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メタバースの意味は?ゲームやビジネスでの活用事例を解説

2022.8.4
読了まで約 6

近年、「メタバース」という言葉をよく聞くようになりました。かの有名なFacebook社が社名を「Meta」に変更したことも大きくニュースで取り上げられ、今後メタバースは社会に革新的な影響をもたらすと非常に注目されています。

しかしこれだけ取り上げられているメタバースを、「実はよく分からない」という方も多いのでしょうか?そこで今回の記事では、メタバースとの意味や概要、メタバースがもたらすメリットや今後の発展について解説していきます。

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メタバースとは

ではまず今話題になっている「メタバース」とはそもそも何か概要を確認していきましょう。

インターネット上の仮想空間に作られた世界

メタバースとはインターネット上に構成された3次元の仮想空間のことで、「メタ(超)」と「ユニバース(宇宙)」を組み合わせた造語です。元は1992年に『スノウ・クラッシュ』という小説に登場する架空の仮想空間サービスの名称のことでした。

メタバースの世界を表現している作品がいくつかすでに存在しており、例えば「ソードアート・オンライン」という漫画が挙げられます。この作品はソードアート・オンライン(SAO)という仮想世界にログインしていた主人公がある時、SAOのゲームマスターによりゲームをクリアしないと現実世界に戻れないというクエストに巻き込まれてしまうという物語です。他にも細田守監督の作品の一つである映画「サマーウォーズ」に出てくるOZという仮想世界もメタバースと呼ばれるものです。仮想空間を作る技術としては、ARやVRがあります。

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なぜ世界的に注目されているのか

メタバースがこれほどまでに注目されているのにはいくつか理由はありますが、新しいビジネスチャンスがあることが大きな理由といえるでしょう。具体的には、近年の「ブロックチェーン」の技術により絵画などをNFTにして取引を行ったり、その取引の際の通貨も仮想通貨も使用可能にしたりしています。つまり仮想空間内に現実世界とは違う新たな世界を作ることができれば、その世界でもビジネスとして莫大なお金が生まれる可能性があるため非常に注目されています。他にも世界の大企業などがこぞって参入していることも注目を集めている理由となっているでしょう。

具体的に参入している企業としてアップル、ナイキ、アディダス、マイクロソフト、マリオット、ディズニー、サムスンなどが挙げられます。また、日本の企業ではソニー、パナソニック、ローソン、テレビ朝日などが参入しています。

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メタバースが活用されている事例

では今世界的に注目されているメタバースですが、実際にはどのような場面で活用されているのでしょうか?ここからはメタバースが実際に活用されている事例について解説していきます。

オンラインゲーム

まず、メタバースが活用されている事例としてオンラインゲームが挙げられます。
例えば「フォートナイト」や「マインクラフト」、「あつまれどうぶつの森」、「ポケモンGO」などが挙げられます。この4つのゲームの共通点は、仮想空間でアバターを介して他者とコミュニケーションをとれる点やアイテムなどの売買ができる点です。オンラインゲームは最近eスポーツの流行も重なって非常に注目されている業界となっています。

バーチャルイベント

オンラインゲームのような活動を、現実世界で行えるようにしたものが「バーチャルイベント」と呼ばれています。バーチャルイベントにもメタバースが活用されており、具体的にはコンサートやライブなど、その場にいないと成立しない物をバーチャル的に味わえるようになってきています。

他にも、日本の百貨店の三越伊勢丹は「仮想伊勢丹新宿店」というサービスを展開し始めました。このサービスは実際にその場を訪れているかのように、アバターを介して店員や他のお客様と会話できる体験です。実際に欲しいと思った商品はお店のECサイトから直接購入することができるようになっています。

ビジネスシーン

メタバースは現実世界のビジネスシーンでも使われています。
仮想空間のオフィス「バーチャルオフィス」です。アバターで出社し、会社のメンバーと会議などのコミュニケーションや業務を行います。その場にいなくても、アバターを介して表情や仕草、声の抑揚などから相手の感情を読み取ることが出来るほどの性能になっています。
特に近年では、オンライン会議やテレワーク、リモートワークが主流となってきています。そんな時代の流れもあってバーチャルオフィスは非常に需要が高まっています。

メタバースのメリット4選

ここからはメタバースを使うことによるメリットについて解説していきます。とても便利なメタバースですが私たちにどのようなメリットをもたらしてくれるのでしょうか?

オンラインで現実と同じようなコミュニケーションが出来る

メタバースでは普段の顔が見えないメールと違い、アバターを介してそこにいる人とコミュニケーションを取ることができます。
実際に、今までのように文面だけでは感情が分からないため発言の意図をくみ取れないことも多かったと思いますが、アバターを介して表情やボディーランゲージを読み取りながら話すことができるのでその問題は解決したといえるでしょう。
また、容姿にコンプレックスが合ったり、初対面の人と話すのが苦手であったりなど、人と話すことに抵抗がある人達も、仮想世界では直接話すのはアバターの顔で自分の顔ではないので様々な人との交流が図れるという声も上がっています。

非日常な体験ができる

メタバースは仮想空間なのでゲームやアニメなどの非日常的な世界に入ることができます。
先ほども紹介したように実際に「フォートナイト」や「マインクラフト」などのゲームの世界に入ることができますし、旅行なども体験することができます。

