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クラウドとは!今更聞けない初心者でも分かる意味を解説!

2025.7.17
読了まで約 12

ITの分野では、「クラウド」と呼ばれる技術が年々注目を集めるようになってきました。
データの保管やソフトウェアの利用など、クラウドの仕組みを利用したサービスも増えつつあります。しかし、「クラウド」という言葉を見聞きする機会が増えてきているものの、その意味をあまり理解していない人もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、クラウドの言葉の意味や種類、メリットやデメリットについて解説します。
クラウドについてよく知らない人や、概要は知っているものの詳しく説明はできないという人は、本記事を読んでクラウドについて理解しましょう。

近年、ビジネスにおいてクラウドの活用が不可欠となってきています。クラウドサービスを利用することで、企業は柔軟性を高め、コストを削減し、効率を向上させることができます。また、クラウドはデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する上でも重要な役割を果たしています。

クラウドの基本を理解することは、現代のビジネス環境において大きな利点となります。この記事を通じて、クラウドの基礎知識を身につけ、ビジネスシーンでの活用方法を考えるきっかけにしていただければ幸いです。

クラウドとは?

クラウドとは、インターネットを介してストレージやソフトウェアを利用する技術概念のことを指します。クラウドコンピューティングという言葉で表現されることもあります。従来、データの保存はパソコンやUSBメモリ、外付けハードディスクなどの物理的なデバイスで行われていました。しかし、インターネット接続の高速化と大容量通信の実現により、遠隔地のデータセンターに設置されたストレージにデータを保存し、ネットワークを通じてアクセスする方法が普及してきました。

この仕組みを「雲(cloud)」にデータがあるとみなして「クラウド」と呼んでいます。クラウドサービスは、ストレージの利用だけでなく、ソフトウェアや仮想OS、さらにはクラウドストレージなどのサービスも提供しています。

クラウドの特徴として、スケーラビリティが挙げられます。これは、必要に応じてリソースを柔軟に拡張または縮小できる能力を指します。また、クラウドセキュリティも重要な要素であり、データの保護やアクセス制御などの対策が講じられています。

クラウドの利用により、企業や個人はハードウェアの購入や維持管理にかかるコストを削減し、必要なリソースを必要な時に必要な分だけ利用することが可能になりました。これにより、ビジネスの効率化やイノベーションの促進にも貢献しています。

クラウドの種類

クラウドのサービス提供形態には、主に3つの種類があります。これらのクラウドサービスは、企業や個人のニーズに応じて選択することができます。

●パブリッククラウド
●プライベートクラウド
●ハイブリッドクラウド

それぞれのクラウドタイプには特徴があり、利用目的や規模によって適した選択肢が異なります。パブリッククラウドは一般的に広く利用されており、多くの企業がこのクラウドサービスを採用しています。一方、プライベートクラウドは、セキュリティやカスタマイズ性を重視する組織に適しています。

ハイブリッドクラウドは、パブリックとプライベートの両方の利点を活かすことができる柔軟なクラウドソリューションです。この方式では、重要なデータや機密性の高い情報をプライベートクラウドで管理しつつ、一般的なアプリケーションやサービスにはパブリッククラウドを使用するといった使い分けが可能です。

クラウドコンピューティングの進化に伴い、これらの種類も発展を続けており、企業のデジタルトランスフォーメーションを支える重要な技術基盤となっています。以下では、それぞれのクラウドタイプについて詳しく解説していきます。

パブリッククラウド

パブリッククラウドとは、クラウド提供事業者の構築した環境を、申し込んだ個人・企業と共同で利用するタイプのクラウドのことを言います。クラウドの中でも最も一般的な形態で、多くの企業や個人ユーザーが利用しています。

パブリッククラウドの特徴として、誰でも申し込んで利用できる点が挙げられます。また、初期投資が少なく、必要な分だけリソースを利用できるため、コストも低く抑えられます。これにより、中小企業や新規事業者でも気軽にクラウドを導入できるメリットがあります。

一方で、パブリッククラウドは、後述のプライベートクラウドのように、クラウド事業者が用意した環境に対するカスタマイズはできません。そのため、特殊な要件や高度なセキュリティが必要な場合には、別の選択肢を検討する必要があるでしょう。

