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ポートフォリオ分析とは?マーケティング視点も踏まえ解説します!

2021.12.9
読了まで約 5

企業が長く存続し続けるためには、顧客満足度の最大化を図る必要があります。しかし、商品やサービス、人員の質の向上、デザインや価格など、顧客満足度は複数の要因が重なって初めて向上するものです。

そこで、どのように顧客満足度の向上を図れば良いか、顧客満足度を調べるフレームワークのようなものがないか、探している方は多いのではないでしょうか。本記事では、顧客満足度や今後の戦略を考える上で有用なポートフォリオ分析について解説をします。また、事業の再構築に利用するべきバリューポートフォリオの概要についてもご紹介しますので、是非参考にしてください。

ポートフォリオとは

ポートフォリオ分析について解説をする前に、ポートフォリオについて解説をします。実は、ポートフォリオという言葉の意味は多岐にわたります。本記事を読む方の多くは、ポートフォリオと聞くと「クリエイターの作品集」のようなものをイメージするのではないでしょうか。結論、クリエイティブの業界であれば、上記のイメージで何も相違はありません。しかし、ポートフォリオは投資・金融の業界でも使われたり、教育用語としても使われたりします。様々な角度から使用される言葉であるため、単に作品集や実績といった意味でのみ使われる言葉ではないことを理解しておきましょう。

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業界別におけるポートフォリオの意味

先ほど、ポートフォリオの概要を解説しました。ここでは、業界別におけるポートフォリオの意味についてご紹介します。

・ 投資・金融業界
・ 教育業界
・ クリエイティブ業界

それぞれ順番に見ていきましょう。

投資・金融業界

投資や金融業界でのポートフォリオは、株式や債券、現金、不動産や預金など、投資家や事業家が保有する資産としての一覧や、それぞれの組み合わせに対して使用される言葉です。また、株式や債券であれば、それぞれの銘柄まで細かくポートフォリオの一部として示します。

投資家や事業家は、1つの事業が潰れたり、株式が暴落したりしても資産を失わないように、リスクヘッジをしながら複数の資産を保有しています。複数の資産を保有することで、どれか1つが潰れてしまっても立て直しが可能であり、再投資を行うことも可能です。つまり「リスクヘッジをするために、複数の資産を分配したほうが良い」というのが、投資・金融業界におけるポートフォリオの考え方になります。

教育業界

教育業界でのポートフォリオは、パーソナルポートフォリオと呼ばれる個人の評価ツールを指しています。具体的には、生徒たちが受験やテストに向けて学習するの様子を動画や写真に残したり、レポートや試験用紙等を、データとして保存したりする評価方法です。これらのポートフォリオがあることによって、単に学力テストだけでは測れない生徒の総合的な価値を算出することができます。教育業界の中で評価が高まっている評価方法であり、自己啓発や学校教育など幅広い分野で取り入れられています。

教育用語としてのポートフォリオはロンドンで発祥し、1980年代にアメリカやイギリスで取り入れられ始め、日本には1990年代に入ってきたことが特徴です。

クリエイティブ業界

クリエイティブ業界におけるポートフォリオは、多くの方が認識されている「作品集」としての意味で相違ありません。会社に勤めている個人の方が、転職時に実績をアピールできる証拠として作成したり、フリーランスの方が営業資料の代わりとして作成したりします。個人の力量を測るために非常に有用なものであるため、Web制作やライティング、デザインなど幅広い領域で必ずと言ってよいほど存在します。

ポートフォリオ分析とは

ここまで、ポートフォリオの概要や、業界別におけるポートフォリオの意味について解説をしました。ここからは、ポートフォリオ分析について解説をします。ポートフォリオ分析とは、顧客満足度の調査等に用いられる分析手法、フレームワークのことです。商品やサービス、人員や価格等を項目別満足度とし、2次元グラフに表したうえで、改善するべき重要項目を洗い出すための分析手法になります。

ここでは、商品やサービスにおける満足度を調査するための顧客満足度調査を例にします。こちらの調査では、商品やサービスの品質、価格、人員の質などを個別質問として設定します。調査を行ったら、縦軸に商品やサービスの総合満足度を設定し、横軸に個別質問と総合満足度の相関性に対する重要度を設定します。次に、中央に点のプロット(描画)を設置すると、縦軸と横軸を4つのエリアに分けることができます。このエリアは「象限」と呼ばれます。

象限は第1エリア〜第4エリアと呼ばれ、反時計回りに番号が振り分けられます。また、満足度と重要度の高低によって定義づけられ、どこの位置に配置されるかによって、商品やサービスの改善点を洗い出せるフレームワークになります。

