CMSは、Web制作の専門知識がなくても、ウェブサイトのコンテンツを簡単に管理・更新できるシステムです。多様な種類のCMSが存在し、その中には管理や運用が容易なものも多数あります。
本記事では、管理のしやすさで人気の高いCMS15種類を紹介し、比較します。各CMSの特徴を確認し、自社のニーズに最適なCMSを選択する際の参考にしてください。
CMSの主な種類には以下があり、それぞれ特徴が異なります。
- オープンソース型CMS
- 商用パッケージ型CMS
- フルスクラッチ型CMS
- クラウド型CMS
これらのCMSタイプについて、導入コスト、カスタマイズ性、セキュリティ、サポート体制などの観点から比較し、各企業や組織に適したCMSを選択することが重要です。
CMSの選定には、組織の規模や目的、技術力、予算などを考慮する必要があります。例えば、小規模なウェブサイトであれば、オープンソース型CMSが費用面で有利かもしれません。一方、大規模な企業や特殊な要件がある場合は、商用パッケージ型CMSやフルスクラッチ型CMSが適している可能性があります。
また、クラウド型CMSは、サーバー管理の手間が省けるため、IT部門の負担を軽減したい組織にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
本記事では、これらの各種CMSの特徴や長所・短所を詳しく解説し、15種類のおすすめCMSツールを紹介します。これにより、読者の皆様が自社の要件に最適なCMSを見つけ、効率的なウェブサイト運営を実現するための一助となることを目指しています。
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目次
CMSとは?
CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)とは、Web制作の知識がなくても、コンテンツの管理や更新が簡単にできるシステムのことです。CMSを使用することで、HTMLやCSSなどの専門的なスキルがなくても、Webサイトの運営や更新が可能になります。
CMSには多様な種類があり、それぞれ特徴や用途が異なります。中には管理や維持が非常に簡単なCMSも数多く存在し、企業や組織のニーズに合わせて選択することができます。
本記事では、使いやすさと機能性を兼ね備えた人気のCMS15種類を紹介し、比較します。各CMSの特徴や長所・短所を確認することで、自社のWebサイト運営に最適なCMSを見つけることができるでしょう。CMSの導入により、効率的なWebサイト管理と、迅速なコンテンツ更新が実現可能となります。
CMSを活用することで、企業や組織は以下のような利点を得ることができます。
●コンテンツの一元管理:複数のページや記事を統一的に管理できます。
●権限設定:複数の担当者がそれぞれの役割に応じてコンテンツを編集・管理できます。
●テンプレート機能:一貫性のあるデザインを維持しつつ、効率的にページを作成できます。
●SEO対策:多くのCMSにはSEO機能が組み込まれており、検索エンジン最適化が容易になります。
●マルチデバイス対応:レスポンシブデザインに対応したCMSを選ぶことで、様々な端末での表示に対応できます。
これらの特徴により、CMSは現代のWebサイト運営に欠かせないツールとなっています。適切なCMSを選択し、効果的に活用することで、Webサイトの運営効率を大幅に向上させることができるでしょう。
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CMSの種類と特徴
CMSには多様な種類があり、それぞれ特徴が異なります。主な種類としては、オープンソース型CMS、商用パッケージ型CMS、フルスクラッチ型CMS、クラウド型CMSの4つが挙げられます。これらのCMSは、導入目的や規模、予算、技術力などによって選択されます。各タイプのCMSは、独自の長所と短所を持っており、企業や組織のニーズに合わせて最適なものを選択することが重要です。
例えば、オープンソース型CMSは低コストで導入できる反面、セキュリティ面での懸念があります。一方、商用パッケージ型CMSは信頼性が高く、サポート体制が充実していますが、ライセンス費用が必要となります。フルスクラッチ型CMSは完全にカスタマイズ可能ですが、開発コストと時間がかかります。クラウド型CMSは手軽に利用できる反面、カスタマイズ性に制限があることがあります。
CMSの選択にあたっては、これらの特徴を十分に理解し、自社のWebサイト運営方針や予算、技術力などを考慮して判断することが求められます。適切なCMSを選択することで、効率的なWebサイト管理と運用が可能となり、ビジネスの成長に貢献することができるでしょう。
オープンソース型CMS
オープンソース型CMSとは、システムを構成するソースコードが一般に公開されているタイプのCMSを指します。代表的な例としてWordPressやMovable Typeなどが挙げられます。このタイプのCMSは、ライセンス費用が不要で比較的安価に導入できるため、小規模なWebサイトに適しています。
オープンソース型CMSの特徴として、汎用的なプラットフォームとして設計されていることが多く、カスタマイズが容易である点が挙げられます。多くの開発者コミュニティによってサポートされており、様々なプラグインや拡張機能が提供されているのも魅力です。これにより、機能の追加や改善が容易に行えるため、Webサイトの成長に合わせて柔軟に対応することができます。