主なパブリッククラウドには、「Amazon Web Service(AWS)」や「Microsoft Azure」、「Google Cloud Platform(GCP)」などがあります。これらのサービスは、世界中の多くの企業や組織で利用されており、クラウドコンピューティングの主流となっています。

パブリッククラウドを利用する際は、データの保管場所や法規制への対応、セキュリティ対策などについて、事前に確認することが重要です。クラウドの特性を理解し、適切に活用することで、ビジネスの効率化やコスト削減、さらにはイノベーションの創出にもつながる可能性があります。

プライベートクラウド

プライベートクラウドとは、自社でクラウド環境を構築して利用するタイプのクラウドのことを言います。このクラウドモデルでは、企業が独自のインフラストラクチャーを保有し、管理します。

プライベートクラウドの大きな特徴は、自社の利用目的に合わせたカスタマイズが可能な点です。クラウドの構成や設定を細かく調整できるため、特定の業務要件やセキュリティ基準に適合させやすいというメリットがあります。

一方で、プライベートクラウドはパブリッククラウドと比べて、システム構築部分にコストがかかるというデメリットがあります。クラウドインフラの購入、設置、維持管理に関する費用は全て自社負担となるため、初期投資や運用コストが高くなる傾向があります。

プライベートクラウドは、社員数が多く、システムを統一して運用していきたい場合や、高度なセキュリティを必要とする場合に適しています。例えば、金融機関や医療機関など、厳格なデータ保護が求められる業界では、プライベートクラウドの採用が多く見られます。

クラウドの導入を検討する際は、企業のニーズや予算、セキュリティ要件などを総合的に判断し、最適なクラウドモデルを選択することが重要です。プライベートクラウドは、完全な制御とカスタマイズ性を求める企業にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。

ハイブリッドクラウド

ハイブリッドクラウドとは、上記のパブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせて使うクラウドのことを言います。たとえば、お客様情報などの重要なデータはプライベートクラウドで取り扱い、それ以外の業務データはパブリッククラウドを利用するといったクラウドの利用方法があります。

プライベートクラウドにはセキュリティが高いメリットがあり、パブリッククラウドには共有範囲が広いことがメリットです。両者のメリットを「良いとこどり」して利用できるのがハイブリッドクラウドです。クラウド環境の柔軟性と拡張性を活かしつつ、セキュリティ要件の高いデータや処理を自社管理下に置くことができます。

ハイブリッドクラウドは、クラウドコンピューティングの利点を最大限に活用しながら、企業の特定のニーズに対応できる柔軟な解決策を提供します。クラウドの種類によって、データの配置や処理を最適化することで、コスト効率とパフォーマンスの両立が可能になります。

ただし、パブリッククラウドやプライベートクラウドに比べて管理が複雑になり、利用者も不便を感じることがあるというデメリットもあります。クラウド環境の統合管理や、異なるクラウド間でのデータ連携には、専門的な知識やツールが必要となる場合があります。そのため、ハイブリッドクラウドの導入を検討する際は、自社のIT戦略や運用体制を十分に考慮する必要があります。

関連記事:www(ワールドワイドウェブ)とは! 意味や機能を解説します!

クラウドに関して知っておくべき特徴とメリット

クラウドを利用する際には、サービスの特徴とメリットを押さえておくことをおすすめします。クラウドには、主に下記3つの特徴があります。

●初期費用を削減できる
●サービスを迅速に導入できる
●運用負荷を軽減できる

それぞれ順番に解説します。

また、リモートワークやテレワークの増加に伴い、クラウドは非常に重要な役割を果たしています。以下で詳しく説明します。

クラウドサービスは、インターネット接続があればどこからでもアクセス可能です。これにより、従業員はオフィスにいなくても、自宅や移動中でも仕事を続けることができます。

クラウドベースのツールを使用すると、チームメンバーは同じドキュメントを同時に編集したり、コメントを残したりすることができます。これにより、物理的に離れた場所にいる時でも効率的に協力することが可能になります。

