「カスタマイズ」は日常生活や仕事に限らず、幅広い場面でさまざまな人が使う言葉です。「製品をクライアントに合わせてカスタマイズする」といった使い方が一般的でしょう。IT分野ではユーザーが使いやすいように設定を変更する、という意味で「ソフトウェアをカスタマイズする」などの言い方をするケースがあります。
カスタマイズとは、具体的にどういった意味がある言葉なのでしょうか。この記事では、IT用語としてのカスタマイズの意味や具体例、メリットを解説します。Webサイトを運営している方をはじめ、Webデザイナーやビジネスオーナーの方にとっても、本記事は参考の1つになるでしょう。
目次
カスタマイズとは
カスタマイズ(customize)は、幅広く使われている言葉で、さまざまな場面で耳にする機会があります。使いやすい言葉である一方、誤った使い方をしてしまうこともあるでしょう。
カスタマイズは一般的な意味合いとして使われるケースと、IT用語として使われるケースの2通りがあります。つまり、日常生活で使う時とIT分野で使う時とでは、カスタマイズの意味合いは変わるということです。
ここでは、カスタマイズを一般的な意味とIT用語としての意味に分けて、それぞれを解説します。具体的な意味だけでなく、語源や使い方も押さえておきましょう。
一般的な意味
カスタマイズの一般的な意味は「既存の商品などに手を加えて、好みのものに作り変えること」です。英語の「customize」が語源で、「注文に応じて作る」という意味があります。
customizeは「注文の」「オーダーメイドの」といった意味を持つ形容詞「custom」から、動詞としてcustomizeに変化しました。現在の一般的な意味と比べると、元の意味は少々異なるといえます。
現代では、商品やサービスのカスタマイズが可能になる事例が増えています。事業戦略として、顧客が希望するカスタマイズが可能な商品やサービスの提供を行う企業も少なくありません。
身の回りにある、一般的なカスタマイズの事例は以下の通りです。
・カスタマイズ可能な衣服を販売する企業
量販店などで購入する既製品の衣服に、サイズ感やデザインなど、微細ではあっても不満に思う顧客もいるでしょう。そういった不満を取り除き顧客のニーズを満たすため、カスタマイズできる衣服を販売する企業が増えています。
手軽なカスタマイズを挙げると、裾上げやスーツの名入れ、写真で作るオリジナルTシャツといったものです。また、計測した体型に合う衣服を作ったり、デザインのカラーを変更できたりというような本格的なカスタマイズがあります。
・ドリンクのカスタマイズができるサービス
スターバックスといった大手のコーヒーショップをはじめ、ドリンクのカスタマイズができる店舗は数多くあります。ドリンクを増量したり、トッピングを追加したりと、店舗によって対応しているカスタマイズは異なりますが、好みに合ったドリンクが楽しめるでしょう。
・住宅をカスタマイズして購入する
住宅を希望通りにカスタマイズして購入する場合、その多くは注文住宅です。しかし中には、建売住宅でもカスタマイズが可能なケースがあります。室内に収納棚を新しく設置したり、玄関先に防犯カメラを取り付けたりする他に、間取りの変更なども受け付けている建売住宅も存在します。
IT用語としての意味
IT用語として使われるカスタマイズには、ユーザーが使いやすいように、または好みに合わせてソフトウェアやハードウェアの設定を変更する、という意味があります。デスクトップ画面の背景や動作オプションの変更、アイコンの移動、マウスポインターの設定などを調整するのもカスタマイズの1つです。業務用ソフトウェアでは、業務内容に適したソフトウェアの仕様変更をカスタマイズと呼びます。
カスタマイズは基本的に設定メニューから調整を行いますが、より高度なカスタマイズを行う際は、コード編集やプラグインの追加を実施する場合があります。カスタマイズすることで、ユーザーはソフトウェアやWebサイトの機能や外観を、自身の使いやすいように設定できるのがメリットです。
ファイルの圧縮と解凍、検索機能など目的に特化したユーティリティソフトウェアの中には、カスタマイズを行う前提で開発されたソフトウェアも多く存在します。
