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Google BigQueryとは?特徴を分かりやすく解説!

2025.7.30
読了まで約 17

日々、企業が取り扱うデータ量が増大し、ビッグデータの活用範囲も拡大している現代。マーケティング戦略を立案・実行する上でも、より迅速かつ大規模なデータ解析の重要性が高まっています。

そうした中で注目を集めているのが、Google社が提供するビッグデータ解析サービス「Google BigQuery(ビッグクエリ)」です。このツールは、コストパフォーマンスに優れ、ユーザーフレンドリーでありながら、高性能な分析機能を備えています。

本記事では、Google BigQuery(ビッグクエリ)を初めて知る方にも分かりやすく、このサービスの概要や機能、特徴、活用のメリット、そして具体的な活用事例をご紹介します。ビッグデータ分析の効率化や、データドリブンな意思決定を目指す方々にとって、有益な情報となるでしょう。

Google BigQuery(ビッグクエリ)は、膨大なデータを瞬時に処理できる強力なツールです。その特徴や活用方法を理解することで、ビジネスにおけるデータ活用の可能性が大きく広がります。ぜひ最後までお読みいただき、Google BigQuery(ビッグクエリ)の魅力を感じてください。

Google BigQueryとは

Google BigQuery(グーグル・ビッグクエリ)とは、Google社のクラウドサービス「Google Cloud Platform(GCP)」の一つとして提供されるプロダクトです。ビッグデータ解析に特化した強力なツールであり、大規模なデータウェアハウスとしての機能を持っています。

Google BigQueryは、膨大な量のデータを超高速で処理し、分析することができます。例えば、数テラバイト(TB)や数ペタバイト(PB)といった大容量のデータセットでも、瞬時に解析が可能です。この高速処理能力により、リアルタイムデータ分析やビジネスインテリジェンス(BI)の分野で強力なツールとして活用されています。

また、Google BigQueryはクラウドベースのサービスであるため、ユーザーは自前のインフラストラクチャを用意する必要がありません。これにより、導入のハードルが低く、スケーラビリティも高いのが特徴です。さらに、他のGoogle Cloud Platformのサービスとシームレスに連携できるため、総合的なデータ分析ソリューションを構築することが可能です。

マーケティング分野においても、Google BigQueryは重要なツールとなっています。Webサイトのアクセスログ分析や顧客行動の詳細な分析、広告キャンペーンの効果測定など、様々な用途で活用されています。ビッグデータを活用したデータドリブンマーケティングを実現する上で、Google BigQueryは欠かせない存在となっているのです。

Google Cloud Platformとは

Google Cloud Platform(GCP)とは、Google社がクラウド上で提供するサービス群の総称です。ビッグデータ解析やクラウドコンピューティングのニーズに応えるプラットフォームとして、多くの企業に利用されています。

Google Cloudは、世界中に展開されているGoogle社のデータセンターで稼働している高性能なコンピュータ、大容量ハードディスクドライブなどの物理的な設備と、仮想マシンなどの仮想リソースで構成されています。このGoogle Cloudにある最先端のソフトウェアやハードウェア製品を、ユーザーが必要に応じて利用できるクラウドサービスが、Google Cloud Platformです。

例えば、新たなアプリケーションを開発したい場合にGoogle Cloud Platformを利用することで、自社で開発に必要なハードウェアやサーバーなどを用意する必要がなくなります。これにより、初期投資のコストや導入の手間を最小限に抑えつつ、開発に専念することができます。さらに、ビッグデータ解析のためのツールも提供されているため、データ駆動型の意思決定を行いたい企業にとっても魅力的なプラットフォームとなっています。

Google Cloud Platformは、ビッグクエリを含む様々なサービスを提供しており、企業のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズすることが可能です。クラウドベースのソリューションを通じて、ビジネスの効率化やイノベーションの促進を支援しています。

