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はじめての展示会出展のための企画立案

2025.10.17
読了まで約 8

BtoBマーケティングにおいて、展示会は一度に多くの見込み顧客と直接の接点を持ち、名刺や商談を獲得する貴重な機会です。デジタルシフトによりオンライン展示会が普及しつつありますが、対面でのコミュニケーションは、オンラインでは得られない顧客のリアルな声を聞きながら、直接アピールできる場です。また、展示会企画は自社の製品やサービスを効果的にPRし、ブランド認知度を向上させる絶好の機会でもあります。本記事では、はじめて展示会を出展する、もしくは、はじめて展示会を担当するマーケターを対象に、展示会を出展するための企画立案について詳しく解説します。展示会の企画から実施まで、段階的なアプローチで成功への道筋を示していきます。

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展示会出展のための検討項目

はじめて展示会を出展する際には、企画立案を行い、稟議書を作成し、社内決裁を得る必要があります。この過程で、出展の目的とその費用対効果を明確に示すことが重要です。展示会企画を立案する際に検討すべき主要な項目は以下の5つです。

  1. 展示会出展の目的
  2. ターゲットの設定と出展商品の決定
  3. 目標値と予算の設定
  4. チーム体制・スケジュール
  5. コンセプトとテーマの決定

これらの項目を十分に検討することで、効果的な展示会出展が可能となります。展示会企画の立案では、各項目について詳細な分析と計画が必要です。例えば、目的の設定では商談獲得や認知向上などの具体的な目標を定め、ターゲット設定では来場者の属性や業界などを綿密に分析します。また、予算設定では出展費用や制作費、人件費などを細かく見積もり、費用対効果を最大化する戦略を立てることが重要です。

展示会出展のための企画立案①目的の明確化

展示会の企画立案において、最初に行うべき重要なステップは出展目的の明確化です。展示会出展には多くのリソースと労力が必要となるため、明確な目的を持って臨むことが成功への鍵となります。展示会の企画を立てる際には、以下の3つの主要な目的を考慮し、自社にとって最適な目的を設定しましょう。

1つ目は商談獲得です。これは多くの企業が展示会出展で掲げる主要な目的の一つです。商談獲得には、短期的な直接商談の獲得と、中長期的な見込み顧客(リード)の獲得の2つのアプローチがあります。

2つ目は認知向上です。新製品やサービスの発表、あるいは企業ブランディングの強化を目指す場合に適しています。

3つ目は既存顧客との関係強化です。これは顧客維持や追加販売(アップセル・クロスセル)を目的としています。

展示会の企画立案では、これらの目的の中から自社の状況や戦略に合わせて最適なものを選択し、明確に定義することが重要です。目的が明確になれば、それに沿った展示会の選定やブース設計、運営方法などの決定がスムーズに進みます。

また、展示会の企画を進める際には、目的に応じたKPI(重要業績評価指標)を設定することも忘れずに行いましょう。例えば、商談獲得が目的の場合は獲得した名刺の数や商談件数、認知向上が目的の場合はブース来場者数やSNSでの言及数などが考えられます。これらのKPIを事前に設定することで、展示会後の成果測定や次回への改善点の抽出が容易になります。

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①商談獲得

受注を目指す商談獲得です。さらに、中長期的な商談化を見据えたリード獲得か、直接商談を獲得する商談獲得に分かれます。
前者のリード獲得であれば、多くの名刺が獲得できるように、多くの来場者から見込み顧客を見極め、名刺を獲得できるようなブース設計やオペレーションが必要になります。後者であれば、ブース内に椅子と机を置き商談スペースを設け、じっくり話ができるようにします。展示会企画において、商談獲得を目的とする場合は、ブースデザインや展示内容を工夫し、来場者の興味を引き付けることが重要です。また、展示会当日の企画として、製品デモンストレーションやミニセミナーなどを実施し、潜在顧客との接点を増やすことも効果的な戦略となります。

②認知向上

新製品・サービスの認知拡大や、企業のブランディングを目的とした展示会企画です。この場合、サービスや企業イメージに一貫したブース設計やデザインを行います。ノベルティやパンフレットなど細かい部分まで統一したデザインにし、来場者の記憶に残りやすくします。展示会企画において認知向上を狙う場合、ブースの目立つ場所に企業ロゴや製品名を大きく掲示し、来場者の目に留まりやすくすることが重要です。また、展示会ならではの体験型コンテンツを用意することで、より深い印象を与えることができます。例えば、製品デモンストレーションや体験型のワークショップなどを企画し、来場者に直接触れてもらうことで、製品やサービスの特徴を効果的にアピールできます。

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③既存顧客との関係強化

既存顧客を招き、新製品・サービスの紹介や活用方法の紹介を行います。展示会の場を活用して、顧客とのコミュニケーションを深めることで関係を強化し、契約の延長やアップセル・クロスセルを目指します。展示会企画において、既存顧客向けの特別なデモンストレーションや相談会を設けることで、顧客満足度の向上にもつながります。また、展示会後のフォローアップを通じて、長期的な関係構築にも寄与します。このように、展示会は新規顧客獲得だけでなく、既存顧客との関係強化の重要な機会となります。