一方で、セキュリティ面では脆弱性が指摘されることがあります。これは、ソースコードが公開されているため、悪意のある第三者による攻撃のリスクが高まる可能性があるためです。そのため、商用利用や大規模なWebサイトの構築には不向きとされることがあります。
導入を検討する際は、これらのメリットとデメリットを十分に考慮し、自社のニーズや運用体制に合わせて判断することが重要です。また、オープンソース型CMSを選択する場合は、定期的なアップデートやセキュリティパッチの適用を確実に行い、安全性を維持する必要があります。
商用パッケージ型CMS
商用パッケージ型CMSは、完成された商品としてパッケージングされているCMSを指します。このタイプのCMSは、オープンソース型と比較してセキュリティの脆弱性問題を気にする必要が少なく、商用利用に適しています。多くの場合、販売者によるサポートやアップデートが提供されるため、長期的な使用が可能です。
商用パッケージ型CMSの特徴として、信頼性と安定性が高いことが挙げられます。多くの企業がこのタイプのCMSを採用しており、企業のニーズに合わせた機能や拡張性を備えています。また、専門的なサポート体制があるため、技術的な問題が発生した際も迅速な対応が期待できます。
ただし、商用であるためライセンス費用が必要となり、Webサイトの規模やカスタマイズの程度に応じてコストが高くなる傾向があります。導入時には初期費用が発生する場合もありますが、長期的な運用を考慮すると費用対効果が高いと言えるでしょう。
企業や組織がこのタイプのCMSを選択する際は、自社のニーズや予算、運用体制などを総合的に評価することが重要です。商用パッケージ型CMSは、安定性と機能性を重視する中〜大規模のWebサイト運営に適しており、専門的なサポートを必要とする場合に特に有効な選択肢となります。
フルスクラッチ型CMS
フルスクラッチ型CMSは、ゼロから独自に開発されるWebサイト管理システムです。クライアントの要望に100%応えられる柔軟性が最大の特徴です。このタイプのCMSでは、企業や組織の独自のニーズや業務フローに完全に適合したシステムを構築できます。
しかし、この柔軟性と引き換えに、開発期間の長期化やコストの増大というデメリットがあります。また、システムの保守や将来的なアップデートに対応するための技術者の確保も重要な課題となります。
フルスクラッチ型CMSは、特に大規模企業や特殊な要件を持つ組織にとって魅力的な選択肢となります。例えば、独自の業務プロセスや複雑なデータ構造を持つ企業、高度なセキュリティ要件が求められる金融機関などが、このタイプのCMSを選択することがあります。
ただし、導入を検討する際は、初期開発コストだけでなく、長期的な運用コストや保守体制についても十分に考慮する必要があります。また、将来的な拡張性や他のシステムとの連携についても、事前に計画を立てておくことが重要です。
クラウド型CMS
クラウド型CMSは、インターネットを通じて利用できるCMSのことです。この種のCMSでは、ベンダーがCMSとサーバーを提供するため、ユーザーは自前でサーバーを用意したり、ソフトウェアをダウンロードしたりする必要がありません。インターネット接続があれば、すぐに利用を開始できる利便性が特徴です。多くの場合、月額制または従量課金制の料金体系が採用されており、レンタルサーバー代やライセンス費用が不要となります。このため、初期投資を抑えつつ、柔軟にWebサイトを運営することができます。また、クラウド型CMSは通常、ベンダーによる定期的なアップデートやセキュリティ対策が行われるため、ユーザーは最新の機能や安全性を享受できるメリットもあります。
CMSで実現できること
ここまで、CMSの概要や選ぶ上で重要となるポイントについて解説してきました。ここからは、CMSで実現できることを具体的にご紹介します。
● コンテンツ更新が簡単になる
● MA(マーケティングオートメーション)との連携
● メルマガ連携・発行
● その他の実現できること
コンテンツ更新が簡単になる
Webサイトを更新・修正したい場合、その内容が軽微なものであっても、通常は専用のソフトウェアを使用してコーディングやプログラミングをしなければなりません。そのため、担当者が不足している企業では、外部の制作会社に依頼し、多額のコストをかけるというのがこれまでの一般的なやり方でした。
しかしCMSの登場により、HTMLやCSSの知識がなくても、誰でもコンテンツの更新が簡単にできるようになりました。その利便性により、今やCMSは企業のコンテンツマーケティングにも欠かせないツールとなっています。
MA(マーケティングオートメーション)との連携
MA(マーケティングオートメーション)とは、WebサイトやSNSなどのアプローチによって見込み客を作るための仕組みを自動化することです。
CMSの中には、このMAの機能自体を備えているものもありますが、多くのCMSはMAと連携できるようになっています。MAツールが蓄積した日々のデータ(企業情報や個人情報など)を抽出し、CMSのシステムの中に取り込むことができるのです。
関連記事:MA(マーケティングオートメーション)の市場が伸びている背景を解説します!