また、この他にもカスタムインストールと呼ばれる、ソフトウェアにあるどの機能をインストールするかを自分で選択できる方法もあります。
IT分野においては、カスタマイズが重要になります。Webサービスにおいては、ユーザーの利便性を高めるためにユーザー体験の向上が必要とされるためです。カスタマイズの重要性については、興味関心が高い内容を表示する、SNSのカスタマイズ機能が例として挙げられます。
SNSで表示される内容を、ユーザーの興味関心があるものにカスタマイズすることで、知りたい情報を手軽に素早くチェックすることが可能です。Webサービスでのカスタマイズは、ユーザー満足度とユーザーロイヤルティの向上につながり、サービスの魅力を高めます。
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パーソナライズとの違い
カスタマイズと似た言葉に「パーソナライズ」があります。カスタマイズは、ユーザー自身が機能を使いやすいように変更するものですが、パーソナライズはユーザーに応じて、機能を変更したり造り変えたりするものです。
「person(人)」を語源とするパーソナライズは、ユーザーの属性や興味、趣味嗜好といった情報から、ユーザーに適した商品・サービスの提供を企業側が行います。カスタマイズでは機能や設定の変更はユーザーが行うため、企業側かユーザー側かの点で両者に違いがあるといえます。
マーケティング分野でも使われるパーソナライズは、ユーザーにスムーズな購買体験を促し、顧客満足度の向上を狙うのが目的です。近年では、パーソナライズを導入する企業やWebサービスが増加傾向にあります。
パーソナライズの事例として挙げられるのは、AmazonなどのECサイトにおけるおすすめ商品の表示です。他にも、NetflixやSpotifyといったサブスクリプションサービスでのおすすめコンテンツの表示があります。これらは、顧客の購買履歴やサービスの利用履歴を基にパーソナライズされるのです。
この他にも、パーソナライズを活用した施策にはSNSでの広告や動画、メールやDMがあり、多くの企業で採用されています。
パーソナライズ以外にも、カスタマイズと意味が似ている言葉があります。混同しないためにも、以下で紹介する言葉の意味は押さえておくと良いでしょう。
・「カスタムメイド」
顧客の要望や注文に応じて製品を特別に作ることです。「特注生産」「特注品」とも言い換えられます。
・「オーダーメイド」
注文して製品を作ることです。オーダーメイドは和製語で、「受注生産」とも言い換えられます。
・「改造」
別の使い方にも対応するように作り替えることです。カスタマイズとは、個人に合わせるという意味では意味が概ね共通しています。
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カスタマイズの例
IT用語として使われるカスタマイズの意味で簡単に述べましたが、カスタマイズにはさまざまな使い方があります。大きく分けると、PCやスマートフォンの壁紙を変える、SNSにおけるタイムラインなどの設定、WordPressで作成したWebサイトのカスタマイズです。
端末の種類や利用するSNSにより、カスタマイズできる内容や範囲は異なりますが、画面の背景や色の変更、動作に関するオプションの変更などは基本的にカスタマイズ可能です。
ここでは、IT分野におけるカスタマイズの事例を確認しましょう。
PC/スマートフォン画面の背景や色の変更
IT分野でのカスタマイズというと、まず見た目のデザインやテーマのカスタマイズを思いつく方も多いでしょう。ユーザー自身の好みや使い勝手の良いようにデザインやテーマを変更できれば、Webサイトやアプリは快適に見やすくなります。ユーザーにとって、画面が直感的でわかりやすくなるカスタマイズは、満足度を高めるのです。
PCでは、デスクトップ画面の背景やカラー、マウスポインターのデザインを変更したり、アイコンのスタイルを移動させたりといった設定がカスタマイズに該当します。
