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Webサイト(ウェブサイト)とホームページの違いはなにか?今更聞けない基本を解説します

2021.7.16
読了まで約 5

Webサイト(ウェブサイト)とホームページの違いは、ITやWebの業界にいる担当者でも返答に迷うほど定義が難しい問題です。つまり、人それぞれ解釈が異なる部分が存在するということです。ただし、歴史やWebサイト・ホームページにまつわる用語を紐解いていくと、Webサイトとホームページには確かな違いがあることが見えてきます。

本記事では、Webの歴史やWebサイトとホームページの違い、ユーザーがWebページを閲覧する際に起きていることを解説しますので、ぜひ知識を深めるための1記事として参考にしてください。

Webの歴史

まずは、そもそものWebの歴史から紐解いていきましょう。Webの歴史には、大きく分けて以下3つの段階が存在します。

● スイスの研究機関である「CERN」からスタート
● 1991年にWebブラウザ・Webサイトが誕生
● W3Cの創設

それぞれ順番にご説明します。

スイスの研究機関「CERN」からスタート

まずWebの存在が生まれたのは、スイスにある研究機関のCERN(セルン)です。こちらの研究所には数千人の研究者が出入りしており、お互いが保有している情報がわからなかったり、特定のデータにいきつくまでに非常に時間がかかったりしていて、作業効率が悪いといった問題が発生していました。

そこで当時在籍していた、ティム・バーナーズ=リー氏が、研究所のデータ、および情報に対してリンクでアクセスできるようにしたのがWebの始まりです。これによって、研究所内の情報に対して手軽にアクセスできるようになり、作業効率が格段に上がる結果となりました。

1991年にWebブラウザ・サイトが誕生

上述したスイスの研究機関であるCERNからWebの開発はスタートしましたが、現代と比較すると全世界のユーザーが気軽に利用できるものではありませんでした。しかし、多くの研究者や担当者がWebの開発に注力し、開発から2年程度が経過した1991年には、世界で初のWebブラウザとWebサイトが誕生しました。

1991年当時のWebサイトの仕組みの中心は、ハイパーテキストです。ハイパーテキストとは、相互Webページ間を文書で結びつけたもののことです。現代でいう「内部リンク」や「外部リンク」など、クリックするとWebページを移動することができる機能を有する文書とイメージすると、わかりやすいのではないでしょうか。

関連記事:リンクって何?日常で使用している、そのしくみと特徴を理解して魅力的なサイトを作る
関連記事:インターネットにリンク(ハイパーリンク)がもたらした効果とは

また「WWWクライアント」と呼ばれるWebブラウザも開発されました。これは、パソコンに対して指定した文章を、人間の目でも読めるように翻訳するブラウザになります。現代で例えると、Google Chrome等が代表的です。

これら2つのWebブラウザとWebサイトが誕生したことにより、徐々に多くのユーザーがWebを使って特定の情報にアクセスできるようになります。

W3Cの創設

1991年に初めてのWebブラウザやWebサイトが誕生して以降、多くのWebブラウザが誕生し始めました。しかし、それらはそれぞれで独立したルールが設けられており、新たにWebサイトを公開したい担当者は、それぞれのルールに都度乗っ取らなければならない手間が生じていたことも事実です。

これらの効率化を図るため、WebブラウザやWebサイトに共通のルールを設けようと生まれたのが「W3C(World Wide Web Consortium)」です。W3Cは、Webの標準化を図るために1994年に誕生しました。

これ以降、すべてのブラウザで標準化されたルールが適用されたため、どの国のどの言語であっても、同様の仕組みによって開発を進められるよう変化していったのがWebの歴史です。

Webサイトとホームページの違いとは

ここまで、Webの歴史を解説してきました。しかし、これだけではWebサイトとホームページの違いを理解するには情報が不十分です。ここからは、Webサイトとホームページの違いを理解するために必要な、Web業界の用語についてご説明します。

Webとは

そもそも、Webの概要を明確に理解されている方は少ないのではないでしょうか。Webとは「World Wide Web」の略語のことで、インターネット上で標準的に用いられている文書の公開・閲覧システムになります。

また、Webには「蜘蛛の巣」といった意味も込められています。上述したハイパーテキストなどは蜘蛛の巣の代表例で、お互いが結び合う箇所には相互で行き来できるため、その構造を蜘蛛の巣として表しているのがWebになります。

WebブラウザとWebサーバーとは

次に、WebブラウザとWebサーバーについても知っておく必要があります。まずWebブラウザとは、サーバーが受信した内容を理解し、画面上に人間に対してわかりやすく表示させる仕組みのことを指します。