メルマガ連携・発行
CMSでは、メールの作成をすることはもちろん可能ですが、CMSを利用してデータベース化された見込み客・顧客を抽出し、一斉にメールを送信することもできます。
このようなメールの一斉送信機能や自動返信機能、指定日時でのメール送信や、指定した日数が経過した後にメールを送る機能などを組み合わせることで、メルマガを発行することもできます。また、作成した記事とメルマガを連携し、記事自体をメルマガとして見込み客・顧客に送ることも可能です。
関連記事
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・メールマガジンの作り方とは?配信から開封率の向上ポイントまで、メルマガを徹底解説
・ 静的CMSと動的CMSの違いは? CMS選定のポイント
その他の実現できること
その他にも、CMSでは下記のようなことが実現できます。
● テンプレートの作成
● レスポンシブ対応
● ECサイト対応
● 承認プロセスの作成
● バージョン管理
このようにCMSでは、SEO対策のために必要な機能を追加したり、Webサイトのコンテンツ更新を自動化したりなど、運用を簡単に一元管理することができます。
CMSを導入するメリット
ここからは、CMSを導入する主なメリットについて詳しく説明します。CMを導入するメリットは、具体的には以下のようなものがあります。
● Webページの編集・追加・削除が特別な知識なしで行える
● CMSの活用は経費の節約に役立つ
● Webサイトを複数のスタッフで管理可能
● 複数のデバイスへの適応が容易
Webページの編集・追加・削除が特別な知識なしで行える
前述のように、CMSを利用すると、Webサイトの管理が非常に簡単になります。例えば、「新しいページを作成したい」「特定のページを削除したい」「文章の修正が必要」と思った場合、直ちに対応することができます。
これまでは、Webサイトを管理するためには、HTMLやCSSについての知識、PHPやJavaScriptといったプログラミングの知識、サーバー関連の知識などが必要とされていました。しかし、これらのスキルを習得するまでにはとても時間がかかります。
CMSを導入すれば、そのような知識がなくともWebページの編集や追加、削除などが簡単に行えるので、誰でもWebサイトを運営することができるのです。
CMSの活用は経費の節約に役立つ
CMSを使用しない場合、Webサイトの更新にはHTMLやCSSなどの知識が必要となります。社内にWeb制作の専門家がいれば良いですが、そうでなければ外部の制作会社に依頼することになるでしょう。しかし、CMSを使用すれば、特別な知識は不要なので、自社でWebサイトの更新が可能です。外部の業者に頼む必要はなく、結果としてコストを大きく節約できます。
Webサイトを複数のスタッフで管理可能
CMSを利用すると、Webサイトの管理が複数のスタッフでも行いやすくなります。これまでは、Webサイトの管理は1~2人の担当者が行うというのが一般的でした。しかしCMSを使用すると、複数のスタッフに編集権限を与えることができるため、効率的な業務分担が可能となります。
複数のデバイスへの適応が容易
CMSを使用すると、Webサイトのマルチデバイス対応が容易になります。CMSを使用しない場合、PC用とスマートフォン用のWebサイトを別々に更新する必要があります。しかし、CMSを使用すれば、一度の作業で複数のデバイスに適応したページを作成できます。
関連記事
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・CMS導入を身近にする、世界シェアNo.1のWord Press
CMSを導入するデメリット
CMSの導入には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットもあります。具体的には、以下のようなデメリットが挙げられます。
● 操作に慣れるまでの時間が必要
● CMSの種類によっては機能が限定される
● 既存のWebサイトからの移行が必要
● サーバーの環境によっては影響を受ける
しかし、長期的なWebサイトの運用という点を考慮すると、CMSを導入するメリットはそのデメリットを上回ると考えられるでしょう。
CMSとホームページやブログの違い
以下ではCMSとホームページやブログの違いについて解説します。
● ホームページとの違い
● ブログとの違い
ホームページとの違い
CMSとホームページの違いについては以下が挙げられます。
● パソコンへのインストールやFTPツールなどが不要
● HTMLなどの知識がなくてもブログ感覚で更新できる
● SEO対策がしやすい
パソコンへのインストールやFTPツールなどが不要
CMSはWebサーバーにインストールし、EdgeやChrome、Firefoxといったブラウザ上からWebサイトを構築し、コンテンツ入稿作業や更新作業を行っていきます。このような仕組みから、パソコンにインストールしたり、FTPツールを使用したりすることなく利用ができます。
例えば、ジャストシステムのホームページビルダーやAdobeの Dreamweaverなど、Webオーサリングツールを用いてWebサイトを構築していく場合、まずはWebオーサリングツールをパソコンにインストールする必要があります。
そして、コンテンツ入稿作業や更新作業もそのPCからでしか行うことができません。CMSにはこういった制限や煩わしさがないため、非常に使いやすい媒体と言えます。
HTMLなどの知識がなくてもブログ感覚で更新できる
CMSを利用すれば、HTMLをはじめとするマークアップ言語や、CSSといったスタイルシート言語など、Webサイトを構築するための言語を覚える必要はありません。企業や個人が作成したテンプレート(CMS)を利用することにより、視覚的及び直感的に操作ができるのです。
記事や画像、動画といったコンテンツをCMSフォルダ内に入れて一元管理することができ、それらを掲載したい場所に挿入したり、貼り付けたりするだけでWebページに反映できます。こういったブログ感覚で入稿作業や更新作業ができる手軽さも、CMSの特徴のひとつです。
