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オウンドメディア~コンテンツマーケティング、インバウンドマーケティングとの関係について

2019.10.1
読了まで約 3

企業が所有するブログ形式のWebマガジンである「オウンドメディア」。

このオウンドメディアと、やはり似たような意味で使われる「コンテンツマーケティング」「インバウンドマーケティング」は、どのように違うのでしょうか?

この記事では、オウンドメディアとコンテンツマーケティング、およびインバウンドマーケティングの関係について見ていきましょう。

関連資料:【無料テンプレート】コンテンツマーケティング・カレンダーで更新スケジュール計画を立てよう

オウンドメディアとは?

オウンドメディア(owned media)」は、元来の意味は「企業が所有する情報発信媒体」のことです。

Webサイトやメールマガジンなどのデジタル媒体のほか、会社パンフレットや製品カタログ、会報誌などの紙媒体も含みます。

しかし近年、マーケティングの文脈では、「企業が所有するブログ形式のWebマガジン」の狭義として限定的に使われます。

この狭義のオウンドメディアの特徴は、第一に、「ユーザーのニーズに適う内容であること」です。

企業や製品などのPRを一方的に行うことはありません。

したがって、オウンドメディアにおいては売上を直接には狙いません。

第二に、「検索によりユーザーに自ら見つけてもらうことをめざすこと」です。

オウンドメディアを広告によって宣伝することは基本的に行われません。

SEO対策を万全に施すことにより、Googleなどの検索ページにおける上位表示をめざします。

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

オウンドメディアはコンテンツマーケティングの過程の一部

オウンドメディアは、コンテンツマーケティングの過程の一部であるといえます。

オウンドメディアは、コンテンツマーケティングにおいて「認知の獲得」を目的として行われるものだからです。

コンテンツマーケティングとは、Web上のコンテンツなどにより、

1. 認知の獲得
2. 詳しく理解を深めてもらう
3. 顧客の獲得(商談化)
4. 優良顧客への育成(リピート・口コミ)

を、段階を踏みながら行うものです。

関連記事:コンテンツマーケティングとは?基本的な概念から実践までを解説します

1. 認知の獲得

コンテンツマーケティングにおいては、広告の使用によらず、ユーザーが情報収集をする過程で自ら見つけてもらうことをめざします。

ここで、検索ページで上位表示されることをめざすオウンドメディアが中核としての役割を果たします。

検索ページで上位表示されるためには、オウンドメディアの内容は検索ユーザーのニーズに適ったものでなくてはなりません。

オウンドメディアは、ユーザーのニーズに適った情報を提供することにより、ユーザーに企業・製品(サービス)を認知してもらうこと、および見込み顧客情報を取得できるに足りる信頼をユーザーから得ることを目標として運営されます。

コンテンツマーケティングにおける認知の獲得段階では、オウンドメディアのほかにソーシャルメディアや記事広告、プレスリリース、ブランドイメージを伝える動画なども使用されます。

2. 詳しく理解を深めてもらう

認知獲得段階における施策によって見込み顧客情報を取得できれば、企業・製品(サービス)についてのさらに詳しい情報を提供します。

この段階で使用されるコンテンツは、メールマガジンやeBook、ホワイトペーパー、オンラインセミナーなどとなります。

3. 顧客の獲得(商談化)

見込み顧客の詳しい理解を得ることができたところで、次に商談化を行い、顧客の獲得をめざします。

この段階では、製品についてのWebページや、製品を紹介する動画、導入事例、お客様の声、価格表、導入までの流れなどのコンテンツが使用されます。

またこの段階からは営業担当者とも共同し、営業フローへ入っていくことになります。

4. 優良顧客への育成(リピート・口コミ)

商談が成立したら、さらに顧客を優良顧客へと育成し、リピートや口コミを得ることをめざします。

この段階では、会員ページや顧客サポート、ユーザー向けイベントなどが活用されることになります。

 

コンテンツマーケティングはインバウンドマーケティングの具体的な施策

以上のように、コンテンツマーケティングにおいては、ユーザー認知を獲得するところからスタートし、段階を踏みながら、見込み顧客、顧客、優良顧客へと育成していきます。

このコンテンツマーケティングは、「インバウンドマーケティングの具体的な施策」であるといえます。

「インバウンドマーケティング(inbound marketing)」とは、「ユーザーに自ら見つけてもらうことにより、商談へとつなげていくマーケティング手法」のことです。

「インバウンド(inbound)」は、「本国帰りの」や「外国人の訪日旅行」など、「境界(boundary)の中へ入ってくること」を一般に意味します。

マーケティングの文脈においても、「ユーザーが企業の領域へ入ってくる」という、同じ意味合いで用いられます。

インバウンドマーケティングが近年になって注目されているのは、従来行われてきた「アウトバウンドマーケティング(outbound marketing)」が、通用しにくくなってきたからです。

アウトバウンドマーケティングは、テレマーケティングやダイレクトメール、マス広告など、企業からユーザーに対して発信することによって行うマーケティング手法です。

しかしデジタルの時代になり、ユーザーは、情報過多の状況に置かれるようになりました。

テレマーケティングなどなどの押しつけ型のマーケティングメッセージを嫌うようになっています。

その一方でユーザーは、Web検索やSNSでの交流により、自由に情報を取得したり、発信したりすることが可能にもなっています。

「インバウンドマーケティング」は、このデジタル時代におけるユーザーの変化に合わせ、新しく生み出されたマーケティングの手法です。

インバウンドマーケティングにおいてユーザーの認知を獲得し、顧客へと育成していくためには、ユーザーのニーズに適うコンテンツが不可欠です。

このコンテンツを、段階を踏みながらユーザーに提供していくための具体的な施策がコンテンツマーケティングであり、またその中核が、オウンドメディアであることになります。

 

まとめ

◆ オウンドメディアとは「企業が所有するブログ形式のWebマガジン」のこと

◆ オウンドメディアは、段階を踏みながらユーザーを顧客へと育てていくコンテンツマーケティングの過程の一部

◆ コンテンツマーケティングは、ユーザーが自ら企業へと寄ってきてくれるインバウンドマーケティングの具体的な施策

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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