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監修とは?意味と類語とマーケターが知っておきたい「監修記事」の効果も解説

2024.11.28
読了まで約 11

「監修」という言葉は、本来、本や書籍、映像に関する作品の指揮をとる人を表すものです。しかし、広義では「各種分野の専門家による、制作物に対しての指揮・監督」も意味します。有名シェフ監修のおせちやコンビニ商品などは、聞いたことや見たことのある人も少なくないでしょう。

本記事では、コンテンツマーケター向けに「クリエイティブ分野における監修」について解説します。

監修の基本的な意味と役割

監修とは、先ほどもお伝えしたように、制作物に対して指揮・監督することを指します。それでは「監督」「編集」「プロデュース」などとはどういった点が異なるのでしょうか。それぞれの違いについて見ていきましょう。

監督との違い

監督と監修では、担当する範囲が異なります。監督は、制作の初期段階から最終段階まで作品と関わり、指揮を執ったり作品のチェックを行ったりしますが、監修が担当するのは「出来上がった作品のチェック」です。そのため、監督業の中に監修作業が入っていたり、監督と監修が同一人物であったりすることも珍しくはありません。

また、監督といえば映画監督を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、それだけではなく舞台監督やスポーツチームの監督など、その対応分野はさまざまです。

監督は英語で「Director(ディレクター)」と呼ばれるのに対し、監修は「Supervisor(スーパーバイザー、SV)」と呼ばれ、明確に区別されています。この違いは、両者が異なる存在であることを意味しています。

関連記事:ディレクションとは?意味や仕事内容を解説

編集との違い

編集も、監修とは異なる分野を担当する作業です。

大きな違いとして挙げられるのは、制作者との距離感でしょう。編集者は、制作者と協力しながら制作物を完成させられるように努めます。新聞や雑誌、書籍といった文字媒体や、映画・動画などの映像媒体がその対象です。SNSや漫画などで、編集者と漫画家が密なやり取りを行っている様子を間接的に目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。そのように、編集者と制作者の関係性は近しいものといえるのです。

一方で監修は、あくまでも出来上がった制作物に問題がないかチェックする役割となります。担当する業務が異なるだけでなく、制作者との距離感に関しても編集者より遠いのがポイントです。

プロデュースとの違い

本来の「produce」という単語は「(農作物や工業製品を)作り出す、生み出す」という意味合いが強い英単語です。しかし、日本の制作現場における「プロデュース」は、作品・イベントといった制作物の企画立案や、制作費用の調達などを担当する役割を指します。つまり、日本で使われる「プロデュース」は和製英語とも言えます。

プロデューサーは、企画段階から制作に携わり、時に制作費用の手配なども行いながら「どのような作品・イベントを作り上げていくか」を模索し、完成させる役割を担っています。制作の全体に携わるという観点では監督と似たような印象を覚えるかもしれませんが、やはりその役割は異なるものです。

映画を例に出すと、日本語で「製作総指揮」と呼ばれる人物はプロデューサーであり、監督とは違った役割を担っています。制作の現場を取り仕切る監督よりも強い権限を有しているケースがあり、監督が世に出したかった作品とは異なる映画が公開されるのは、プロデューサーの権限が強いから、という場合があるのです。ゆえに、映画公開後に「ディレクターズカット版」として、監督自身が撮影・編集した作品が世に出るケースがあります。

このように、プロデュースは監督とはまた違った側面で、制作の全体に関わるものです。一方監修は、専門家の視点から作品に誤りがないかどうかをチェックする役割です。担当する範囲が異なる、という点を把握しておくとよいでしょう。

各制作物における「監修」の役割

続いて、制作物別に監修の役割を見ていきましょう。大まかに4種類に区分して紹介します。

料理・商品:料理家、栄養士、タレント、インフルエンサーなど

競合する2社が似たような料理を提供していると仮定します。一方は監修なし、もう一方は有名なシェフや栄養士の監修を受けている場合、消費者はどちらを好むでしょうか?消費者が件の料理家や栄養士について詳しく知らずとも「有名シェフが監修しているのなら美味しいはず」「栄養士が監修しているのであれば安全なはず」と思うでしょう。

販売される商品についても同様です。ある商品について、有名なタレントや人気のあるインフルエンサーが好意的に紹介すれば、そのファン層は信頼して商品に手を出しやすくなります。