MicrosoftのWindows10・11であれば、「スタート」「設定」「個人用設定」の順に選択すると、デスクトップ画面の背景や色の変更が可能です。背景画像の変更だけでなく、単色やスライドショーの設定も選べます。
スマートフォンで背景画像やカラーを変更する場合、iPhoneかAndroidかでカスタマイズの方法が異なります。ホーム画面やロック画面のカスタマイズについては、以下の流れで確認します。
・iPhone
iPhoneのホーム画面をカスタマイズする方法は、壁紙やアプリアイコンの変更と、ウィジェットの追加です。
壁紙は、撮影した写真や内蔵の壁紙から選んで設定します。設定から「壁紙」「カスタマイズ」の順で進み、「写真」を選択しましょう。壁紙にする画像を決めたら好みの編集を加えて完了です。
アプリアイコンを好きな画像に変更するには、まずアイコンに使う画像を決めます。アイコンの画像が決まったら、ショートカットアプリを利用してアイコンを設定し、古いアイコンをホーム画面から取り除きましょう。
天気予報や時計といったウィジェットを追加する際は、ホーム画面を長押しし、左上に表示された「+」ボタンからウィジェットアプリを選択します。ウィジェットを追加することで、スワイプ時に表示される「今日の表示」をカスタマイズできます。
・Android
Androidでは、ホーム画面やロック画面の壁紙の変更以外に、日替わり壁紙やスクリーンセーバーの設定、アプリを並べる際のグリッドなども変更できます。使用できる画像は、撮影した写真や内蔵の壁紙、ダウンロードした画像になります。
Androidのカスタマイズで注意したいのは、変更を行う手順がAndroidの機種によって異なる点です。設定項目の名前や設定の進み方が、カスタマイズのやり方とは変わっているケースがあります。
SNSタイムライン/フィード
Webサービスで提供される機能の追加や拡張も、カスタマイズの事例の1つです。
中でも、SNSを利用するユーザーは、必要な情報を得るためにタイムライン・フィードの利便性を求めます。このため、SNSの多くはタイムライン・フィードのカスタマイズを、ユーザーが行えるようにしています。
各SNSで、タイムライン・フィードのカスタマイズが可能な例を見ていきましょう。
1.「X(旧Twitter)」
手軽に欲しい情報が手に入るツールとして、特に利用者が多いSNSがXです。Xでは、それぞれの設定に変更を加えることで、好みのタイムラインをカスタマイズできます。
Xのタイムラインをカスタマイズするには、以下のポイントを確認します。
・「最新ツイートに切り替え」を設定し、タイムラインを時系列順に表示させる
・「このツイートに興味がない」を選び、興味がない投稿を非表示にする
・「設定とプライバシー」「ミュートとブロック」から、ミュートしたい単語を登録し、タイムラインに流したくない言葉をミュートする
・「プライバシーと安全」「表示するコンテンツ」から、現在のコンテンツ表示を外してトレンドを変える
2.「Bluesky(ブルースカイ)」
分散型SNSのBlueskyは比較的新しく、Xに対抗できるSNSとも評価されています。
Blueskyでは、カスタムフィードの作成が可能です。Blueskyで投稿されているものから、キーワードやいいねの数、画像の枚数などを設定し、興味のあるコンテンツだけを絞り込んで閲覧できます。カスタムフィードは、膨大な投稿の中から必要な情報を探せるのがメリットです。
SNSにおいては、ECサイトと連携させることでシェア機能をカスタマイズするケースも多く、ユーザーの利便性の他にビジネス面でも大きな影響を与えます。
WordPressのカスタマイズ
更新・管理が簡単、かつ多言語に対応しているWordpressで作られるWebサイトは多く、カスタマイズを行いやすいという特徴があります。
Wordpressのカスタマイズは、作成したWebサイトの見た目や機能を好みに合わせて変更することを指します。Wordpressでカスタマイズを行う際は、テーマ(テンプレート)の変更やプラグインの追加、HTML・PHP・CSSといったソースコードの利用が必要です。
