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PDCAサイクルの具体例を徹底解説します!成功・失敗の要因を説明!

2022.1.18
読了まで約 5

PDCAサイクルとは、計画、実行、評価、改善のプロセスを回すことです。しかし、PDCAサイクルの意味は知っているものの、具体的にどのように取り組んで良いのか分からなかったり、各工程で何をすれば良いのか分からなかったりする方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、PDCAサイクルの概要や具体例を解説します。また、PDCAに失敗する理由や、それらを踏まえて成功させるポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

PDCAとは?

まずは、簡単にPDCAサイクルの概要から見ていきましょう。

・ P:Plan
・ D:Do
・ C:Check
・ A:Action

それぞれ順番にご説明します。

P:Plan

PはPlanのことで、日本語では計画を表します。事業やビジネスを行う上では必ず達成目標があるはずなので、そこに対して数値や期日を決めていく流れです。計画を立てることで重要なことは、最初から完璧な計画を立てようとしないことです。最初から完璧な計画を立てようとしてしまうと、次の実行に移るまでの時間が長くなり、結果的にPDCAサイクルを回せなくなります。

したがって、まずは数値と期日を決めるだけにしておいて、その他に関しては実行しつつ定期的に振り返り、計画を練り直すことが大切です。

D:Do

DはDoのことで、日本語では実行を表します。上述したPlanで立てた計画を実行するステップのことで、売上や目標を達成する上で非常に重要です。また、計画を立てたタイミングで事業を進める上での課題や脆弱名が見えているはずなので、それらを改善するプロセスも進めていきます。

実行する上での重要なことは、明確なタスクと明確な期限を設けることです。タスクと期限が明確でなければ、数値を適切に分析することができず、次の改善に繋げられません。具体的な行動に落とし込み、次以降の評価に繋げられるタスクを設定しましょう。

C:Check

CはCheckのことで、日本語では評価を表します。ここまでの過程は計画から実行でしたが、これらはあくまで、初期に立てた仮設に対して進めていたに過ぎません。そのため、計画と実行を具体的かつ客観的な観点から評価し、それぞれを改善する必要があります。

評価をする上で大切なことは、それぞれを数値で表すことです。たとえばWebマーケティングとして、化粧品の販売をオンラインでするためにPDCAを回すのであれば、何人のユーザーがサイトにアクセスし、何人のユーザーが実際に購入に至ったかを数値化します。また、アクセスしたものの購入に至らなかったユーザーは、サイト内のどこのポイントに疑問を感じて成約しなかったのかも数値化していきます。

なぜ数値化するかと言うと、「デザインが良くなかったから」などの抽象的な理由では、次の改善に繋げることが難しいためです。そのため、必ず具体的な数値に落とし込んで評価をするようにしましょう。

A:Action

AはActionのことで、日本語では改善(調整)を表します。前段階で評価して得られた課題に関して、具体的な改善案を出すステップです。たとえば、評価段階で商品のクリック率が悪いと判断した場合には、クリックされるためにデザインを整えたり、ボタン周りのテキストを修正したりします。

改善段階で重要なことは、次以降のタスクを明確にすることです。PDCAは一度行って終わりではなく、すべてを繰り返し行うことが大切なので、必ずしも1回目ですべてを改善する必要はありません。事業やビジネスの目標達成に対してよりインパクトの大きいものから取り組み、細かな枝葉の部分に関しては2回目以降で構いません。

また、改善段階では、今までの計画、実行、評価のそれぞれが適切であったかも併せて確認するようにしましょう。

関連記事:PDCAサイクルとは?他の手法との違いや定着させる方法、企業実例

PDCAサイクルの具体例

ここまで、PDCAサイクルの概要を解説してきました。しかし、自身が取り組んでいるビジネスや環境において、さらに詳しくPDCAサイクルを当てはめて考えたいと思う方は多いのではないでしょうか。そこでここからは、PDCAサイクルの具体例を3つご説明します。

・ 仕事のPDCA
・ 生活のPDCA
・ 企業のPDCA

それぞれ順番に見ていきましょう。

仕事のPDCA

まずは、仕事のPDCAの具体例です。仕事と言っても多種多様ですが、ここでは「PDCAを様々な方に知ってもらうこと」を仕事と仮定します。その場合のPDCAサイクルはこのように考えられます。

・ P:PDCAを具体的にどのターゲットに対して知ってもらうかを決める。また、そのターゲットに関して最もリーチできる方法を検討し、月にいくらの予算を投下し、いくらの赤字までなら耐えられるかを検討する。
・ D:計画段階で立てたリーチできる方法を実行する。(YouTube、ブログ、SNSなど)
・ C:実行して得た結果を数値化する。(クリック率、滞在時間、他エンゲージメントなど)
・ A:予算に対して望ましい結果が出たかを確認する。仮に望ましくない場合、ターゲットがずれているのか、予算が足りないのか、評価段階の仮説が不適切であるかを確認する。

仕事のPDCAサイクルを回す場合、個人法人問わず、必ず売上を出すという結果を求められます。そのため、それぞれの過程が売上に繋がっているかを確認しながらPDCAサイクルを回しましょう。