これらは、行動心理学における「ウィンザー効果(第三者より伝えられた意見を信頼する心理傾向)」に近いものがあります。消費者心理を刺激し、購買意欲を高めるためにはこのような「監修」が重要な役割を担っているといえるでしょう。

関連記事
行動経済学とは?理論を簡単に解説!企業のマーケティングに活かした例も紹介
ウィンザー効果とは?マーケティング、人事マネジメント等での活用例

設計・デザイン:建築士・デザイナーなど

設計・デザインの分野では「デザイン監修」と呼ばれるものがあります。建設設計業務では、プランニング、法チェック、建設設計、設備設計、積算、現場管理、デザインという7つの項目に従事する必要があります。

しかし、企業によってはデザイン面にまで力を割く余裕がないケースも少なくありません。そのため、建設プロジェクトの全体を統括したうえで、デザインに関しては外部の専門家に発注するというやり方が多くの企業で採用されています。これがデザイン監修です。

デザイン監修は、大まかに以下のような流れで行われます。

基本設計と基本のボリュームデザイン

建設プロジェクトの初期段階において、デザインコンセプトの策定を行い、設計チームとクライアントを含む全てのメンバーでプロジェクトのゴールまでの認識を共有します。次に、元請け業者の作業に沿って引き算と足し算を行いながらデザインの検討を進めていき、基本となるデザインを決めます。

詳細デザインの検討とデザインデベロップメント図作製

基本デザインに沿いつつ、タイルやインテリア、照明といったより詳細なデザインにCGを活用しながら再現します。続いて、デザインデベロップメント図(DD図)と呼ばれる詳細なデザイン図面を作製します。次に、3Dモデルと併せてクライアントにプレゼンテーションを実施、承認が得られればDD図を元請け業者に渡す流れとなります。

デザインにおけるコストの監修

施行者から提示される見積もりをチェックし、間違いがないかどうかを確認します。金額が当初の計画コストを超えている場合は「VE/CD提案」と呼ばれる提案を行います。計画されているコスト内に収まるようにサポートを行うのもデザイン監修の役割です。

なお、VEとはバリューエンジニアリングの略称で、「価値を維持したままコスト削減を図る」手法を指し、CDとはコストダウンを指します。

現場デザインの監修

最後に、DD図に沿った内容となっているかの確認(施工図チェック)をします。必要があればデザイン変更の対応を行い、試作(モックアップ)や照明の現場確認といったサポートも行います。

このように、大まかに4段階において監修作業を行い、建設プロジェクトを成功に導くのがデザイン監修の役割です。デザイン監修を外部の建築士やデザイナーに発注することで、元請け業者は技術面における質を担保できます。また、プロジェクト全体として見た場合に多くないコストで「デザイン」という付加価値を建設物に与えることも可能となります。

本・書籍・漫画・ドラマ:各分野の専門家、研究者、時代考証家など

本の著者・漫画家・ドラマの脚本家などは、読者や視聴者を楽しませたり、正確な情報を提供するために作品を制作したりすることが仕事です。しかし、その情報に嘘や間違いがあると、間違った情報が拡散され、読者や視聴者、関係者を混乱させる事態になることが想定されます。そのような状況を防ぐために活躍しているのが、その道に精通している研究者や専門家、時代考証家などです。

書籍や漫画、脚本などを執筆する著者は、必ずしも制作物のテーマに知見があるとは限りません。この時、専門家の目線でサポートできるのが監修者です。間違っている点や不適切な表現を指摘したり、著者からの疑問に対して答えたり、1つの制作物を完成させるうえで監修者の役割はとても大切なものといえるでしょう。書籍や漫画、ドラマの中で、明らかに誤った表現があればノイズとなり、楽しむことの妨げになる恐れがあるからです。

もちろん、プロの著者は読者や視聴者を楽しませることに優れているため、多少の間違いがあっても多くの読者・視聴者はそれほど気にすることはないかもしれません。一例として、映画『ブレイブハート(1995)』を紹介します。

ブレイブハートは、13世紀のイングランドとスコットランドが舞台ですが、背景に現代の車が映り込んでしまうシーンが存在します。ともすれば観客の没入感を削いでしまう恐れのあるミスですが、1996年のアカデミー賞では5部門を受賞しました。つまり、観客にとってはそれほど問題にはならなかったのです。

このように、ちょっとしたミスであればよいのですが、あまりにも荒唐無稽な描写を放任してしまうと、作品の価値が大きく減じてしまう恐れがあります。それを防ぐのが時代考証家による考証会議や専門家・研究者による提言、つまりは「監修」というわけです。

