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リードタイムとは!意味と種類や考え方を解説します!

2023.8.17
読了まで約 7

「リードタイムってどういう意味なのか」知りたいという人に向けて、本記事ではリードタイムについて詳しく解説します。ビジネスで時々聞くことがある「リードタイム」という言葉ですが、あまりその意味を理解していない人もいらっしゃるのではないでしょうか。

リードタイムについて知りたい人は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。

リードタイムとは?

リードタイム(Lead time)とは、あるプロセスやタスクを開始してから、完了するまでにかかる時間のことをいいます。

リードタイムという言葉は和製英語で、トヨタ自動車の工程管理で使われたのがはじまりと言われていますが、自動車のような製造業以外にも、営業、物流、販売、開発など、さまざまな業種で使われることがあります。

しかし、使われる業種によって若干意味合いが異なります。

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リードタイムの代表的な種類

それでは、リードタイムの代表的な種類についてみていきましょう。代表的なものは下記の通りです。

● 調達リードタイム
● 開発リードタイム
● 受注リードタイム
● 物流リードタイム
● トータルリードタイム

それぞれ順番に解説します。

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調達リードタイム

調達リードタイムとは、主に製造業において、原材料や部品を発注してから納品されるまでの時間のことをいいます。その長さや安定性は製造プロセス全体の効率性や生産計画に直接影響を与えるため、製造業においては重要な要素です。

調達リードタイムには、さらにいくつかの要素があります。まず、原材料の発注から納品までに要する「納品リードタイム」があります。

この期間は、供給元から原材料が出荷され、製造現場に到着するまでの時間を指します。
納品リードタイムは、供給元の場所や物流の複雑さによって異なり、長い場合は製造計画を立てるうえで影響が出ることもあります。

次に、製造現場に届いた原材料が、受入検査を受ける「受入リードタイム」があります。

この検査は、品質管理を確保するために行われるものであり、原材料が使用可能な状態であるかを確認する期間です。

受入リードタイムは検査の複雑さや製造現場の容量によって影響されるため、計画段階であらかじめ考慮しておく必要があります。調達リードタイムは、在庫管理の側面でも、大きな意味を持ちます。

たとえば、調達リードタイムが長くなると、在庫増加につながり、在庫管理コストを増加させることにもつながります。一方で、リードタイムを短縮するために在庫を少なくすると、機会損失が発生する可能性があります。

このバランスを考慮しつつ、効率的な在庫管理が求められます。以上のことから、調達リードタイムの適切な管理は、製造業において効率的でスムーズなプロセスを確保するために欠かせない要素となります。

開発リードタイム

開発リードタイムとは、新製品を企画してから、製造工程の計画を立てるまでの期間のことをいいます。この期間は、製品のコンセプトを具体的な形にするために、以下のようなステップを経て進んでいきます。

まず、製品のコンセプトを実現するために詳細な設計が行われます。これは、製品の要件を満たすために機能や外観、性能などの細部を詰めていく段階です。

デザインチームやエンジニアが相互に連携し、製品の全体像を固め、その後の工程に備えて設計図や仕様書を作成します。次に、実際に製品を製造するための工場や生産ライン、金型などを作り込む生産準備の作業が行われます。

製造が始まる前に、事前に製品を効率的に生産するために必要な設備や工程を整えておかなければなりません。

これは、製造部門と設計部門が緊密に連携し、製品の設計に基づいて適切な生産プロセスを確立する重要な段階です。なお、リードタイムの内訳は製造方式によって異なります。

たとえば、「個別受注生産(ETO)」という生産方式では、製品の企画設計をゼロから行わなければならないため、そのための開発リードタイムを考えなければなりません。

これは、顧客の要求に応じたカスタマイズが必要な製品を製造する際によく見られます。
一方、「繰り返し受注生産(MTO)」の生産方式では、既存の製品仕様に基づいて製造が行われるため、製品の企画設計のための開発リードタイムを考える必要はありません。

この場合、製品の設計が事前に完了しており、受注があった時点で製造が開始される仕組みとなっています。企業や製造業者は、開発リードタイムを短縮することにより、市場への迅速な対応や生産性の向上を図ります。

効率的なプロセスとスムーズな連携によって、製品の開発から製造までの時間を最適化し、顧客ニーズに迅速に応える競争力のある企業となることが求められています。

受注リードタイム

受注リードタイムとは、製品を受注してから、お客様のもとへ納品されるまでの期間のことをいいます。こちらは、製造業だけでなく、営業や販売の分野でも指標とされることがあります。

