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ファネルを理解することで、実地マーケティングで生かしていく

2021.6.9
読了まで約 8

マーケティングのプランニングで使われる「ファネル」という言葉をご存知でしょうか?
言葉だけを聞いてもあまりはっきりと捉えられるものではないかもしれません。
ファネルを理解することで、売上げにつなげるためには、見込み顧客をどのくらい集めたら良いのか、どうやってアプローチを行っていけば良いかなどが把握しやすくなります。
なぜなら集客戦略を考える時に使う、基本の概念が「ファネル」だからです。
ファネルはwebサービスやアプリケーションではありませんが、マーケティング施策を展開する上で必要不可欠と言えるマーケティングツールの一つです。
これを知っておくとwebサイトでも実店舗でも、来訪者を増やすべきなのか、購入率を増やすべきなのか、優先して取り組む課題が見つけやすくなります。
以下に詳しくまとめます

ファネルとは?

ファネル(funnel)とは「漏斗(じょうご)」という意味で、マーケティングにおける「ファネル」は、見込み顧客を認知や購入の検討などのフェーズに分類してモデル化したものを指します。
受け口が広がった漏斗が先端に行くにつれて狭まっていくように、幅広く集客した見込み顧客が認知してから、興味関心を持ち、比較検討して購入に至るまでの過程で少数になっていく過程を視覚化しているのです。

ファネルには大まかに2つの特徴があります。
・見込み顧客数が購買に近づくほど、徐々にその数が減っていく
・ファネルの各段階(認知、興味・関心、比較・検討、購買)アプローチ方法が異なること

ファネルはマーケティングのプランニングに有効であることから、顧客とのタッチポイントを整理したい場面で有効だと言われています。
顧客の行動を段階ごとに分解することで、どんなステップを経て購入にたどりつくのか、順を追って把握することができるのです。これにより自社の商品をどのような顧客が購入するのかを考える、ペルソナの設計にも役立ちます。

ファネルの理論には、主に3種類の考え方があります。一つは、マーケティングにおいて長らく用いられてきた「パーチェスファネル」。
2つ目に、SNSの急速な普及によって確立してきた「インフルエンスファネル」、
そしてこの両者をシナジーさせている「ダブルファネル」です。
これらを段階的に見ていきながらファネルそのものの意味を把握して頂けたらと思います。

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

ファネルの重要性

消費者にとっては、課題を認識してから購入に至るまでプロセスがあります。
一般的に顧客が購入までに至るプロセスは、認知→興味・関心→比較・検討→購入の4段階に分けられます。

例えば、100人の見込み客がいると仮定します。
その100人がインターネットで商品を検索するところから「購買プロセス」は始まるのです。

①サイトを訪問する(100人)
➁サイト内の商品一覧ページで商品を探す(70人)
③気になる商品の詳細ページに飛び、見た目や機能などを詳しく調べて比較検討する(30人)
④商品をカートに入れる(20人)
⑤商品を購入する(10人)

マーケティング、営業活動行う際には、このような流れを念頭に、各プロセスに合わせた情報提供や提案を考え、お客様にアプローチを行う必要があります。

例えば、ある商品の購入を検討しようと思い、情報収集をしている「認知」~「興味・関心」段階のお客様に対して、営業担当者が商品・サービスの具体的な機能や活用方法を伝えたとします。恐らくお客様は「まだそこまでは考えていないんだよな……」と違和感を覚えてしまうことでしょう。

この場合であれば、営業担当者はブログのお役立ち記事やサービス選びのためのチェックリストなどのコンテンツを提供すると、情報収集がサポートでき、もしかしたら「比較・検討」段階まで購買プロセスを進めることができるかもしれません。
このように、ファネルの各段階でお客様を理解して、最適なアクションをすることが大切なのです。

段階を踏んだ、ファネルについて

より多くの消費者の認知を引き出す「パーチェスファネル」

パーチェスとは「購買・購入」のことを指します。パーチェスファネルは、認知から購入に至るまでの過程で徐々に顧客が減少して脱落者が生じていくため、この脱落者を最小限に抑えるために発案された考え方です。

