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ミステリーショッパー(覆面調査)とは?実施するメリットや注意点

2024.8.21
読了まで約 10

マーケティングリサーチ手法にはさまざまなものがありますが、ミステリーショッパーはあまり知られていないかもしれません。ミステリーショッパーは覆面調査とも呼ばれ、顧客を装った調査員が店舗・施設などのサービスを実態調査するものです。「やる意味やメリットは?」「どうやって調査をする?」など、疑問をお持ちの方もいることでしょう。

今回は、ミステリーショッパーとはいったいどのようなものなのか、実施するメリットや注意点、調査を利用する業種などについて解説します。

ミステリーショッパー(覆面調査)とは

ミステリーショッパーの概要や発祥について解説します。

ミステリーショッパーはマーケティングリサーチの一種

ミステリーショッパーとはマーケティングリサーチ法の一つで、接客をはじめさまざまな業種のサービス改善を目的として実施される手法です。顧客になりすました調査員が店舗や施設などに赴き、一般顧客と同じようにサービスを利用しながら接客内容や清掃状況などの項目をチェックして、評価します。その調査方法から、覆面調査とも呼ばれます。

調査員は他の一般顧客のように自然にサービスを利用するため、従業員側がそれを見抜くことは困難です。従業員は誰が調査員なのか、いつ調査が行われているのかはわからないため、普段と変わらない形でサービスを提供します。よって、ミステリーショッパーは、店舗・施設で提供されている普段通りのサービスをより顧客に近い目線でチェック・評価できるマーケティングリサーチ法であるといえるでしょう。

ミステリーショッパーの調査結果は店舗や従業員にフィードバックされ、サービスの改善や顧客満足度向上などに活かされます。

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アメリカで生まれた手法

ミステリーショッパーはアメリカで生まれた手法です。あるアメリカの企業が、より効果的な従業員調査をする方法として、1940年代ごろから取り入れたのが始まりとされています。英語圏においては「Mystery Consumer」「Secret Shopper」などと呼ばれることもあります。

ミステリーショッパーはアメリカで生まれたマーケティングリサーチ法であることから、日本では知らない人が多いかもしれません。しかし、サービスの改善や顧客満足度向上に有効な手法であることが認識され、現在ではミステリーショッパーを実施する企業も増えています。

ミステリーショッパー利用の業種例

ミステリーショッパーを利用する業種にはどのようなものがあるのでしょうか。以下で業種例や調査目的などを解説します。

小売

小売業では、調査員が実勢に接客を受けてどのような印象があったか、ブランドイメージとギャップがあるかなどを調査する目的でミステリーショッパーが活用されます。従業員の提案力、商品説明のわかりやすさ、商品そのものの理解度など、設問によってさまざまな角度から調査可能です。

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飲食

飲食業では、調査員が実際にメニューを注文して調査します。コミュニケーション能力、料理の提供速度、顧客への気遣い、店舗の清潔度など、飲食業で重要なポイントを顧客目線で調査することが可能です。人手不足が顕著である飲食業においては、より良い接客をしてくれる従業員を適切に評価して、離職率低下につなげる効果も期待され、利用されるケースもあります。さらに、近年は訪日観光客のニーズが高まっているため、海外からの視点で調査することもあるようです。

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宿泊

宿泊業では、調査員がホテル等に宿泊して調査を実施します。フロント業務はもちろん、館内や施設の過ごしやすさや雰囲気、設備の充実度、従業員のきめ細やかな対応力などが調査されます。これらの調査結果からサービス品質を向上させ、口コミ・リピート率増加を狙うのが、ミステリーショッパー利用の目的です。またWeb予約から宿泊までの流れを確認・検証する目的で調査を行うケースもあります。

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金融

銀行や証券会社などの各支店の窓口サービスを改善する目的でミステリーショッパーが利用されます。保険販売代理店の成約率向上を目的とした実施も、増加傾向にあるようです。金融業は大切なお金を扱う業種であり、顧客からの信頼度や満足度はとても重要なポイントとなります。丁寧でわかりやすい説明ができているか、顧客にあった提案ができているかなどを重点的に調査されます。