Google BigQueryの特徴

Google BigQueryには、いくつかの特徴的な機能があります。以下では、その主な4つの特徴についてご紹介します。

  1. データの処理速度が高速
    BigQueryは、膨大な量のデータでも驚異的な速さで解析を行うことができます。テラバイト(TB)やペタバイト(PB)規模のビッグデータでも、瞬時に処理が可能です。このため、リアルタイムでの分析やレポート作成にも適しています。
  2. 高性能かつ低コスト
    BigQueryは高性能でありながら、比較的安価に利用できることが大きな特徴です。従量課金制を採用しているため、使用した分だけ料金が発生します。また、毎月一定量のクエリ処理とストレージ利用が無料で提供されているため、小規模な利用であればコストを抑えることができます。
  3. データベースの専門知識が不要
    BigQueryは、データベースに関する深い専門知識がなくても利用できるよう設計されています。サーバーレスで動作し、データベースのチューニングも不要なため、SQLの基本的な知識があれば誰でも利用できます。これにより、マーケティング担当者など、データ分析の専門家でない人でも簡単にビッグデータ分析を行うことができます。
  4. Googleの各種サービスとの連携が容易
    BigQueryは、Google AnalyticsやGoogle Cloud Storageなど、他のGoogleサービスとシームレスに連携することができます。これにより、様々なソースからのデータを統合し、より包括的な分析を行うことが可能になります。例えば、ウェブサイトのアクセスログとCRMデータを組み合わせた顧客行動分析などが容易に実施できます。

これらの特徴により、BigQueryはビッグデータ分析の分野で強力なツールとして注目されています。企業のデータ駆動型意思決定を支援し、ビジネスインテリジェンスの向上に貢献しています。さらに、機械学習モデルの構築や予測分析にも活用できるため、データサイエンスの分野でも重要な役割を果たしています。

関連記事:Google Cloud Platform(GCP)とはなにか?特徴やAzure・AWSとの違いを解説します!

Google BigQueryでできること

Google BigQueryは、ビッグデータの解析や大規模なクエリ処理を可能にする強力なツールです。BigQueryを活用することで、企業や組織は膨大なデータから価値ある洞察を得ることができます。以下に、BigQueryの主な機能と活用方法をご紹介します。

  1. 高速データ分析: BigQueryは、数テラバイトから数ペタバイトという膨大なデータを驚異的な速さで解析します。この高速処理能力により、リアルタイムでのデータ分析が可能となり、迅速な意思決定をサポートします。
  2. 大容量データストレージ: BigQueryは単なる分析ツールではなく、大規模なデータウェアハウスとしても機能します。アクセスログやCSVファイルなど、様々な形式の大量データを効率的に保存し、必要に応じて即座にアクセスできます。
  3. Google製品との連携: BigQueryはGoogleのエコシステムと緊密に統合されています。例えば、Google アナリティクスとの連携により、ウェブサイトの詳細な行動分析が可能になります。また、Google Cloud Platformの他のサービスとも簡単に連携でき、データの収集から分析、可視化まで一貫して行えます。
  4. 機械学習の統合: BigQueryは機械学習機能を内蔵しており、SQLクエリを使って予測モデルを作成・実行できます。これにより、データサイエンティストでなくても、高度な分析や予測が可能になります。
  5. セキュアなデータ共有: BigQueryでは、組織内外の特定のユーザーやグループとデータセットを安全に共有できます。これにより、データの価値を最大化しつつ、セキュリティとコンプライアンスを維持できます。
  6. 柔軟なクエリ実行: BigQueryは標準SQLをサポートしているため、既存のSQL知識を活かしてクエリを作成できます。また、ウェブUIやコマンドラインツール、各種プログラミング言語のAPIを通じて、様々な方法でクエリを実行できます。

BigQueryのこれらの機能を活用することで、企業はデータドリブンな意思決定を促進し、ビジネスの競争力を高めることができます。例えば、マーケティング部門では顧客行動の詳細な分析が可能になり、製造業では生産プロセスの最適化にBigQueryを利用できます。BigQueryは、データの力を最大限に引き出し、ビジネスの成功を支援する強力なツールなのです。

クエリとは?