購買に至るまでの心理プロセスの変化を示した代表的な購買行動モデルの一つが、「AIDMA(アイドマ)モデル」です。このモデルでは、見込み顧客が商品を購入するまでの行動を、Attention(注目)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)という段階に分けて構成します。
では、パーチェスファネルを使うことによりどんなメリットがあるのでしょうか。
①リード(見込み顧客)がどこで離脱したのかが分かる
パーチェスファネルの考え方を用いることによって、どの部分が購入の障壁になっているのかが分かります。

例えば、SNSや広告などのインプレッションが多ければ、認知はされていると判断できるでしょう。
それでも、商品をカートに入れる人が少ない場合、「関心」や「比較・検討」フェーズに問題がある可能性があります。
パーチェスファネルが、マーケティング施策のボトルネックを分かりやすくするのに役立ちます。

②それぞれのレベルで施策を打つことができる
パーチェスファネルを用いれば、弱点はどこか分かるため、次にどのような対策をすべきかが可視化できます。
フェーズごとに施策例をみていきましょう。
認知:見込み顧客に刷り込むために面を取る施策を講じます。広告(マス広告やインターネット広告)やプレスリリースを打つ。また、拡散させる方法として動画広告や拡散性のあるSNSなどを活用します。
興味・関心:見込み顧客のニーズを育てる。営業担当やマーケティング施策で見込み顧客に適正な情報を提供し、次の「比較・検討」へ意向を上げられるようにする。
比較・検討:見込み顧客に実際に試してもらう、営業担当と値引き交渉をしたりクーポン券の配布などを行い最後のひと押しをする。
以上のように、パーチェスファネルを使って消費者の行動を簡潔に把握し、施策の弱点と手を打つ手段が見えてくるのです。
しかし、パーチェスファネルの概念に限界があるといった指摘もあります。

例えば、2015年にGoogle社のアビナッシュ・コーシックが”The marketing funnel is dead. Again. Or at least, it should be.”と「マーケティングファネル(パーチェスファネル)は死んだ」と発言したことが知られています。

ここでは、なぜパーチェスファネルが限界を迎えていると言われているのか、3つの理由について説明します。

①消費者行動はもはや直線的ではない
社会の変化に伴って、消費行動が変わり、
「認知」→「興味・関心」→「比較・検討」という直線で理解できるものではなくなってしまいました。
つまり、リード(見込み顧客)は必ずしも「認知」から入ってくるのではなく、「興味・関心」、「比較・検討」フェーズを起点とすることもあるようになりました。

例えば、手元にあるスマートフォンを用いてAmazonの商品ページに飛び、そこから自分の欲しいものを検索して購入してしまえば、「認知」フェーズは飛ばされています。

また、YouTubeで紹介されている商品をYouTubeの概要欄などのリンクをから直接クリックし、該当ページで飛んで購入すれば、「認知」「興味関心」「比較・検討」フェーズは通っていません。
このように、商品を検討するに当たってチャネルが多様になり複雑化していることも大きな要因のひとつです。その中で消費者の行動は一筋縄では把握できなくなってきました。

②リード(見込み顧客)の多様化
パーチェスファネルの長所は、消費者の行動を画一化、単純化して見ることができる点でした。
しかし、単純化して見ることができないほど消費者の行動は複雑になってしまいました。
価値観や嗜好は複雑化し、単純に図式化を行うだけでは何が購入の障壁となっているのかの識別が不可能になっています。
さらに細かいニーズに合わせた概念が必要となってきているのです。

③購買後の行動が明らかでない
パーチェスファネルは「認知」から「購入」までが一方通行のため「一度買った人がもう一度買う」というケースはどこにも含まれていません。
また、購入者が口コミを投稿するなど情報を発信し、他の人の購入を喚起するような例も拾うことができません。商品の「購入」で終わるのではなく、
「購入」後も続く、顧客とサービス提供企業の関係をパーチェスファネルでは見ることができないのです。
以上のように、カバーできない例があるため、それがパーチェスファネルでは網羅できない現状を招いてしまったと考えられています。

