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自社のマーケティング課題とオウンドメディアの運用目的およびゴールの設定

2025.11.26
読了まで約 6

企業がオウンドメディアを立ち上げることは近年の大きな流れとなっています。しかし、運用目的を自社のマーケティング課題と適切に合致させられないために、期待する成果を上げられない事例も少なくありません。オウンドメディアは、単なる「社員の日記」のような内容や、逆に過度な宣伝色を打ち出すのではなく、読者が求める情報を提供し、課題解決に貢献する姿勢を示すことが極めて重要です。本記事では、オウンドメディアに適した運用目的とその具体例、そして効果的なゴール設定について掘り下げていきます。オウンドメディアの目的を自社のマーケティング課題と結びつけることで、より戦略的で効果的な運用が可能になります。

オウンドメディアは運用目的を自社のマーケティング課題と合致させることが重要

オウンドメディアを立ち上げたものの、そのコンテンツが「社員の日記」のようになってしまい、一般読者の興味を引くことができない、というケースも散見されます。一方で、宣伝色が強すぎるコンテンツは、自然検索からの流入を基本とするオウンドメディアにおいては、読者の離脱を招く大きな要因となりがちです。

オウンドメディアを成功に導くためには、その運用目的を、メディアの特性に適した形で設定することが不可欠です。同時に、その目的は、自社が抱えるマーケティング上の課題を解決するものである必要があります。そして、運用目的が明確になったら、それらを達成するための適切なゴール設定を行うことも、成果を最大化するために非常に大切となります。

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オウンドメディアは運用目的を自社のマーケティング課題と合致させることが重要

オウンドメディアをせっかく立ち上げても、「社員の日記」のような個人的な発信に終始してしまい、本来の目的であるマーケティング成果に繋がっていないケースは少なくありません。日記のようなコンテンツは、一部の熱狂的なファンを除き、一般の読者の関心を惹きつけることは難しいため、オウンドメディアの運用目的を明確に設定することが不可欠です。

一方で、宣伝色が強すぎるコンテンツも、オウンドメディアにおいては逆効果となることがあります。オウンドメディアの集客の柱となるのは、ユーザーが検索するキーワードに合致した質の高い情報提供による自然検索からの流入です。過度な宣伝は、ユーザーの検索意図から外れる可能性が高く、読者の離脱を招きかねません。

したがって、オウンドメディアを成功に導くためには、その運用目的を、単なる情報発信の場に留めるのではなく、自社の抱えるマーケティング課題を解決するものとして設定することが極めて重要です。さらに、設定した運用目的を達成するためには、それを裏付ける適切なゴール(目標)を設定し、具体的な指標(KPI)に基づいて運用を進めていくことが不可欠です。マーケティング課題とオウンドメディアの目的を的確に紐づけることで、初めてその価値が最大限に発揮されるのです。

オウンドメディアに適した運用目的とは?

オウンドメディアの運用目的は、一般に次の二点に集約されます。

1. 自社の製品やサービスを認知してもらうための初回接触
2. 自社や自社の製品・サービスを好きになってもらうこと

オウンドメディアにおいても、企業が運営する以上、最終的なゴールは「問い合わせの獲得」や「売上」などでなくてはなりません。しかし、オウンドメディアは、その成果に繋がるまでには一般的に長い時間を要します。なぜなら、オウンドメディアでの集客は、検索エンジンからの自然な流入を基盤としているからです。

自然検索においてユーザーは、自身が抱える課題や疑問を解決するためのキーワードで検索します。したがって、自然検索で見つかるオウンドメディアの記事は、ユーザーが解決したい課題に直接的に応える内容でなければなりません。

もし記事が単なる個人的な記録(日記)のような内容であった場合、自然検索から訪れたユーザーの関心とはかけ離れてしまい、すぐに離脱されてしまう可能性が高いです。同様に、過度に宣伝色が強い記事も、ユーザーの興味を削ぎ、敬遠される原因となりがちです。