クエリは英語で「query」と表記され、「問い合わせる」「訪ねる」などの意味を持ちます。IT分野で使われるときには、何らかのシステムに対して、データについての問い合わせや処理の要求などを指します。要求は、指定の形式に沿って文字に表現します。

例えば、データの抽出や更新などについて「こんな風に処理してください」という要求を文字列で表します。処理対象のテーブルやデータの抽出条件、並べ方などを指定して要求します。このようなクエリを使用することで、ビッグデータの効率的な分析が可能になります。

Google BigQueryでは、SQLと呼ばれるデータベース言語を用いてクエリを記述します。SQLを使用することで、大量のデータから特定の条件に合致するものを抽出したり、データの集計や加工を行ったりすることができます。これにより、ビッグクエリを活用した高度なデータ分析が実現可能となります。

クエリの実行結果は、通常テーブル形式で表示されます。これらの結果を基に、さらに詳細な分析や可視化を行うことで、ビジネスインテリジェンスに活用することができます。Google BigQueryのような高性能なツールを使用することで、膨大なデータに対しても高速にクエリを実行し、迅速な意思決定を支援することが可能となります。

関連記事:クエリ(query)とはなにか?SEO、IT用語としての様々な意味を解説

Google BigQueryでできること

Google BigQueryでは、世界中のユーザーによって多くのクエリが処理されています。何千という数のサーバー群で、大規模なクエリを分散処理しているのです。

これによって、Google BigQueryでは次のことが可能です。

  • データ分析
    Google BigQueryでは、膨大なデータを解析することができます。近年はWebアクセスログを始め、様々なデータが取得できるようになりましたので、データ解析の種類も機会も増えました。その中でも、特に膨大なデータを超高速で解析するのに向いています。リアルタイムでの解析も可能であるため、迅速な経営判断や戦略策定に役立ちます。さらに、ビッグデータの活用により、より精度の高い予測分析や顧客セグメンテーションが可能になります。
  • データ保存
    大量にデータを格納する場所としても利用できます。アクセス解析の膨大なデータやCSVファイルなどのデータを格納しておき、処理することができます。Google BigQueryのストレージは拡張性が高く、ペタバイト級のデータも効率的に保存できます。
  • 各種Google提供ツールとの連携
    Googleが提供するツールと容易に連携できるので、活用の幅が広がります。例えば、アクセス解析「Googleアナリティクス」と連携ができるほか、BIツール「Googleデータポータル」との連携も可能です。これにより、データの収集から分析、可視化までをシームレスに行うことができます。

連携するメリットは、Google アナリティクス単体では実施できなかった分析もGoogle BigQueryを利用すれば実施できるようになったり、GoogleデータポータルにおいてGoogle BigQueryによる分析結果を視覚的に示すことができたりと、利便性が高まります。

また、Google BigQueryは機械学習の機能も備えており、SQL-like言語を使用して予測モデルを構築することができます。これにより、データサイエンティストでなくてもある程度の機械学習タスクを実行できるようになります。

さらに、Google BigQueryはストリーミングデータの取り込みにも対応しており、リアルタイムデータ分析のニーズにも応えることができます。これは、IoTデバイスからのデータ収集やリアルタイムの異常検知などに活用できます。

関連記事:Googleデータポータルとは?基本的な概念と使い方を解説

Google BigQueryの特徴

Google BigQueryには、4つの重要な特徴があります。これらの特徴により、ビッグクエリは多くの企業にとって魅力的なデータ分析ツールとなっています。

1つ目の特徴は、データの処理速度が非常に速いということです。ビッグクエリは、テラバイトやペタバイトといった膨大な量のデータでも、驚くほど高速に解析を行うことができます。これにより、リアルタイムでのデータ分析や迅速な意思決定が可能になります。

2つ目の特徴は、高性能でありながら比較的安価であるという点です。ビッグクエリは、その性能と価格のバランスが優れており、コストパフォーマンスが高いと評価されています。特に、従量課金モデルを採用しているため、使用した分だけ料金が発生するのが魅力です。

3つ目の特徴は、データベースの専門知識がなくても利用できるということです。ビッグクエリは、サーバーレスで利用でき、データベースのチューニングも不要です。そのため、SQLの基本的な知識さえあれば、データ分析の専門家でなくても効果的に活用することができます。

4つ目の特徴は、Googleの各種サービスとの連携が容易であるという点です。ビッグクエリは、Google Analytics、Google スプレッドシート、Google Firebase など、他のGoogleサービスとシームレスに連携することができます。これにより、より包括的なデータ分析と活用が可能になります。

これらの特徴により、Google BigQueryは、大規模なデータ分析を必要とする企業や組織にとって、非常に魅力的なツールとなっています。ビッグクエリを活用することで、データドリブンな意思決定や、より効果的なマーケティング戦略の立案が可能になるでしょう。