それぞれの象限の役割

先ほど、象限は4つに分けられると解説しましたが、それぞれの役割は下記のとおりです。

・ 第1象限(右上):顧客満足度・重要度ともに高い
・ 第2象限(左上):顧客満足度は高く重要度は低い
・ 第3象限(左下):顧客満足度も重要度も低い
・ 第4象限(右下):顧客満足度は低く重要度は高い

図:PPM分析_1

また、世界的に有名なコンサルティングファームである「ボストンコンサルティング」は、経営資源の投資配分を判断するための手法として、PPM分析を提唱しました。PPMは「Product Portfolio Management(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)」の略称で、第1象限を花形、第2象限を問題児、第3象限を負け犬、第4象限を金のなる木と表現しています。次に、具体的にそれぞれの象限から分かることをご説明します。

関連記事:PPM分析とは? マーケティングの基本戦略策定フレームワークを解説

図:PPM分析_2

第1象限(右上)

第1象限は花形であり、顧客満足度も重要度も高い項目となります。すでに一定以上の満足度を獲得しているため、テコ入れなどが不要な項目に思える方もいるかもしれませんが、メンテナンスを怠ってしまうと一気に満足度が下がる恐れがあるため、積極的に時間をかけていくべき項目となります。

第2象限(左上)

第2象限は問題児であり、顧客満足度は高いものの、重要度は低い項目です。そのため、満足度を獲得しても、全体に与える影響が少ないことが特徴です。今以上に全体への影響力を高めることを目指しつつ、満足度を下げないよう注意する必要がある項目になります。

第3象限(左下)

第3象限は負け犬であり、顧客満足度も重要度も低い項目です。仮に顧客満足度を高められたとしても、全体への重要度は低いままであるため、注力するのは推奨できない項目になります。

第4象限(右下)

第4象限は金のなる木であり、顧客満足度は低いものの、重要度は高い項目です。したがって、優先的に改善を図ることで全体的な満足度が増すことにつながり、金のなる木と呼ばれているように、企業の売上が上がることにも期待ができます。

負け犬の対処方法

先ほど、それぞれの象限から分かることを解説しましたが、第3象限である負け犬をどのように対処すれば良いのか、疑問に感じる方は多いのではないでしょうか。事実、第3象限は満足度を改善しても全体への重要度は低いため、積極的に改善する必要がないのは間違いありません。

そのため、一般的に負け犬は、事業撤退を検討しても良い項目だとされています。残していても経営全体の足を引っ張る恐れもあり、総合満足度の向上における障壁になり得るため、状況に応じて撤退を考えましょう。

問題児の対処方法

次に、問題児の対処方法です。問題児は、現状の満足度は低いものの全体に与える影響が大きいことから、成功すれば花形に昇格する可能性があり、失敗すれば負け犬に転落する恐れのある項目になります。そのため、問題児で得た利益はそのまま問題児に投資を続け、中長期的に花形へ昇格させることが重要です。

ただし、時間を必要以上にかけてしまったり、投資する金額が足りなかったりすると負け犬となってしまうため、的確な経営判断が必要になります。

事業の再構築にはバリューポートフォリオも利用する

ここまで、顧客満足度と重要度の関係性を示すポートフォリオ分析を解説してきましたが、事業の再構築を図る際には、バリューポートフォリオも有用です。バリューポートフォリオとは、縦軸に企業のビジョンに対する整合性、横軸に投資対効果(ROI)の高さを示すフレームワークのことです。バリューポートフォリオも4つのエリアに分けられ、それぞれの役割は下記になります。

・ 第1象限(右上):本命
・ 第2象限(左上):課題
・ 第3象限(左下):見切り
・ 第4象限(右下):機会

図:PPM分析_3

上記に分けられるため、課題を感じている事業がどこに当てはまるのかを分析し、今後の戦略を練ってみましょう。また、先ほど解説したポートフォリオ分析とバリューポートフォリオを組み合わせ、マーケティング活動に役立てたり、企業経営において拡大するべき事業の選別も行ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

本記事では、ポートフォリオ分析の概要や業界別のポートフォリオの意味、バリューポートフォリオについて解説をしました。ポートフォリオは作品集といった意味のみならず、業界によって意味が異なります。

また、現状の顧客満足度が分からなかったり、次に打つべき施策が見えなかったりする場合は、積極的にポートフォリオ分析を活用しましょう。そして、それぞれどこのエリアに該当するのかを洗い出し、エリアに応じて最適な選択を取ることを検討してみてはいかがでしょうか。

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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