SEO対策がしやすい
CMSはSEO対策がしやすいこともメリットのひとつとして挙げられます。CMSでは、Googleが推奨している「階層化されたページ構成」、ユーザービリティを高める効果が期待できる「パンくずリスト」などが自動的に構築されるのです。
また、「titleタグ」「meta descriptionタグ」といったSEO効果を高められるタグの挿入もCMS内から簡単にできます。さらに、プラグインが利用できる点もCMSの大きな特徴です。特にWordPressなどは、SEO効果が期待できるプラグインが愛好家たちによって大量に作成されており、これらを利用することで有効なSEO対策ができるようになります。
ブログとの違い
CMSとブログの違いについては以下が挙げられます。
● CMSはブログ機能を内包する仕組み
● アメブロなどのプラットフォーマーが用意したブログもある
CMSはブログ機能を内包する仕組み
CMSは、言わばWebサイト全体を体系的に管理するシステムのことを指します。つまり、CMSの存在意義はWebサイトの構築及び管理と運用です。
一方ブログは、ユーザーの意図した情報を発信する機能を備え、発信した情報を時系列で蓄積及び管理するシステムを指します。つまり、ブログの存在意義は情報の発信と蓄積です。
これらの機能を比較すると、そもそも請け負っている役割そのものが違うことが分かります。このことから、ブログ機能はCMSが内包する一機能として備わっているシステムと言えるのです。
アメブロなどのプラットフォーマーが用意したブログもある
アメブロをはじめ、楽天ブログやライブドアブログ、FC2ブログなどのプラットフォーマーが用意したブログもあります。
いわゆる無料ブログと言われるサービスで、基本的に無料で利用ができます。アカウント登録をするだけでブログが使用できるようになり、ブラウザ上でCMSと同様の操作が可能となります。
有料プランに登録すれば、SEO対策が強化できるようになるなど、CMSを自身で導入しなくても同様の効果が期待できます。
関連記事
・有料でホームページを制作するCMSを活用する企業側の狙い
・CMSでサイトを構築すると何がいいのか?構築後の運用を含め解説します
CMS導入の基本的な流れ
CMSの導入は以下の手順で行っていきます。
1. 要件定義
2. Webサイト設計及びデザイン
3. CMS開発
4. Webサイトの運用
1.要件定義
要件定義ではWebサイトを運用する目的のほか「CMSにどういった機能が必要なのか」「付帯した方がよい機能はどのようなものか」といったシステム上の機能や要求などをわかりやすくまとめていきます。開発費用を少しでも抑えCMS構築の目的を明確化することで、開発途中における大幅な変更を余儀なくされるリスクを削減します。
2.Webサイト設計及びデザイン
要件定義を明確化したらWebサイト設計及びデザインを決定していきます。またこの段階において、管理画面やサイトの構成、ディレクトリ設計といったことも合わせて行います。「コンテンツはどのように配置したら見やすいか」「サイドバーには何を配置できるようにするか」といったことをデザインしていきます。
3.CMS開発
サイト設計及びデザインが決定したらCMS開発を行っていきます。ゼロベースから行う場合はフロント側とサーバー側で分担して開発する必要があり、非常に大掛かりな作業となります。すでにパッケージがありそれを使用してCMS開発を行う場合は、少ない作業工程で開発できる可能性があります。CMS開発では主に管理画面と公開画面の開発を行っていきます。
4.Webサイトの運用
Webサイトの運用は以下の2工程があります。
● テスト運用
● 実際の運用
テスト運用
開発が終了したら本運用する前にテスト運用を行っていきます。「コンテンツはしっかり投稿できるか」「投稿したコンテンツはちゃんと表示されるか」「ページの階層にエラーはないか」といったことをチェックします。テスト運用は実際の運用ではないため、まだ開発期間の段階となります。このテスト運用までを含めたうえで開発期間を設定する必要があります。
実際の運用
テスト運用で問題がなければ実際の運用を行っていきます。実際に公開しPDCAを回すことで効果測定を行っていきます。CMSは作ることが目的ではなく、作ったCMSでWebサイトに良い結果をもたらすことが目的です。そういったことから、PDCAを回して効果測定を行うことは非常に重要な工程です。PDCAを回し効果測定のデータがある程度蓄積してきたら、芳しくない部分を洗い出し適宜調整を行っていくことでCMSのポテンシャルが徐々に向上していきます。
CMS導入に向いているWebサイト・向いていないWebサイト
以下でCMS導入に向いているWebサイトと向いていないWebサイトを解説します。
● CMS導入に向いているWebサイト
● CMS導入に向いていないWebサイト
CMS導入に向いているWebサイト
基本的に更新頻度が高いWebサイトはCMSの導入に向いていると言えます。そもそもCMSは「Contents Management System=コンテンツ管理システム」のことでWebサイトを更新するためのサービスのことを言います。専門知識がない人でも簡単にコンテンツの追加やWebページの更新ができるように設計されたシステムなのです。
こういったことから更新頻度が高いWebサイトはもとより「Webページやコンテンツが多い」「タイムリーな情報を発信したい」「複数人で運営している」といった場合もCMSの導入が向いているWebサイトと言えます。
CMS導入に向いていないWebサイト
一方、CMSの導入に向いていないWebサイトもあります。例えば「コンテンツを追加する予定はなく更新もあまりしない」といった場合はCMSの導入には向いていないWebサイトと言えます。
また「更新はするが企業情報のみで更新頻度は低くページ数は全体的に少ない」といった場合もCMSを導入する必要性はあまりありません。そしてCMSは同一Webサイト上の全Webページのデザインが統一されているという特徴から「Webページごとに異なるデザインを採用したい」といった場合もシステム的に難しいため、CMSの導入には向いていないと言えます。