データの処理速度が速い

Google BigQueryは、TBやPBといった大容量のデータでも、高速でデータ解析を行うことができます。ビッククエリの特徴として、膨大なデータを瞬時に処理できる能力が挙げられます。

ビッククエリのストレージに自身のデータをインポートすれば、外部のデータソースでクエリを実行する場合よりも、さらに高速に処理が可能です。これにより、大規模なデータセットでも迅速な分析が実現できます。

ビッククエリの高速性は、データウェアハウスとしての性能を最大限に発揮します。例えば、数十億行のデータでも数秒で集計や分析ができるため、リアルタイムに近い形でビジネス判断に活用できます。

また、ビッククエリはGoogleのクラウドインフラストラクチャを活用しているため、スケーラビリティにも優れています。データ量が増加しても、処理速度を維持したまま拡張が可能です。

このような高速処理能力により、ビッククエリはビッグデータ分析やデータサイエンスの分野で強力なツールとなっています。膨大なデータの高速解析のみならず、リアルタイム分析や予測分析などにも効果的に活用できるのがビッククエリの大きな特徴です。

高性能かつ安価=コストパフォーマンスが高い

Google BigQueryは高性能かつ安価であるため、コストパフォーマンスが非常に高いビッグデータ分析ツールとして知られています。膨大なデータ量を手軽に解析できる点は、一からサーバーを用意して実施する場合と比べると、大幅なコスト削減が可能です。さらに、他の同類サービスと比較しても、使い勝手や規模感、処理速度などの面で優位性を持っています。

BigQueryの価格設定は、主に2つの要素で構成されています。1つ目はクエリ処理による分析料金、2つ目はストレージ利用料金です。分析料金はクエリ処理の頻度に応じて変動するため、利用頻度が低い場合は価格を抑えることができます。多くの企業では、ストレージを使用せず分析のみの利用が一般的であるため、比較的安価に BigQuery を活用できると考えられます。

また、Google BigQuery は無料利用期間を設けており、サービスの性能を実際に試すことができます。

無料期間終了後も、BigQuery の料金体系は従量課金モデルを採用しています。これにより、サービスが起動している間のみ料金が発生するため、他の同様のサービスと比較して効率的に利用できます。このような柔軟な料金設定により、企業規模や利用目的に応じて最適なコストでビッグデータ分析を行うことが可能となっています。

BigQuery の高いコストパフォーマンスは、Google のクラウドインフラストラクチャを活用していることにも起因します。Google の強力なデータセンターと最適化されたアーキテクチャにより、高速なデータ処理と効率的なリソース利用が実現されています。これにより、ユーザーは高性能な分析環境を低コストで利用できるのです。

データベースの専門知識がなくてもOK

Google BigQueryは、データベースに関する専門知識がなくても使えるという特徴があります。一般的なデータウェアハウスでは、データベースに関する専門知識が必要になることが多いのですが、Google BigQueryはそれとは異なります。

通常のデータウェアハウスでは、分析を始めるにはサーバー構築や設定の最適化などが必要になりますが、Google BigQueryはサーバーレスで利用できます。また、データベースのチューニングも不要なため、操作さえ覚えてしまえば分析できてしまうのです。

ただし、Google BigQueryを使用する際には、データベース言語であるSQLを記述してデータ処理を行うことが多いため、SQLの基本的な理解は必要です。Google BigQueryは、基本的にWebブラウザ上で起動することができ、SQLをWeb上の画面のフォームに記述することでデータの処理を行います。

画面構成はシンプルで、画面の上部に「クエリエディタ」があり、そこにクエリを記述して実行できます。このユーザーフレンドリーな設計により、ビッグデータの解析が比較的容易になっています。

SQLは、大量のデータから指定の条件のデータを選び出したり、データの追加や削除を行ったりする命令ができる言語です。SQLの基本的な命令文は、データ取得、データ追加、データ更新、データ削除の4つだけです。これらの言語を利用してクエリ実行を行います。

SQLは、それほど難しい言語ではないと言われており、Google BigQueryを活用するためにマーケティング担当者がSQLを学び始めるということは、近年よくあることのようです。このように、Google BigQueryはビッグデータの解析を democratize(民主化)し、より多くの人々がデータ分析の恩恵を受けられるようにしています。

