デザインは、情報を整理し、人に正しく伝えて行動を促すための仕組みづくりです。
どれだけ良い商品やサービスを持っていても、デザインが弱ければ価値は伝わらず、成果にもつながりません。
本記事では、マーケティングにおけるデザインの役割をわかりやすく解説します。
人事・経営層のキーパーソンへのリーチが課題ですか?
BtoBリード獲得・マーケティングならProFutureにお任せ!
目次
そもそもデザインとは
国語辞典でデザインを引くと、姿や形を描く造形行為だけでなく、それを実現するための計画までが含まれていることがわかります。
さらに、語源であるラテン語のdesignare(示す、計画する、意図する)からも、デザインの本質は、ある目的を達成するために要素を組み立てる行為、つまり設計にあると言えます。
マーケティングにおけるデザインの役割り
ここでは、マーケティングにおけるデザインの役割を整理します。
顧客の興味関心を惹く
顧客は毎日、膨大な量の情報や広告に触れています。そのため、顧客はその一瞬で自分に関係があるかを判断し、関係のない情報は即座に遮断します。実際に、人間の脳の情報処理速度は、2001年の0.3秒から2014年には0.03秒にまで高速化しているとの報告もあります。
ここで、顧客の関心を惹きつけ、立ち止まらせるのがデザインの第一の役割です。
Web広告のバナーやLPのファーストビューなど、マーケティング施策のあらゆる接点においてデザインが関与します。配色、フォント、キャッチコピーとビジュアルの組み合わせ方が、「自分の課題を解決しそうか」という期待感を瞬時に生み出すのです。
情報を正しく伝える
デザインの第二の役割は、複雑な情報を整理し、正確かつ効率的に顧客に伝えることです。
顧客は情報を読み進める中で、「この製品は課題を解決できるか」と常に意思決定をしています。このとき、レイアウトの構造、適切な余白、図表のわかりやすさといったデザイン要素が、その意思決定を支えます。
情報が整理されていないデザインは、顧客に理解への努力を要求し、不信感や離脱につながります。良いデザインとは、顧客がストレスなく情報処理できるように機能するものです。
行動を起こす
マーケティング活動の最終目的は、顧客に問い合わせや購入といった具体的な行動を促すことです。デザインの第三の役割は、この行動への導線を設計し、実行を後押しすることにあります。
Webサイトにおいて、コンバージョン率を左右するCTAボタンや入力フォームのデザインがこれに大きく関与します。CTAボタンの色、サイズ、配置、文言のすべては、デザインの計画に含まれるべきです。
▼CTAやWeb上のフォームについては、以下の関連記事で詳しく解説しています。
CTA(コールトゥアクション)とは? 基礎知識とポイント
フォームとは?Webにおける入力フォームの作成ポイントとは!
マーケティング領域ごとに見るデザインの重要性

デザインの重要性は、マーケティング領域のあらゆる接点にわたります。ここでは、具体的なマーケティング活動におけるデザインの役割を深掘りします。
ブランドデザイン(ロゴ・カラー・トーン)
ブランドデザインは、企業の第一印象と価値観を視覚的に定義するものです。これには、ロゴ、コーポレートカラー、コミュニケーションのトーン&マナーといった要素が含まれます。
顧客は、Webサイト訪問や資料閲覧の最初の数秒で、視覚情報から「この会社は信頼できそうか」といった情緒的な判断を行います。一貫したビジュアルは安心感を与え、顧客の記憶の定着を生みます。
▼ロゴ、トーン&マナーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
ブランドロゴを深掘り!価値と重要性を解説
トンマナの意味とは!ルールをしっかり決めて品質を上げよう
Web・LPデザイン(UI/UX)
サービスが優れていても、操作が複雑だと「使いにくい」と判断され、信頼を損ないます。Web・LPデザインは、論理的な構造と直感的な使いやすさを兼ね備えることで、利用率と信頼性を高める設計図です。
▼UI/UXについては、以下の関連記事で詳しく解説しています。
【UI/UXとは?】それぞれの意味や違い、デザインの改善方法まで解説
UI(ユーザーインターフェース)とは?意味や役割
広告クリエイティブ(バナー・動画)
Web広告におけるクリエイティブは、クリック率を決定づける最重要要素です。
デザインの役割は、キャッチコピーとビジュアルを組み合わせ、製品の機能ではなくベネフィットを瞬時に伝えることです。
ターゲット層によって響く色使い、使用する写真のトーン、コピーの表現方法は異なるため、ABテストを前提に複数案を作成し、その効果を数字で評価することが欠かせません。
▼広告におけるクリエイティブ、ABテストについては、以下の関連記事で詳しく解説しています。
今さら聞けない「クリエイティブ」とは? 意味と正しい使い方を解説
クリエイティブの意味は?バナー広告など効果的な広告運用のポイント
ABテストとは? 4つの種類とやり方、仕組みをわかりやすく解説
営業資料・ホワイトペーパー
営業資料やホワイトペーパーのデザインは、顧客の理解度と信頼度を大きく左右します。
