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リスクヘッジとは?ビジネスにおける意味とやり方

2024.10.17
読了まで約 10

企業を取り巻く環境の変化は激しく、先行きが見通しにくくなっている昨今、ビジネスシーンで注目を集めているのがリスクヘッジです。リスクヘッジとは、起こりうるリスクを予測し対策を講じる取り組みを指します。

企業にとっては利益の追求だけでなく、いかにして起こりうるリスクを回避またはリスクによって生じる損害を最小限に抑えるかが重要な経営課題となっています。リスクヘッジは、この課題を解決するために効果的な取り組みとして注目されているのです。リスクヘッジを実践する企業は増加傾向にありますが、具体的にどうすればよいか分からず悩んでいる企業も少なくありません。

そこでこの記事では、リスクヘッジの概要や関連する用語との違い、企業が抱えるリスクとリスクヘッジの必要性、そしてリスクヘッジの方法などについて詳しく解説します。

リスクヘッジとは

リスクヘッジとはリスク(risk)とヘッジ(hedge)を組み合わせた造語です。将来起こりうるリスクを予測し回避する、もしくはリスクによって生じる損害を最小限に抑える体制を整備する取り組みを指します。リスクは「危険」という意味だけでなく「予想通りにいかない危険」や「失敗したり損をしたりする危険」など、将来どうなるか分からない不確実性を意味する言葉でもあります。また、ヘッジは直訳すると「避ける」ですが、一般的には「回避策や防止策、打開策を整備しておくこと」を意味する言葉です。リスクヘッジは、もともと金融業界で使われていた用語です。しかし、近年ではさまざまなビジネスシーンで使用されています。リスクヘッジのポイントは、リスクの回避だけにフォーカスするのではなく、リスクの存在を受け入れ適切に評価することで、マネジメントの対象として位置付けていることです。なお、ここでは、業界によって意味合いが異なるリスクヘッジの金融業界とビジネスシーンにおける意味を解説します。

金融業界

リスクヘッジは、もともと金融取引を行う際に使われてきた用語で「相場の変動や不確実性から資産を保護するための対策」を意味します。例えば、一つの銘柄に集中させる株式投資は、株価が上昇すれば大きな利益を得られます。しかし、株価が暴落すれば大きな損害を被るため、決して手堅い投資とはいえません。そこで、投資先を複数の企業に分散すれば、1社の株価が下がっても他の銘柄の利益で損失をカバーできる可能性があるのです。1社から得られる利益は低くなるものの、一瞬でこれまでの投資が無駄になるリスクは避けられます。このように株式の分散投資など、金融取引で生じる利益損失のダメージを少なくするための行動を、金融業界ではリスクヘッジと呼んでいるのです。

ビジネスシーン

近年、ビジネスシーンでもリスクヘッジという言葉を耳にする機会が増えています。金融業界で使われているリスクヘッジは、前述の通りリスクを分散して損失によるダメージを最小限に抑える意味合いが強いものでした。しかしビジネスシーンでは、もっと広い意味でリスクヘッジという言葉が使用されます。リスクそのものを回避するための対策を講じる、またはリスクが生じて危機的状況に陥った場合の対処法を事前に整備しておくなどです。また、リスクを受け入れて適切に評価し、コントロールできる範囲内に収め管理しながら利益を最大化する手段としても捉えられています。リスクヘッジは、将来が不確実な状況であっても企業が安定的にビジネスを展開するために不可欠な戦略の一つと言えるのです。

関連用語との違い

リスクヘッジと似た用語としてリスクマネジメントクライシスマネジメントがあります。また、よく間違われる用語でありながら実は対義語であるリスクテイクも関連用語の一つです。ここでは、以下の通りこれらの用語とリスクヘッジとの違いを解説します。それぞれの用語を正しく理解し使い分けることで、リスクヘッジに対する理解をさらに深められるでしょう。

リスクマネジメント(危機管理)