さらに、Google BigQueryはGoogleの他のサービスとシームレスに連携できるため、既存のGoogleツールを使用している企業や個人にとっては、導入のハードルがさらに下がります。例えば、Google アナリティクスのデータをBigQueryに直接インポートして分析することができます。

このように、Google BigQueryは専門知識がなくても使えるという特徴を持ちながら、ビッグデータの高度な分析を可能にする強力なツールなのです。

Googleの各種サービスとの連携ができる

Google BigQueryは、Google社が提供する各種サービスとも連携できるので、マーケティング施策を実行する上でデータを活用しやすいのが特徴であり、メリットです。ビッグデータ解析において、Google BigQueryは強力なツールとなります。

Google BigQueryで連携できるサービスには、例えばGoogleスプレッドシート、Google アナリティクス、Google Firebaseなどがあります。これらのサービスとGoogle BigQueryを組み合わせることで、より効果的なデータ分析が可能になります。それぞれ、連携することでできることを見ていきましょう。

  • Googleスプレッドシートとの連携でできること
    Google スプレッドシートとは、Webブラウザ上で表計算ができるサービスです。Microsoft Excelで実施できるような図表作成や表計算を、オンラインで行うことができます。

Google BigQueryをGoogle スプレッドシートと連携することで、レポーティング作業の運用効率化などが可能になります。例えば、Google BigQueryから抽出したデータを用いて、Google スプレッドシートでグラフを作成することができます。一般的に、Google BigQueryのデータ解析結果を可視化するためにBIツールを連携させますが、簡易的にグラフ化したいという場合には、Google スプレッドシートで便利に行うことができます。ビッグデータの可視化が容易になるため、意思決定のスピードアップにつながります。

関連記事:Googleスプレッドシートとは?使い方や特徴、Excelとの違いについて解説!

  • Googleアナリティクス(Analytics)との連携でできること
    Googleアナリティクス(Analytics)とは、Webサイトのアクセス解析サービスです。Google アナリティクスによって取得されたユーザーのWeb上の行動データをGoogle BigQueryにエクスポートすることで、Google BigQuery上に読み込んだその他のデータと組み合わせて分析をすることができます。Google BigQueryと連携することで、より詳細な分析ができるようになります。例えば、ユーザーの行動パターンや購買傾向などのビッグデータを深く掘り下げて分析することが可能になります。
  • Google Firebaseとの連携でできること
    Google Firebaseとは、モバイルアプリを迅速に開発できるプラットフォームです。高速にモバイルアプリを開発できるだけでなく、アプリケーションを利用するユーザーの行動をデータ化するなど、モバイルアプリ開発と運用に役立つ機能が豊富に用意されています。

Google BigQueryと連携することで、Firebaseで取得したユーザー行動などのログをGoogle BigQueryで解析するといった高度な活用が可能になります。Firebase単体では知り得なかったことが分かるようになると考えられます。このように、ビッグデータを活用してアプリのパフォーマンスを最適化したり、ユーザーエクスペリエンスを向上させたりすることができます。

これらの連携により、Google BigQueryはより強力なビッグデータ解析ツールとなります。マーケティング担当者や開発者は、これらのツールを組み合わせることで、より深い洞察を得ることができ、データドリブンな意思決定を行うことが可能になります。

関連記事:Google Analytics(グーグルアナリティクス)とは?設定方法や使用用途を解説

Google BigQueryで大規模データの高速処理ができる理由

Google BigQueryが大規模データの高速処理を実現できる理由について、GoogleはBigQueryの特徴的な2つの仕組みを説明しています。これらの仕組みにより、BigQueryは膨大なデータを瞬時に分析し、ビッグデータの活用を効率的に行うことができます。

1つ目の仕組みは「カラム型データストア」です。この方式では、データを列単位かつ縦方向に読み込むため、必要な列のデータのみにアクセスでき、トラフィックを最小限に抑えることができます。また、同じ列内のデータは類似性が高いため、高い圧縮率を実現し、クエリ処理の高速化につながります。

2つ目の仕組みは「ツリーアーキテクチャ」です。クエリ処理を実行する際、ルートサーバーがクエリを受け取り、多数のリーフサーバーに分散して処理を行います。この並列処理により、ビッグデータの高速な分析が可能となります。

これらの特徴により、Google BigQueryはTBやPB単位の大容量データでも超高速で解析することができ、リアルタイムでのデータ分析やビッグデータの活用を支援します。さらに、BigQueryはGoogleのクラウドサービスの一部であるため、スケーラビリティに優れ、必要に応じて処理能力を柔軟に調整することができます。