なぜなら、お客様から注文を受けてから製品を届けるまでの時間が、お客様の満足度や信頼性に直接影響を与えるからです。受注リードタイムには、一般的に下記のようなプロセスが含まれます。

● 受注処理
● 製造または商品の用意
● 梱包と発送
● 配達期間

お客様の要求に迅速に対応し、商品を素早く届けることは、顧客満足度の向上や競争力を高めるために不可欠な要素となります。

物流リードタイム

物流リードタイムとは、製品出荷の指示を出してから、配達先に納品されるまでの期間のことをいいます。物流リードタイムは、製品が倉庫から出荷され、物流プロセスを経てお客様のもとに届けられるまでの時間を計測します。

物流リードタイムは、さらに下記2つに分けられます。

● 出荷リードタイム
● 配達リードタイム

出荷リードタイムは、製品出荷の指示を出してから、倉庫や保管場所から製品がピッキング(取り出し)、検品、梱包などの出荷準備が整い、出荷されるまでの時間のことをいいます。

この段階では、物流システムや機械設備の効率化が重要となります。

自動倉庫システムやピッキングロボット、バーコードスキャンなどの技術を活用することで、出荷リードタイムを短縮し、効率的な物流作業を実現することが可能です。
配達リードタイムとは、製品が出荷されてから実際にお客様のもとに配達が完了するまでの時間のことをいいます。

この段階では、輸送手段の選択やルート最適化が重要になります。

たとえば、物流センターと顧客の距離や交通状況、配送スケジュールなどを考慮して、最適な配送方法を選択することで、配達リードタイムを短縮することが可能です。

物流リードタイムの削減は、企業にとって重要な目標の一つですが、コストとのバランスも考えなければなりません。

なぜなら、物流リードタイムを削ることは、高度な技術投資や労働力の増加などが必要となり、それに伴い物流コストが上昇する可能性もあるからです。

企業は、リードタイムの短縮とコストのバランスを考慮しながら、顧客の要求に迅速に応えるために適切な物流戦略を立てることが求められます。

効率的な物流システムの構築と持続的な改善活動により、リードタイムの短縮とコスト削減を、バランスよく両立させることが重要です。

トータルリードタイム

トータルリードタイムとは、あるタスクやプロジェクトが開始されてから完了するまでにかかる「すべての期間」のことをいいます。ただし、トータルリードタイムは、状況によって意味合いが異なる場合があります。

たとえば、「製品の受注から納品までの全期間」を対象とする場合、製品を受注してから実際にお客様に納品するまでの総合的な期間のことを指します。

この場合は、トータルリードタイムは「納品リードタイム」と同じ意味となり、「顧客リードタイム(顧客が発注してから製品を受け取るまでの期間)」も含まれます。

一方、「製造業における製品のオーダーから完成品出荷までの期間」を対象とする場合は、「製品リードタイム」とも呼ばれ、「総合リードタイム」「累積リードタイム」とも混同されることがあります。

ただし、このリードタイムは完成品出荷後の物流プロセスは対象外です。

以上のことから、企業でリードタイムを扱う際には、トータルリードタイムやその他のリードタイムの期間を明確に定義することが大切です。

また、組織内で共通の理解が得られるよう、わかりやすい名称を選択して運用する必要があります。それによって、リードタイムに対する誤解や混乱を避け、業務プロセスの改善や効率化に向けた意思決定をより効果的に行えます。

関連記事:フローチャート(フロー図)とは?書き方や記号の使い方を解説!

リードタイムを短縮することのメリットは?

リードタイムは、どのような場合でも、一般的に「短いほうがよい」とされています。
では、リードタイムを短縮すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

リードタイムは、短縮することによって、おもに下記2つのメリットがあります。

● キャッシュフローが改善する
● コストを削減できる

それぞれ順番に解説します。

キャッシュフローが改善する

リードタイムの短縮は、キャッシュフローの改善につながります。なぜなら、製品が早くお客様のもとに届けられることで収益が早期に発生し、早期にキャッシュを受け取ることで、企業は事業運営に必要な資金を確保しやすくなり、新たなプロジェクトや投資に取り組む余裕を持てるからです。

さらに、過剰な仕入れや在庫を抑制できるようになり、ムダな資金流出を防げるようになることも理由の1つです。キャッシュフローの改善は、企業の安定的な経営を支える要素として非常に重要です。

