フリーメールは無料で簡単にメールアドレスを作成して使えるメールサービスです。
この記事では若手ビジネスパーソンやマーケティング初心者に向けて、「フリーメールの仕組み」「ビジネス利用における注意点」「おすすめのフリーメールサービス5つ」を紹介します。
ビジネスシーンで適切なメールアドレスを選ぶための知識を深め、より効果的なコミュニケーションを実現しましょう。
目次
フリーメールとは?
フリーメールは、無料で利用できる便利なメールサービスです。代表的なものとして「Gmail」「Yahoo!メール」「iCloudメール」などがあり、多くの人々に広く利用されています。これらのサービスは、ウェブブラウザやスマートフォンアプリを通じて、インターネットに接続した状態で利用するのが一般的です。
フリーメールの特徴として、アカウント(メールアドレス)を簡単に作成でき、すぐに使い始められることが挙げられます。各サービスには固有のドメインがあり、例えばGmailでは「@gmail.com」、Yahoo!メールでは「@yahoo.co.jp」または「@ymail.ne.jp」といったドメインが使用されます。
フリーメールは、個人利用だけでなくビジネスシーンでも活用されることがあります。しかし、企業によっては信頼性の観点からフリーメールの使用を避ける場合もあるため、状況に応じて適切な使い分けが必要です。
セキュリティ面では、多くのフリーメールサービスが暗号化やスパムフィルターなどの機能を備えており、安全性の確保に努めています。ただし、利用者自身もパスワード管理や二段階認証の設定など、適切なセキュリティ対策を行うことが重要です。
フリーメールの定義と特徴
フリーメールとは、無料で取得できるメールアドレスや、その仕組みを提供するサービスのことを指します。代表例としては「Gmail」「Yahoo!メール」「iCloudメール」などがあります。これらのサービスは、個人やビジネス利用において人気のおすすめフリーメールとして知られています。
フリーメールはWebブラウザやアプリベースで、インターネットに接続した状態で利用するのが特徴です。アカウント(メールアドレス)を作り、ログインしたうえで利用します。多くの場合、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスからも簡単にアクセスできます。
ドメイン(@の後ろ)は、例えばGmailだと「@gmail.com」、Yahoo!メールだと「@yahoo.co.jp」または「@ymail.ne.jp」となります。これらのドメインは、各サービス提供元によって管理されており、ユーザーは選択したサービスのドメインを使用することになります。
フリーメールサービスの多くは、基本的な機能に加えて、スパムフィルター、フォルダ分類、検索機能などの便利な機能を提供しています。また、クラウドストレージと連携して添付ファイルの容量制限を緩和するサービスも増えています。
主要フリーメールの利用方法については、以下の記事で解説しています。
関連記事:メールアドレスの作成方法を解説!初心者でも作れる無料サービスも紹介
フリーメールと独自ドメインメール、キャリアメール、プロバイダメールとの違い
メールアドレスを取得する方法としては、フリーメールの他に「独自ドメインメール」「キャリアメール」「プロバイダメール」があります。これらのメールサービスは、フリーメールとは異なり、基本的に利用料金がかかります。
キャリアメールは通信キャリア(ドコモ、ソフトバンク、auなど)が提供しており、プロバイダメールはインターネットプロバイダ(OCN、So-net、BIGLOBEなど)が提供するものです。スマホやプロバイダの月額料金にメール使用料が含まれている場合や、オプションとして契約することもあります。ドメインは、例えばOCNでは「@ocn.ne.jp」となります。
独自ドメインメールは、レンタルサーバーを契約し、独自のドメインを取得することで使用できます。独自ドメインの取得にはサーバー契約やドメイン使用料などの料金がかかります。
一方、フリーメールはその名の通り無料で利用できるメールサービスです。Gmail、Yahoo!メール、iCloudメールなどが代表的なフリーメールサービスとして知られています。これらのサービスは、無料で簡単にメールアドレスを取得でき、大容量のストレージを提供しているのが特徴です。
フリーメールのメリット
フリーメールは、無料で使えるメールサービスとして多くの人に利用されています。その最大の魅力は、誰でも簡単に始められることです。フリーメールのメリットには、以下のようなものがあります。
まず、費用がかからないことが大きな利点です。メールアドレスを持つために月額料金などを支払う必要がないため、経済的です。また、複数のアドレスを持つことも容易で、用途に応じて使い分けることができます。
次に、プロバイダーに依存しないことも重要なメリットです。インターネット接続サービスを変更しても、同じメールアドレスを継続して使用できます。これは、引っ越しや転勤などで頻繁にプロバイダーを変更する必要がある人にとって特に便利です。