リスクヘッジと似た言葉としてまず挙げられるのは、リスクマネジメントです。リスクマネジメントは、企業が将来直面する恐れのあるさまざまなリスクを把握・分析し回避策を検討・立案する、そして実施・改善する一連のプロセスの総称を指します。個別のリスクを回避する、または損害を最小限に抑えることが目的のリスクヘッジよりも広い範囲が対象です。さまざまなリスク全般を管理するリスクマネジメントに対して、個別のリスクの回避策を検討・立案・実施・改善するのがリスクヘッジになります。つまり、リスクマネジメントの一連のプロセスに含まれるのが、リスクヘッジなのです。

クライシスマネジメント(危機管理)

リスクヘッジと似た言葉として次に挙げられるのは、クライシスマネジメントです。クライシスマネジメントは、危機管理とも呼ばれます。危機は起こる前提で、その危機によって生じる損害をいかにして最小限に抑えるかを検討し、対策を実施することにフォーカスしています。具体的には、製品不良の発生や個人情報の流出、異物混入や情報隠蔽など、経営に多大な損害をもたらしうる出来事や自然災害などが対象です。また近年では、SNSの普及でコンプライアンス違反などの不祥事が発覚した場合、その情報は瞬く間に拡散します。その結果、売上やブランドイメージの低下にとどまらず、企業の存続も危うい状況に陥ってしまう恐れがあるのです。このような企業を取り巻くさまざまなリスクが起きた後に何をすべきか備えるのが、クライシスマネジメントになります。なお、リスクヘッジもリスク発生後の損害を最小限に抑えるために備えます。しかし、可能な限りリスクを回避するための対策を講じることにフォーカスしているため、クライシスマネジメントとは意味合いが異なるのです。

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リスクテイク

リスクテイクとは、ある程度のリスクを受け入れ、そのリスクに立ち向かいながら利益の最大化を目指すことです。リスクを可能な限り回避する、またはリスクによる損害を最小限に抑えることに注力するリスクヘッジとは反対の意味を持つ言葉といえるでしょう。企業活動においてリスクを完全に回避するのはかなり困難です。そのため、リスクを回避するだけではなく、リスクを受け入れてコントロールできる範囲内に収める対策も重要になります。流れとしては、まずリスクの把握・評価を行います。その上で、リスクを受け入れた状態で利益の最大化を目指す攻めのリスクテイクか、リスクを抑え込むのに重点を置く守りのリスクヘッジかを決めるのです。企業にとって得られる利益が大きいと判断した場合は、リスクテイクを選択する傾向があります。また、複数のリスクに対峙しなければならないケースでは、あるリスクはヘッジしつつ他のリスクをテイクするという手法を採用している企業も増えています。

リスクヘッジの例文

リスクヘッジには、使い方がいくつかあります。ここでは、以下の通りリスクヘッジの主な使い方、例文を紹介します。

● リスクヘッジする
リスクヘッジの使い方で最も一般的なのが「リスクヘッジする」でしょう。例えば、「リスクヘッジすることで、このプロジェクトをスムーズに進める」「利益を最大化するために、リスクヘッジする」といった使い方をします。

● リスクヘッジを図る
リスクを可能な限り減らすための対策を練ることを「リスクヘッジを図る」と表現します。例えば「リスクヘッジを図ることで、リスクによる影響を最小限にする」「代替案をいくつか準備し、リスクヘッジを図る」といった使い方をします。

● リスクヘッジのために
リスクヘッジのためにも、リスクヘッジの代表的な使い方といってよいでしょう。例えば、「リスクヘッジのためにテストを社内で実施した」「リスクヘッジのために、複数の担当者を任命しておく」といった使い方をします。

● リスクヘッジが不十分
リスク対策が不足している、リスクを網羅しきれていないときに使う表現です。例えば、「リスクヘッジが不十分なので、リスクをもう少し詳細に洗い出す」「プロジェクトが想定通りに進まなかった場合のリスクヘッジが不十分」といった使い方もできます。

企業が抱えるリスクの例

企業が抱えるリスクには、環境リスクや財務リスク、法務リスクやITリスク、そして人事・労務リスクの5つに分けられます。ここでは、それぞれのリスクの概要を紹介します。