教育

たとえば学習塾では実際に学ぶのは子供ですが、費用を支払うのは保護者です。より満足度の高い経営を行うためには、保護者の満足度を高めることが重要といえるでしょう。そのため、教育業においては利用する子供だけでなく、保護者の印象や評価改善を目的としてミステリーショッパーを利用するケースも多くなっています。調査結果をもとに、事務職員や塾講師への教育・サポート体制をどのようにすべきか検討するのが一般的です。

メーカー

メーカーは商品やサービスを小売店等に卸して販売してもらうことが利益につながります。そのため、小売店等でミステリーショッパーを利用し、自社商品がどのように並んでいるか、競合他社はどのように扱われているかなどを調査します。その結果をもとに、競合との差別化やさらなる業績アップを目指した改善策を実施します。

企業がミステリーショッパーを行うメリット

ミステリーショッパーはさまざまな業種で利用されています。では、企業がミステリーショッパーを実施した際に、実際どのようなメリットがあるのでしょうか。以下で解説します。

実態の調査ができる

ミステリーショッパーは、実態調査できる点が大きなメリットです。

調査を行う人物が内部事情を良く知り、従業員にも顔を知られているエリアマネージャーであったとします。その場合、現場の従業員たちは良い評価を得るために、調査員であるエリアマネージャーの前でだけ普段と異なる応対をしてしまうかもしれません。また、エリアマネージャーは自分の担当する店舗の評価を甘くしてしまうこともありえます。これでは、店舗や従業員の本当の姿を知ることができません。

ミステリーショッパーの場合、企業の事情を知らず顔も知られていない調査員が、一般顧客に紛れて調査するという点が最大の特徴です。従業員は誰が調査員かはもちろん調査されていることも知りませんので、普段通りに応対を行います。そのため、調査員は顧客に対する実際の従業員の対応を、より顧客に近い目線に立って、リアルにチェックすることが可能です。

ありのままの現場の状況を調査できることは、問題点の改善や顧客満足度向上に役立つ効果が期待できるでしょう。

改善点の把握に役立つ

自社の課題が明確になることが、ミステリーショッパーの大きなメリットです。

サービス力や顧客満足度を高めるには、現状を把握した上で課題を見つけ、それを解決することが大切です。しかし、内部からの視点だけでは、解決すべき課題に気づくのは簡単ではありません。ミステリーショッパーを導入することで、第三者による顧客に近い目線でのチェックが可能です。こうした理由で社内では気づきにくい課題も洗い出しやすく、改善策の立案に役立つのです。

ミステリーショッパーの調査結果は、数値によって可視化された状態で自社に提出されます。接客内容や清潔感、店舗の雰囲気などが客観的に数値化・可視化されますので、問題点も洗い出しやすくなることでしょう。

印象や雰囲気など数値で表しにくいものについても、コメントとして残されます。企業はより顧客目線に近い意見を聞くことにより、顧客満足度向上へ向けて解決すべき課題発見することが可能です。

調査会社によっては、専門家がより深く分析して課題・問題点を抽出し、改善策の提案を行うところもあります。調査や分析実績を持つ調査会社の客観的なアドバイスは、自社に大きなメリットをもたらすことでしょう。

評価を受けた従業員にフィードバックができる

顧客目線の適切なフィードバックにより、チーム力の向上や従業員のモチベーションアップにつなげられることも、ミステリーショッパーのメリットの一つです。

従業員は顧客からの声を知る機会はほとんどありません。そのため、上司や先輩などの内部の人間からアドバイスを受けたり、自分自身で課題を見つけたりすることで目標を定め、努力する必要がありました。

