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ブランディングとは?マーケティングとの違いや効果、成功事例を紹介

2022.8.5
読了まで約 8

ブランディングと聞いて明確に認識している人は少ないのではないでしょうか。今やマーケティングに欠かせないと考えられているブランディング戦略の効果や手法、成功事例をご紹介します。マーケティングとの違いについても触れますので、この機会にブランディングの理解を深めてみましょう。

ブランディングとは

ブランディングとは、企業や商品の価値について、消費者に共通のブランドイメージを認識させ、競合との差別化を図るための戦略、あるいは構築プランのことを指します。

ロゴをはじめ、キャッチフレーズやWebサイトのデザイン、パッケージ、使用するカラーバリエーション、製品の品質、価格などを通して、消費者に商品や企業に対する一定のイメージをインプットし、顧客ロイヤリティを獲得するのが大きな目的です。

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マーケティングとの違い

ブランディング 消費者のイメージを高め差別化を図る戦略
マーケティング 商品を売るためのトータル的な戦略

マーケティングが「商品を売るためのトータル的な戦略」なのに対し、ブランディングは商品あるいは企業に対する「消費者のイメージを高め差別化を図る戦略」です。

マーケティングでは、ニーズを深掘りし、商品化されていないモノやサービスなど、市場や社会の風潮をとらえた売れる商品作りを戦略的に行います。新商品立案をはじめ、コンセプト、価格設定や製造プロセスの整備など販売拡大のための企画を練ることに注力するのが特徴です。

一方ブランディングは、商品や企業の価値を差別化することで顧客に認識してもらうことが重要です。視覚的イメージ、感覚的印象、信頼性の提供などビジネスに貢献するための長期的な骨格作りがメインといえます。

ブランディングでは、商品や企業の価値そのものに加え、良さを引き出すための演出や雰囲気作り、価値の共有などの確立に重点を置くのが特徴です。ターゲット層に良いイメージをインプットし、ビジネスの認知度を高めて総括的な拡大を目指します。

リブランディングとの違い

リブランディングとは、育ててきたブランドを建て直すための戦略を意味します。競合他社の成長や時代の変化、消費者の飽きなどによって、ブランドは徐々に「古いもの」にカテゴライズされます。ひいては、ブランド価値の低下にもつながるでしょう。

リブランディングでは、市場やターゲットの見直し、ロゴや販促物などの刷新などを行い、ブランドの再構築を図ります。ブランディングがゼロベースからスタートする戦略であるのに対し、リブランディングはすでにあるブランドのイメージを見つめ直し、時代や価値観などの変化に合わせて手を加えるのが特徴です。

PRとの違い

PRとは、自社の情報を社会に広めるための行動全般を意味します。一方的な情報発信ではなく、自社の関係者やステークホルダーと長期的に良好な関係を築くことを前提としています。PRの主な手法を確認しておきましょう。

・ プレスリリースの配信
オウンドメディアの運営
・ 取材対応
・ 社内報の作成 など

ブランディングとの大きな違いは、施策を実施する目的にあります。ブランディングでは、自社の価値を高めるとともに共感を引き出し、潜在顧客へのアプローチを試みます。一方のPRは、企業やサービスなどに関わる人との関係構築を目指す手法です。

そもそもPRとは、ブランディングで形成されたイメージを元にして実施されます。両者は性質が異なるものの、ブランディングの延長線上にPR施策があり、それぞれを掛け合わせることで相乗効果を生み出せます。

関連記事:「PR」とは何か。意味や重要性、基礎知識を紹介

ブランディングの使い方

ここでは、言葉としてのブランディングの使い方を解説します。ブランディングは「企業のブランドイメージの定着」「競合との差別化」などを意味することから、主にビジネスシーンで用いられます。具体的な使い方を例文で確認しておきましょう。

・ これからの時代を生き抜くためには、積極的に企業ブランディングをする必要があります。
・ 業績アップを図るために、商品ブランディングのプロジェクトチームを結成します。