・テーマを変更する
Wordpressのテーマは、Webサイトの構成やデザインの基礎になる要素です。無料と有料のものがあり、管理画面にある「外観」「テーマ」「新しいテーマを追加」を選ぶことで、他のテーマに変更できます。
・プラグインを追加する
Wordpressでは、プラグインを利用することでさまざまな機能を追加できます。例えば、お問い合わせフォームを設置したい場合は、「Contact Form 7」などのプラグインを利用するのが一般的です。ダッシュボードの「プラグイン」から「新規追加」を選び、プラグインをインストールして有効にします。
・HTMLを利用する
HTMLとはテキストや画像、動画などのコンテンツをブラウザに反映させるコードです。カスタマイズに使用するHTMLタグとしては、見出しのhタグや画像を埋め込むimgタグ、改行のbrタグなどが挙げられます。
・PHPを利用する
動作や処理に関係するPHPは、HTMLと組み合わせて使用できるプログラミング言語で、テーマやプラグインのレイアウトを変更したり、機能を追加したりできます。Webサイトの記事を見やすく調整する抜粋表示、前後の記事へのリンクを表示する機能などは、PHPを利用して追加可能です。
・CSSを利用する
CSSは、主にWebサイトのデザインを編集するプログラミング言語で、文字サイズやフォントの変更、画像サイズやホームページ幅の調整ができます。CSSをWordpressで編集する際は、「外観」から「テーマエディター」へ進み、「スタイルシート」から実行します。
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カスタマイズのメリット
カスタマイズには、PCの壁紙を変えたりSNSを利用しやすくしたりと、さまざまな使い方があります。カスタマイズは多様な使い方があるように、作業の効率化やユーザーの利用頻度・ロイヤルティの向上といったメリットを得られるでしょう。
ここでは、カスタマイズのメリットを3つに分けて解説します。
操作性がアップによる作業効率化
カスタマイズは、ユーザーが自分の好みや使い勝手に合わせてソフトウェアやハードウェア、アプリケーションの設定を変更することです。PCの基本的な設定であれば、デスクトップ画面の背景やマウスポインター、アイコンの位置などを自由に調整できます。スマートフォンの場合は、ロック画面の変更やウィジェットの追加が可能です。
好みに合わせて設定をカスタマイズし最適化できれば、使用する端末の操作性がアップし、作業効率も大幅に向上するでしょう。仕事をする上でも、操作性の高さは重要な要素で、使いやすくなればそれだけ業務も進めやすくなります。
SNSなどのWebサービスでも、ユーザーが見た目や機能を自由にカスタマイズすることで、ユーザー自身で快適で使い勝手の良い環境を構築できるでしょう。操作性の向上は、Webサービスを利用する場合にも必要な要素といえます。
ユーザーの利用頻度が上がる
前述したように、Webサービスは見た目や機能をカスタマイズすることで、ユーザーにとっての操作性や利便性が大きく高まります。こういった理由もあり、多くのWebサービスでは、ユーザーが個人で設定を調整できるようにサービスを提供しています。
Webサービスの操作性や利便性が向上すれば、ユーザーからサービスへの信頼と愛着も高まり、長期的な利用にもつながるでしょう。
また、ユーザーがWebサービス上でカスタマイズを実行することにより、企業側はユーザーのフィードバックを得られます。こういったフィードバックは、企業がサービスをより良く改善したり、問題の解決につなげたりしていくための有用な情報となるでしょう。サービスの質が高まれば利用するユーザーも増え、市場競争においても優位な立場を保ちやすくなります。
ユーザーの利用頻度が向上することは、ユーザーにとってそのWebサービスは使いやすいものとなり、企業にとってもビジネスの成長を促進する要素であるといえます。
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顧客ロイヤルティを高める