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展示会出展のための企画立案②ターゲット設定と展示会選定

目的を明確にした後は、ターゲットの設定と出展する展示会の決定を行います。ターゲットはペルソナや取引企業から整理し、業界、企業規模、部署、役職まで具体的に設定します。ターゲットの企業リストがあれば、合わせて準備しておくと効果的です。

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ターゲットの設定が終わったら、出展する展示会を選びます。展示会の選定には、候補となる展示会の過去開催レポートを取り寄せ、以下の点を確認します。

  1. 主催者:主催企業(業界団体か、イベント会社か)、集客方法
  2. 来場者:日別の来場数、企業属性・個人属性、企業名
  3. 出展社:出展社数、出展企業名(競合確認)

展示会に関する情報は、各展示会のホームページや、世界の見本市・展示会情報(J-messe)展示会とMECEなどの展示会情報サイトに掲載されています。

主催者が業界団体であれば、会員企業の来場が期待できます。一方、イベント会社主催の場合は、業界団体に関係なく幅広い企業との接点を持つことができます。

来場者データからは、属性データの確認はもちろん、過去来場企業とターゲット企業リストを照合し、一致率を判断します。ターゲット企業リストで優先順位付けがされていれば(最重要企業:Tier1、重要企業:Tier2、ターゲット企業:Tier3)、Tier1企業の一致率から優先的に判断することが可能です。

出展社データからは同業他社の確認を行い、自社のターゲットの来場可能性を推測します。

各展示会の分析結果を踏まえ、設定したターゲットが来場する可能性の高い展示会を選定し決定します。この過程で、展示会企画の精度を高め、効果的な展示会出展を実現することができます。

展示会企画において、目標値と予算を適切に設定することは非常に重要です。これは費用対効果を示す重要なポイントとなります。目標値は名刺獲得数や商談獲得数など、具体的に数値化できるものを設定します。初めて展示会に出展する場合、目安となる数値がないため、後に決定する予算から妥当なCPAを算出し、目標値を決定していきます。

例えば、予算を200万円と設定し、これまでの実績から商談獲得1件あたりの妥当な費用を10万円と仮定します。この場合、展示会での目標商談獲得数は以下のように算出されます:

予算200万円 ÷ 商談獲得単価10万円 = 20件

さらに、名刺獲得から商談獲得への移行率を3%と想定すると、目標名刺獲得数は次のように計算できます。

商談獲得20件 ÷ 商談移行率3% = 666件

必要に応じて、受注金額まで提示することも考えられます。

予算は大きく3つの項目に分けて算出します。

  1. 出展にかかる予算:
  • 主催者に支払う費用(小間スペース費、電気・水道などの設備費)
  • 装飾業者に支払う費用(ブースデザイン・制作費、ディスプレイ等のレンタル費)
  1. 制作にかかる予算:
  • 動画制作費
  • パネル制作費
  • ノベルティ費用
  • パンフレット制作費などの制作物
  1. 交通費や宿泊にかかる予算:
  • 交通費
  • 宿泊費
  • 集客費用
  • その他必要経費

これらの項目ごとに必要経費を細かく算出し、合計金額を算出します。展示会企画の成功には、目標値と予算のバランスを適切に取ることが重要です。また、展示会後の効果測定を行い、次回の展示会企画に活かすことで、より効果的な展示会出展が可能となります。

展示会出展のための企画立案④チーム体制・スケジュール

展示会の企画においては、効果的なチーム体制の構築とスケジュール管理が重要です。展示会出展の成功には、準備段階から実施、そしてフォローアップまで、各フェーズで適切な人材をアサインし、綿密な計画を立てることが不可欠です。

まず、展示会全体を統括するプロジェクトリーダーを選出します。このリーダーは、各部門との調整や進捗管理を担当し、企画全体の方向性を決定する重要な役割を果たします。

次に、具体的な業務ごとにチームを編成します。例えば、ブースデザインチーム、製品展示チーム、来場者対応チーム、広報・PR チームなどです。各チームにはリーダーを置き、チーム内の業務分担と進捗管理を行います。

スケジュール管理においては、展示会の日程から逆算して、各タスクの締め切りを設定します。主要なマイルストーンとしては、ブースデザインの確定、展示物の準備完了、スタッフトレーニングの実施などが挙げられます。これらの期限を明確にし、全体のスケジュールを可視化することで、チーム全体で進捗を共有し、遅延を防ぐことができます。

また、展示会当日の人員配置も重要です。来場者の動向や時間帯によって、適切な人数のスタッフを配置する必要があります。さらに、予備の人員も確保し、不測の事態に備えることが賢明です。