読者や視聴者の楽しみに水を差さないためにも、監修は必須といえるでしょう。

YMYLコンテンツ:弁護士、税理士、社労士、医師など

「YMYL」とは「Your Money or Your Life」の略称です。Googleのガイドラインにおいて「人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピック」とされています。

参考リンク:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成| Google 検索セントラル ブログ

Googleは、このトピックに沿った適切なコンテンツを重要視しており、通常よりも厳格な基準に基づいて審査を行っています。YMYLの対象となるジャンルと、そのジャンルに該当する専門家は、大まかにまとめると以下の通りです。

ジャンル 該当する専門家
金融 弁護士 税理士 公認会計士 証券アナリスト FP
不動産 弁護士 宅建士 不動産鑑定士 建築士
相続 弁護士 税理士 司法書士 行政書士
税務・労務 税理士 社労士
企業経営 弁護士 司法書士 税理士 社労士 中小企業診断士
医療 医師 看護師 栄養士

上記の通り、いずれも人々が生活を送るうえで欠かせない重要なものばかりです。これらに関するコンテンツは、前述したような専門家の監修を受けて発信する必要があります。

例えば、医療やサプリメントに関して、素人が執筆した記事が検索上位に掲載されてしまうと、虚偽の情報が広まってしまい、深刻な健康被害を多くの人々が起こす恐れが発生してしまいます。こうした観点から、その道の専門家が監修したコンテンツでなければ、Google検索の上位に掲載されない仕組みとなっているのです。

金融においては「弁護士・税理士・公認会計士・証券アナリスト・ファイナンシャルプランナー」といった専門家の監修が必要です。また、不動産関連も同様に「弁護士・宅地建物取引士・不動産鑑定士・建築士」といった専門家による監修が求められています。

コンテンツマーケティングにおける監修の重要性

ここからは、コンテンツマーケティングの分野における監修について、その重要性を見ていきましょう。監修を入れることで、特に前述したようなYMYLに関するコンテンツの価値は大幅に上昇します。

信頼性の向上

YMYLコンテンツに限らず、前提として数多くのユーザーの目に触れる記事の内容は正確でなければなりません。誰が書いたのか分からないような記事や、ライター名が記載されていても専門的な実績のない著者の記事では、信頼に足る記事とはいえないでしょう。専門家の監修を入れることで、ユーザーの信頼を勝ち取れる可能性が高まります。

専門性の担保

監修を入れて専門性を担保することは、ユーザーの安心につながります。例えば、医療に関する記事を書いて世に出す場合、医師の監修を経た適切な情報の書かれている記事であれば、内容として誤っている恐れは低いはずです。ユーザーとしても、正しい情報を求めて検索しているため、専門性の高い記事であればあるほど安心でしょう。

監修者コンテンツのメリット・デメリット

監修を入れた状態のコンテンツは、ユーザーにとって安心であるだけでなく、記事の価値を上昇させることにもつながります。一方で、監修を入れるにあたって発生するデメリットについても把握しておかなければなりません。ここからは、コンテンツに監修を入れることのメリットとデメリット、それぞれについて解説します。

メリット1:ユーザー信頼度の向上

ユーザーは、正確かつ有益な情報を求めて検索をかけます。そして、検索結果として掲載される上位10記事程度がユーザーの目に留まる一方で、それ以降の記事が見られることは多くありません。ゆえに、検索結果上位の記事の質が悪いと、ユーザーにとって悪影響を及ぼす恐れがあるだけではなく、その記事を掲載している企業の信用失墜にもつながり得ます。裏を返せば、しっかりと専門家の監修を入れた状態のコンテンツであれば、ユーザーに正しい情報を届けられることになり、ユーザーからの信頼も勝ち取れるのです。

メリット2:コンテンツの質(権威性・専門性)の向上

著者不明の記事と、専門家の名前が「○○監修」という文言とともに記載された記事を比較すると、ユーザーはどちらに権威性を感じるかは明らかです。たとえ監修者を知らなくても、名前を検索して調べれば専門家としてどれだけ知られているかといった情報が得られます。

また、「専門家が監修した」という事実自体がコンテンツそのものの価値を底上げします。したがって、コンテンツの価値を向上させるためには、監修を取り入れることが有効といえるでしょう。