さらに、フリーメールは様々なデバイスから利用できる点も魅力です。パソコン、スマートフォン、タブレットなど、インターネットに接続できる端末であれば、どこからでもメールの確認や送信が可能です。これにより、場所や時間を問わずコミュニケーションを取ることができます。
加えて、多くのフリーメールサービスでは、メール機能以外にも便利な機能が提供されています。例えば、カレンダー機能やクラウドストレージなどが統合されていることも多く、日常生活やビジネスシーンでの生産性向上にも役立ちます。
最後に、フリーメールは一般的に高いセキュリティ対策が施されていることも挙げられます。大手サービスでは、迷惑メールフィルターや暗号化通信など、ユーザーの安全を守るための機能が充実しています。
これらのメリットにより、フリーメールは個人利用はもちろん、ビジネスシーンでも広く活用されています。特に、スタートアップや小規模事業者にとっては、コスト面でのメリットが大きいと言えるでしょう。
簡単にアドレスを持てる
フリーメールを使うと、簡単に無料でメールアドレスを取得できます。多くのフリーメールは、数分程度でアカウントを作成でき、使い始めることができます。これは、フリーメールの大きな魅力の一つです。
そのため「格安SIMを使っているので、キャリアメールを使えない」「連絡用と趣味用など、複数のメールアドレスを持ちたい」という方にもおすすめです。特に、複数のフリーメールアドレスを使い分けることで、用途に応じた効率的なメール管理が可能になります。
また、フリーメールは通常、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスでも利用できるため、場所を選ばずにメールの送受信ができる点も便利です。このように、フリーメールは手軽さと利便性を兼ね備えたメールサービスと言えるでしょう。
プロバイダを変えてもメールアドレスを変更しなくてよい
フリーメールの大きな利点は、インターネットプロバイダを変更しても、メールアドレスを変える必要がないことです。プロバイダメールとは異なり、フリーメールは特定のプロバイダに依存していないため、継続して使用できます。
例えば、Yahoo!BBと契約して「○○@ybb.ne.jp」というメールアドレスを使用している場合、Yahoo!BBを解約すると同じメールアドレスは使えなくなります。一方、Gmailなどのフリーメールを使用していれば、プロバイダを変更してもそのまま利用可能です。
新しいメールアドレスを作成したり、知人に「メールアドレスが変わりました」という連絡をしたりする手間が省けるため、非常に便利です。特に、引越や転勤などで頻繁にプロバイダを変更する必要がある人にとっては、フリーメールのこの特徴は大きなメリットとなります。
また、複数のプロバイダを使い分ける場合でも、フリーメールなら一つのアドレスで統一できるため、メール管理が簡単になります。ビジネスや個人利用において、連絡先の一貫性を保つことができるのも、フリーメールのおすすめポイントの一つです。
さまざまなデバイスで同じアドレスを使える
フリーメールはオンラインで利用するため、パソコンやスマホ、タブレットなど、さまざまなデバイスで利用できます。これは、フリーメールのおすすめポイントの1つです。
パソコンでもスマホでも、自分のフリーメールのアカウントにログインさえすれば、メールを確認したり送信したりできます。オンライン環境であれば、場所も端末も選びません。
例えば、外出先でスマートフォンを使ってメールをチェックし、帰宅後にパソコンで詳細な返信を作成するといった柔軟な使い方が可能です。また、タブレットでメールを閲覧しながら、電話で内容を確認するなど、状況に応じた利用方法も可能です。
アプリが用意されているフリーメールもありますが、基本的にWebベースで使えます。ブラウザさえあれば、どのデバイスからでもアクセスできるため、デバイスを選ばない利便性の高さがフリーメールの大きな特徴と言えるでしょう。
フリーメールのデメリット
フリーメールは便利で手軽な反面、デメリットもあります。以下に主な欠点をまとめました。
●セキュリティとプライバシーの懸念: 多くのフリーメールサービスは暗号化などのセキュリティ対策を施していますが、一部のサービスでは十分でない場合があります。また、行動履歴などのデータが解析され、広告などに利用されることがあります。
●サービス終了のリスク: 運営企業の経営方針や状況変化により、突然サービスが終了する可能性があります。その場合、登録している他社サービスのメールアドレス変更などの手続きが必要になります。
●ビジネス利用での信頼性の低さ: フリーメールは、企業とのやり取りやビジネスシーンでは歓迎されない傾向があります。信用度が低いと見なされ、企業の信頼に関わることもあります。
●メルマガ登録の制限: 一部のサービスでは、フリーメールアドレスでのメルマガ登録ができない場合があります。また、登録後もフリーメールに届かないなどの問題が発生しやすいです。
●迷惑メール判定のリスク: フリーメールから送信したメールが、受信者側で迷惑メールとして振り分けられたり、削除されたりする可能性があります。