このような高度な技術を背景に、Google BigQueryは多くの企業や組織のデータ分析ニーズに応え、ビジネスインテリジェンスの向上に貢献しています。

1.カラム型データストア

一つは、カラム型データストアであるという点です。

Google BigQueryの高速処理を可能にする大きな特徴として、カラム指向のデータストア方式を採用していることが挙げられます。通常のデータベースでは、クエリ処理を行う際にデータを「行単位」かつ「横方向」に読み込むのが一般的です。しかしGoogle BigQueryでは、「列単位」かつ「縦方向」にデータを読み込む方式を採用しています。

この方式によりビッグクエリの処理速度が飛躍的に向上する理由は以下の通りです。横方向にデータを読み込む場合、データ全体を読み込む必要がありますが、縦方向に読み込む場合は、クエリの対象となる列のデータのみにアクセスすれば済みます。これにより、処理に必要なデータ量が大幅に削減され、トラフィックが最小化されるのです。

さらに、カラム型データストアには別の利点もあります。同じ列に含まれるデータは通常類似性が高いため、データのばらつきが少なくなります。これにより、高い圧縮率を実現することができます。一般的に、データ内に反復パターンが多く存在するほど、圧縮率は高くなります。Google BigQueryのカラム指向方式では、この特性を最大限に活かし、効率的なデータ圧縮を行うことで、さらなる処理速度の向上を実現しています。

このようなカラム型データストアの採用により、Google BigQueryは膨大なビッグデータに対しても驚異的な処理速度を発揮し、リアルタイムに近い分析を可能にしているのです。

2.ツリーアーキテクチャ

もう一つは、ツリーアーキテクチャである点です。ツリーアーキテクチャとは、クエリがツリー状に広がっていく構造になっているものです。ビッククエリの高速処理を支える重要な特徴の一つです。

クエリ処理を実行する際に、そのクエリを受け取るのはルートサーバーです。そして実際にクエリ処理を実行するのは、多数のリーフサーバーになります。このルートサーバーから各リーフサーバーへとツリーのようにクエリが広がっていくことで、並列でデータ処理を行うことができる仕組みになっています。ビッククエリの並行処理により、大規模なデータの高速処理を実現できるのです。

ビッククエリのツリーアーキテクチャでは、クエリの分散処理が効率的に行われます。ルートサーバーがクエリを受け取ると、それを複数のサブクエリに分割し、各リーフサーバーに振り分けます。各リーフサーバーは割り当てられたサブクエリを独立して処理し、結果をツリーを遡って上位のサーバーに返します。最終的にルートサーバーで全ての結果が集約され、完全な処理結果が得られます。

このビッククエリの分散処理アーキテクチャにより、膨大なデータ量を持つクエリでも、処理負荷を複数のサーバーに分散させることができます。そのため、単一のサーバーでは処理しきれないような大規模なデータ分析も、高速かつ効率的に実行することが可能となります。

Google BigQueryの利用方法

Google BigQueryを初めて利用する方は、以下の手順で利用を開始できます。Google Cloud Platformの一部であるBigQueryは、無料トライアルから始めることができるので、まずはその方法をご紹介します。

BigQueryの利用を始めるには、まずGoogle Cloud Platformのアカウントが必要です。既にGoogleアカウントをお持ちの方は、そのアカウントを使用してGoogle Cloud Platformに登録できます。アカウントがない場合は、新規で作成する必要があります。

Google Cloud Platformに登録後、BigQueryのプロジェクトを作成します。プロジェクトは、BigQueryで分析を行うためのワークスペースとなります。プロジェクト作成後、BigQueryのインターフェースにアクセスし、クエリの実行やデータのアップロードなどが可能になります。

BigQueryの無料トライアルでは、一定の利用枠が提供されます。具体的には、毎月1TBまでのクエリ処理と10GBまでのストレージが無料で利用できます。この範囲内で、BigQueryの機能や性能を試すことができます。

無料トライアル期間中にBigQueryの有用性を実感できれば、有料プランへの移行を検討することができます。BigQueryは従量課金制を採用しているため、利用量に応じて柔軟に料金が設定されます。