関連記事
・オウンドメディアの運用に便利なプラットフォーム(CMS)について
・コンテンツの作成目的から複合的なシステムへと進化するCMSを使いこなす
CMSを選ぶ際に重視したいポイント
CMSを選ぶ際に重要となるポイントを5つ解説します。
● コンテンツの更新のしやすさ
● 担当者のスキルレベル
● ランニングコスト
● CMSの導入によって実現したいことの確認
● インフラ環境
コンテンツの更新のしやすさ
CMSを導入するメリットのひとつは、簡単にWebサイトを維持・管理できるところにあります。そのため、コンテンツの更新がしやすいかどうかは、CMSを選ぶ上でとても重要な点になるでしょう。
社内にWebサイト運用を専門にしている社員がいない場合は、外部の制作会社に維持・管理を依頼しているところが多いかもしれません。しかし、外部に依頼した際のコストは、特に需要が増大しているWeb制作の分野ではとても大きくなってしまいます。
外注コストを抑えることができ、Webの専門知識を有していない社員であっても簡単にWebサイトを維持・管理できるような設計になっているCMSはどれなのか、日々の更新がより簡単にできるCMSはどれなのかを慎重に吟味し、Webサイトの運用コストを減らしていくようにしましょう。
担当者のスキルレベル
選ぶCMSによって、運用の難易度ももちろん変わってきます。CMSを導入する際は、自社のホームページの運用・管理体制についてどうなっているのか、改めて確認するようにしましょう。
例えば、Webサイトの運用スキルが低い担当者が一人いるだけの状態にも関わらず、特別な知識が必要なCMSを導入してしまっては、今後のWebサイト運営は難しくなってしまうでしょう。
担当者がHTMLなどの言語をどの程度理解し、プログラムをどの程度組むことができるのかということは、CMSを選ぶ上で最も考慮すべき点と言えます。それによって、CMSを導入した後、自社で運用していくのか、または外部に依頼するのかという、運用体制も変わってきます。
担当者のスキルレベル・管理体制を把握したうえで、自社に最も適したCMSを選定するようにしましょう。
ランニングコスト
CMSを選ぶ際に最も気になるのは、やはりコスト面ではないでしょうか。CMSを構築するためにかかるイニシャルコストはとても大きいでしょう。
そのため、コストの計算をする際にどうしてもイニシャルコストでの比較をしてしまいますが、運用にかかってくるランニングコストについても忘れないように注意してください。
月々のライセンス契約・保守・サポート契約などを含めたランニングコストもしっかり試算した上で、CMSを選びましょう。
CMSの導入によって実現したいことの確認
CMSが便利だからと言って、CMSで具体的に実現したいことがない状況で導入するのは良い選択とは言えません。自社のWebサイトには何が足りないのか、課題をリストアップした上で、CMSの導入を検討しましょう。
CMSをリストアップしたら、それらが具体的にどのような機能を持っているのか比較検討してください。候補に挙げたCMSに現在のWebサイトの課題を解決できる機能があることを確認できたら、追加で欲しい機能についても考えます。そしてその機能にも優先順位をつけ、優先度の高い機能を持っているCMSを選び出すようにしましょう。
関連記事: CMSの選定から導入・運用まで~注意したいポイントを解説します!
インフラ環境
CMSを導入する際は、自社のインフラ環境についても十分に確認しておく必要があります。例えば、現在利用中のサーバー環境などの情報が必要になってくるでしょう。
自社のWebサイトの課題を克服できるCMSを選べたとしても、サーバー環境が適合しなかったり、システム面でのスペックが不足していたりすると、CMSが正常に動作しないという事態になってしまいます。うまく動作しないCMSを導入してしまった場合、社内のインフラ環境・基盤自体を変更しなければならない恐れもあります。
サーバーのOSやサーバーソフトウェア、セキュリティポリシーなど、企業のWebサイトを動かしているものは様々です。CMSを選ぶ前に、自社のインフラ環境を十分に確認・連携しておくようにしましょう。
おすすめCMSツール15選
おすすめCMSツールは以下となっています。
1. WordPress
2. Ameba Ownd
3. SOY CMS
4. concrete5
5. Jimdo
6. ShareWith
7. Movable Type
8. Drupal
9. Blue Monkey
10. HeartCore
11. DotNetNuke
12. NOREN
13. はてなブログMedia
14. Adobe Experience Manager
15. microCMS
1.WordPress
ここからは、おすすめのCMSについてご紹介していきます。1つ目はWordPress(ワードプレス)です。
世界で一番導入実績のあるオープンソース型のCMSで、さまざまな用途に合わせたWebサイトを簡単に構築できます。
WordPress自体はシンプルな設計になっていますが、機能追加ができる専用のプラグインを追加していくことで、オリジナリティのある多機能なWebサイトの構築が可能です。また、WordPress自体は無料で利用できるため、初期コストやランニングコストを抑えたい方にもおすすめです。
さらに、WordPressはコンテンツ(記事)の更新も簡単にできます。SEOを意識したコンテンツマーケティングで集客するためには、当然ながらコンテンツのこまめな更新が必要です。ホームページは集客及び売上を拡大するために用意する企業が大半かと思いますので、その点においてコンテンツを更新しやすいWordPressは、初めて利用するCMSとして最適だと言えるでしょう。
注意点としては、ブログサービスなどとは違って、サーバーやドメインは自分で用意する必要があります。WordPressを利用する際は、予めこの点を考慮したうえで準備を進めていきましょう。
関連記事:ワードプレス(WordPress)を使いたいと思っている初心者向け!始め方や使い方を解説します!