●広告表示による使いづらさ: 多くのフリーメールサービスでは広告が表示されます。広告が多すぎると、メール作成や操作の邪魔になったり、画面の読み込み速度が低下したりする可能性があります。
●容量制限: 無料プランでは、メールボックスの容量に制限があることが多いです。大容量の添付ファイルを頻繁にやり取りする場合や、長期間メールを保存したい場合は不便を感じる可能性があります。
これらのデメリットを考慮し、用途に応じて適切なメールサービスを選択することが重要です。特にビジネス利用の場合は、フリーメールのデメリットを十分に理解したうえで使用するか、有料のメールサービスの利用を検討することをおすすめします。
セキュリティやプライバシーなど安全性に欠ける場合がある
主要なフリーメールサービスの多くは、暗号化などのセキュリティ対策が施されており、通常の利用では概ね安全に使用できます。しかし、中にはセキュリティ対策が不十分なサービスも存在するため、注意が必要です。
また、セキュリティとは別にプライバシーの問題も考慮すべきです。フリーメールを通じて行動履歴などのデータが解析され、広告などに利用されることがあります。特に、おすすめのフリーメールサービスを選ぶ際は、プライバシーポリシーを確認することが重要です。
さらに、フリーメールは無料で利用できる反面、セキュリティ機能が有料サービスほど充実していない場合があります。例えば、二段階認証やエンドツーエンド暗号化といった高度なセキュリティ機能が利用できないことがあります。
このため、機密性の高い情報やビジネス上重要なやり取りには、セキュリティレベルの高い有料メールサービスや、企業が提供する専用のメールシステムを使用することが推奨されます。
関連記事:スパムとは?意味や種類、迷惑メールの見分け方や対処法
サービス終了の恐れがある
フリーメールは、運営企業の経営方針や経営状況の変化などにより、突然サービスが終了することがあります。これは、特に小規模なフリーメールサービスで起こりやすい問題です。
フリーメールが終了するとわかったとき、フリーメールのアドレスを使って登録している他社サービスがある場合には、メールアドレス変更などの手続きをする必要があります。この作業は時間がかかり、面倒な場合もあるでしょう。
またサービスが終了するわけではなくても、容量変更などの仕様変更も起こり得るため、注意が必要です。例えば、無料で利用できる容量が突然減少したり、有料プランへの移行を促されたりする可能性があります。
そのため、重要なデータや連絡先は定期的にバックアップを取っておくことをおすすめします。また、複数のフリーメールアカウントを使い分けることで、リスクを分散させることもできるでしょう。
対企業への利用は歓迎されない場合がある
フリーメールは、対企業などビジネスシーンでの使用においては、歓迎されない場合があります。一般に「フリーメールは信用度が低い」「情報漏洩の可能性が高い」と見なされる傾向があるからです。
取引相手がフリーメールのアドレスを使っていると、違和感を覚えるビジネスパーソンもいるため、企業としての信頼に関わることもありえます。特に、初めての取引先や重要な顧客とのやり取りでは、フリーメールの使用は避けたほうが無難でしょう。
内閣サイバーセキュリティセンターでも、国家公務員や独立行政法人の職員に対して、許可なくフリーメールは使わないよう注意喚起しています。これは、フリーメールのセキュリティリスクを考慮してのことです。
また、一部の企業では、セキュリティポリシーの一環として、フリーメールからの受信を制限している場合もあります。このような企業に対してフリーメールを使用すると、メッセージが届かない可能性があります。
ビジネスにおいてフリーメールを使用する際は、これらのリスクを十分に認識し、状況に応じて適切なメールアドレスを選択することが重要です。可能であれば、企業や組織が提供する公式のメールアドレスを使用することをおすすめします。
参考:内閣サイバーセキュリティセンター 「サイバーセキュリティ小冊子」について
メルマガに登録できない場合がある
最近ではあまり見かけませんが、ごくまれにフリーメールだとメルマガなどに登録できないサービスもあるようです。
ただ、メルマガ登録をしたあとに、フリーメールにメルマガが届かないという問題は起こりやすいです。以下のような理由が考えられます。
●フリーメールのシステムにより、メルマガが迷惑メール判定されている
●フリーメールの容量不足
●フリーメールのセキュリティ設定が厳しく、メルマガを遮断している
特に人気のあるフリーメールサービスでは、スパム対策が強化されているため、正規のメルマガでも迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうことがあります。また、フリーメールの無料プランでは容量が制限されていることが多いため、容量オーバーでメルマガが受信できないケースもあります。
関連記事
・メルマガとは?配信の目的やメリット、開封率が上がる作り方
・メルマガのクリック率(CT率)を上げるには?見るべき指標、コツを解説!