ミステリーショッパーは、より顧客目線に近い調査員が店舗や従業員の評価を行い、その結果は従業員にも伝えられます。結果として顧客が求めることやサービスの改善点がわかるため、チームとしての目標も明確になるのです。到達すべきゴールが明らかになることは、チームとしての結束力を高めるのに役立つでしょう。

また、ミステリーショッパーでは従業員の良い点についても、顧客目線で評価されて伝えられます。誰でも褒められれば嬉しいもので、それが顧客からの言葉であれば喜びもさらに高まります。自分でも知らなかった良いところがわかれば、従業員はさらにそれを伸ばそうと、高いモチベーションで努力を続けられるようになることでしょう。

さらに、良い評価を受けた従業員を成功事例として社内報などで伝えたり、表彰制度に用いたりすれば、さらなるモチベーションアップにつながります。

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競合調査や大規模調査もできる

ミステリーショッパーは、競合調査や大規模調査にも活用できるマーケティングリサーチ法です。

店舗調査を自社だけで行う場合、企業規模によっては対応しきれないエリアが出てしまうことも考えられるでしょう。自社のリソースでまかなえる範囲のみの調査実施となるため、見つけられない課題もあるかもしれません。これでは、本質的なサービスの改善は難しくなります。

ミステリーショッパーは、専門の調査会社に外注するのが一般的です。そのため、自社リソースでは限界がある大規模な調査も可能となります。調査会社は数多くの覆面調査員を抱えていますので、大規模調査でも短期間に実施できるでしょう。

ミステリーショッパーは、自社だけでなく競合他社の店舗や施設も調査も行えます。競合他社の強みや弱みを把握できれば、自社が勝っている部分をさらに伸ばし、劣っている部分を改善するといった施策も行えます。さらに、競合他社との差別化を図るために必要なポイントも見えやすくなるでしょう。

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ミステリーショッパーの種類

ミステリーショッパーは、依頼する企業が調査会社・調査員に対してどのようなことを調査してほしいのか指示をして行います。一般的な調査手法としては、以下のようなものがあります。

被接客調査

被接客調査とは、調査員が顧客になりきってサービスを受け、店舗や施設の調査を行う手法です。店頭調査やフィールドリサーチとも呼ばれます。

被接客調査は、小売店などを対象に行われることがほとんどです。顧客になりきった調査員が、店頭にて商品の陳列状態、販促物の設置状況、競合他社の売り場展開、従業員の対応力などを調査します。

被接客調査は、小売店に自社商品を納品するメーカーが依頼するケースが多い傾向にあります。メーカーが意図したように商品が陳列されているか、店舗従業員が正しい知識で商品を紹介できているか、どのような価格で販売されているかなどを知るためです。これらを把握することで、商品の効果的な販促やマーケティング戦略の立案につなげていきます。

また、小売店側が被接客調査を依頼するケースもあるようです。現場の従業員がどのようなサービスを提供しているのか、清掃状況はどうなっているかなどを把握し、改善点を洗い出します。

電話調査(ミステリーコール)

電話調査とは、顧客を装った調査員が店舗や施設、またはコールセンターに電話をかけ、従業員やオペレーターの応対品質をチェックするものです。ミステリーコールとも呼ばれます。

電話応対業務はオペレーターと従業員がマンツーマンでやり取りするため、その品質を把握しきるのは困難です。そのため、電話調査では調査員が実際に電話をかけ、オペレーターの応対品質・応対マナー・話し方・マニュアルとの差異、オペレーターごとの差など、設定された項目に関する調査を行います。間違い電話であっても丁寧に対応しているかなどをチェックし、自社のブランドイメージ保持に努めているかもチェックすることもあるようです。

電話調査では、競合他社のコールセンターに架電することもあります。競合他社の応対品質などを調査し、それを自社と比較するためです。競合他社と比較して自社にどのような強みがあるのか、逆に解決すべき課題はどこなのかを明確化できるでしょう。