ソーシャルメディアの普及とともに登場した「インフルエンスファネル」

「インフルエンスファネル」とは、パーチェスファネルとは逆に徐々に顧客の数が増えていく流れになります。ソーシャルメディアの普及と利用者の拡大によって顧客が気軽に情報を発信できるようになったことで、それまでは目に見えなかったクチコミが見える化されるようになりました。
その意味で前述のパーチェスファネルとは対をなす形(三角形型)を形成します。
インフルエンスファネルの大きな特徴といえるのは、顧客が商品を購入したあとの行動を可視化したものだということです。
顧客の購入後の行動を、「継続 → 紹介 → 発信」という順番で定義づけしています。 そのため、パーチェスファネルとは逆で、 下に進むにつれて数が大きくなっていく三角形の図 になっているという訳なのです。
さらに詳しく説明するならば、インフルエンスファネルの階層は、主にリピート、ファン化、共有・拡散の3つに分けられます。
商品を購入したことがある顧客が「リピート」購入するようになり、リピートすればするほど「ファン化」が進みます。次第に自発的に商品の魅力を人に伝えたりソーシャルメディアで発信したりする「共有・拡散」のステップに至るのです。
購買後の口コミや紹介がポイントとなり、BtoCの場合は価格.com、食べログ、Amazonなどへの口コミです。BtoBでは、クライアントを通じて新しい取引先を紹介してもらうことが該当します。

「継続 → 好意 → 共有・紹介 → 発信」のインフルエンスファネルは段階が進むことによって数が増えていく点でパーチェスファネルとは異なります。

インフルエンスファネルで重要なのは、商品やサービスの購入者に満足してもらった上で、口コミや紹介をどう引き起こしていくかです。
きっかけをつくる手法は、複数ありますが、SNSでの発信を誘導する1つは「体験」の場をつくることだとされています。

試供品やサンプルの配布を行う、デモンストレーションを実施することで商品を体験してもらうと、口コミや拡散の効果が期待できます。

BtoBでは、クライアントの事例を取材し、その成功事例をコンテンツ化、発信することで取材先の類似業界など他社が目にした際には興味・関心を示してもらう可能性があるかもしれません。

コミュニケーション設計が求められる「ダブルファネル」

大量生産・大量消費の高度経済成長期からマーケティングに用いられてきた「パーチェスファネル」と、口コミやレビューなど消費者の発信力の高まり、SNSの普及で誕生した「インフルエンスファネル」。この二つの概念を統合したマーケティング戦略が、「ダブルファネル」です。

ダブルファネルは、認知から購入にとどまらず、共有・拡散を含めた一連のプロセスからより大きなマーケティング効果をもたらそうとする考え方です。
このファネルには、既存顧客が共有・拡散することで、口コミや評判などを知った潜在層が新規顧客になる「ダブルファネル効果」があると言われています。そのため、購入して終わりではなく、その後の顧客に対するフォローまでしっかりと設計した、戦略作りが重要となってきます。
ダブルファネルの形は、購入したらそこでおしまいではなく、その顧客がファンになり、口コミやSNSなどでさらに新しいファン層をつくっていくことを示しています。

ファネル分析を活用するための3ステップ

ファネル分析には主に3つのステップがあります。顧客が商品を認知してから購入に至るまでのフローを各ステップに分解し、それぞれのステップにおけるボトルネックを確認した上で、特定したボトルネックを解消するための施策を検討するのです。

複数のステップに分解する

まずは、購入に至るまでのフローを段階ごとに整理します。自社の商品を認知してから顧客が進んでいくステップを分解しましょう。パーチェスファネルの考え方を用いると、認知→興味・関心→比較・検討→購入の4ステップがこれに当たります。