迷惑メールとして割り振られてしまう恐れがある
ビジネスシーンにおけるフリーメールの信用度が低いことから、一部の人はフリーメールの受信を拒否していることがあります。
このような状況では、フリーメールから送信したメールが、受信者側で迷惑メールとして自動的に振り分けられたり、削除されたりする可能性があります。特に、初めての取引先や重要な連絡先に対しては注意が必要です。
例えば、就職活動や取引先とのやり取りなど、重要なメールを送信する場合は、フリーメールよりもプロバイダメールや企業のドメインメールなど、有料のメールサービスを選択するほうが確実です。これにより、メールが相手に確実に届く可能性が高まります。
また、フリーメールを使用する場合でも、信頼性の高いサービス(GmailやOutlookなど)を選択し、適切な設定やセキュリティ対策を行うことで、迷惑メール判定のリスクを軽減できる場合もあります。
広告表示が多いと使いづらい
多くのフリーメールでは、無料で使える代わりに広告が表示されます。これらの広告は、メール作成や操作の邪魔になることがあり、ユーザーエクスペリエンスを低下させる可能性があります。特に、広告が多すぎると画面が煩雑になり、重要なメールの見落としや誤操作につながる恐れがあります。また、広告の表示によって画面の読み込み速度が落ちてしまい、ストレスを感じる場合もあるでしょう。
さらに、一部のフリーメールサービスでは、ユーザーの個人情報や閲覧履歴に基づいてターゲティング広告を表示することがあります。これにより、プライバシーの懸念が生じる可能性もあります。ただし、多くのフリーメールサービスでは、有料プランへのアップグレードや設定変更によって広告表示を制限できるオプションを提供しているため、必要に応じてこれらの機能を活用することをおすすめします。
フリーメールを選ぶ際の3つのポイント
フリーメールを選ぶ際の3つのポイントを紹介します。おすすめのフリーメールを選ぶ際は、以下の点に注目しましょう。
●セキュリティレベル:メールの安全性を確保するため、高いセキュリティ機能を持つサービスを選びましょう。
●ストレージ容量:メールやファイルを十分に保存できる容量があるかどうかをチェックしましょう。
●付属機能:メール機能以外に、カレンダーやタスク管理などの便利な機能が付いているかを確認しましょう。
これらのポイントを押さえることで、自分のニーズに合ったフリーメールサービスを見つけることができます。特に、ビジネスでの利用を考えている場合は、セキュリティレベルと使いやすさのバランスが取れたサービスを選ぶことが重要です。また、複数のデバイスでの利用を想定している場合は、スマートフォンアプリの有無や操作性も確認しておくとよいでしょう。
セキュリティレベル
まずはセキュリティについてチェックする必要があります。
基本的に、大手企業のフリーメールサービスは、高いレベルのセキュリティで守られており、プライバシーポリシーも安心できると考えてよいでしょう。例えば、GmailやYahoo!メールなどのおすすめフリーメールは、暗号化通信や2段階認証などの高度なセキュリティ機能を備えています。
一方「運営元の知名度が低い」「収集するデータの利用目的が明文化されていない」「2段階認証やスパムフィルタがない」などの場合は、利用を控えることをおすすめします。特に、個人情報を扱うビジネス用途では、セキュリティレベルの高いフリーメールを選択することが重要です。
また、自身でもセキュリティ意識を高め、強力なパスワードの設定や定期的な変更、不審なメールの開封を避けるなどの対策を取ることも大切です。フリーメールのセキュリティ機能を最大限に活用し、安全なコミュニケーションを心がけましょう。
ストレージ容量
ストレージ(メールボックス)の容量も大切なチェックポイントです。容量が少ないと「すぐにメールの送受信ができなくなる」「ファイルや画像のアップロードができない」といった問題が起こります。
フリーメールサービスによって利用可能な容量は異なりますので、気になるサービスは比較検討しましょう。例えば、Gmailは15GBの無料ストレージを提供していますが、他のフリーメールサービスではそれぞれ異なる容量設定があります。
ストレージ容量が大きいほど、長期間メールを保存したり、大容量の添付ファイルを扱ったりすることができます。特にビジネス用途で使用する場合は、十分な容量があるフリーメールを選ぶことをおすすめします。
関連記事:ストレージとは?意味や基礎知識を初心者でも分かるように解説!