メリット3:SEOへの影響力

Googleが定める「検索品質評価ガイドライン」において「E-E-A-T」と呼ばれる4つの項目が重要視されています。「E-E-A-T」とは「Experience(経験)」「Expertice(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字をとったものです。

E-E-A-Tを十分に満たしているとGoogleが判定した場合、SEO的観点から見て評価が上がり、検索上位に掲載される可能性が高まります。どれほど高品質な記事を作成したとしても、SEO的観点で評価されなければ検索上位に掲載されることはなく、ユーザーの目に留まることは少ないでしょう。そのため、監修を入れることはSEO的観点から見ても重要なのです。

参考リンク:品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加 | Google 検索セントラル ブログ

関連記事:E-A-Tとは?Googleがseo対策で評価する基準を解説!

デメリット1:コストがかかる・コスパが悪いこともある

コンテンツに監修を入れる場合、自社や自身がその分野の専門機関や専門家でない限り、基本的には外部の専門家に依頼する形になります。そのため、程度の差はあれど費用がかかるでしょう。

また、依頼の方法によってコストにも差が出てきます。例えば、専門家を紹介してくれる「記事監修サービス」を使用すると、代理店などの仲介コストがかかるため、相場よりも高くなる傾向です。専門家に直接依頼する場合はそれよりも安く済みますが、専門家を探したり、直接交渉したりする手間がかかってしまいます。

クラウドソーシングサービスなどを使用すればより安価に依頼できますが、登録されたワーカーの専門性の傾向はサービスごとに異なります。そのため、必ずしも高品質かつ権威性のある監修記事になるとも限りません。さらにワーカーとの交渉も必要となり、手間はかかるでしょう。

デメリット2:フロー実行の時間がかかる

コンテンツに監修というフローを入れる場合は、そうでない場合に比べて時間がかかります。監修作業の日程も事前に確保しておく必要があるでしょう。

前述したように、監修を行う専門家との交渉が必要になり、ミーティングを何度か行うことが想定されます。専門家の本業とコンテンツ納品スケジュールとの兼ね合いなども考えると、予定通りに進まない場合もあり得るでしょう。

監修者の探し方

先に少し触れましたが、監修者の探し方は主に3種類あります。それぞれ見ていきましょう。

専門家に直接アプローチする

専門家の連絡先や所属先がわかっている場合は、直接アプローチをする方法がとれます。

専門家と直接やりとりをする場合、双方で契約条項を確認したり、納期や依頼料の交渉をしたりなど、多数の時間や手間が発生します。しかし、仲介料を支払うサービスを利用するよりも安価で済ませられる可能性もあるのがメリットです。

なお、依頼したい専門家が競合他社のコンテンツに携わっていた場合、競合他社との契約条件によっては監修を依頼できない可能性があります。もし監修の契約ができても、競合他社とのコンテンツの差別化が難しくなる恐れもあるため、専門家の監修実績をよく精査する必要があるでしょう。

マッチングサイトや監修サービスを利用する

マッチングサイトや監修サービスは、仲介料がかかるため最もコストが高い傾向にあります。しかし、高品質なコンテンツを作成したいのであれば、諸々の手間が省けるのでおすすめです。

自力で依頼したい専門家を探したり、交渉したりするのは大変ですし、時間もかかります。スピーディにコンテンツ制作を進めたい場合は、マッチングサイトや監修サービスの利用を視野に入れましょう。

クラウドソーシングを利用する

監修者の採用にクラウドソーシングを利用する場合、サービスに登録しているワーカーに依頼する形となります。マッチングサイトなどと違って仲介料はかからないものの、ワーカーごとに品質の差が大きいのが難点です。

また、ワーカーとは直接交渉する必要があるため、手間や時間はかかってしまいます。質の高いワーカーに当たれば有効な手法ですが、自社の求めるレベルに達していないワーカーとマッチしてしまう恐れもあるため、ワーカーの選定には注意が必要です。

監修者コンテンツ制作の手順・プロセス

続いて、監修者を入れたコンテンツを作成する際のプロセスについて紹介します。

専門家を探す

前述した方法を活用し、自社のコンテンツのテーマに合った分野の専門家を探します。

専門家は個人として活動している場合と、何らかの組織に属している場合があります。組織に属している専門家にコンタクトを取る場合は、当該組織の公式HPに載っているお問い合わせフォームから依頼するのが一般的です。大学教授などの場合は、公開されている論文にメールアドレスが掲載されていることもあるため、論文から探す方法も適しています。