以上が、Google BigQueryの利用を開始する基本的な流れです。BigQueryを活用することで、大規模データの高速処理やリアルタイム分析が可能になり、データドリブンな意思決定をサポートします。

1.Google BigQueryの公式サイトにアクセスする

Google BigQueryの公式サイトにアクセスします。

Google BigQueryを利用するための最初のステップは、Google BigQueryの公式サイトにアクセスすることです。Google BigQueryはGoogleのクラウドプラットフォームの一部であるため、Google Cloud Platformの公式サイトから簡単にアクセスできます。ビッグデータ分析に特化したこのサービスは、高速なクエリ処理と大規模データの格納が可能です。公式サイトでは、Google BigQueryの機能や特徴、料金プラン、活用事例などの詳細情報を確認することができます。また、初めての方向けのチュートリアルやドキュメンテーションも充実しているので、ビッグデータ分析の初心者でも安心して始められます。Google BigQueryの公式サイトは、このパワフルなデータウェアハウスツールの世界への入り口となります。

2.「Google BigQueryの無料トライアル」を選択する

スクリーンショット:Google BigQueryの利用方法_「Google BigQueryの無料トライアル」を選択する

トップページにある「Google BigQueryの無料トライアル」のボタンをクリックし、画面が切り替わったら案内に従って必要なアカウント情報を入力します。Google BigQueryは、Google Cloud Platformの一部として提供されているビッグデータ分析ツールです。無料トライアルを開始することで、BigQueryの高速なクエリ処理や大容量データの取り扱いを体験できます。また、BigQueryのカラム型データストアやツリーアーキテクチャによる並列処理の仕組みを実際に試すことができます。無料トライアル期間中は、毎月1TBまでのクエリ処理と10GBまでのストレージ利用が無料となっているため、コストを気にせずBigQueryの機能を探索できます。

スクリーンショット:Google BigQueryの利用方法_「Google BigQueryの無料トライアル」を選択する

無料トライアルを開始後、「やっぱり利用は一旦、保留にしたい」ということもあるでしょう。その場合は、クレジットカード情報を入力すると自動課金されてしまうのではないかと不安になりますが、無料トライアル期間が終わっても自動では課金されないことが明記されています。

入力が完了すると、Google Cloud Platformに登録が完了し、Google BigQueryの利用ができるようになります。

3.Google BigQueryを選択する

Google Cloud Platformの画面が開きます。すると画面左側にナビゲーションメニューが現れますので、「Google BigQuery」の項目を選択します。

Google BigQueryはこれでいよいよ利用スタートできます。プロジェクトを作成し、データを読み込んでクエリ実行を行っていきます。

Google BigQueryの料金

Google BigQueryを利用するための料金について確認していきましょう。

クエリの処理にかかる分析料金と、データを保存するストレージ料金の2種類があります。分析料金とストレージ料金は、それぞれ無料枠が用意されています。分析は処理されるクエリデータについて毎月1TBまで無料、ストレージは毎月10 GBまで無料です。

1.クエリの処理にかかる分析料金

分析料金では、オンデマンド料金と定額料金の2種類の料金モデルが用意されています。オンデマンド料金とは、各クエリによって処理されたバイト数に基づいて課金されるもので、つまり従量課金ということです。

定額料金とは、仮想CPUであるスロットを購入することで定額利用ができるもので、クエリの実行に使える専用の処理容量を購入したということになります。定額料金は長期的な利用者向けで、契約種別によって割引価格で提供を受けられ、両方の料金モデルを組み合わせることもできます。

2.データを保存するストレージ料金

ストレージ料金は、Google BigQueryに読み込むデータを保存するのに必要な費用です。アクティブストレージと長期保存、2種類の料金モデルがあります。

過去90日以内に変更されたデータはアクティブストレージの対象となり、過去90日以内に変更されていないデータは長期保存の対象となります。長期保存の料金は自動的に約50%値引きされます。

上記は2023年3月時点の情報となり、料金は変更になることが多いため、契約時には公式サイトを確認してください。


■Google BigQueryの活用成功事例
Google BigQueryは、すでに国内外で有効活用されています。ここでは4つの事例をご紹介します。

●広告運用の業務改善
・サマリー
ある不動産関連企業は、Google BigQueryをはじめとしたGoogle Cloud Platformを活用することによって、マーケティングの業務改善を成功させました。年間、約4万2,000時間の工数削減を見込んでいます。