付属機能(カレンダー、タスク管理など)
フリーメールには、メール送受信以外の機能がついていることもあります。これらの付属機能は、ビジネスや日常生活で非常に便利です。
例えばGmailにはカレンダー機能があり、「Gmailの画面で予定を入力する」「メールの内容からGoogleカレンダーに予定を追加する」といったことが可能です。また「Google Todo」というタスク管理機能を使って、メールの内容をタスクとして追加することもできます。これらの機能を活用することで、効率的なスケジュール管理が可能になります。
さらに、多くのフリーメールサービスでは、クラウドストレージとの連携も提供しています。例えば、Gmailの場合はGoogle ドライブと連携しており、大容量のファイルを簡単に送受信できます。
スマホでの利用が多い人は、スマホアプリがリリースされているかどうかもチェックしておくとよいでしょう。モバイルアプリを使えば、外出先でもスムーズにメールチェックやスケジュール管理ができます。
おすすめのフリーメールを選ぶ際は、これらの付属機能も比較検討することで、より自分のニーズに合ったサービスを見つけることができるでしょう。
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ビジネスにおけるメール利用の実態調査:仕事上のコミュニケーション手段はやっぱりメールが1位
ChatworkやSlackといったビジネスチャットツールが普及している今、若手社会人の中には「メールよりチャットのほうが使いやすい」という方も多いかもしれません。
しかしビジネスにおいてはまだまだメールが使われています。特に、フリーメールの中でもGmailやOutlookなどのセキュリティ対策が充実したサービスは、ビジネスシーンでも重宝されています。ここでは、ビジネスにおけるメール利用の実態について紹介します。
近年、ビジネスコミュニケーションツールの選択肢が増えているにもかかわらず、メールは依然として主要な連絡手段として活用されています。その理由として、メールの持つ正式性や記録性、さらには相手の都合に合わせて返信できる非同期性などが挙げられます。
また、メールは社内外問わず幅広い年齢層に浸透しているツールであり、相手に応じて適切なコミュニケーション手段を選択する際にも、メールが最適解となるケースが多いのが現状です。
最も多いビジネスコミュニケーションはやっぱりメール
フリーメールの普及に伴い、ビジネスコミュニケーションの手段も多様化しています。しかし、一般社団法人日本ビジネスメール協会の調査によると、仕事のコミュニケーション手段として最も多く使用されているのは依然としてメールであることが分かりました。メールアドレスを保有している人のうち、実に98.6%が仕事でメールを利用していると回答しています。
近年、ChatworkやSlackなどのビジネスチャットツールが台頭してきているにもかかわらず、メールの利用率は高い水準を保っています。この結果は、メールがビジネスにおいて重要なコミュニケーションツールとしての地位を確立していることを示しています。
また、同調査では仕事用のメールを送信する際に使用するデバイスについても調査されており、最も多かったのは「パソコン」でした。このことから、ビジネスシーンではパソコンを使用してメールをやり取りすることが一般的であると言えます。
出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2024」
メールソフトはOutlookかGmail
一般社団法人日本ビジネスメール協会の調査によると、仕事で利用しているメールソフトで最も多かったのは「Outlook」で、60.01%を占めています。Outlookには、パソコンなどにインストールして使うタイプのメールソフトもあり、多くの企業で採用されています。
また、調査ではGmailも広く利用されていることが明らかになり、OutlookとGmailの2強状態となっています。これらのフリーメールは、ビジネスシーンでも高い信頼性と使いやすさを提供しているため、多くのユーザーに選ばれています。
特にGmailは、Googleが提供する他のサービスとの連携が容易であり、クラウドベースの協働作業ツールとしても優れた機能を持っています。一方、Outlookは長年にわたり企業向けメールソフトの定番として使用されており、Microsoft Office製品との親和性が高いことが特徴です。
このように、ビジネス用メールソフトの選択肢としては、OutlookとGmailが主流となっていますが、企業のニーズや業務形態に応じて適切なツールを選択することが重要です。
出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2024」
フリーメールの関連用語
フリーメールについて調べているとよく出てくる用語について説明します。これらの用語を理解することで、フリーメールをより効果的に活用できるでしょう。