ミステリーショッパー実施の際の流れ

ミステリーショッパーはどのように行われるのでしょうか。ここでは、専門の調査会社に依頼してミステリーショッパーを実施する際の流れをご紹介します。

調査の目的と設問の確定

ミステリーショッパーを依頼する場合、まずは調査会社の担当者と打ち合わせを行い、調査目的や設問を確定します。打ち合わせを通じて決定するのは以下のようなことです。

・調査目的
・マーケティングの課題
・明らかにすべきこと
・店舗数・エリア・調査時間

打ち合わせで目的を決定し、調査会社が設問を検討・提案・設計していくのが一般的な流れです。

こうした決定すべき項目の中で特に重要なのが「調査目的」です。調査目的とは調査する上で目指す羅針盤であり、この項目が明らかでなければすべての方向性が狂ってしまいます。目的がはっきりしていなければ、設計される設問が曖昧になり、意図した調査結果が得られないリスクもあるでしょう。調査目的を明らかにし、担当者とゴールを共有することが近道と考えてください。

設問の設計は、調査会社が行うのが一般的ですが、企業側の希望や調査目的・サービス内容などに応じて独自項目の追加も可能です。

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調査員の選定

打ち合わせの内容や設計した設問をもとに調査員を選定します。

調査会社によって異なりますが、基本的に調査員となるのは一般消費者です。一般消費者は顧客と同じラインに立つ人材であり、顧客目線にたった調査を行いやすいと考えられています。たとえば、家電量販店の調査であれば、家電に興味があり普段から量販店を利用している一般消費者を調査員として選定すると考えましょう。

調査内容やオペレーションが複雑である場合は、プロの調査員を選定することもあります。このケースでは、調査対象となる業種について知見があるスタッフが選ばれるのが一般的です。

調査員の選定に合わせ、調査会社ではよりスムーズで定量的な調査のためにマニュアルの作成や報告システムを設計します。調査会社によっては、これらを用いて事前にテストを実施し、注意事項についての周知などを調査員に行うケースもあるでしょう。

調査会社は精度の高い調査結果を企業に提出するため、調査員を厳選しているのです。

実施

続いて、調査員による調査が実施されます。

調査員たちは、日時など指定された条件に合わせて対象となる店舗や施設に向かいます。その中ではあくまでも一人の顧客として、設問設計に沿って従業員や店舗・施設内を調査します。

自社で調査・評価を行う場合、担当者はメモを取りながら従業員の動きを見ることが可能です。しかし、ミステリーショッパーの調査員は一般顧客を装っていて従業員に悟られてはいけませんので、調査中にメモを取ることはできません。そのため、調査内容を忘れないように、当日中に設問への回答や調査報告を行うのが一般的となっています。

調査会社にもよりますが、たとえば退店から1時間以内に必ず回答を行う、といった条件を設定しているところもあります。また、調査員が本当に調査実施店舗・施設に赴いたのかどうかをチェックするため、画像の提出を求めるケースもあるようです。

すべては、調査の正確性を高めるためです。より精度の高い調査を求めているのであれば、担当者に退店から回答までの時間を聞いてみるのも良いでしょう。

調査結果の納品

調査終了後、調査会社では調査員たちの回答や報告内容をすべて集計します。調査会社にもよりますが、調査員たちの調査レポートは複数の担当者でチェックするのが一般的です。たとえば、調査員によっては、調査中にメモを取れないこともあり、回答に矛盾点が生じることもあります。意図がわかりにくい、改善点が見えにくいようなフリーコメントも少なくありません。担当者はこうした調査レポートの問題点を調査員に確認し、再提出してもらうことでわかりやすい調査結果を作成していきます。

調査を依頼した企業に調査結果が納品されるまでは、調査会社や調査内容・規模にもよりますが、最短で1週間程度、遅くとも2~3週間程度で納品されるケースが多いようです。

