オウンドメディアの立ち上げは、作業的には困難ではないため、多くの企業が採用しています。ポイントを考慮しないで立ち上げたオウンドメディアは、企業の望む効果を得ることはできません。
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オウンドメディア立ち上げで必要な2つのポイント
オウンドメディア立ち上げで必要なポイントは大きく分けて2つあります。
1.オウンドメディアの目的は何か
まずオウンドメディア立ち上げで必要なのは、オウンドメディアの目的は何かを明確にすることです。オウンドメディア戦略を成功させるためには、事業目標に直結した明確な目的設定が欠かせません。企業が掲げるオウンドメディアの目標として代表的なものは次の3点です。
企業のブランディング
オウンドメディアを見てもらうことで、読者に自社のブランドイメージや自社の商品を知ってもらうことが目標となります。ブランディングが成功すると、企業の信頼性が高まるとともに、競合他社と自社との差別化がすすみ、宣伝効果も期待できます。
関連記事:オウンドメディアでブランディングの構築を成功させる鍵は?
新規顧客獲得・見込み客獲得
オウンドメディアの目的を新規顧客獲得・見込み客獲得とするケースは多くみられます。記事の内容が、直接自社が提供する商品やサービスに結びつかなくても、読者が知りたいと思う情報を発信することで、新たな顧客や見込み客との接点を作ることもオウンドメディアの目的になります。
採用の後押し
求職者がオウンドメディアを見て、好印象を持つことは採用によい影響を及ぼします。近年は、採用専用のオウンドメディアを立ち上げる企業も増えています。採用オウンドメディアは、自社の職場で起こっている出来事や、従業員の記事やコメントを掲載することで、働きたいと思うような自社のイメージをアピールし、自社への採用応募や内定者が入社を決める後押しをすることを目的とします。
関連記事:オウンドメディアのゴールとは?企業が目指す目的について
2.ペルソナは明確であるか
コンセプトと同様にオウンドメディア立ち上げで必要なのが、どんなターゲットに向けてオウンドメディアを発信するかというペルソナを明確にすることです。ペルソナの代表的な項目に、性別、年齢、職種・業種などがありますが、目標を考慮した詳細なペルソナを設定することが重要となります。
自社のオウンドメディアのターゲットがどのような思考をもち、どんなアクションを起こすかといった、深いペルソナを設定することが望ましいのです。ペルソナを曖昧なままにしてオウンドメディアを運営すると、発信する記事内容に一貫性がなくなり、読者の心に響かないコンテンツになってしまいます。ペルソナが明確に設定されることで、記事の方向性が統一され、ターゲットユーザーにとって本当に価値のある情報を継続的に提供できるようになります。このように、ペルソナ設定はオウンドメディア立ち上げの成功に直結する重要な要素なのです。
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ペルソナテンプレート集
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ペルソナが明確なオウンドメディア
ペルソナが明確なオウンドメディアの事例は、転職関連企業が運営するオウンドメディアが参考になります。転職関連企業が運営するいわゆる転職メディアのペルソナは、性別、年齢層、業種・職種などがありますが、それぞれのメディアでペルソナが明確にわかりやすく設定されているのが分かります。
目標タイプ別オウンドメディア成功戦略
オウンドメディア立ち上げでは、目的によって、構成や内容などを設定していくため、目的に応じたタイプのオウンドメディアができあがります。成功戦略を構築する際には、設定した目的やペルソナに基づいて、それぞれのタイプに最適なアプローチを取ることが重要です。
企業のブランディング
企業のブランディングを目的としたBtoBオウンドメディアの成功戦略は、「専門性による信頼獲得」と「一貫した世界観の構築」に集約されます。単なるPV集めではなく、「この領域ならこの企業」という想起(純粋想起)を狙うことが重要です。
例えば、採用管理ツールを提供するSaaS企業が「最新の採用手法」だけでなく、「これからの労働観」という一段高い視点の対談や論考を発信し続けるケースです。これにより、単なる「ツールの売り手」から「組織づくりのパートナー」へとブランドが昇華されます。
ターゲットが抱える「理想と現実のギャップ」に寄り添い、解決の旗振り役となる姿勢こそが、長期的なファンを生む最短ルートです。
成功のための3つの柱