クラウドサービスを使用すると、企業は物理的なサーバーやハードウェアの購入と維持にかかるコスト削減も可能となります。

クラウドサービスは、ビジネスの需要に応じてリソースを迅速に増減することが可能です。これにより、リモートワークの需要が急増した場合でも、企業は迅速に対応することができます。

初期費用を削減できる

クラウドには、サービス導入にかかる初期費用が削減できるメリットがあります。たとえば、社内でデータ共有のためのサーバーを購入し、ネットワークを構築する場合、初期費用に高額な費用がかかることが一般的です。これは、ハードウェアの購入やソフトウェアのライセンス取得、さらにはそれらを設置・構築するための人件費など、様々な要素が含まれるためです。

しかし、クラウドサービスに申し込み、オンラインストレージを利用すれば、そのような高額な初期費用はかかりません。クラウド事業者が提供するインフラストラクチャーを利用することで、自社でハードウェアを購入したり、専門的な知識を持つIT人材を雇用したりする必要がなくなります。これにより、特に中小企業や新規事業を立ち上げたばかりの企業にとって、大きなコスト削減効果が期待できます。

さらに、クラウドサービスの多くは、使用した分だけ支払う従量課金制を採用しています。これにより、初期の段階では必要最小限の機能やリソースだけを利用し、ビジネスの成長に合わせて徐々にスケールアップしていくことが可能です。このような柔軟性も、初期費用の削減に大きく貢献します。

また、クラウドを利用することで、定期的なハードウェアの更新やソフトウェアのアップグレードにかかる費用も削減できます。クラウド事業者が最新の技術やセキュリティ対策を常に提供してくれるため、自社でこれらの管理を行う必要がありません。

このように、サーバーを導入したいものの、あまり初期費用はかけたくない企業にとって、クラウドの利用は非常に魅力的な選択肢となります。クラウドを活用することで、初期投資を抑えつつ、高度なITインフラを利用できるのです。

サービスを迅速に導入できる

クラウドは、非常に迅速にサービスを導入できます。なぜなら、自社で設備や環境構築などの準備が必要ないからです。

クラウドの場合、クラウド事業者へサービスの申し込みを行えば、すぐにサービスを利用できます。自社でサーバーを構築したり、社員全員へのソフトのインストールを行ったりするには、時間と手間がかかります。

クラウドサービスの場合、そのような稼働をかけることなくすぐに同様のサービスが利用できます。クラウドの特徴として、迅速な導入が可能なため、ビジネスニーズにも素早く対応できます。また、クラウドを利用することで、新しいプロジェクトやサービスの立ち上げも迅速に行えるようになります。

さらに、クラウドは拡張性が高いため、必要に応じてリソースを増減させることができます。これにより、ビジネスの成長に合わせて柔軟にクラウドサービスを調整することが可能となります。

運用負荷を軽減できる

クラウドであれば、運用に関する負荷を軽減できます。たとえば、自社でストレージ環境を整えた場合、定期的なメンテナンスや、セキュリティに関する監視・保守などの運用負荷がかかります。また、トラブルが発生した際には、自社で対処しなければならないため、その分の稼働も必要となります。

一方、クラウドサービスを利用すれば、これらの運用はクラウド事業者が行うため、自社にかかる運用負荷を大幅に軽減できます。ストレージやソフトウェアに対するトラブルシューティングに自信のない企業にとっても、クラウドの利用は非常に有効な選択肢となります。

さらに、近年のリモートワークやテレワークの増加に伴い、クラウドは非常に重要な役割を果たしています。クラウドサービスを活用することで、以下のようなメリットが得られます。

場所を選ばない作業環境: クラウドを利用すれば、インターネット接続があればどこからでもデータやアプリケーションにアクセスできます。これにより、従業員はオフィスにいなくても、自宅や移動中でも効率的に仕事を続けることが可能になります。