フリーメールサービスによっては、メインのアドレス以外に追加のアドレスを作成できる機能があります。これらの機能は、セキュリティの向上や用途に応じたメール管理に役立ちます。
また、一時的な利用を目的としたメールアドレスの概念もあります。これらの関連用語を知ることで、フリーメールの活用の幅が広がります。
以下では、フリーメールに関連する主要な用語について詳しく解説していきます。これらの知識は、フリーメールの選び方や使い方を考える上で参考になるでしょう。
サブメールアドレス
メールサービスにおけるサブメールアドレス(サブアドレス)とは、補助的なメールアドレスのことです。メインのメールアドレスに追加して取得や使用ができるメールアドレス全般を指します。フリーメールサービスの多くがこの機能を提供しています。
利用目的は「迷惑メールの防止」「メインのアドレスを教えたくない相手に使う」などです。例えば、オンラインショッピングサイトへの登録時に使用することで、プロモーションメールなどを分別して管理しやすくなります。
サービスごとに「メールエイリアス」「セーフティーアドレス」などと呼ばれることもあります。これらの呼び方は、各フリーメールサービスの独自の名称であり、基本的な機能は同じです。
メールエイリアス
Gmailにはメールエイリアスという機能があり、サブアドレスを発行し、メインのアドレスと同じGoogleアカウントで利用できます。別のGoogleアカウントを作成しなくても、メールアドレスを複数持って、「副業用」「ECサイト用」などと使い分けられます。これは、フリーメールの中でも特に便利な機能の一つです。
サブアドレスは既存のGmailアドレス(メインのアドレス)の@の前に、「+任意の文字列」を追加したものです。例えばメインアドレスが「○○@gmail.com」の場合、以下のようなアドレスを作れます。
●○○+shopping@gmail.com
●○○+magazine@gmail.com
●○○+work@gmail.com
パソコンからGmailにログインし、歯車マークの設定ボタンから「すべての設定を表示>アカウントとインポート>エイリアスの追加>他のメールアドレスを追加」を設定すると利用できるようになります。メールエイリアスを活用することで、一つのGmailアカウントで複数の用途に対応でき、メール管理がより効率的になります。
セーフティーアドレス
Yahoo!メールアドレスでは、セーフティーアドレスというサブアドレス機能があります。Gmailと同様に、メインのアドレスとセーフティーアドレスを同じアカウントで管理できます。この機能は、フリーメールの利便性を高める重要な要素の一つです。
セーフティーアドレスは既存のYahoo!メールアドレス(メインのアドレス)の@の前に、「-任意の文字列」を追加したものです。例えばメインアドレスが「○○@yahoo.co.jp」の場合、以下のようなアドレスを作れます。
●○○-shopping@yahoo.co.jp
●○○-magazine@yahoo.co.jp
●○○-work@yahoo.co.jp
設定は歯車マークの設定ボタンからセーフティーアドレスのページを表示して行います。この機能を活用することで、用途別にメールアドレスを使い分けることができ、メール管理が効率化されます。
なお、一部のゲームでは「乗っ取りからアカウントを取り戻すために使うメールアドレス」という意味で、セーフティーアドレスという言葉を使うこともあります。このような用途でも、フリーメールのセーフティーアドレス機能は有効に活用できるでしょう。
捨てアド
捨てアドとは、使い捨て前提のメールアドレスのことです。主にフリーメールやフリーメールのサブアドレスを使います。
「一時期だけ使いたい」「登録するとメルマガや迷惑メールがたくさん来るかもしれないサイトに登録するのに使って、いらなくなったらメールごと消したい」というときに使います。
捨てアドは、フリーメールのおすすめ機能の1つとして注目されており、プライバシー保護や不要なメールの管理に役立ちます。例えば、オンラインショッピングサイトやSNSへの仮登録、キャンペーン応募などで活用できます。ただし、重要な連絡や長期的な利用が必要な場合は、メインのメールアドレスを使用することをおすすめします。
ビジネスで使える! おすすめのフリーメールサービス5選
ビジネス利用に適した、セキュリティが強固で大容量なおすすめのフリーメールサービスを5つ紹介します。これらのサービスは、高度なセキュリティ対策や豊富な機能を備えており、ビジネスシーンでも安心して使用できます。また、多くの企業で採用されているため、取引先とのコミュニケーションにも支障をきたしにくいというメリットがあります。無料で利用できるフリーメールでありながら、プロフェッショナルな印象を与えることができるため、ビジネスにおいても重宝されています。以下に紹介する5つのサービスは、いずれも信頼性が高く、ビジネスユーザーにとって使いやすい機能を多数搭載しています。