事前に納品目安について共有しておきましょう。

結果をもとに改善案を講じる

調査結果が納品されたら、それをもとに改善案の立案とその実施を行います。

調査結果は、集計データはもちろん、店舗・施設の雰囲気といった数値化しにくい部分も記載された形で提出されます。ミステリーショッパーの調査結果を見れば、自社の調査ではわからない課題や改善点が顧客目線で見えてきますし、競合調査によって自社・他社の強みや弱みの違いも把握可能です。こうした貴重なデータを分析し、サービス向上や顧客満足度向上の改善策を立案・実施していきましょう。

調査会社によっては、提出した結果にもとづいたコンサルティングも行っているところもあります。たとえば、データを深く分析して自社に合わせた具体的な改善策の提案や、今回の調査結果に近い事例の共有などを行うといったサービスを展開しているのです。顧客満足度を高めるより良いサービス提供のためにも、サポートを受けることも検討してみましょう。

ミステリーショッパー導入時の注意

ミステリーショッパーは顧客を装った調査員による調査で、見えにくい課題を明らかにして改善につなげられるマーケティングリサーチ手法です。メリットの多い手法ですが、導入時には以下のような注意点もあります。

調査結果は多面的にみる

ミステリーショッパーの調査結果は、多面的にみて分析することが大切です。

ミステリーショッパーで得られる調査結果は、数値化されていますので問題点の可視化が容易です。しかし、定量化されたデータというのはあくまでも数字でしかなく、現場が抱える問題点を浮き彫りにできないこともあります。

たとえば、調査結果で数値上は上位である店舗でも、実際には顧客満足度がそれほど高くないといったことがあるのです。

このように、調査結果と現場での差異が出ることは決して少なくありません。より効果的な改善を進めるためにも、定量データだけではなく定性データである調査員のコメントや現場従業員のアンケートも把握するなど、多面的に調査結果を見ることが重要と考えてください。

また、ミステリーショッパーを継続的に行って定点調査を行う場合もあります。この場合は、店舗や周辺施設などの環境変化も加味しなければなりません。たとえば、競合店舗が近隣にできた場合、自社店舗の調査だけでなく競合調査も合わせて行って、その調査結果を多面的に分析する必要があると考えましょう。

関連記事:マーケティングリサーチの「定量調査」と「定性調査」の違いを解説

現場へのフィードバックは慎重に行う

ミステリーショッパーを実施する場合は、現場へのフィードバックは慎重に行うべきです。

ミステリーショッパーの目的は、現状を正しく把握して改善点を見つけ、サービス向上・顧客満足度向上を行うことです。しかし従業員によっては、顧客を装った調査員による調査を「粗探しをしている」「自分たちを監視している」と悪い意味で捉えられてしまうケースもあります。このように思われてしまうと、経営側と現場従業員の間に深い溝ができてしまい、新たな問題が生じるリスクもあります。

こうした意味のない溝をつくらないためにも、ミステリーショッパー本来の目的である「店舗をより良くしたい」という思いを現場スタッフと共有することが重要です。また、改善策も経営側からいきなり伝えて実行させるのではなく、調査結果を共有して一緒に話し合いながら現場にあった改善策を決定・実行する姿勢が大切と考えましょう。

また、ミステリーショッパーは調査だけでなく、質の高い従業員の表彰などにも応用できる調査です。会社総会や研修会などで調査結果をもとに表彰を行えば、従業員のモチベーションアップにつながるとともに、ミステリーショッパーへのイメージも良いものとなることでしょう。

まとめ 従業員への適切な評価を実現するミステリーショッパー!効果的な活用でよりよいサービス提供を目指そう

ミステリーショッパーは、自社が抱えている問題点や課題を顧客目線で洗い出すマーケティングリサーチ法です。現場でのサービスが本当に顧客ニーズに沿ったものなのかを知れるため、サービス力や顧客満足度向上につなげられる調査手法といえます。

マーケティング調査は自社でも行えますが、調査していることが従業員に見えてしまうため、本来の業務が見えなくなります。そのため、より質の高い調査を求めるのであれば、ミステリーショッパーがおすすめです。

本記事を参考に、ぜひミステリーショッパーの利用を検討してみてください。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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