2.Ameba Ownd
Ameba Ownd(アメーバ オウンド)は、特別な専門知識がなくてもホームページやブログ、メディアが無料で作成できるCMSです。Ameba Owndは商用利用可能で、EC機能も搭載しているため、ECサイト・ECショップを気軽に制作できます。
簡単SEO設定機能もあり、SEO対策も簡単で、独自のアクセス解析・Google Analyticsと連携した高度なアクセス分析など、マーケティング面でも強みを持っています。
ベーシックプランは完全無料で提供されていますが、さらに高度な機能が欲しい人は、月額960円でページ数・画像ストレージが無制限、PC広告の非表示などが可能になるプレミアムプランもあるので、そちらも検討してみてください。
また、Ameba Owndには直感的にコンテンツを更新できるブロック機能が用意されています。ただし、レイアウトが幅広く用意されているわけではないため、企業が利用するよりも、個人ブログ等の用途で利用することを推奨します。
一般ユーザー向けアメブロとの共通点や相違点について
一般ユーザー向けのアメブロとAmeba Owndの共通点や相違点について解説します。
● 一般ユーザー向けのアメブロとAmeba Owndの共通点
● 一般ユーザー向けのアメブロとAmeba Owndの相違点
一般ユーザー向けのアメブロとAmeba Owndの共通点や相違点について解説します。
一般ユーザー向けのアメブロとAmeba Owndの共通点
一般ユーザー向けのアメブロとAmeba Owndの共通点のとして挙げられることは、どちらも無料でブログが利用できる点です。また、デザイン編集やアクセス解析、SNSとの連携も両者同様にできます。
一般ユーザー向けのアメブロとAmeba Owndの相違点
● カスタマイズ性の高いWebサイトが作成できる
● デザインの自由度に違いがある
● 独自ドメインが設定できる
● 利用目的に違いがある
カスタマイズ性の高いWebサイトが作成できる
Ameba Owndは、一般ユーザー向けのアメブロとは違い、高度なカスタマイズ機能を備えています。一般ユーザー向けのアメブロは個人での利用が想定されており、ユーザー同士で情報を共有したり、コミュニケーションを取ったりするためのブログとして提供されています。一方、Ameba Owndは商用利用されることも多く、多彩な情報を魅力的に発信できるよう、個々のニーズに合わせたホームページの作成が可能となっています。
デザインの自由度に違いがある
Ameba OwndはHTMLやCSSが利用でき、これらの言語が使えれば細かく自由にホームページをデザインできます。一般ユーザー向けのアメブロにもHTMLやCSSの編集機能は備わっていますが、デザインにおける自由度は低く、編集機能でできることは限られています。こういったデザインにおける表現の自由度にも違いがあります。
独自ドメインが設定できる
Ameba Owndは、自分で購入した独自ドメインが設定できます。つまり、自分の好きなドメイン名のURLでホームページが持てるのです。この点を利用し、新規ドメインではなくオールドドメインを使えば、さらにSEO効果の高い媒体にすることができます。
Ameba Owndで作成した媒体だけでもSEO効果はある程度見込めますが、Googleページランクの高いオールドドメインを利用することにより、さらにSEO効果が高い媒体へと育てられます。
利用目的に違いがある
Ameba Owndは商用利用が可能な媒体となります。企業がビジネスを行う際にも利用でき、オンラインショップをつくって商品やサービスを販売することもできます。また、「VOD=ビデオオンデマンド」などの有料コンテンツの提供や、会員を募った会員制サービスサイトの運営なども行えます。
一方で、一般ユーザー向けのアメブロは商用利用が禁止されており、主な利用目的としてはコミュニケーション手段や共有を目的とした情報発信のみに限られます。
3.SOY CMS
SOY CMSは、WordPressと同様オープンソースのCMSで、どのような用途であっても成果を上げたい人向けのCMSです。本体自体の機能はコンパクトでシンプルですが、バージョンアップも簡単にでき、さらにはWordPressのように機能拡張もできるという高い柔軟性を持っています。その他、広告費削減・集客数の向上など、成果を上げるためのCMSとしても強みを持っています。
SOY CMSは用途に制限はありませんが、その中でもネットショップ運営においてコンテンツを追加したいと考えている人には特におすすめです。SOY CMSには、ネットショップとホームページを連携できる機能が搭載されているため、コンテンツを追加することで、ネットショップとホームページ双方のSEO対策ができる強みがあります。
商品の特徴を解説するページや、ネットショップでの買い物に不安を抱いているユーザー向けのQ&Aページなど、多彩なコンテンツを発信することができます。
4.concrete5
concrete5は、Webサーバー上で誰でも簡単に、直感的な操作でホームページの維持管理ができるアメリカ発の無料CMSです。Web制作の知識がなくても安心してコンテンツを作成でき、拡張性も高いのでプログラマであっても満足のいくシステム設計になっています。
concrete5の特徴はWebページの管理・更新が可能なところですが、それ以外にも商品データベースからページを自動生成できたり、顧客データベースと連携できたりするなど、機能のカスタマイズも自在です。concrete5はオープンソースを利用しているため、サポート体制はありませんが、有償でヘルプデスクや保守などのサポートを受けることが可能です。