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独自視点の提供(Thought Leadership): 他社でも言える一般論ではなく、自社独自の調査データや、現場の知見に基づいた「深いインサイト」を発信します。これが「頼れる専門家」としてのブランドを形作ります。
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物語性のある事例記事: スペック紹介ではなく、顧客の葛藤や決断にフォーカスしたストーリーを展開します。読者が自らを投影できる物語は、感情的なエンゲージメントを生みます。
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トンマナとデザインの統一: 記事の語り口やビジュアルをブランドイメージと同期させ、どの接点でも「その企業らしさ」を感じさせます。
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新規顧客獲得・見込み客獲得
新規顧客・リード獲得(Lead Generation)を目的とする場合、成功の鍵は「検索意図への合致」と「適切な誘導設計(CTA)」の徹底にあります。ブランディングが「情緒」なら、こちらは「論理と利便性」で勝負するフェーズです。
会計ソフト企業が「確定申告の書き方」や「節税のコツ」といった、ターゲットが必ず直面する実務解説記事を量産。記事内で「記入を自動化できるテンプレート」を配布してリードを獲得し、その後メルマガで製品のデモ版へ誘導する流れが典型的な成功パターンです。
「読者の課題解決」を起点に、自然な流れで自社ソリューションを提示する導線の美しさが成果を左右します。
成功のための3つの柱
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キーワード選定の最適化: 潜在層が抱える「悩み」や「効率化」に関する検索語句を網羅します。単に検索ボリュームが多い語句ではなく、自社製品で解決できる課題(例:「勤怠管理 効率化」「インボイス対応 手順」)に絞り込み、質の高い回答を用意します。
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ホワイトペーパーへの誘導: 記事末尾やサイドバーに、より詳細なノウハウをまとめたPDF資料(ホワイトペーパー)や、比較検討に役立つチェックリストを配置し、個人情報の入力(コンバージョン)を促します。
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MA(マーケティングオートメーション)との連携: 獲得したリードの行動を追跡し、閲覧した記事の内容に合わせて最適なタイミングで営業メールを送る仕組みを構築します。
採用オウンドメディア
採用目的のメディアでは、「情報の透明性」と「心理的ハードルの払拭」が成否を分けます。スペック情報(年収・福利厚生)だけでなく、入社後の「リアルな手触り感」を伝えることが重要です。
ある急成長ベンチャー企業では、全社会議の議事録を公開したり、役員が失敗談を語る連載を行ったりしています。これにより「風通しの良さ」を単なる言葉ではなく事実として証明し、カルチャーにフィットする優秀層の直接応募を劇的に増やしました。
「ここで働く自分」を鮮明にイメージさせ、「選考を受ける」から「仲間になる」への意識変革を促すのが成功戦略です。
成功のための3つの柱
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「人」を通じた文化の言語化: 活躍している社員のインタビューを通じ、どんな価値観(Value)を大切にしているかを具体化します。成功談だけでなく「壁にぶつかった話」を載せることで、情報の信頼性が高まります。
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ターゲット別のコンテンツ設計: エンジニアなら技術スタック、営業なら評価制度など、職種ごとに知りたい情報は異なります。それぞれの「入社前の不安」を先回りして解消するQ&Aやブログを用意します。
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ミスマッチの防止(RJP): 良い面だけでなく、仕事の大変さや組織の課題もあえて公開する「現実的な職務プレビュー(RJP)」を取り入れます。これにより、共感した志望者だけが集まる高純度な母集団を形成できます。
まとめ
◆ オウンドメディア立ち上げ で必要なポイントはオウンドメディアの目的とペルソナを明確化することです
◆ 企業が掲げるオウンドメディアの目標として代表的なものは「企業のブランディング」「新規顧客獲得・見込み客獲得」「採用の後押し」の3点です
◆ 目的に応じた適切なペルソナ設定と戦略の構築により、オウンドメディアの効果を最大化することができます