●リアルタイムのコラボレーション: クラウドベースのツールを使用することで、チームメンバーは同じドキュメントを同時に編集したり、コメントを残したりすることができます。物理的に離れた場所にいる場合でも、スムーズな協力体制を構築できます。
●コスト削減: クラウドサービスを利用することで、企業は物理的なサーバーやハードウェアの購入と維持にかかるコストを削減できます。また、必要に応じてリソースを柔軟に調整できるため、無駄な支出を抑えることができます。
●スケーラビリティの向上: クラウドサービスは、ビジネスの需要に応じてリソースを迅速に増減することが可能です。これにより、リモートワークの需要が急増した場合でも、企業は迅速かつ柔軟に対応することができます。

このように、クラウドを活用することで、運用負荷の軽減だけでなく、多様な働き方に対応した効率的なビジネス環境を構築することができます。クラウドの特性を理解し、適切に活用することで、企業の生産性と競争力の向上につながるでしょう。

知っておくべきクラウドのデメリット

手軽な利用と運用が可能なクラウドですが、一方で下記のようなデメリットもあるので覚えておきましょう。

● カスタマイズ性は低くなる
● セキュリティリスクはある
● サービスが廃止された場合は乗り換える手間がかかるそれぞれ順番に解説します。

それぞれ順番に解説します。

クラウドの利用には多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。これらのデメリットを理解し、適切に対処することで、クラウドの効果的な活用が可能になります。

まず、カスタマイズ性の低さが挙げられます。クラウドサービスは多くのユーザーに共通のインフラを提供するため、個別のニーズに合わせた細かい調整が難しい場合があります。

次に、セキュリティリスクについては常に注意が必要です。クラウドは基本的に高度なセキュリティ対策を施していますが、インターネットを介して利用するため、データ漏洩やサイバー攻撃のリスクは完全には排除できません。

また、クラウドサービスの突然の廃止や変更も考慮する必要があります。サービスが終了した場合、データの移行や新しいサービスへの切り替えに時間と労力がかかる可能性があります。

これらのデメリットを踏まえつつ、クラウドの利点を最大限に活かすためには、適切なサービス選択と運用管理が重要です。セキュリティ対策やデータバックアップなど、自社で対応可能な部分については積極的に取り組むことが望ましいでしょう。

カスタマイズ性は低くなる

クラウドは、あまり自由なカスタマイズができません。自社でサーバー環境を構築する場合は自分で必要な設備を用意するため、自社の環境に合わせたハードウェアの用意ができ、設定も自由に行えます。

しかし、クラウドの場合は事業者が提供する環境を使うことになるため、自社の環境に合わせて、ハードを変えたり設定を変えたりすることはできません。そのため、クラウドでできないことは運用でカバーするなど、業務をある程度クラウドの機能に合わせて工夫していく必要があります。

クラウドサービスの標準化された環境は、多くの企業にとって効率的ですが、特殊な要件や独自のプロセスを持つ企業にとっては制限となる可能性があります。例えば、特定の業界向けのソフトウェアや、独自の業務フローに合わせたシステムが必要な場合、クラウドサービスでは対応しきれないことがあります。

また、クラウドのカスタマイズ性の低さは、データの管理や処理方法にも影響を与えます。クラウド事業者が提供するデータベース構造やAPI(Application Programming Interface)に制限があることで、データの柔軟な活用が難しくなる場合があります。

一方で、クラウドサービスの中には、ある程度のカスタマイズを許容するものもあります。例えば、APIを通じて独自の機能を追加したり、既存の機能をカスタマイズしたりすることが可能な場合もあります。しかし、これらのカスタマイズには技術的な知識や専門的なスキルが必要となることが多く、すべての企業が簡単に対応できるわけではありません。

このように、クラウドのカスタマイズ性の低さは、柔軟性と標準化のトレードオフとなっています。企業はクラウドサービスを選択する際、自社のニーズとクラウドサービスの提供する機能のバランスを慎重に検討する必要があります。

セキュリティリスクはある

クラウド事業者が管理しているクラウド環境は、常に一定レベルのセキュリティ対策が施されています。しかし、必ずしも100%安心であるとは言い切れません。

なぜなら、クラウド自体がインターネット経由で利用する場合が多く、ハッキングなどを受けるリスクがあるからです。そのため、社内で利用するクラウドサービスについては、ID・パスワードなどの認証情報を適切に管理することが大切です。