最後に、展示会後のフォローアップ体制も忘れずに計画しましょう。獲得したリードの管理や、商談の進行状況の追跡など、展示会の成果を最大化するための取り組みも重要な企画立案の一部です。

このように、展示会の企画立案においては、綿密なチーム体制の構築とスケジュール管理が成功の鍵となります。各段階で適切な人材を配置し、明確な目標と期限を設定することで、効果的な展示会出展を実現できるでしょう。

①会期前の準備

展示会主催企業やブース装飾企業の担当、パネル・動画などの展示物やノベルティ・パンフレットの制作会社の担当や、事前集客や当日運営、会議後のフォローを設計する担当など、タスク別での担当振り分けと全体の進捗管理をする担当を決めます。展示会の企画を成功させるためには、各担当者の役割を明確にし、効率的な準備を進めることが重要です。また、展示会の企画立案段階で決定したコンセプトやテーマに沿って、ブースデザインや展示内容を具体化していく必要があります。さらに、事前の集客活動として、ターゲット顧客へのDMやメール配信、SNSを活用した告知なども計画し、実行します。これらの準備を通じて、展示会当日に向けて万全の体制を整えることが求められます。

②会期中の運営

呼び込み係、セミナー係、デモ係など、タスク別での担当振り分けと、休憩や配置などのシフト管理やトラブル発生時の対応を含め全体の運営管理をする担当を決めます。展示会企画においては、ブース内での効果的な人員配置も重要です。例えば、来場者の動線を考慮し、製品説明やデモンストレーションを行う場所に適切な人数のスタッフを配置することで、スムーズな対応が可能になります。また、展示会の規模や来場者数に応じて、柔軟に人員を増減できるよう予備のスタッフを確保しておくことも大切です。さらに、展示会中のスタッフ間のコミュニケーションを円滑にするため、無線機やチャットツールの活用も検討しましょう。これにより、リアルタイムで情報共有が可能となり、急な対応にも素早く対処できます。

③会期後のフォロー

展示会後のフォローアップは、企画の成功に不可欠な要素です。名刺の整理担当、アプローチ担当、商談担当を決めます。必要に応じて、セールス部門からアサインします。展示会で得られた貴重な接点を最大限に活かすため、フォロー体制を整えることが重要です。

具体的には、まず名刺データの入力と整理を行い、展示会での対話内容や興味を示した製品・サービスなどの情報を付加します。次に、アプローチ担当者が顧客の興味や要望に応じて、適切なフォローメールや資料送付を行います。最後に、商談担当者が具体的な提案や商談を進めていきます。

展示会企画の効果を最大化するには、この一連のフォロープロセスを迅速かつ確実に実行することが求められます。また、フォロー状況や成果を定期的に確認し、次回の展示会企画に活かすことも大切です。

展示会出展のための企画立案⑤コンセプトとテーマの決定

展示会企画の最後のステップとして、コンセプトとテーマを決定します。コンセプトは展示会出展の核となるメインコンテンツです。このコンセプトは、後にブースの全体デザインや会期中の運営体制に反映されていきます。展示会企画において、一貫したコンセプトを維持することが重要です。

テーマは、来場者に対してどのようなベネフィットを提供するのかを示すものです。競合他社との差別化ポイントにもなるため、慎重に検討する必要があります。テーマは、キャッチコピーやパネルなどの掲示物に反映され、来場者の目を引く重要な要素となります。

展示会企画においては、コンセプトとテーマの両方が来場者に明確に伝わるよう工夫することが大切です。例えば、ブースデザインやパンフレットのデザイン、スタッフの制服など、視覚的な要素を通じてコンセプトとテーマを表現することができます。また、ブース内でのプレゼンテーションや商品デモンストレーションなどの企画を通じて、より具体的にコンセプトとテーマを伝えることも効果的です。

最終的に、決定したコンセプトとテーマに基づいて、展示会全体の企画を調整し、一貫性のある魅力的な出展を実現することが、成功につながる重要なポイントとなります。

関連記事:コンセプト(concept)の意味ってなに?なぜ必要なのか含め解説します

まとめ

  • はじめての展示会出展の社内決済を取るためには、出展の目的とその費用対効果を明確に示す必要がある
  • 展示会に出展する目的には、①商談獲得 ②認知向上 ③既存顧客との関係強化 の3つがあり、企画立案時に優先順位をつけることが重要
  • 展示会選定には、候補となる展示会の過去開催レポートから、来場者・出展社の情報を十分に確認し研究したうえで、自社のターゲットが来場しそうな展示会を慎重に選定する
  • 目標値は名刺獲得数や商談獲得数など数値化できるものを設定し、必要経費を算出した予算から費用対効果を最終的に導き出す
  • 展示会の企画立案では、コンセプトとテーマの決定が重要で、これらは後のブースデザインや運営体制に大きく影響する
  • 展示会出展の成功には、事前の十分な準備と、会期中の効果的な運営、そして会期後の適切なフォローアップが不可欠である

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監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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