企業の商品・サービスそのものに対して、ユーザーが持つ信頼や愛着の指標が顧客ロイヤルティです。ユーザーが、自身でカスタマイズを行うことによってニーズに合った体験ができ、企業やサービスへのロイヤルティも高まるでしょう。
顧客ロイヤルティの向上は、ユーザーの長期かつ継続的なサービスの利用、口コミでの効果的な宣伝など、企業にとっても大きなメリットを得られます。つまり、カスタマイズはビジネスの成長促進に加えて、競合他社との差別化を図るために役立つ重要な戦略といえるでしょう。
顧客ロイヤルティの他、顧客満足度の向上もカスタマイズのメリットです。顧客満足度は、商品・サービスに対するユーザーの満足度を表す基準になります。ただし、ロイヤルティの高さと顧客満足度の高さは、必ずしも比例するものではありません。
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カスタマイズの種類
それぞれのユーザーにとって、自身のニーズに合ったカスタマイズはIT分野においては欠かせません。カスタマイズにはさまざまな事例があり、それらは視覚的なものと機能面を拡張するものとで分類できます。
ここでは、視覚的なカスタマイズと機能面でのカスタマイズの特徴を確認しましょう。
視覚的なカスタマイズ
視覚的、つまり見た目のカスタマイズに該当する事例は以下の通りです。
・PCのデスクトップ画面で背景やカラー、マウスポインターのデザインを変更する
・スマートフォンでホーム画面やロック画面の壁紙や、アプリアイコンを変更する
・Webサービスやアプリケーションで、テーマを変えたりレイアウトを調整したりする
上記のような見た目に関するカスタマイズは、ユーザーインターフェースを向上させ、快適かつ安定したWeb体験を可能にします。ユーザーのサービスに対する満足度も高まるでしょう。
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機能面のカスタマイズ
Webサービスやシステムの機能を追加・拡張するのが、機能面のカスタマイズです。ユーザーの要望やニーズを取り入れ、使いやすさや業務の効率化を図ります。
機能面のカスタマイズとして挙げられる事例は以下の通りです。
・ECサイトで、ユーザーの購入履歴に基づいておすすめの商品を表示する
・SNSとECサイトを連携させてシェア機能を利用する
・企業内のシステムで、情報共有のためのコミュニケーションツールにある機能を拡張する
IT技術の発展により、機能面のカスタマイズはより細かい部分まで柔軟に調整できるようになりました。ユーザーの操作性や利便性のアップに加え、企業においてはビジネスの生産性向上にもつながります。
カスタマイズの注意点
カスタマイズを行っても、変更の結果が期待した通りになるとは限りません。そのため、カスタマイズの前には、念のためバックアップをとっておきましょう。
バックアップをとっておく
システムのカスタマイズを行う際、元の動作環境に依存している場合だと予想外の動作が発生したり、新しくバグが起こったりする可能性があります。事前にバックアップをとっていないと、トラブルが起きても元の状態に戻せなくなってしまいます。また、元のシステムから変更を加えると、システムの保守が難しくなるケースもあるため注意が必要です。
こういった理由から、システムのカスタマイズではバックアップをとりましょう。特に、Webサイトのカスタマイズでコードを編集する際は、編集前のコードをコピーして保存しておきます。
まとめ
カスタマイズは、一般的な意味で使われるケースとIT用語として使われるケースがあり、それぞれ意味合いが異なります。IT分野のカスタマイズは、ユーザーが自身の好みに合わせて使いやすいように、ソフトウェアやハードウェアの設定を変更することです。
IT分野のカスタマイズとしては、PCやスマートフォンの壁紙を変更する視覚的なカスタマイズや、作成したWebサイトに機能を追加する機能面のカスタマイズが挙げられます。カスタマイズは、ユーザーが行う作業を効率化したり、顧客ロイヤルティの向上を狙えたりする点がメリットです。