環境リスク

環境リスクとは、企業活動で環境に与える影響や、環境変化に伴うリスクを指します。具体的には、以下のようなリスクが挙げられるでしょう。

● 環境汚染や廃棄物汚染によるリスク

● 化学物質の製造や使用、廃棄などの過程で排出され、健康や生態系に悪影響を与えるリスク

● エネルギーの脱炭素化などに伴う温室効果ガス削減や省エネルギーの取り組みによるリスク

財務リスク

財務リスクとは、企業の財務面、主に運転資金の調達や投資による損失などで発生するリスクを指します。具体的には、以下のようなリスクが挙げられるでしょう。

● 資金調達リスク
運転資金や設備投資資金の調達で負債が増え、総資本に占める負債の割合が拡大する

● 与信リスク
取引先の倒産で、債権が現金化できなくなる

● 流動性リスク
金融資産が、市場で取引できない

● 価格変動リスク
金利や株式、商品価格の変動

法務リスク

法務リスクとは、法令違反や契約違反、第三者に対する権利侵害などにより、企業が損害を被るリスクを指します。具体的には、以下のようなリスクが挙げられるでしょう。

● 法令違反
● 契約違反
● 第三者に対する権利侵害
● 知的財産権の侵害
● 労働法違反
● 環境法違反
● 不正行為

以上のような法務リスクを何の対策もせずに放置すると、高額な損害賠償を請求されるだけでなく、業務停止命令などの厳しい制裁を受ける恐れがあります。最悪の場合、企業の存続さえ危ぶまれるほどの大きなリスクとなることがあるのです。

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IT リスク

ITリスクとは、企業のITインフラやアプリ、データといった情報資源が脅威にさらされ悪用されて、損失や損害が発生する危険性を指します。具体的には、以下のようなリスクが挙げられるでしょう。

● フィッシング攻撃やハッカーなどによる不正アクセス
● 従業員によるデータ窃取
● 災害や停電などによるIT機器の故障や破損
● ハードウェアやソフトウェアの故障
● ヒューマンエラー

もし、上記リスクなどによって機密情報や顧客の個人情報が漏えいすれば、株価が大幅にダウンするだけでなく、損害賠償金の支払いは避けられないでしょう。さらに、ずさんな情報管理体制だったことが明るみにでれば、社会的な信用は失墜し、企業経営の存続にも影響を及ぼしてしまいます。

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人事・労務リスク

人事・労務リスクとは、従業員の労働に関するリスクを指します。具体的には、以下のようなリスクが挙げられるでしょう。

● 過重労働
● 従業員のメンタル不調
● 労災の発生
● 残業代の未払い
● 不当解雇 など

人事・労務リスクの発生で、人材が流出したり損害賠償を請求されたり、企業の社会的信用が失墜するケースも考えられます。事業の存続に大きな影響を与えるため、対策は欠かせません。

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リスクヘッジの必要性

ここまで、リスクヘッジの概要や企業が抱えるリスクなどについて解説してきました。では、なぜリスクヘッジが企業にとって必要なのでしょうか。主なポイントとして「盤石な経営基盤の構築」と
「被害を最小限に抑える」が挙げられます。ここでは、2つのポイントについて詳しく解説します。

盤石な経営基盤の構築

リスクヘッジは、企業の持続可能な成長や発展を支えるための盤石な経営基盤を構築することにつながります。リスクヘッジは、中長期経営計画や事業の持続可能性を確保するのに欠かせないものです。グローバル化や外部環境の変化が激しいVUCA(ブーカ)時代にあって、社会課題に関連した自社の課題を認識し、対策を講じる必要があります。例えば、少子高齢化による人材不足や国内の需要の変化、そして世界情勢の変化による原材料費の高騰など、近年さまざまな脅威にさらされています。そのような中で、企業が生き残り安定的に成長するためには、長期的・多角的に生じうるリスクを予測し、悪影響を回避もしくは軽減する対策を講じる必要があるのです。

関連記事:VUCA時代とは?ビジネスで広がる共創の概念。なぜ必要とされているのか?

