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RGBとCMYKってなに?意味や変換方法など基本を徹底解説!

2024.9.9
読了まで約 5

「RGB」や「CMYK」といった言葉を聞いたことのある人は少ないのではないでしょうか。結論として、「RGB」や「CMYK」という言葉は、どちらも色を表現する仕組みのことです。本記事では、主に「RGB」の概要や特徴を解説します。また、「CMYK」との違いも含めて解説します。

色を構成する要素

結論から申し上げると、色を構成する要素は主に5つ程度存在します。下記のような要素です。

・ 色相
・ 明度
・ 彩度
・ 光源色
・ 物体色

それぞれ順番に見ていきましょう。

色相

色相とは、赤、青、緑、黄などの異なる色の差のことです。また、これらの色相を円上に並べたものを色相環といい、色相環上で隣り合っている色や近い色を類似色相といいます。また、180度反対側の色を補色といいます。

明度

色の明るさのことです。明度が高いほど明るい色となり、最終的には真っ白な色になります。反対に、明度が低いと暗い色になり、最低明度にすると真っ黒になります。

彩度

彩度とは、色の鮮やかさのことです。彩度が高いほど鮮やかな色となります。鮮やかな色とは、赤・緑・青などの原色やネオンカラーなど、強い印象を与える色のことです。反対に、彩度が低いと色がくすみ、最後はグレーに近くなります。

また、彩度の高い色は派手で華やかな印象を与えるため、汎用的な使用が難しい場面もあります。反対に、彩度の低い色は地味な印象やくすんだ印象を与えますが汎用性が高いです。なお、灰色、黒、白に彩度の差はありません。

「色相」「明度」「彩度」は、色の基本3要素です。この3つを考慮することで、色を客観的にとらえることができます。グラフィックデザインにおいても、色相を微調整するために明度と彩度を考慮して色の組み合わせを決めたり、色の明度や重さの調整が可能です。

光源色

光源色とは、太陽や電球、ネオンサインなどの光源が発する光の色のことです。光源色は、光がまったく無い状態が黒色であり、様々な波長の光が加わると白色に近づくといった現象です。なお、「白色」になる色の混合を加法混色(かほうこんしょく)といいます。

たとえば、真っ暗な体育館で赤と緑と青のスポットライトを当てると、3色が重なった部分が白く見えるのと同じ理屈です。

物体色

物体色とは、物体に光を当てた時に認識できる物体の色のことです。物体色には、物体の表面に光が反射して見える表面色(ひょうめんしょく)と、ガラスなどを透過して見える透過色(とうかしょく)が存在します。

表面色とは、物体に光が当たった際に特定の波長の光のみが反射されることによって、認識できる色のことです。たとえば、りんごの赤色は赤色以外の色を吸収しているため、赤色のみを反射していることによって赤色に見えています。

一方で、透過色とは液体やガラス、プラスチックなど半透明の物体を光が通過する際に、吸収されずに透過した光によって認識できる色のことです。例としては、メロンソーダの緑色は緑色以外の色をメロンソーダが吸収しているため、緑色のみを反射していることによって緑色に見えています。

RGBとは?

RGBとは、コンピュータで図形や画像、動画などを扱う際の標準的な色の表現方法を表しており、Red、Green、Blueの頭文字を取った3色を組み合わせた表現のことです。RGBは、色を混ぜれば混ぜるほど明るい色へと変化します。また、「加法混合」「加法混色」などと呼ばれています。

テレビやパソコン、スマホのディスプレイなどはRed、Green、Blueの三原色で色を再現しており、Webデザインをする際に使うカラーモードはRGBになります。

CMYKとは?

CMYKとは、RGBが主にコンピュータやテレビで使われているのに対し、CMYKは印刷物で色を表現するためのものです。「C=Cyan(シアン)」「M=Magenta(マゼンタ)」「Y=Yellow(イエロー)」「K=Key Plate(黒)」のそれぞれの頭文字をとってCMYKと呼ばれています。

CMYKは、色を混ぜれば混ぜるほど濃い色へと変化していき、「減法混合」や「減法混色」などと呼ばれています。シアン、マゼンタ、イエローをそれぞれ100%混ぜることによって黒に近い色は作れるものの、黒にはなりません。

そのため、三原色を補間する色として「K=Key Plate(黒)」があります。キープレートが存在しているため、印刷物において黒色を上手く表現できると捉えておきましょう。チラシやカタログ、ポスターなど印刷されたものは一般的にCMYKで再現されています。また、DTPデザインをする際に使うカラーモードはCMYKです。

RGBとCMYKの違い

RGBはコンピューターディスプレイなどの画面で使われている発色方式です。
一方CMYKは、紙などの印刷物で使われる発色方式です。
そのため相互互換性が低く、ディスプレイで表示されたものをそのまま印刷すると、ディスプレイでの表現と紙面上での表現が異なっているため、見た目が異なってきます。