Gmail:gmail.com
GmailはGoogleが提供しているフリーメールで、多くの利用者がいて、フリーメールの代表格と言っても過言ではありません。Gmailの概要をまとめました。
ドメイン | gmail.com |
メールボックス容量 | 15GB |
セキュリティ | ● スパムフィルタ ● TLSによる暗号化 ● 2段階認証 |
その他特徴 | Googleが提供している他サービスとの連携がしやすい |
Gmailについては以下の記事でも解説しています。
関連記事:Gmailアカウントの作成からログインまで基本的な使い方を解説
Outlook:outlook.jp、outlook.com、hotmail.com
OutlookはMicrosoftが提供しているフリーメールです。かつてはHotmailやWindows Live Mailという名前で提供されていましたが、今はHotmailユーザーもOutlookに移行されています。
Outlookの概要をまとめました。
ドメイン | ● outlook.jp ● outlook.com ● hotmail.com |
メールボックス容量 | 15GB |
セキュリティ | ● 「迷惑メール」「フィッシング」「なりすまし」の疑いがあるメールについて警告してくれる ● 暗号化 ● 2段階認証 |
その他特徴 | メール作成画面でスペルや文法をチェックしてくれる |
Yahoo!メール:yahoo.co.jp、ymail.ne.jp
Yahoo!メールはLINEヤフー株式会社が提供しているフリーメールです。Yahoo!JAPAN IDを登録すると使えるようになります。
Yahoo!メールの概要をまとめました。
ドメイン | ● yahoo.co.jp ● ymail.ne.jp |
メールボックス容量 | 2GB(利用状況に応じて最大10GB) |
セキュリティ | ● 有料でウイルスチェックサービスやセキュリティーパックを追加可能 |
その他特徴 | ● Gmailやキャリアメールをアプリでまとめて管理できる ● 税込月額330円で「○○@△△.name」という独自ドメインアドレスが作れる |
※金額は2024年11月29日時点のもの
iCloudメール:icloud.com
iCloudメールはAppleが提供しているフリーメールです。AppleIDから簡単に作成でき、AndroidやWindowsからでも利用できます。
iCloudメールの概要をまとめました。
ドメイン | icloud.com |
メールボックス容量 | 5GB(iCloud写真などと共有) |
セキュリティ | ● 自動フィルタリング ● メールプライバシー保護 ● 暗号化 |
その他特徴 | ● Apple製品との相性がよい ● 取得したメールアドレスはApple IDと連動し削除できないので、捨てアドにはしにくい |
AOLメール:aol.com
AOLメールは米Yahooが提供しているフリーメールです(日本のYahoo!JAPANとは別の運営)。
日本語版のサポートが終了しているので、英語の説明文が問題なく読める人におすすめします。また運営会社が売却や社名・ブランド変更などでよく変わり、ヘルプの内容に古いところがあるなど、やや不安もあります。
AOLメールの概要をまとめました。
ドメイン | aol.jp |
メールボックス容量 | 無制限 |
セキュリティ | ● スパムフィルタ ● 添付ファイルのウイルスチェック |
その他特徴 | ● シンプルなインターフェースで使いやすい |
フリーメールのビジネス利用における注意点
フリーメールをビジネスで利用する場合の注意点を紹介します。
セキュリティ対策の重要性
まずはセキュリティ対策を強固にしておく必要があります。主要なフリーメールはセキュリティ対策が施されているとはいえ、複数デバイスで利用するフリーメールには、やはりログイン情報の漏洩といったリスクもあるからです。
フリーメールを使うにあたり、ユーザー側でやるべきセキュリティ対策は以下の通りです。
● アプリやセキュリティソフトは最新のものに更新
● 安全性の高いパスワードを設定し、厳重に管理
● フリーWi-Fi環境下でログインしない
● 2段階認証を設定する
ネットカフェなどの共用パソコンからフリーメールにログインした場合は、使用後にログアウトするのはもちろん、ログイン情報を端末に保存しないよう管理が必要です。ログイン情報が漏れてしまうと、不正ログインや不正送金に使われてしまう可能性があります。
また、スマホでフリーメールを利用する人が注意したいのは、フリーWi-Fi環境下で利用しないことです。「通信が暗号化されていない」「暗号化形式が古い」「悪意をもって、情報を盗むために設置されている」というフリーWi-Fiもあるからです。上記のような環境でフリーメールにログインすると、ログイン情報が盗まれたりメールを第三者に見られたりするリスクが高まります。
関連記事
