービスの特性、ターゲット顧客層、マーケティング戦略などを考慮し、最適なソーシャルコマースの手法を選択することが重要です。また、ソーシャルコマースの効果を最大化するためには、顧客とのエンゲージメントを高め、信頼関係を構築することが不可欠です。これにより、ブランドロイヤリティの向上や、口コミによる自然な拡散効果も期待できるでしょう。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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