また、データは、保存時、転送時、使用時の各段階で暗号化する必要があります。これにより、データが不正にアクセスされた場合でも、情報が読み取れないように保護されます。クラウドのセキュリティを強化するためには、エンドツーエンド暗号化の導入も効果的です。

アクセス制限もセキュリティを保持するためには有効な手段です。クラウドサービスでは、誰がどのデータにアクセスできるかを厳密に制御する必要があります。パスワード、二要素認証などのユーザー認証と、読み取り専用、書き込み可能などといったアクセス権限の管理を通じてアクセス制限をすることができます。

さらに、クラウドセキュリティを強化するためには、ゼロトラストセキュリティモデルの採用も検討すべきです。このモデルでは、ネットワーク内外を問わず、すべてのアクセスを信頼せず、常に検証を行います。

また、クラウドプロバイダーが提供するセキュリティ監視ツールを活用し、異常なアクティビティをリアルタイムで検出することも重要です。定期的なセキュリティ監査を実施し、潜在的な脆弱性を特定して対処することで、クラウド環境のセキュリティを継続的に改善することができます。

サービスが廃止された場合は乗り換える手間がかかる

クラウドは、サービス自体が廃止される可能性もあり、廃止された場合は乗換に手間がかかります。サービスが廃止されてしまうと、クラウド上で保存されたデータを他のクラウドサービスに移行しなければいけません。

データをスムーズに移行できればいいのですが、移行先のクラウドが対応していない形式のデータがある場合、わざわざデータを変換したり、移行できなかったりすることがあります。

また、大容量のデータ移行となるため、移行に時間がかかる場合もあります。特に、企業で利用しているクラウドサービスの場合、大量のデータを扱っていることが多いため、移行にかかる時間と労力は無視できません。

さらに、新しいクラウドサービスに慣れるまでに時間がかかることも考慮する必要があります。従業員のトレーニングや、新しいシステムに合わせた業務プロセスの再構築なども必要になる可能性があります。

クラウドは、サービス終了のリスクもあることを念頭に置きながら利用する必要があります。このリスクを軽減するために、定期的にデータのバックアップを取ることや、複数のクラウドサービスを併用するマルチクラウド戦略を検討することも有効です。

関連記事:データサイエンスとは!意味や概念をわかりやすく解説!

クラウドサービスの例

クラウドを使うことで、これまでローカルで行っていたさまざまな作業を、場所を選ばず行えるようになりました。クラウドで行える作業には、大きく分けて下記の3つに分類されます。これらのクラウドサービスは、柔軟性とスケーラビリティを提供し、企業のIT環境を大きく変革しています。

SaaS(Software as a Service)
・PaaS(Platform as a Service)
・IaaS(Infrastructure as a Service)

これらのサービスは、それぞれ異なるレベルのクラウドコンピューティングを提供し、ユーザーのニーズに応じて選択することができます。クラウドサービスの利用により、企業はコスト削減や業務効率化を実現し、イノベーションを加速させることが可能となります。さらに、クラウドサービスはセキュリティ面でも進化を続けており、多くの企業にとって信頼できるソリューションとなっています。

SaaS

SaaSとは、「Software as a Service」の略で、ソフトウェアの機能を、インターネット回線を通じて提供するクラウドサービスのことを言います。

これまでソフトウェアを利用するためには、ソフトを購入してパソコンにインストールして利用するのが一般的でした。しかし、SaaSの登場により、ソフトウェアの利用方法が大きく変わりました。

SaaSの場合は、サブスクリプション契約などで申し込み、ブラウザベースでソフトを動かせたりするため、インターネット回線が使える場所からであれば、どこからでも操作が可能です。これにより、クラウドを活用したリモートワークやテレワークが容易になりました。

SaaSの特徴として、ソフトウェアのアップデートやメンテナンスがクラウド上で自動的に行われることが挙げられます。ユーザーは常に最新版のソフトウェアを利用できるため、セキュリティやパフォーマンスの面で優れています。

また、SaaSはスケーラビリティに優れており、ビジネスの成長に合わせて利用規模を柔軟に調整できます。クラウドの特性を活かし、必要に応じてユーザー数やストレージ容量を増減させることが可能です。