コンテンツの更新も簡単で、テキストや画像の入稿がしやすいことはもちろん、目次の作成や動画の埋め込みも難なく対応できます。テキストから動画まで、コンテンツを幅広く発信していきたい人はconcrete5の利用を検討しましょう。
5.Jimdo
ジンドゥー(Jimdo)は、わずか数ステップでホームページが構築できる人気のCMSです。ジンドゥーでのホームページ構築には2つの方法があり、コーディング無しでAIがWebデザインを行なう初心者向けの方法と、コーディングによって行う専門家向けの方法から選べるようになっています。
美しいデザインが豊富に用意されており、管理画面も見やすく操作しやすい設計です。無料版でも十分満足できるホームページを作ることが可能ですが、フッター部分に広告枠が入ってしまう点には注意しましょう。
ジンドゥーでは、集客するためのコンテンツも手軽に作成できます。ユーザー分析機能が搭載されているため、ユーザーの年齢や属性を分析することで、自社ホームページのユーザーにマッチしたコンテンツを作ることが可能です。読者からのコメント欄も設置できるので、口コミ等からの流入を増やしたい場合にも有用です。
6.ShareWith
ShareWithは、野村インベスター・リレーションズ株式会社が提供している定額制クラウドサービスで、CMSとサーバー及びサポートが一体となっています。
WebやITの専門知識は不要で、カスタマイズも不要、設計からデザインまでがワンストップという手軽さが売りです。知識がない人でも簡単に編集ができる管理画面になっており、すべてのページにおいてCMS管理が可能という特徴もあります。
7.Movable Type
Movable Typeは、米国企業であるシックス・アパート株式会社(Six Apart Ltd.)が開発したCMSで、2001年10月に最初のバージョン1.0がリリースされました。ブログ製品の草分け「CMS」の開発元として知名度が高く、WordPressより約1年半も早くリリースされています。
Movable Typeはセキュリティ対策を強化しやすくWebサイトの表示速度も早いため、アクセス集中などによるダウンが少ないのが特徴です。現在では国内約5万サイト以上で導入されており、官公庁や教育機関、多くの企業などで利用されています。
8.Drupal
Drupalは、プログラミング言語のPHPで記述されたフリーのオープンソースCMSです。ベルギー出身のプログラマ、ドリスバイタルト氏(Dries Buytaert)が開発しました。
フリーのオープンソースCMSのため、無料で利用ができます。「ブログ機能」「コメント」「RSS配信」など、Webサイトを構築するための標準機能が充実しており、機能面で物足りなさを感じることはほぼないでしょう。
Drupalの大きな特徴のひとつとして、拡張性の高さが挙げられます。拡張モジュールにより、必要な機能を随時追加できるというカスタマイズ性に優れたCMSとなっています。
9.Blue Monkey
Blue Monkeyは、純国産の有料CMSです。BtoB企業が利用することを想定して開発されたCMSで、2,200社以上の企業が導入しています(2023年11月時点)。導入時の「CMS操作講習」や、「電話・メールによるサポート」「カスタマーサクセス」など、企業に寄り添ったサービスが特徴です。
プランは、「S」「SS」「専用スタンダード」「ハイエンド」があり、1ヶ月36,000円(税抜)からとなっています。純国産CMSは、開発・運用はもちろん、サポートや保守に至るまで、すべてのプロセスにおいて国内の運営会社が責任を持って管理しているため、コンテンツ制作を安心して進めたい人に特におすすめです。
10.HeartCore
HeartCoreは、ハートコア株式会社が開発・販売する純国産有料CMSです。国内導入実績は680社以上で、その中には有名大手企業も多く見受けられます(2023年3月時点)。標準機能にデジタルマーケティング機能が搭載されており、Webサイトのユーザー行動に合わせたオファーの作成などが可能になっています。
さらに、直感的なUIも搭載されており、専門知識がなくWeb接客ツールを利用したことのない人でも、簡単に操作ができます。プランは「Starter」と「Standard」の2種類がありますが、公式Webサイトには料金は記載されていないので、ハートコア株式会社へ問い合わせる必要があります。
11.DotNetNuke
DotNetNukeは、米国に本部を置くDNN Corp.が開発・提供しているオープンソースCMSです。ドラッグアンドドロップのみでページレイアウトの修正ができるなど、直感的な操作方法が大きな魅力で、「AJAX」という新しいプログラミング技術を採用しています。この技術により、マウスだけでパーツを自由に移動させられるため、レイアウトやデザインを簡単に変更・修正できます。
基本的なCMS機能の構築は無料でできますが、マーケティング機能やSEO対策機能、サードパーティ連携などの機能は有料となります。プランは無料で利用できる「DNN プラットフォーム」の他、「Evoq ベーシック」「Evoq コンテンツ」「イヴォーク・エンゲージ」がありますが、いずれも料金が記載されておらず、DNN Corp.へ問い合わせる必要があります。
12.NOREN
NORENは、2002年に株式会社アシストがリリースした純国産有料CMSです。CMSの基本機能向上に力を入れ、シンプルさと使いやすさを実現しています。NORENを導入している企業の87%が、外部に頼らず自社でWebサイトを運営しているというデータから、操作法の分かりやすさや簡単さ、シンプルさが伺えます。
NORENは静的ベースのCMSを提供しているため、安定性も抜群です。公開Webサーバー上にCMSの本体が設置される動的CMSに対して、静的CMSは公開WebサーバーとNORENサーバーを切り離して運用するシステムのため、ユーザーが直接NORENサーバーにアクセスしてくることはありません。