ブランディングを行う意味・効果

企業視点 価格決定権 利益獲得に有効な価格設定
宣伝広告効果 認知度の向上
法的保護 登録商標、特許権、意匠権、著作権等の保護
消費者視点 識別機能向上 購買決定が容易
自己イメージの表現 特定の商品やサービスの利用によりブランドイメージを自己表現として投影する効果
リスク回避 購買前に機能的、身体的、金銭的など様々なリスクの回避効果

上記は、ブランディングによって享受できるメリットです。競合他社・商品と差別化することで、企業は「ブランドの価値に合った価格設定が可能になる」、「宣伝広告による認知度の向上が図れる」、「商品やサービスを守るための法的保護を受けられる」といったメリットがあります。

また、消費者にとっては、企業が商品や自社について情報を発信してくれるため 、リサーチにかける時間を短縮でき、「購買決定が容易になる」メリットがあります。ほか にも、ブランドイメージを利用した自己表現が可能になったり、ブランドならではの安心感(リスクの回避)を享受できたりできるのもメリットです。

BtoBにおいてもブランディングが重要な理由

BtoBにおけるブランディングは、潜在顧客へのアピールに有効的です。取引先の期待する対応を取れる企業として信頼を得たり、他社と差別化された企業であると期待をもたせたりできます。

BtoBのブランディングにおいては、コアバリュー(ブランド価値)、顧客の利益、エビデンス(利益となる根拠や事実)、リソース(事実を生み出す資産やシステム)を明確にすることが重要です。

ブランディングの方法

1. ターゲットを分析し選定する
2. ブランドのアイデンティティを検討する
3. ブランドコンセプトを決定する
4. ブランドコンセプトをアウトプットする
5. 効果検証・検討

ブランディングは、段階的に構築しながら実現的な戦略に落とし込んでいくマーケティングの一環です。以下でその具体的な方法について解説します。

ターゲットを分析し選定する

環境分析に代表されるデータを収集、ニーズの動向を分析し、ターゲットを選定します。消費者のニーズとマッチしていないブランディングは、その効果を十分に発揮できないため、データ収集と分析は可能な限り行いましょう。

手法例
環境分析(3C分析SWOT分析PEST分析ファイブフォース分析

ブランドのアイデンティティを検討する

分析したデータをもとに、ターゲットがどのような価値を求めているかを具体化し、ブランドのコアとなるアイデンティティを固めていきます。販売できる商品やサービスの特性、機能、個性といった定義を明確にする作業です。

手法例
ミッションとビジョンを明確化

ブランドコンセプトを決定する

他社と差別化が図れる点を模索し、ブランドコンセプトを決定します。競合と同調にならないために、競合のWebサイトやソーシャルメディアの雰囲気などをチェックするといいでしょう。差別化すべき工夫や顧客へアピールしたいブランドの意識、目的など、コンセプト構築のために活用できます。

手法例
競合のWebページやSNSを調査

関連記事:コンセプト(concept)の意味ってなに?なぜ必要なのか含め解説します

ブランドコンセプトをアウトプットする

消費者は五感でブランドイメージを受け取るため、ロゴやカラーバリエーション、パターン、デザインシステムなどを可視化する必要があります。また、ブランドコンセプトに沿った広告やコマーシャル、ソーシャルメディア戦略が実践できるよう、広告代理店などにコンサルティングを依頼するのも有効的です。

手法例
ロゴ作成、カラー、パターン制作、広告

関連記事:ロゴってなに?ロゴを作成するうえで大事なことを解説!

効果検証・検討

販売商品やサービスの向上と確立のために、リサーチによる顧客のフィードバックの収集がおすすめです。リサーチ専門会社やインターネット上のサービスを利用して知りたい要点を絞り、今後の運用見直しのためにデータを取得。データをもとに、課題や改善策を検討します。