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・アップデートとは?目的と注意点を簡単に解説します
迷惑メール対策
フリーメールでやるべき迷惑メール対策は、大きく分けて2つです。
まず自分が受信する取引先や見込み顧客からのメールが、迷惑メールに振り分けられないようにすることです。可能な対応としては以下のようなことがあります。
● 誤って迷惑メールに分類されたメールを、「迷惑メールではない」とマークする
● 迷惑メールになってほしくない取引先は連絡先リストに追加しておく
もうひとつは、自分が送信したメールが、相手の受信箱で迷惑メールに分類されないようにすることです。連絡先リストに加えるなどして迷惑メールに分類されないよう、相手にお願いする必要があります。
プロフェッショナルな印象を与えるメールアドレスの選び方
「ビジネス用のメールアドレスだな」という印象を与えたい場合、@より前の部分は個人名や部署名にするなどの工夫が必要です。わかりにくい略語などは避けましょう。
例えば山田一郎さんのメールアドレスとするなら、どれがより信頼できるでしょうか。
1. yamadaichiro@○○.com
2. yamada1r0@○○.com
3. ichirodayoooon@○○.com
4. chocodaisuki@○○.com
おそらく多くの方が「1」と答えるでしょう。他には「i.yamada@○○.com」「yamada@○○.com」なども簡潔でわかりやすいですね。
また工夫として、職種名を入れることもあります。例えば「yamada_designer@○○.com」などです。
独自ドメインメールとは
ドメインとは、メールアドレスの@以降の部分を指します。
すなわち独自ドメインメールとは、@以降にオリジナルの好きな文字列を設定したメールアドレスのことです。
独自ドメインメールは、サーバーレンタル料と独自ドメイン利用料を払って利用するのが一般的で、法人でも個人でも取得できます。
独自ドメインのメリット
独自ドメインのメリットを紹介します。
● ビジネスシーンでの信頼感が高まる
● 契約サーバーを変えてもメールアドレスが変わらない
フリーメールのデメリットとして「対企業での利用では歓迎されない」「ビジネスでの信頼性が低い」という点を紹介しました。
一方で独自ドメインであれば、信頼性が高まります。ドメイン部分に企業名やブランド名を入れられて、メールアドレスを見るだけで○○社の社員だと判断できるからです。フリーランサーでも、仕事用に独自ドメインを取得する人もいます。
また、企業の公式サイトやECサイトを運営する際には、サーバーをレンタルすることが多いでしょう。新しいレンタルサーバーに移行するとき、独自ドメインを取得しておけばメールアドレスや公式サイトのURLは変わりません。
メールアドレスや公式サイトのURLが変わることは、機会損失につながりかねません。独自ドメインを取得しておくことで、信頼性を高め機会損失リスクを減らせるメリットがあります。
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独自ドメインを設定する方法
レンタルサーバーとGoogle Workspaceで独自ドメインを取得する場合の手続きを紹介します。
レンタルサーバーで独自ドメインを新たに取得する流れ
1. トップレベルドメイン(.co.jpや.comなど)を決定
2. 独自ドメイン(会社名、店舗名など)を決定
3. レンタルサーバーと合わせて独自ドメインを契約
4. レンタルサーバーのマニュアルに沿ってサーバーの設定
5. レンタルサーバーのマニュアルに沿ってメールアカウントの設定
レンタルサーバーとは別に独自ドメインだけを契約する方法だと、ドメインのコストはやや安くなりますが、サーバーやメールアカウントの設定が複雑になります。サーバーの知識がない場合で、これからレンタルサーバーも契約するのであれば、サーバーとドメインとまとめて契約するほうが楽でしょう。
Google WorkspaceのGmailで独自ドメインを新たに取得する流れ
1. Google Workspace公式サイトから申し込み
2. ビジネス名や連絡先などの必要事項を入力
3. ドメインを決定し、利用料金に納得したら購入
4. ビジネス情報を入力
5. Gmailに独自ドメインを登録
Google WorkspaceはGoogleに直接申し込みもできますが、不安なことがあるならGoogleパートナーになっている会社(代理店)に導入支援してもらうのもおすすめです。
まとめ
フリーメールとは簡単に無料でメールアドレスを作成して使えるメールサービスのことです。主要フリーメールはセキュリティレベルも高く、複数デバイスからアクセスできて便利なので、プライベートで利用している人も多いでしょう。
一方でビジネスシーンでは、フリーメール利用だと企業としての信頼性が低下してしまうことも。信頼性を高めたいなら、独自ドメインの取得も検討してみましょう。