メタバースの仮想空間は現実と同じようなリアルな空間を創り出すこともできれば、現実ではありえないような非日常な空間を創り出すこともできます。さらに技術が進歩していけば本当に想像もつかないようなサービスをメタバース上で創り出すこともできるようになるかもしれません。

仮想空間内でも催事を体験できる

メタバースの仮想空間内で催事やイベントを行うことも可能です。実際に会社の会議や忘年会、イベント、不動産の内覧などを仮想空間で行っている会社も増えてきています。
仮想空間内で催事ができると何かと便利なことが他にも発生します。

例えば、現実世界だと催事の場所などもお金をかけて借りなければならないですが、仮想空間だと基本的に無料で自分の思ったような場所を用意できます。また参加する人たちも仮想空間で参加できるので交通費がかからず、気軽に参加できるようになるのです。今まで私たちが常識だと思い込んでいたことの既成概念をメタバースは壊してくれるきっかけとなりそうです。

新たなビジネスの発展

メタバースの最大のメリットといえばやはり新たなビジネスチャンスがたくさんあるという点でしょう。実際にメタバースを活用したバーチャル店舗や、NFT技術を利用した絵画のデータの売買などがもうすでに行なわれています。このように旅行や買い物、会議や娯楽などもいずれ全てが仮想空間で行われる可能性があります。

他にもメタバースを使って、会社のオフィスを仮想空間にすることによるコストカットをしたり、仮想空間に関連するサービスを提供したりする企業も増えてきており、今後さらにメタバースを活用したビジネスの発展は拡大していくことでしょう。

メタバースのデメリット3選

メタバースの可能性や魅力を知ってもらったところで、ここからはデメリットについても解説します。メタバースにもデメリットが存在しますが、デメリットをきちんと把握した上で利用すれば、安心してメタバースを活用することが出来るのでしっかりと確認しておきましょう。

メタバースへの依存のリスク

これほどの価値が今の時点で存在しているため、仮想空間に没頭しすぎてしまう人間も多いのではないかと懸念されています。アニメやゲームの世界のような刺激的で非現実的な体験が多くできることで、没頭してしまうことが依存する原因として挙げられています。
他にも、仮想世界が発展するほど現実世界とのコミュニケーションの時間が減ってしまい、更にメタバースに依存するという悪循環が発生する可能性もあると懸念されています。

コストが多くかかる

インターネット上の仮想空間に滞在する人が増えると当然それだけ管理するパソコンの数やパソコンの電気代など莫大なコストがかかってくることが予測できます。さらに世界中の人々が利用するため、一日中稼働することにもなることも考えるとメタバースのコスト問題は見過ごせないでしょう。他にも、よりリアルな体験をするためにはコントローラーやVRゴーグル、快適なWi-Fi環境、高性能なPCなども求められます。それらを全部そろえるとなるとまだまだ一般的な費用感にはならないため、「敷居が高すぎる」と感じるユーザーも多いでしょう。

セキュリティ問題

当然、利用する人が増えればセキュリティにも細心の注意を払わないといけないでしょう。
今まででも、何度も企業の情報漏洩によるセキュリティ問題が取り上げられています。具体的にメタバース内で危惧されているセキュリティ問題はなりすまし、データの改ざん、情報漏洩、サービス拒否というサービスを受けられなくする妨害や権限昇格という管理者の権限を不正に奪い悪用する妨害などがあります。

過去にはメタバース内で使う財布である「ウォレット」がハッキングの被害を受けて、多額の仮想通貨が流失するという問題が発生しています。

メタバースは今後どうなるか

メタバースはここ数年で異常な急成長を遂げており、もはや止まることはないでしょう。
2020年の市場規模は4787億ドルですが2024年までには7833億ドルまで成長するといわれています。これは年平均成長率が13.1%で異常な成長速度です。

参考:CYBERNET AR/VRソリューション「メタバース市場の今後の将来性と活用例」

これからユーザーにとって魅力的なサービスがどんどん登場していくでしょう。今まで以上に全ての物事が仮想空間に移り変わり、生活の大半を仮想空間で過ごすという未来もそう遠くはないかもしれません。

今は仮想空間での視覚による体験だけですが、いずれは視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚の五感全てを使った体験をすることができるようになると言われています。社会全体の生活へ大きな影響を及ぼす可能性のあるメタバースの動向には今後も目が離せませんね。

まとめ

今回の記事では、メタバースとの意味や概要、メタバースがもたらすメリットや今後の発展について解説しました。メタバースはまだまだ発展途上でどうなるか分かりません。ですがまず間違いなく言えることは、今は時代の転換点にいるでしょう。メタバースが私たちの生活に当たり前になってくることが良い面に働くこともあれば、悪い面に働くこともあると思います。しかし、世界的に見てもこれだけ様々な企業がメタバースをチャンスと捉え、ユーザーにとって魅力的なサービスを展開していこうと考えています。

私たちができることは、少しでもメタバースの情報や知識を入手し、時代の流れに対応できるように準備しておくことではないでしょうか。その中でチャンスだと思うことや、自らにとってメリットがあると思うことは活用していくと良いでしょう。ぜひメタバースの時代をチャンスと捉え、今後もメタバースに注目していきましょう。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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