手法例
リサーチ会社による顧客のフィードバック

ブランディング戦略を成功させるフレームワーク

ブランディング戦略の成功の鍵は、さまざまなフレームワークを効果的に活用することです。ここでは、ブランディング戦略に役立つフレームワークを4つ紹介します。

1. 3C分析
2. PEST分析
3. SWOT分析
4. ポジショニングマップ

3C分析

3C分析とは、経営戦略の立案に関するフレームワークの一種です。以下の3つの視点から自社の市場環境を分析し、自社の課題や成功要因を論理的に導き出します。

1. Customer:顧客
2. Competitor:競合
3. Company:自社

3C分析では自社と競合の違いを明らかにできるため、ブランディング戦略にも活用できます。たとえば、分析によって自社と競合の強みや弱みを把握できれば、自社にしかない価値を構築できるでしょう。

関連記事:3C分析とは?やり方や手順、テンプレートも紹介

PEST分析

PEST分析とは、自社を取り巻く外的要因を分析し、戦略の立案につなげる手法を指します。PESTは4つの英単語の頭文字を取ったものであり、それぞれの観点を元に分析を行います。

1. Politics:政治的要因
2. Economy:経済的要因
3. Society:社会的要因
4. Technology:技術的要因

PEST分析の主目的は、外部環境の情報収集やニーズの変化の把握、自社にとってのチャンスや脅威の発見です。PEST分析を行うと、外的な要因が自社のブランディングに与える影響を理解できるとともに、今後の戦略の立案に役立てられるでしょう。

SWOT分析

SWOT分析とは、自社が置かれている現状を分析し、成功要因や脅威となりうるものを導き出す手法です。分析に用いられる項目は以下のとおりです。

1. Strength:強み
2. Weakness:弱み
3. Opportunity:機会
4. Threat:脅威

SWOT分析で自社の現状を客観的に把握できれば、自社にとって必要な施策を考えやすくなり、より良いブランディング施策を生み出せるでしょう。

ポジショニングマップ

ブランディングを進めるうえでは、市場における自社のブランドや製品の立ち位置を把握する「ブランド・ポジショニング」が欠かせません。ブランド・ポジショニングを行うためには、ポジショニングマップの作成が有効です。

ポジショニングマップとは、縦軸と横軸で構成される2次元マップを指します。ブランドの特徴や製品の価格などを軸に選定し、自社と競合他社をプロットすることで、それぞれの位置付けを可視化できるフレームワークとなります。競合が存在しない領域を軸にしてポジショニングマップを作成すれば、優位性の高い独自のポジションを発見できるでしょう。

ブランディングの種類

「何をブランディングするのか」「ターゲットは誰か」などによって、ブランディングはさまざまな種類に分かれます。状況に合わせて適切な戦略が立てられるように、主な種類を整理しておきましょう。

1. BtoCブランディング
2. BtoBブランディング
3. インナーブランディング
4. アウターブランディング
5. 企業ブランディング
6. セルフブランディング

BtoCブランディング

BtoCブランディングとは、一般消費者をターゲットとする企業が行うブランディングを意味します。BtoC企業がブランディングを行う主な目的は、一般消費者の購買意欲を引き起こすことです。提供する商品やサービスのブランド力は購買意欲に直結するため、ブランディングによって競合他社との差別化を図り、商品やサービスのイメージアップを行うことが必要とされます。

BtoBブランディング

BtoBブランディングとは、法人を対象にビジネスを展開する企業が行うブランディングのことです。BtoBのビジネスモデルは商材価格が高い傾向にあり、見込み顧客の検討期間が長めであることから、競合他社との価格競争に巻き込まれやすいことがあります。

新規顧客の獲得につなげるためには、取引先となる企業をターゲットとしたBtoBブランディングを行い、競合他社との差別化や市場競争力の向上を図ることが欠かせないでしょう。

インナーブランディング

インナーブランディングとは、経営層やマネジメント層を含む社員に対し、自社の理念やブランド価値などを浸透させるためのブランディングです。社員の理解と共感が得られると、パフォーマンスの向上や定着率のアップが期待できます。

社員が会社に愛着をもつことで、自社の情報を積極的に発信するようになれば、後述するアウターブランディングにもつながるでしょう。

関連記事:インナーブランディングとは?採用マーケティングにおける重要性と進め方

アウターブランディング

アウターブランディングとは、社外に対して行うブランディングを意味します。幅広い層をターゲットとするのが特徴であり、一般消費者やステークホルダー、採用活動における応募者なども含まれます。アウターブランディングで自社の商品やサービスを積極的に訴求すると、収益アップや企業イメージの向上などが期待できるでしょう。