被害を最小限に抑える

起こりうるリスクを具体的に想定し、普段から適切に対策を行うなどのリスクヘッジを講じれば、緊急時における対応力は高まり、被害を最小限に抑えられるでしょう。自然災害や経済の変動、市場の変化や技術革新など、企業経営を取り巻く環境には予測不可能な要因が数多くあります。特に、日本は災害大国と呼ばれ、いつ不測の事態が起きても不思議ではありません。これにより、物流が停滞したり取引先と連絡が取れなかったり、業務再開のめどが立たないなどのリスクが生じることも考えられます。こうしたリスクを最小限に抑えるためには、可能な限り具体的に起こりうるリスクを想定し、普段から備えを行うなどのリスクヘッジを講じることが必要となるのです。

リスクヘッジの方法

実際にリスクヘッジを実践するために大切なことは、何でしょうか。ここでは、リスクヘッジの方法で注意すべき3つのポイントを紹介します。

論理的にリスクを予測する

将来起こりうるリスクを洗い出す際は、必ず論理的思考が求められます。論理的思考とは、物事を順序だてて考える力、そして事象と結果の因果関係を整理できるスキルのことです。論理的思考ができれば、リスクを予測する際の根拠や考えられる危険性は何かなど、幅広い視点から予測でき、正確なリスクヘッジが図れます。リスクに対して漠然と「何とか解決できるだろう」「たぶん何とかなるだろう」と、根拠のない考えに基づいた判断は避けなければなりません。何よりも、論理的思考で起こりうるリスクを予測し対策するのが、リスクヘッジの基本なのです。

影響度の分析をする

特定したリスクを評価し、その影響度を分析する際は、それぞれのリスクを量的・質的に評価する必要があります。適切にリスクの影響度を評価し、それぞれのリスクに優先順位をつけることで、リスクヘッジをスムーズに実施できるのです。具体的な手順は、以下の通りです。

1. リスクの影響度の評価
リスクが生じた場合の影響度を、定量的(具体的な数値)または定性的(低・中・高)に評価する

2. リスク発生確率の評価
過去のデータから発生頻度や条件を洗い出し、発生確率を定量的(頻度やパーセンテージ)または定性的(低・中・高)に評価

3. リスク評価マトリックスを作成
縦軸に影響度、横軸に発生確率を設定し、「リスク評価マトリックス」を作成

4. リスクヘッジの優先度の評価
影響度が狭く発生確率も低いリスクは優先度の低いリスク、影響度が広く発生確率も高いリスクを優先度の高いリスクと評価

対策を実行する

ここからは、検討したリスク対策の実行に移ります。リスクの中身やリスクが生じる原因などによって、実行すべき対策は異なりますが、基本的には以下のようなリスクヘッジが想定されます。

● 担当する従業員を増員する
● 事前に研修を実施する
● 誰が担当しても業務の質を維持するためのわかりやすいマニュアルを用意する
● 準備を可能な限り前倒しする

取り得る対策の中で、何がリスクヘッジとして効果があるかを考慮して取り組む必要があります。

関連記事:リソースとは?ビジネスでの意味や種類を一挙に解説

リスクヘッジ能力を高めるには

リスクヘッジが不十分だと、企業の順調な成長が妨げられてしまう恐れがあります。今やリスクヘッジ能力は、経営層だけでなく全ての従業員が習得すべきスキルといえるでしょう。では、リスクヘッジ能力を高めるには、具体的にどのような方法を実践すればよいのでしょうか。ここでは、以下の通り4つの方法を解説します。

リスクマネジメントを機能させる

リスクヘッジ能力を高めるのに有効なのは、リスクマネジメントを機能させることです。リスクマネジメントとは、企業が将来直面する恐れのあるさまざまなリスクを把握・分析し、回避策を検討・立案した後、実施・改善する一連のプロセスの総称を指します。リスクヘッジはリスクマネジメントの一部で、リスクの防止策の立案や実行にフォーカスしています。リスクマネジメントを機能させるには、以下のような方法があります。