関連記事:GIMP(ギンプ)の使い方は?無料で使える画像編集ソフトの機能を解説

RGBカラーとは

RGBカラーとは、光の三原色のことです。R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色を指します。
パソコンのモニターやスマートフォンのディスプレイなどはこのRGBカラーで色を表現しています。
各要素を重ねるほど色が明るくなり白色に近くなることを「加法混色」と言われています。

CMYKカラーとは

CMYカラーとは、色料の三原色のことです。C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の三原色を指します。

各要素を混ぜるほど濃度が高くなり黒色に近くなることを「減法混色」といいます。

現実には濁ったグレーになるため、黒色にはなりません。
印刷において、黒色を現実の黒に近づけるために、シアン、マゼンタ、イエローにブラックを加えています。

カラースペースについて

RGBとCMYKでは、表現することができる色表現(カラースペース)が異なります。RGBの方がCMYKに比べて色表現が広く、表現を鮮やかに行えます。
RGBにおいても異なる色域のものがあります。例えば、Adobe RGBとsRGBが挙げられます。
sRGBは、多くのディスプレイで表示可能ですので、ウェブで画像を表示する際などに最適です。
一方、Adobe RGBはより広いカラースペクトルで表示できますがすべてのモニターで表示できるわけではありません。したがって、素材が印刷物であることがわかっている場合は、Adobe RGBでデザインすることもでき、かつ使用するプリンターがこの色空間に適合している場合はCMYKの代わりにAdobe RGBを使用して印刷することが可能です。
RGBとCMYKのどちらの形式が対応しているのかはプリンターの種類によって異なります。
よって、RGBで作成したデータを印刷すると再現できない部分が近似色に置き換わってしまい、全体的にくすんだ色になってしまうのです。パソコンで作成されるデータはRGBデータです。しかし、簡単にCMYKデータに変換することも可能です。

RGBとCMYKの変換方法

ここでは、RGBとCMYKの変換方法を解説します。今回は、代表的なデザインソフトであるPhotoshopとIllustratorにおける変換方法を解説します。

Photoshopの場合

まず、画像編集画面で「ファイル」を選択します。

ドキュメントの「カラーモード」にカーソルを合わせると、「CMYKカラー」と「RGBカラー」が表示されます。「RGBカラー」にチェックが入っているとRGBデータであることがわかります。

このデータをCMYKデータに変換するには、「CMYKカラー」にチェックを入れます。

実行すると少し色に変化があります。その後、編集画面で「CMYK」と表示されれば、変換は成功です。

Illustratorの場合

Illustratorの場合もPhotoshopとほぼ同じ手順です。画像編集画面で「画像」を選択します。

「ドキュメントカラーモード」にカーソルを合わせると様々な形式が表示されます。「RGBカラー」にチェックが入っていればこの画像がRGBデータであることを示しています。

このデータをCMYKデータに変換するために、「CMYKカラー」にチェックを入れましょう。

実行前に、データ変換が行われることを知らせるポップアップが表示されます。問題がなければ「OK」をクリックします。

変換前と色が変わります。その後、編集画面で「CMYK」と表示されれば、変換は成功です。

RGBで印刷するとどうなるか

RGBカラーモードで印刷することは可能ですが、正確な色が出ず色差が生じてしまいます。また、RGBの画像の色をCMYKに変換して印刷する際にも、思ったような色にならないことがあります。青や緑は劣化することもありますので注意が必要です。

デザインはRGBとCMYKのどっちがいい?

デザインするものとその使用目的(印刷物かデジタルかなど)によって変わります。デジタルメディア用にデザインする場合は、常にRGBカラーモードを使用したほうがよいでしょう。

また、印刷が必要な場合にもほとんどの場合はRGBで作業し、印刷会社へ送る直前でCMYKに変換するほうがよいでしょう。これは、RGBではフルカラーでデザインができ、色彩の自由度が高くなるためです。

しかし、CMYKカラーモードを使ってデザインをするほうがよい場合もあります。デザインの大部分が「グレー」である場合、CMYKでのデザインを検討した方がよいでしょう。
印刷工程において、グレーは適切にコントロールするのが最も難しい色のひとつです。RGBカラーモードを使用してグレーを印刷すると、画像はピンク色になってしまうことが多いです。しかし、CMYKにおいては黒を使ってプロセスを制御しているため、グレーを綺麗に印刷することができます。

まとめ

本記事では、「RGB」と「CMYK」について解説しました。「RGB」と「CMYK」は、どちらも色を表現するための仕組みのことでした。これらは、きちんとしたデザインをしたい人には欠かせないものでウェブデザインにとっても必須です。RGBとCMYKの2つの特性を理解できれば、納得のいく画像やデザインを印刷することができるでしょう。ユーザー目線で色を考えてデザインすることが大切です。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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