また、XなどのSNSアカウントを保有している専門家も増えていますので、DMでアポイントを送ることもできるでしょう。

アポイントを取る

依頼したい専門家が決まったら、まずは自社の媒体や依頼料金などについて軽く説明し、監修業務を受けてもらえるかの意向を聞き出します。

依頼を受けてくれるという返答をもらったら、想定する業務内容や納品時期について打ち合わせを行う必要があるため、打ち合わせの日程を決めましょう。

専門家の多くは本業をもち、多忙である可能性が高いため、必ずしも自社が希望する日程で打ち合わせが行えるとは限りません。その点を考慮し、双方ともに問題のない日程で打ち合わせ時期を決めます。

打ち合わせ

実際に打ち合わせを行う段階になったら、専門家には下記のようなことを説明します。

・自社媒体やコンテンツのテーマ
・想定する読者像
・どのような点について監修してほしいのか
・プロフィールの掲載内容
・納品時期
・依頼金額
・契約書に盛り込まれる内容

依頼側と監修者側で齟齬が生じると、後々のトラブルの原因になる恐れが高いため、打ち合わせではなるべくもれなく伝えましょう。伝え漏れがあった場合は、後日説明を行います。また、プロフィール掲載に関し、顔写真の掲載可否なども話し合っておくといいでしょう。

契約を結ぶ

依頼者側と監修者側で諸条件について合意が取れたら、正式に契約を結びます。契約書の下書きをやり取りし、書類に問題がなければ捺印手続きをとります。

なお、監修の工程について、戻し対応については何回まで可能か、オプション料金がかかるかどうかなどの疑問点や不安な点は契約締結前に解消しておくことが重要です。

発注・依頼

契約締結後に発注手続きを取り、その後、原稿などのコンテンツを送付し、監修を依頼します。

校閲・修正・コメント

コンテンツについて、事実誤認や表現のミスなどがないかをチェックしてもらいます。監修者は校正者ではないため、文字校正は自社内で行います。また、監修者のコメントがほしい場合は、原稿やメールなどでコメントの箇所を案内します。

なお、監修者が訂正した部分が難解な場合、一般のユーザーにとってはわかりにくくなってしまう恐れがあります。監修者はその分野の専門家ではありますが、わかりやすい表現には長けていないこともあります。そこで、括弧書きなどで編集部の注釈などを入れて再度監修者に確認をとるなど、わかりやすくする工夫をしてみましょう。

関連記事:校正と校閲の違いとは?それぞれの役割や重要性、精度を上げるためのコツを解説

公開・検収

監修の工程が完了したら、依頼者側で最終チェックを行います。この段階で依頼内容と相違が発生している場合は、検収不合格として監修者に再納品を依頼します。検収不合格となる理由が合理的である場合は、監修者は再納品に応じなければなりませんが、場合によっては異議申し立てが行われることもあるかもしれません。依頼者は監修者との関係が決裂しないように努めることが重要です。

無事に検収をしたら、コンテンツを公開し、監修者に公開コンテンツの案内を行います。この際、監修者のSNSアカウントや所属先のホームページなどで記事を紹介してもらうよう依頼するといいでしょう。

依頼料の支払い

契約書などに定めたとおり、請求書の送付を依頼し、期日までに依頼料の支払いを行います。

MarkeTRUNKの監修事例

最後に、当社ProFuture株式会社の取締役・マーケティングソリューション部部長で当サイト編集長の古宮大志が監修を行った事例を紹介します。

UQmobile公式サイトに掲載されている下記記事の監修を行いました。これまで大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職として培ってきたノウハウを生かし、記事監修とともにコメントも掲載しています。興味があればぜひご一読ください。

古宮監修記事
YouTube Premiumの特典は?料金プランやメリット、登録方法、解約方法を解説
インスタグラムのアカウント削除方法は?利用解除との違いやバックアップの取り方などを解説

まとめ:監修記事のメリット・デメリットを考慮して効果的なコンテンツマーケティングを実施しよう

質の高いコンテンツをユーザーに提供することは、SEOの評価基準に基づくコンテンツマーケティングの成功に欠かせません。そのためには、監修という工程の重要性を正しく理解し、制作プロセスに効果的に組み込むことが求められます。

また、自社コンテンツにとって適している専門家を選ぶことも重要です。本記事で紹介した、監修記事のメリットとデメリットも正しく把握したうえで、有効的なコンテンツマーケティングを実施できるように努めてください。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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