そのため、オウンドメディアの本来の目的は、まずユーザーとの良好な初回接触を図り、自社の製品やサービスへの認知度を高めることにあります。同時に、ユーザーが繰り返しサイトを訪問し、自身の課題が解決される体験を何度も提供することを通じて、「自社や自社の製品・サービスへの好意度」を高めていくことが重要です。

自社やその製品・サービスに対して好意を抱き、顧客ロイヤリティが十分に醸成されたユーザーは、その段階で初めて問い合わせや購入といった具体的な行動に移ります。このプロセスには時間がかかりますが、時間をかけて信頼関係を築いた顧客は、一般的に顧客生涯価値(LTV)が高くなる傾向にあります。

自社のマーケティング課題とオウンドメディア運用目的

オウンドメディアを効果的に運用するためには、まず自社の抱えるマーケティング上の課題を正確に把握し、それらを解決するための目的に合致させることが極めて重要です。単にコンテンツを発信するだけでは、期待される成果に繋がらないケースが少なくありません。オウンドメディアの目的設定は、単なる情報発信の場を設けることではなく、企業のマーケティング戦略全体の中で、どのような役割を担うのかを明確に定義することから始まります。

例えば、新規顧客の獲得に課題を抱えている企業であれば、オウンドメディアを通じて潜在顧客との接点を創出し、自社製品やサービスの認知度向上を図ることを目的に設定できます。これは、ユーザーが抱える課題や疑問に対し、自社が提供できるソリューションを提示することで、「課題解決に自社のサービスが有用であるとの気づきを与える」というアプローチです。この場合、ターゲットとなるユーザー層がどのようなキーワードで検索するかを深く理解し、それらに響く質の高いコンテンツを提供することが成功の鍵となります。

また、既に一定の顧客基盤を持つ企業が、顧客満足度の向上やリピート率の改善を目指す場合、オウンドメディアの目的は「契約後の利用を快適にしてもらう」ことに置かれることもあります。これは、製品やサービスの活用方法、トラブルシューティング、最新情報などを提供することで、顧客のエンゲージメントを高め、長期的な関係構築を促進するものです。

さらに、BtoBビジネスなど、サービスの提供において信頼性や専門性が重視される業界では、「信頼性の高さや業界内での差別化を理解してもらう」ことをオウンドメディアの目的とするケースも考えられます。この場合、経営層や専門スタッフの知見、企業文化、開発プロセスなどを紹介するコンテンツを通じて、他社との違いや優位性を具体的に示し、ブランドイメージの向上に繋げることが期待できます。

このように、オウンドメディアの運用目的は、自社のマーケティング課題の性質によって多岐にわたります。自社の現状を分析し、最も効果的な目的を設定することが、オウンドメディアを成功に導くための第一歩となるのです。

1. 課題解決に自社のサービスが有用であるとの気づきを与える

第一に、見込み顧客が抱える課題に対し、自社の製品やサービスがどのように役立ち、その解決に貢献できるのか、という気づきを与えることをオウンドメディアの運用目的として設定することが挙げられます。これは、オウンドメディアの運用目的として最もオーソドックスで、多くの企業が採用しやすいアプローチと言えるでしょう。

このタイプのオウンドメディアを成功させるためには、見込み顧客がどのような課題や悩みを抱えているのかを深く理解し、それらを解決するための情報を提供するコンテンツを作成することが極めて重要です。具体的には、自社が提供する製品・サービスと直接的または間接的に関連があり、かつ見込み顧客の具体的な課題を解決に導くような質の高い記事や資料を作成する必要があります。

SEO(検索エンジン最適化)の観点からは、見込み顧客が検索するであろうキーワードを戦略的に選択し、その検索意図に合致したコンテンツを提供していくことが成功の鍵となります。 例えば、あるSaaSツールの提供企業であれば、「請求書発行 手間 削減」といった、具体的な課題に紐づくキーワードで検索するユーザーに対し、その課題を解決する機能を持つ自社ツールを紹介する記事を作成する、といったアプローチが考えられます。このように、ユーザーが抱える課題と自社サービスを結びつけるための、有益で具体的な情報発信を継続することで、自然な形で製品やサービスへの関心を高め、将来的な顧客獲得へと繋げることが期待できます。