・成果
マーケティングにおいて、Webサイトのアクセス解析にGoogle アナリティクスを利用しています。そのアクセス履歴データをGoogle BigQuery に転送し、広告媒体側の実績データと社内システムの顧客の契約実績データを組み合わせて、機械学習モデルにより広告キャンペーンの評価を実施しています。

データ分析基盤をGoogle BigQueryに統一することで、Webサイトと広告、契約との相関関係を捉え、集客活動が直接契約につながったかどうかを把握できるようになりました。

●ECサイト運用のデータ活用
・サマリー
ECサイトを運営するある企業は、Google BigQueryを用いたデータ分析基盤を新しく構築することで、総計100億レコードという膨大な量のデータ活用を実現しています。

・成果
同社は従来、オンプレミス環境で扱っていたデータをGoogle BigQueryに移行したことで、扱えるデータ量が10倍になりました。従来はデータ分析に約2時間かかっていたところ、Google BigQueryでは2~3分で終了できるようになりました。これによって、産出できるレポート数も10倍に増えました。

また、Webのアクセスログと受注データを紐付けて分析するなどの新しい試みも実施できています。

●購買データの高速分析・活用
・サマリー
GMS(総合スーパー)事業を営むある企業は、年間のべ数億人もの顧客による膨大な購買データをGoogle BigQuery によって高速に分析・活用しています。

・成果
保有する膨大な購買データや行動データの収集・分析のための環境として、Google BigQueryの導入を視野に入れ、Google Cloudの導入を決めました。

以前よりアプリを使ってユーザーデータとPOSの購買データを紐付けて分析していましたが、当時は一つの分析に 30~40秒要していたため時間がかかりすぎ、新しい施策の検討すら十分にできていない状況でした。

データ分析基盤をGoogle BigQuery にリプレイスした後、一つの分析は5秒で完了。正確な分析に基づく施策の振り返りや、次回の戦略立案がスムーズに行えるようになりました。

●データ活用基盤構築によるデータ活用の民主化
・サマリー
ある建材・設備機器メーカーは、Google BigQuery を中心としたデータ活用基盤を構築し、専門知識のない社員でもデータを必要なときに利用できる、データ活用の民主化を推進しています。

・成果
同社は、スピードが加速するビジネス環境を踏まえ、データによる事実に基づくデータドリブンな意思決定が必要不可欠と考えました。意思決定をスピード化するには、社員が必要なときに必要なデータを自ら利用可能な環境が必要と考えました。

そこで、データ活用基盤を構築した際に、マーケティング担当者が使用実績のあったGoogle BigQueryを中心にシステムを設計。その結果、誰もが手軽に蓄積されているデータを検索できるようになり、データ活用が一気に進みました。従来のシステムでは不可能だった大規模なデータ分析が可能になり、課題解決も進みました。

Google BigQueryは、どの事例においても大規模データを高速処理することができ、誰でも扱いやすいというメリットが活かされているのが分かります。特にマーケティング担当者といったデータ分析の専門家ではない人員でも活用しやすい点は、大きな特徴と言えるのではないでしょうか。

関連記事:データドリブンの意味とは?データ分析の基礎知識と重要性、データドリブンマーケティングを解説

まとめ

・Google BigQuery(グーグル・ビッグクエリ)とは、Googleのクラウドサービス「Google Cloud Platform(GCP)」の一つとして提供されるデータウェアハウスである。

・マーケティング分野においては、Webサイトのアクセス解析データを用いた広告改善や、Webサイトの顧客行動の分析改善に活用されている。

・Google BigQueryでは、データ分析、データ保存、各種Google提供ツールとの連携などが行える。

・Google BigQueryの特徴として、「データの処理速度が速い」「高性能かつ安価=コストパフォーマンスが高い」「データベースの専門知識がなくてもOK」「Googleの各種サービスとの連携ができる」などがある。

・Google BigQueryで大規模データの高速処理ができる理由は、「カラム型データストア」「ツリーアーキテクチャ」の2点の仕組みが大きいと言われる。

・Google BigQueryの料金は、分析料金とストレージ料金がある。分析料金には従量課金モデルと定額モデル、ストレージ料金にはアクティブストレージと長期保存、それぞれ2種類の料金モデルがある。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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