つまり、NORENサーバーが仮にダウンしても公開Webサイトは問題なく稼働し続けます。こういった仕組みから、NORENは安心安全なセキュリティと、安定したパフォーマンスの両方を兼ね備えたCMSとなっています。
プランに関しては固定ではなく、ユーザー側が自由にパーツを組み合わせられるスタイルをとっています。Webサイトで公開されている自動見積もりシステムにより、ユーザー自身で見積もり金額を計算できるようになっています。
13.はてなブログMedia
はてなブログMediaは、10年以上のサービス運営で培われたノウハウや技術力が結集されたオウンドメディア構築専用のCMSです。マニュアル不要で使いやすく、堅牢なセキュリティと最新SEOを兼ね備えています。また、はてなブックマークとの連携も可能で、SNSでのリーチを加速できます。
さらに、コンテンツ支援もサービスに含まれており、集客ノウハウを豊富に持つ「はてな」の編集者がユーザーのビジネス戦略を強力に支援してくれます。プランや費用は公開されていないので、興味のある人は資料を請求するか問い合わせをしてみましょう。
14.Adobe Experience Manager
Adobe Experience Managerは、CMSの最高峰との呼び声も高く、AIを活用したコンテンツの作成や各種Adobeアプリケーションとの連携が可能なハイクオリティCMSです。拡張性や柔軟性、カスタマイズ性を兼ね備えたヘッドレスCMSであるという点が大きな特徴です。
ヘッドレスCMSは、Webサイトの見た目を管理するフロントエンドと、Webサイトの中身を管理するバックエンドが分離しており、表示速度の向上や堅牢なセキュリティが期待できるうえ、開発の自由度も高いというメリットがあります。
15.microCMS
microCMSは、株式会社microCMSが提供している純国産のCMSです。利用企業数は7,000以上にものぼり、大手企業にも導入されています(2023年11月時点)。microCMSの大きな特徴として挙げられるのは、前述の「Adobe Experience Manager」と同じく、ヘッドレスCMSを提供している点です。
国内企業におけるヘッドレスCMSは、まだ歴史が浅く、提供している企業も限られている状況です。そんな中、同社は2019年にヘッドレスCMSの提供にいち早く踏み切り、多くの日本人ユーザーの囲い込みに成功しました。
管理画面も直感的に操作でき、編集者にもわかりやすい仕様となっています。また、レスポンシブデザインにも対応しており、PCだけでなくスマホやタブレットからでも操作がしやすい設計です。
CMS導入による成功事例
CMSを導入したことによる成功事例としては以下があります。
● CMS導入成功事例1:NOREN導入(製造業)
● CMS導入成功事例2:Sitecore Experience Platform導入(小売業)
● CMS導入成功事例3:BlueMonkey導入(印刷業)
CMS導入成功事例1:NOREN導入(製造業)
製造業を営む企業のコーポレートサイトにNORENを導入したことによって、Webサイト運用の利便性向上、情報発信力の強化につながった成功事例があります。情報発信とともに成長できるWebサイトになることを期待してNORENを導入したところ、見事ブランディング力の強いWebサイトへと成長させることができました。
CMS導入成功事例2:Sitecore Experience Platform導入(小売業)
小売業のとある企業ではSitecore Experience Platformを導入したことにより安定稼働、利便性の向上、多数のシステムとシームレスな連携ができるようになった事例があります。それまではフルスクラッチのCMSで多額のコストをかけて運用していたのですが、それでもレスポンスが遅いということで運用を断念、今回のSitecore Experience Platformの導入に至りました。
CMS導入成功事例3:BlueMonkey導入(印刷業)
印刷業ではCMSにBlueMonkeyを導入したことにより、アクセス数前年比で140倍を達成できた企業もあります。もともと今回のCMSにリニューアルする前から同社のBlueMonkeyを使用していましたが、メディア機能が付いておらず、SSLやモバイルにも対応していなかったためリニューアルを決断しました。CMSの機能を活かして情報発信ができるようになったため、アクセスは徐々に増加し前年比で140倍を達成しました。
まとめ
本記事では、Webサイトの効率的な維持管理を可能にする15種類のCMSと、それらのシステムで実現できる機能、そしてCMS選択時の重要なポイントについて詳しく解説しました。Webサイトの運営においては、コンテンツの定期的な更新が不可欠です。また、コンテンツ作成以外にも、セキュリティ対策やバージョンアップなど、継続的な維持管理にかかるコストは決して小さくありません。
CMSの導入を検討している場合は、日々の更新や維持管理が容易なシステムを選択することが重要です。適切なCMSを導入することで、維持管理にかかるコストを大幅に削減し、Webサイトの更新を簡素化することができます。これにより、日常業務の効率化が図れ、より多くの時間と労力を本来の事業活動に充てることが可能となります。
さらに、CMSの選択においては、自社の規模やニーズ、技術力、予算などを考慮し、長期的な視点で最適なシステムを選ぶことが大切です。本記事で紹介した各CMSの特徴や長所・短所を参考に、自社のWebサイト運営に最も適したCMSを見つけ、効果的に活用していくことをおすすめします。