同じ内容であっても、文字が羅列されている資料と、図解・構造化・適切な余白が活用されている資料では、情報のインプット効率が劇的に変わります。
▼ホワイトペーパーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
ホワイトペーパーの意味とは?作り方の手順やダウンロードを促す方法も徹底解説
なお以下URLより、ホワイトペーパー制作のポイントをまとめた資料、弊社のホワイトペーパー作成サービスに関する資料を無料でダウンロードいただけます。ホワイトペーパー作成でお悩みの場合、ぜひ参考にしてください。
【無料ダウンロード】ホワイトペーパーの使い道と作り方4ステップ
ホワイトペーパー制作で成果を最大化!HRSEO(ホワイトペーパー)企画
マーケティングでデザインを意識するメリット
ここではマーケティング活動にデザインの視点を取り入れるメリットを紹介します。
CVR向上とCPA改善への直結
CTAボタンの最適化、サイト内の導線改善、入力フォームの最適化(EFO)などは、見やすい、わかりやすいというデザインの力だけでCVRが改善する典型例です。CVRが向上すれば、広告費用対効果が高まり、結果としてCPA(顧客獲得単価)の改善に直結します。
関連記事
・【実践ガイド】CROとは?コンバージョン率を高める具体的な施策と成功事例
・【初心者向け】EFOとは?意味からわかる離脱率改善のチェックリスト11選
意思決定のスピードを加速
顧客はインターネットやSNSなどを通し、毎日大量の情報に目を通しています。この状況において、図解や比較表を効果的に用いたデザインは、複雑な製品情報や提案内容を瞬時に理解してもらうのに役立ちます。
ブランドの信頼性を高める
Webサイトや営業資料など、顧客とのすべての接点におけるビジュアルとトーンが統一されていることは、プロフェッショナルな意識が高いという信頼性を生み出します。
逆に、接点ごとにデザインやトーンがバラバラな場合、管理されていない会社に見え、ブランドに対する信頼性を大きく損なってしまいます。
▼ブランドの信頼性に関わるブランドエクイティについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
なぜ今ブランドエクイティが重要?企業の売上を左右する無形資産の正体
デザイン活用を成功させるためのポイント
以下では、マーケティング活動にデザインを取り入れる際のポイントを整理します。
好みではなく目的で判断する
デザイン制作で避けるべきなのは、好き嫌いで良し悪しを判断することです。
デザインは常に目的で判断しなければいけません。評価軸は、ターゲットに正しく伝わるか、KPIに対する行動につながるかという合理性にもとづくべきです。
関連記事:KPIの意味とは?初心者にもわかる徹底解説と設定事例
ターゲットから逆算したデザインブリーフを作る
デザイナーに「かっこよくして」や「おしゃれに」と丸投げするほど、失敗する確率は高まります。
質の高いデザインアウトプットを得るためには、依頼側がターゲットから逆算した明確なデザインブリーフ(指示書)を作成することが不可欠です。
ブリーフには、コーポレートアイデンティティ、目的、ペルソナ、世界観、使用するチャネル(Web、印刷、動画など)、そして禁止事項などを明確に含めましょう。
▼企業の世界観に関わるレギュレーションやコーポレートアイデンティティについては、以下の関連記事で詳しく解説しています。
レギュレーションとは?ビジネスでの意味や例を解説
【完全ガイド】コーポレートアイデンティティの作り方5ステップと成功の鍵
ABテストと仮説検証を前提にする
完璧なデザインはなく、常に改善できるという仮説のもと、複数案を作り、ABテストを実施して数字で評価するプロセスが不可欠です。
この結果を学習し、次のデザイン改善に生かす仕組み(PDCAサイクル)を構築することが、デザイン活用を成功させる上での最も重要なポイントとなります。
関連記事:PDCAとは!時代遅れといわれる理由やOODAとの違いについて解説!
まとめ:デザインがマーケティングを強化する
デザインを重視することは、CVR向上、CPA改善、商談期間の短縮といったビジネスに直結するメリットをもたらします。
デザインの力を最大限に引き出すには、誰に、何を届けたいかという目的を明確にし、すべての制作物において一貫性を持たせることが重要です。
人事や経営層といった特定のターゲット層に、高い信頼性と整理された情報を届けたいとお考えであれば、ProFutureが提供するHRプロへの広告出稿やマーケティング支援サービスをご活用ください。
また、デザインリソースが不足している場合は、弊社のコンテンツ制作サービスが、質の高い情報発信をスピーディーに実現します。
▼日本最大級の人事・経営層向けメディア「HRプロ」やProFutureのコンテンツマーケティング支援はこちらから
https://www.profuture.co.jp/mk/solution/248
https://www.profuture.co.jp/mk/solution/3040