企業ブランディング

企業ブランディングとは、ステークホルダーに認知してもらいたい企業のイメージを明確化し、企業理念などを社内外に向けてアピールすることを表します。主な目的は、自社に対するロイヤリティや共感の獲得です。自社ならではの価値を訴求することで、競合他社との差別化につながり、価格競争や品質競争に巻き込まれにくい立ち位置を確立できるでしょう。

セルフブランディング

セルフブランディングとは、自分自身をブランド化して価値を高める活動を意味します。一般的には、企業や組織に所属しない個人がSNSを活用し、自らをプロモーションすることを指します。

主な目的は、単に自分自身を良く見せることではなく、強みや専門性、経験などを訴求することです。自分にしかない価値をアピールすることで、他者からの信頼性や興味関心が高まり、集客力や販売力の向上が期待できます。

ブランディングの成功事例

ブランディング成功例について、いくつかご紹介します。ブランディングの成果が企業の成長に深く関連している要因の一つであることが理解できる実例です。

競合商品との差別化を図った事例:明治

明治の「明治ザ・チョコレート」がリブランディングにより、クラシカルな箱にカラフルなカカオ豆のモチーフを箔押しし た「縦型」のパッケージに変更されました。味だけではなく、誰かに紹介したくなる「存在」に生まれ変わらせる点に着目した斬新なデザインです。

これまで、チョコレートの絵柄や色合いを採用したものや、「横型」のパッケージが定番だった板チョコレート業界にとって、斬新ともいえるアイデアです。インスタグラムなどのSNSでも拡散され、異例の大ヒット商品となりました。

既存商品のブランド力を活用した例:日清

日清は、自社製品である「カップヌードル」のブランド力を利用し、新たな価値を生み出し続けています。

たとえば、「カップヌードルごはん」が挙げられます。日清は、新たにカップライスを販売するのではなく、「カップライス」と「カップヌードル」を掛け合わせた「カップヌードルごはん」を発売しました。カップヌードルのブランド力が新商品を牽引し、ヒット商品となっています。

ほかにも、カップヌードルのブランド力を利用してカップヌードルライト、カップヌードルライトプラス「ラタトゥイユ」「バーニャカウダ」「海老のビスク」なども発売しています。

BtoB市場が求める付加価値を加えた事例:IBM

IBMが展開する「Watson」は、コグニティブ・コンピューティングと呼ばれるAI(Augmented Intelligence:拡張知能)のブランディングにより、多くの企業で導入されるようになったITシステムです。

「Watson」は、通常のAI (Artificial Intelligence:人工知能)とは異なり、データ処理の効率化だけではなく、DL(ディープラーニング)機能により、業態や環境、使用方法に対応したカスタマイズが可能だです。コールセンターやメール対応など、人の手を介して行われていた業務もこなすことができます。既存のITシステムと差別化を図ることによって成功した事例の一つです。

技術担保により結果的にプロモーションになった事例:ドルビーラボラトリーズ

ドルビーは、映画や音楽などのメディア機器の技術開発を行う企業です。その技術をライセンス化することで収入を得ています。ドルビーは、ライセンス提供の際に自社商標の提示を契約に盛り込むことで、プロモーションなどを行わずとも、そのロゴは人々に認知されるようになりました。

また、自社技術のライセンス化だけではなく、商標登録している製品に対して自社ロゴを表記した。高品質な製品を作り続けるとともにロゴの露出度が高まり、「ドルビー=高品質」というブランドイメージを定着させることに成功しました。

関連記事:商標登録を徹底解説します!円滑に進めるためのやり方とは?

まとめ

ブランディングはマーケティングの一環として、ビジネス戦略では切り離せない要素と考えられています。段階的な構想による一貫性をもった施策で、商品や事業を成功に導きましょう。ブランディングで確実な結果を得たいという方は、専門家に依頼するのもおすすめです。興味のある方は、まずご相談を。

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監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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『MarkeTRUNK』編集部

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