● 先入観や固定観念を捨てて、視野を広くする
● 多角的な視点からリスクへの対策を検討し実行する
● リスクマネジメント研修を実施する
● ITツールを導入する

フレームワークを活用し多角的な戦略を立てる

リスクヘッジ能力を高めるためには、多角的な視点から物事を考え、先入観や固定観念を捨てて、視野を広くする必要があります。そのためには、フレームワークの活用が有効です。フレームワークを活用し、多角的な戦略を立てることで、偏りなく網羅的にリスクヘッジを実践できます。また、フレームワークを実行・評価することにより、企業のリスク管理能力が高められ、企業全体でリスクへの意識を高められます。なお、フレームワークとは、物事を論理的に考えかつ効率的に進めるために活用する型のことです。課題の洗い出しや分析、アイディアの共有など、必要な視点を漏れなく整理することが求められる際に、フレームワークが役立ちます。

関連記事:フレームワークとは?活用シーン別15選をわかりやすく解説

PDCA サイクルなどで振り返りから学ぶ

リスクヘッジ能力を高めるためには、PDCAサイクルを習慣化し、過去の出来事を振り返りながら学ぶことで、今後リスクが生じないように行動し続ける必要があります。なお、PDCAサイクルの習慣化には、達成すべき目標に対する結果を記録するだけでなく、メンバー間で共有するのが効果的です。必要に応じて軌道修正を加えれば、より良いPDCAサイクルが完成します。PDCAとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の頭文字からとった用語で、品質向上や業務改善を実施して目標を達成するためのフレームワークのことです。PDCAを具体的に解説すると、以下の通りになります。

1. Plan(計画)
目標や目的を設定し、実行計画を立案する

2. Do(実行)
計画を実行に移す

3. Check(評価)
実行した内容を検証する
計画通りにいかなかった場合は、要因分析を入念に行う

4. Action(改善)
検証した結果を基に、今後どう改善していくかを検討する

関連記事:PDCAとは!時代遅れといわれる理由やOODAとの違いについて解説!

属人的なミスを防ぐためツールを活用する

属人的なミスとは、特定の業務を特定の従業員だけに依存した結果として起こりうるミスを指します。業務プロセスがブラックボックス化(属人化)してしまい、その従業員がいないと業務が進められない、または他の従業員が十分に理解しないまま業務を担当することで発生するミスなどです。なお、属人化が進むと、以下のようなリスクが生じます。

● 何らかの理由で担当者以外の従業員が業務を担当した場合、業務効率と業務品質が著しく低下する

● 業務のブラックボックス化により、マネジメントや品質管理が困難になる

● ノウハウ(体験して得た知識や知恵)やナレッジ(客観的に形式知化した知識や情報)を蓄積できない

このようなリスクを回避するためには「業務の標準化」が必須です。業務の標準化といわれて、すぐに思いつくのは業務のマニュアル化でしょう。しかし、それだけでなく従業員が持つ知識や情報を企業全体で共有・有効活用することも重要になります。そのため「ナレッジマネジメントシステム」ツールなどの導入もおすすめです。ツールの導入により、どの従業員でも一定の品質を維持した状態で業務を遂行できるようになることに期待できます。

関連記事:属人化とは!メリット、デメリット解消法や意味を解説します!

まとめ

リスクヘッジは、リスクマネジメントにおけるプロセスの一部と考えられています。これから起こりうるさまざまなリスクを予測して回避する、またはリスクによって生じる損害を最小限に抑えるために対策を講じることです。企業を取り巻く環境の変化が激しく先行きの見通しを立てにくくなっている昨今、適切にリスクヘッジする重要性が増しています。もし、リスクヘッジができていない、または不十分なら、想定外の問題や予期せぬトラブルが発生した時に素早く適切な対応がとれないでしょう。そのため、大きな損失を被ったり、最悪の場合は企業の存続に関わる問題に発展したりする恐れがあるのです。また、リスクヘッジ能力は、経営層など一部の人だけが持っていればいいものではありません。全ての従業員に共有され、日頃から実践されるべき取り組みなのです。リスクマネジメントを機能させたり、PDCAサイクルで振り返りから学んだりすることで、従業員のスキルアップや習慣化ができます。さらに、フレームワークやツールを活用することで、能力向上をより効果的に行えるでしょう。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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