次に、WebサーバーとはWeb上で情報を提供するソフトウェア、コンピュータのことを示します。なお、Webサーバーが提供する情報は様々です。たとえば、代表的なもので言えば「ドメイン名」や「ディレクトリ」などが挙げられます。

これらの情報をサーバーがブラウザに対して提供し、そしてブラウザがユーザーに対してわかりやすく表示します。これがWebブラウザとWebサーバーの関係です。

関連記事:サーバーとは何か?サーバー構築からサーバーエラーやサーバーダウンまで徹底解説

WebサイトとWebページとは

次に、WebサイトとWebページについて解説します。シンプルに言うと、Webサイトはwebページが複数集まったものを指します。
まず、Webサイトにおける基本的な情報単位はWebページです。そして、Webページの情報単位は「HTML」や「CSS」などのマークアップ言語になります。

HTMLとは「Hypertext Markup Language」の略語のことで、本文の箇所の指定、リンクの箇所の指定、見出しの箇所の指定等を行えます。それらの見栄えを整えるのがCSS(Cascading Style Sheet)です。CSSを使うことで、本文内のテキストを装飾できたり、見出しの形を変更したりできます。

また、Webページには上述したテキストのみならず、画像やフォーム、動画といった要素を埋め込むことも可能です。これらで構成されたWebページの集合体がWebサイトであり、「Webサイト=各種情報のデータベース」と捉えると理解しやすいのではないでしょうか。

Webアプリケーションとは

Webアプリケーションとは、上述したWebサイトのような「静的」なファイル送信ではなく、コンピュータプログラムを「動的」でデータを処理するサービスのことです。たとえば、利用者それぞれのアクションによって表示する内容を変更したり、遷移するページを変更したりできます。

Webアプリケーションの代表例は、ECショップやSNSなどが挙げられます。これらはサーバーから動的に返されているため、ユーザー間が相互でやり取りできることが特徴です。

Webとインターネットの違い

Webは、上述したようにインターネット上で標準的に用いられている文書の公開・閲覧システムのことを示します。Webとインターネットの最大の違いは、範囲の広さになります。

Webが文書の公開システム等であることに対して、インターネットはコンピュータ同士の通信技術の総称になります。つまり、インターネットの中にWebが存在ということです。基本的に、インターネットの中にはすべてのWebが含まれていると捉えて問題ありません。

Webサイトとホームページの違い

ここまで、Webにおけるあらゆる用語や仕組みを解説してきました。「ホーム」には本部、本拠地といった意味もあり、そのうえでホームページとは、Webサイトの「最初のページ」という意味合いが込められています。加えて、ブラウザを閲覧した際に最初に表示されるページのことを、ホームページと呼ぶ場合もあります。

つまりWebサイトとホームページ、Webページのそれぞれの使い分けは以下のとおりです。

● Webサイト:Webページ全体の総称
● ホームページ:Webサイトの最初のページ(トップページ)
● Webページ:Webサイトを構成するそれぞれのページ

このように、Webサイトとホームページには明確な違いがあることがわかるのではないでしょうか。日本では、特にWebサイトとホームページは同義だと捉えられていますが、細かく意味合いを辿ると上記のような違いが存在します。

ユーザーがページを閲覧する際に起きていること

ここまで、Webサイトとホームページの違い等について解説をしてきました。ここでは、ユーザーがページを閲覧する際にWeb上で起きていることを解説します。

Webサーバーのデータをクライアントが受信する
受信したデータをブラウザ側で表示する

Web上で起きていることは、上記のシンプルな2ステップのみです。まず、Webサーバーの「リンク」や「テキスト」といったデータを、クライアント(スマホ・PC)が受信します。その受信したデータをWebブラウザが読み取り、スマホやPCに対して返答します。それにより、ページを閲覧できる仕組みとなっています。

まとめ:Webサイトとホームページの違いは明確

Webサイトとホームページの違い等を解説してきました。最後に、もう一度それぞれをまとめると下記のとおりです。

● Webサイト:Webページ全体の総称
● ホームページ:Webサイトの最初のページ(トップページ)
● Webページ:Webサイトを構成するそれぞれのページ

つまり、ホームページはWebサイトの一種であり、WebサイトはWebページの集合体です。また、それぞれの意味合いは業種業態によって異なり、国によっても違います。日本では、Webサイト=ホームページで意味合いが通りますが、海外では明確に使い方が分けられているため、相手に合わせて使い分けることを心がけてみてはいかがでしょうか。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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