ボトルネックの把握

次に、それぞれのステップのどこにボトルネックがあるのかを調査します。ステップごとに考えることで改善点が明確になります。
各ステップで、ボトルネックを特定する指標として、以下が挙げられます。

認知→Webサイトのセッション(SS)、ページビュー(PV)、ユニークユーザー(UU)、新規ユーザー、ランディングページ(LP)のべーじビュー(PV)、トップページのべーじビュー(PV)。
興味・関心→ページビュー(PV)/セッション(SS)、リピートユーザー、直帰率、サービスページや商品詳細ページのPVや滞在時間など。
比較・検討→サービス概要ページや事例ページ、FAQページのページビュー(PV)。
購入→お問い合わせのぺージやカートのセッション(SS)、離脱率
リピート→再訪数、再購入数など。
上記は一例であって、サイトの特性や種類、設定している成果(CV)によって注視すべき指標は異なります。自社サイトにこのファネルは当てはまるのか、設定した成果(CV)は何かを確認しましょう。

ボトルネックを解消できる施策を検討

見込み顧客が多く離脱しているポイントが判明したら、そのボトルネックを解決できる施策を検討します。
このようなファネル分析では、見込み顧客がどの時点で最も多く離脱しているのかが明らかになるため、優先的に改善策を検討すべきステップが明確になるのです。

ファネルを効率よく管理するには

ファネルに沿って施策を行うと、効率の良いマーケティング、営業活動を考えられるようになりますが、注意ポイントがあります。

ファネルの定義を明確にしておくこと

いくつかファネルについて具体例を紹介しましたが、企業や所属するマーケティング、営業部門によってファネルの定義は異なるでしょう。自社に合わせたファネルに落とし込む必要があります。

・この段階はどのようなお客様層を定義しているのか
・どのフェーズでどういった施策をおこなうか
・どのタイミングでアクションを実施するか

などを具体的に自社の定義を決定して、明文化すると、実践的なファネルを作ることができます。

ITツールを活用すること

お客様の状態のチェックやマーケティングや営業活動の状況把握を手動で管理するのは難しく、工数も発生してしまい、本来のマーケティング、営業活動のコア業務を圧迫してしまうこともあります。ITツールを用いて、効率化をはかるのも一案でしょう。

・ファネルの管理に効果的なツール例

MA(マーケティングオートメーション)
MAとは、マーケティング活動を効率化させることができるITツールのことです。見込み顧客の創出、状態の管理、段階に応じた適切なマーケティング活動を自動化することができます。
スコアリングやシナリオ設計によるオートメーションメールなどを活用することによって、反応があったお客様を抽出し、営業担当のアプローチ先の選定にも役立ちます。

SFA(セールスフォースオートメーション)
SFAは、顧客ごとに営業活動履歴を記録して集計することのできるITツールで営業支援システムの一つです。営業活動の効率化のため、見積作成、スケジュール管理、商談管理、分析、売上げ予測などの機能があります。また、営業活動の状況を視覚化して共有することができるので、上司またはメンバー同士、営業プロセスにおけるアドバイスを受けるなどチーム内での連携が期待できる点もメリットです。

まとめ

パーチェスファネルとインフルエンスファネルを理解し、その両方を兼ね備えたダブルファネルを活用することができれば、マーケティングや営業活動を効率的、効果的に進めることができます。
自社のマーケティング、営業活動と照らし合わせながら、商品やサービスを知ってもらい、買ってもらい、使ってもらうための適切なアプローチをするには、ユーザーがファネルのどの段階にいるのか理解しておくことが必要です。
商品やサービスにまだ興味も持っていないユーザーに対して商品の特徴を長々と紹介してもユーザーには響かず、適切ではありません。
良い商品やサービスを顧客に届けるためには、ファネル分析を経て効果的な宣伝と戦略を行うことが大切です。
顧客のひとりひとりと向き合い、ファネル分析を活かしながら商品やサービスの魅力を伝えていきましょう。一体どの段階でどんな施策を打てばお客様に響くのかを検討することが重要になってくるのです。

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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『MarkeTRUNK』編集部

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