2. 信頼性の高さや業界内での差別化を理解してもらう

見込み顧客との初回接触に留まらず、自社の持つ信頼性の高さや業界内での差別化ポイントを深く理解してもらうことも、オウンドメディアの重要な運用目的となり得ます。特に、デザイン会社、Web制作会社、コンサルティングファームのように、提供するサービスの品質や独自性が顧客に直感的に伝わりにくい業種において、このアプローチは極めて有効です。

このような目的でオウンドメディアを運用する場合、単にサービス内容を羅列するのではなく、自社の役員やスタッフが持つ独自の哲学、専門的なスキルセット、あるいは過去の成功事例における深層的なアプローチなどを伝えるコンテンツ作成が鍵となります。記事の数を機械的に増やすために外部ライターに依存するのではなく、社内リソースを活用して記事数を絞ったとしても、内容の質と専門性を追求する内製化こそが、読者の信頼を獲得し、競合との差別化を明確に印象づける上で重要となります。これにより、読者は貴社ならではの強みを理解し、顧客ロイヤリティの醸成に繋げることができます。

3. 契約後の利用を快適にしてもらう

オウンドメディアは、新規の問い合わせや売上につなげるだけでなく、既存顧客の満足度を高め、継続的な利用やリピート購入を促進することを目的として運用することも可能です。特に、導入後に専門知識が必要となる、あるいは設定が複雑なツールやサービスを提供している企業にとって、このアプローチは非常に有効です。

この目的でオウンドメディアを立ち上げる際には、まず、利用者が製品やサービスを使い始める上でつまずきやすいポイントや、疑問に感じやすい点を徹底的に洗い出すことが重要です。それらの課題を特定し、解決策を提示する形で、詳細な使用マニュアルやFAQ(よくある質問)記事としてコンテンツ化していきましょう。例えば、ツールの初期設定方法、特定の機能の効果的な使い方、トラブルシューティングなどを網羅した記事群は、ユーザーの学習コストを大幅に削減し、スムーズな利用体験を提供します。

さらに、製品やサービスのアップデート情報、新機能の活用方法、さらには応用的な使い方などを定期的に発信することで、顧客は常に最新の情報を得られ、製品への理解を深めることができます。これにより、顧客は「この企業は常にサポートしてくれる」「製品を使いこなすための情報が豊富だ」と感じ、顧客ロイヤリティが向上します。結果として、既存顧客からの継続的な利用や、追加購入、あるいは上位プランへのアップグレードといった行動を促すことが可能となり、顧客生涯価値(LTV)の向上に大きく貢献します。

適切なゴール設定も忘れずに

オウンドメディアの運用目的をはっきりさせたら、次にゴール設定を明確化することも大切です。
ゴール設定は、オウンドメディアの運用実績により、以下の3つに集約されることが一般的です。

・サイトへの訪問客を増やす
・訪問客から見込み顧客への転換率を上げる
・見込み顧客から顧客への転換率を上げる

これらのゴールは、具体的な数値目標として設定することが重要です。例えば、「◯月◯日までにサイトへの訪問客数を◯◯%アップする」といったKGI(Key Goal Indicators:重要目標達成指標)を設定します。

KGIを達成するためには、その要因となる具体的な行動目標であるKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定する必要があります。KPIには、例えばコンテンツの新規作成数、各記事のPV数、特定のページからの問い合わせ数などが該当します。これらのKPIを継続的に測定・分析し、改善施策を実行していくことで、最終的なKGI達成へと繋げることができます。

まとめ

・オウンドメディアは、自社のマーケティング課題と運用目的を合致させることが成功の鍵となります。
・オウンドメディアの主な運用目的は、自社製品やサービスを認知してもらい、ユーザーに「好きになってもらう」ことです。
・マーケティング課題に応じて、見込み顧客に課題解決の有用性を気づかせたり、信頼性や差別化を理解してもらったり、契約後の利用を快適にしてもらうなど、多様な目的設定が可能です。
・オウンドメディア 目的を明確にした後は、KGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)を設定し、具体的な目標達成に向けた運用を進めましょう。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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