特に、突然の増産依頼や予期せぬ出費にも柔軟に対応するためには、十分な運転資金を確保することが不可欠です。リードタイムの短縮によってキャッシュフローが改善されることで、企業は市場の変化に迅速かつ効果的に対応し、競争力を維持・強化することが可能になります。

コストを削減できる

リードタイムの短縮は、コスト削減にもつながります。なぜなら、在庫が減少するため、在庫管理にかかる費用が削減できるからです。

また、人件費においても、製造プロセス全体がスムーズになることで、作業員や管理スタッフの待ち時間や余剰な労働時間が減少し、余計な労働コストが削減されることにもつながるからです。

リードタイムの短縮は総合的なコスト削減となるため、企業は、リードタイムの改善に焦点を当て、効率的な生産プロセスや供給網の構築、顧客ニーズへの迅速な対応を追求することで、コスト削減と競争力の強化を実現することが大切です。

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リードタイムを短縮する方法は?

では、どのようにリードタイムを短縮していけばよいのでしょうか。リードタイム短縮に有効な方法としては、下記のようなものがあります。

● より顕在的なニーズを持った顧客にアプローチする
● 既存業務の無駄を洗い出す
● プロセスの最適化を図る

それぞれ順番に解説します。

より顕在的なニーズを持った顧客にアプローチする

より顕在的なニーズを持った顧客にアプローチすることによって、リードタイムを短縮できます。なぜなら、顕在的なニーズを持った顧客にアプローチすることで、製品やサービスに関する要件や仕様が明確化されるからです。

顧客の要望やニーズをより正確に把握できるということは、製品の企画・設計から生産までの工程において、ムダな修正や不必要な追加作業を減らすことになります。

たとえば、顧客とのコミュニケーションを強化して、要件を詳細にヒアリングしておけば、製品の仕様や機能に対する不明確な部分を事前に解消できます。

また、顧客が求める製品やサービスに合わせて、生産ラインや供給チェーンを最適化することで、生産効率を向上させることも可能です。顧客との緊密な協力が得られれば、製品の試作やテストの回数も削減でき、製品の完成までの時間を短縮できます。

既存業務の無駄を洗い出す

既存業務の無駄を洗い出すことも、リードタイム短縮に有効です。なぜなら、既存業務の中には、効率が低下しているプロセスや冗長な手続きが存在することがあるからです。

これらの無駄な業務は、製品の開発・生産において時間やリソースを浪費させる原因となっていることがあります。

たとえば、製品の生産工程において手作業が多く、自動化が十分に導入されていない場合があったとします。こうした手作業はヒューマンエラーのリスクを増大させるばかりか、作業速度も低下させます。

こうした無駄な手作業を洗い出し、適切な自動化システムを導入することで、生産効率を飛躍的に向上させることが可能です。

無駄な作業を取り除くことで、生産プロセスがスムーズに進行し、製品の完成までの時間を短縮できることはもちろん、生産効率の向上にもつながるのです。

プロセスの最適化を図る

現在のプロセスを見直して最適化することも大切です。

なぜなら、現在のプロセスに、効率の低下やムダな手続きが含まれている可能性があり、これらの問題点を特定し、改善することで、製品の開発から製造、配送までのスピードが向上し、リードタイムを短縮できるからです。

たとえば、製品の開発において、情報の共有が十分でなかったり、チーム間のコミュニケーションが不足していたりする場合があったとします。

このため、製品の企画や設計に時間がかかり、製造段階での問題が生じることがあります。

その場合、プロセスを見直して情報共有を強化し、チーム間の連携を促進すれば、製品の開発スピードも向上し、リードタイム短縮につながるでしょう。

現在のプロセスを詳細に分析し、問題点を洗い出すことも、リードタイム短縮に有効です。

関連記事:OEMとは!ODMとの違いや意味、採用することでのメリットを解説します!

まとめ

本記事では、リードタイムという言葉の意味や、種類、考え方などについて解説しました。

ビジネスにおいてリードタイムを短縮することは、経営を上手く回していくうえで非常に重要なことになります。

リードタイムの短縮は、製品開発から生産、納品までのスピードを向上させるだけでなく、顧客満足度の向上や、競争力の強化にもつながります。

また、日々の業務においてプロセスの見直しを行い、無駄や効率の低下している部分を洗い出して改善することで、業務のスピードアップや効率化も図れます。

本記事の内容を参考にしながら、リードタイム短縮を意識したビジネススタイルを心がけていきましょう。

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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