生活のPDCA

生活のPDCAサイクルでは、様々なケースが考えられます。ここでは朝に弱い方が、早起きできることを目標にしたPDCAサイクルを回すと仮定します。

・ P:今までは前日の23時に就寝して朝11時に起きていたが、様々な問題が生じることを懸念し、朝7時に起きると決定。また、そのためにアラームを6時〜7時の間に10分間ごとに設定する。
・ D:前日、寝る前に必ずアラームを設定する。アラームが朝聞こえた場合は、必ず身体を起こす。
・ C:結果的に、1週間に1度しか7時に起きれなかった。原因は、アラームが10分ごとに設定されていることで、逆に身体が反応できなかったと評価する。
・ A:10分間隔では起きれなかったため、30分に1度に変更する。また、前日の夜はPDCAサイクルを回す前と比較して、1時間前には就寝することも新たに実行する。

上記が生活におけるPDCAサイクルの例です。生活はあくまで個人レベルの話であり、PDCAサイクルを回さなかったからと言って誰かに迷惑をかけるケースは少ないかもしれません。そのため、自分1人で実行し続けるのは厳しいと感じる方も多いでしょう。そのような場合は、友達や恋人と一緒に取り組んでみてはいかがでしょうか。

企業のPDCA

企業においても、様々なPDCAが考えられます。ここでは、テレワークが進んでいる現代の背景を踏まえて「紙の資料をなくすこと」を目標にした企業があると仮定します。

・ P:使って良い紙の資料は社員1人につき月間1枚までと決定する。紙の資料以外は、必ずオンラインのツールを使用する。
・ D:上記を実行する。
・ C:月間1枚までの資料で本当に足りているのかを評価する。また、足りない場合はなぜ足りないのかを分析する。
・ A:足りない理由としては、契約書を紙で作っていることが原因だと分析する。そこで、契約書に関してもクラウド契約に切り替えることを検討する。

現代の資料に関する世間の考え方は変わってきており、紙は不要の時代も徐々に到来するかと思います。そのため、企業で取り組む最初のPDCAサイクルとして上記を試してみても良いかもしれません。

PDCAに失敗する理由

ここまで、PDCAサイクルの概要や具体例を解説しました。ここからは、PDCAに失敗する理由を3つご説明します。

・ 実行することに集中しすぎて改善ができない
・ 前提として計画の数値がずれている
・ 実務に追われて確認する時間がない

それぞれ順番に見ていきましょう。

実行することに集中しすぎて改善ができない

PDCAサイクルはすべてを適切に行なってこそ成果が出るものなので、実行だけに集中しても良い結果は生まれません。そのため、実行することに集中しすぎて改善ができないのは本末転倒です。

計画段階で実行以降のタスクをすべて洗い出し、実行のみに集中してしまうことを避けるよう工夫しましょう。

前提として計画の数値がずれている

そもそも、計画の数値がずれていては実行以降が上手くいくはずはありません。そのため、少々費用は必要になるものの、計画時点では外部のコンサルタントを入れることも検討しましょう。結果的に計画の数値がずれては実行以降がすべて無駄になるので、準備段階に最も力を入れる必要があります。

実務に追われて確認する時間がない

最後に、計画を立てて実行できたものの、人材が少ないなどで実務に追われ、確認する時間がないことも失敗の原因です。評価をしてこそ改善ができますし、改善ができなければ次回の計画を練ることもできません。そのため、実務に追われない仕組みづくりも併せて行うことが大切です。

PDCAを成功させるためには

先ほど、PDCAサイクルが失敗する原因を解説しました。ここからは、PDCAサイクルを成功させるためのポイントを2つ解説します。

・ 実行に移る前に緻密な計画を立てる
・ 分析は複数人で時間をかけて行う

それぞれ順番にご説明します。

実行に移る前に緻密な計画を立てる

まずは、実行に移る前に緻密な計画を立てましょう。実行以降のすべてのタスクを洗い出すことはもちろん、計画を達成する上でボトルネックとなる部分を確認し、それらを改善できる計画を立てていきます。計画がずれれば実行以降がすべて失敗すると言っても過言ではないため、計画にこそ多くの時間を費やすことが必要です。

分析は複数人で時間をかけて行う

次に、分析は複数人で行うことが大切です。なぜなら、1人の視点から分析をしても客観的な視点が欠けている可能性があり、結果的に改善がうまく行かない恐れがあるためです。そのため、評価に関しては必ず複数人で行い、それぞれの視点から改善点を洗い出すことを前提に取り組みましょう。

関連記事:PDCAサイクルを効果的に回すマーケティングの重要ポイントとは?

まとめ

本記事では、PDCAサイクルの概要や具体例を解説してきました。PDCAサイクルは、実行することに集中しすぎて改善ができない場合や、実務に追われて確認する時間がない場合に失敗しやすいです。そのため、事前に緻密な計画を立て、分析は複数人で行うなどの工夫が必要になります。

まずは、現在の状況に合わせてPlanを練ることから始めてみてはいかがでしょうか。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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