SaaSには「Microsoft 365」や「Google Workspace」「弥生会計オンライン」など数多くのサービスが存在します。これらのクラウドサービスを活用することで、企業は初期投資を抑えつつ、高機能なソフトウェアを利用することができます。

PaaS

PaaSとは、「Platform as a Service」の略で、クラウド上で、アプリケーションの開発環境などのプラットフォームを提供するサービスのことをいいます。このプラットフォーム部分には、OS、ミドルウェアなどがあります。

PaaSは、主にアプリケーション開発者の間で使われることが多いですが、自前で開発環境に必要なサーバーやデータベースを整える必要がなく、オンラインで使用できるのが魅力的です。クラウドベースのPaaSを利用することで、開発者は迅速にアプリケーションを構築し、デプロイすることができます。

PaaSの主な特徴として、スケーラビリティが挙げられます。クラウドの特性を活かし、需要に応じてリソースを柔軟に拡張または縮小できます。また、多くのPaaSプロバイダーは、自動バックアップやセキュリティ更新など、インフラストラクチャの管理を代行してくれるため、開発者はアプリケーションの開発に集中できるというメリットがあります。

主なPaaSには「Amazon Web Service(AWS)」や「Microsoft Azure」、「Google Cloud Platform」などがあります。これらのクラウドプラットフォームは、多様な開発言語やフレームワークをサポートし、AI・機械学習、IoT、ビッグデータ分析など、最新のテクノロジーを活用した開発環境も提供しています。

PaaSを活用することで、企業は自社のIT資産を最小限に抑えつつ、最新の技術を取り入れたアプリケーション開発を効率的に進めることができます。クラウドの普及に伴い、PaaSの重要性は今後さらに高まっていくと予想されます。

IaaS

IaaSとは、「Infrastructure as a Service」の略で、ネットワークや共有ディスク、仮想サーバーをクラウド上で提供するサービスのことをいいます。

IaaSは、クラウドコンピューティングの基盤となる重要な要素です。ユーザーは物理的なハードウェアを所有せずに、クラウド上でインフラストラクチャーリソースを利用できます。これにより、柔軟性とスケーラビリティが向上し、コスト効率も改善されます。

上記のPaaSに包含されますが、PaaSが、ミドルウェア、OSなどもクラウド事業者の責任範囲となっているのに対し、IaaSは主にインフラまわりである、ネットワークやサーバーなどがクラウド事業者の責任範囲となっている点が異なります。

IaaSの利点として、迅速なリソースのプロビジョニングや、需要に応じた柔軟なスケーリングが可能になります。また、従量課金制を採用しているため、必要な分だけ支払えばよいというコスト面でのメリットもあります。

IaaSでよく使われているサービスとしては、PaaSと同様、「Amazon Web Service(AWS)」や「Microsoft Azure」が代表的です。これらのクラウドプロバイダーは、高度なセキュリティ機能や豊富な管理ツールを提供し、企業のITインフラストラクチャーの効率化に貢献しています。

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まとめ

本記事では、クラウドについて、意味や種類、メリット・デメリットなどを解説しました。

クラウドサービスは、ストレージやソフトウェア、アプリケーション開発環境を、時間や費用をかけずに利用できる便利な技術です。場所を選ばず利用できる特性から、近年のリモートワークの普及にも大きく貢献しています。

クラウドには、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドなどの種類があり、それぞれに特徴があります。また、SaaS、PaaS、IaaSといったサービス提供形態も存在し、ユーザーのニーズに応じて選択できます。

クラウドのメリットとしては、初期費用の削減、迅速なサービス導入、運用負荷の軽減などが挙げられます。一方で、カスタマイズ性の低さやセキュリティリスクなどのデメリットもあるため、導入の際は十分な検討が必要です。

今後もクラウド技術は進化し、ビジネスや日常生活においてますます重要な役割を果たすことが予想されます。本記事で得た知識を活かし、自社の環境やニーズに合わせて適切なクラウドサービスを選択し、効果的に活用していくことをおすすめします。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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