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あなたの会社は大丈夫?内部統制強化で得られる5つのメリットと導入の落とし穴

2025.10.7
読了まで約 10

「うちの会社は大丈夫?」そう不安を感じる経営層の方へ。本記事では、内部統制の基本から、中小企業こそ強化すべき理由、そして強化することで得られる5つの具体的なメリットを解説します。不正行為の防止、業務効率の向上、顧客からの信頼獲得、法令遵守、迅速な経営判断など、企業の持続的な成長に不可欠な要素が手に入ります。一方で、導入時に陥りがちな「落とし穴」も徹底解説。今日から実践できる第一歩までを網羅し、あなたの会社を強くするヒントがここにあります。

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内部統制の基本を知る なぜあなたの会社に必要か

「内部統制」という言葉はよく耳にするものの、その真の意味や、なぜ自社に必要なのかを正しく理解しているでしょうか。特に中小企業においては、「大企業だけのもの」と誤解されがちです。しかし、健全な企業活動を継続し、成長していくためには、規模の大小にかかわらず内部統制の導入・強化が不可欠です。

「内部統制」という言葉の意味を正しく理解する

内部統制とは、企業が事業活動を健全かつ効率的に運営し、その目標を達成するために、組織内で整備・運用する仕組み全般を指します。単にルールを作るだけでなく、それが実際に機能している状態を意味します。金融庁の企業会計審議会が公表している「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」では、内部統制の定義と目的が明確に示されています。

この基準において、内部統制は以下の4つの目的を達成するために必要であるとされています。

内部統制の4つの目的 概要
業務の有効性及び効率性 事業活動の目的達成のため、業務の有効性・効率性を高めること。無駄をなくし、生産性を向上させることを目指します。
財務報告の信頼性 財務諸表やそれに影響を与える情報の信頼性を確保すること。正確な会計処理や情報開示を通じて、利害関係者からの信頼を得ます。
事業活動に関わる法令等の遵守 企業活動に関するあらゆる法令や社内規定、倫理規範などを遵守すること。コンプライアンスの徹底を図り、企業の社会的責任を果たします。
資産の保全 企業の資産を適切に管理・保全すること。不正な取得や使用、損失から資産を守り、有効活用を促進します。

また、内部統制はこれら目的を達成するために、以下の6つの基本的要素から構成されます。

  • 統制環境:組織の気風を決定し、内部統制に対する意識に影響を与える基盤となる要素です。経営者の倫理観や姿勢、組織構造などが含まれます。
  • リスクの評価と対応:組織目標の達成を阻害するリスクを識別・分析し、適切に対応するプロセスです。
  • 統制活動:経営者の指示が適切に実行されることを確保するための、方針や手続です。承認、照合、資産の物理的保護などが該当します。
  • 情報と伝達:内部統制を機能させるために必要な情報が、組織内外の関係者に適切に識別、処理、伝達される仕組みです。
  • モニタリング(監視活動):内部統制が有効に機能しているかを継続的に評価し、必要に応じて改善するプロセスです。
  • ITへの対応:情報技術(IT)を適切に利用し、内部統制の目的達成を支援するための要素です。IT環境の整備やセキュリティ対策などが含まれます。

関連用語との違い

ガバナンスは経営全体を監督し、内部統制がその具体化される社内仕組みです。またリスクマネジメントは、内外のリスク特定と対応策を担い、ガバナンスや内部統制の一部として機能します。コンプライアンスは、法令遵守を中心に、組織全体で共有すべき行動指針であり、内部統制やガバナンスの土台にもなります。

つまり、ガバナンスは企業全体を監督する枠組みです。その「手段」として内部統制があり、リスクマネジメントとコンプライアンスは内部統制の重要な構成要素とされています。

項目 ガバナンス(コーポレートガバナンス) 内部統制 リスクマネジメント コンプライアンス
主な定義 株主や取締役会が企業経営を監督・統治 社内のルールや業務遂行の仕組み 組織内外のリスクを特定・管理 法令や企業倫理の遵守
実施・監督者 取締役会、社外役員、株主 経営陣、社内管理者 経営者、部門責任者 全社員・経営層
監督・管理対象 経営陣(主に社長や役員層) 従業員、社内業務 潜在的なリスク全般 法律や社会規範、社内規則
主な目的 経営の公正性・透明性確保 不正・業務非効率の防止 経営損失・危機への備え 違法・不正行為防止
全体との関係 内部統制・リスク管理・コンプライアンスを包含 ガバナンス導入の具体化手段 ガバナンス・内部統制の一要素 内部統制やガバナンスの基盤

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中小企業こそ考えるべき内部統制の重要性

「内部統制は大企業や上場企業に義務付けられているもの」という認識をお持ちの方もいるかもしれません。確かに、金融商品取引法や会社法では、特定の企業規模に対して内部統制の整備・運用が義務付けられています。 しかし、中小企業にとっても内部統制は、企業の持続的な成長と安定経営のために極めて重要な経営課題です。

中小企業では、限られた人員で業務を回しているケースが多く、業務の属人化や兼任が生じやすい傾向にあります。これにより、特定の個人に権限が集中したり、チェック体制が不十分になったりするリスクが高まります。もし不正やミスが発生した場合、企業規模が小さいほどその影響は甚大で、経営に致命的なダメージを与える可能性があります。

また、内部統制を整備することは、顧客や取引先からの信頼獲得にも直結します。特に上場企業との取引がある場合、取引先から内部統制の強化を求められることも少なくありません。 経営の透明性を高め、法令遵守を徹底する姿勢は、企業の社会的評価を向上させ、新たなビジネスチャンスにもつながるでしょう。 内部統制は、企業の成長を支える強固な基盤となり、将来的な事業承継や企業価値向上にも貢献します。

「強化」で変わる!内部統制がもたらす5つの好影響

内部統制を強化することは、単にルールを厳しくすることではありません。企業経営全体にわたり、多岐にわたる好影響をもたらし、持続的な成長と企業価値向上の基盤を築きます。ここでは、内部統制の強化によって得られる具体的な5つのメリットを詳しく解説します。

1 不正行為を未然に防ぎ、会社の資産を守る

内部統制の強化は、不正行為の発生を抑制し、会社の重要な資産を保全するために不可欠です。職務分掌の明確化や承認プロセスの厳格化、定期的なモニタリングを通じて、従業員による横領や情報漏洩、粉飾決算といった不正リスクを大幅に低減できます。例えば、現金や預金の入出金管理を行う財務担当者と仕訳記帳を行う会計担当者を分ける「職務の分掌」は、不正防止の基本的な対策の一つです。 これにより、企業の財務報告の信頼性が確保され、有形・無形を問わず全ての資産が適切に管理・運用される体制が整います。

2 無駄をなくし、仕事の効率をアップさせる

内部統制の強化は、業務プロセスの見直しと最適化を促し、結果として業務効率と生産性の向上に直結します。 業務フローが明確になることで、無駄な作業や重複する工程が削減され、属人化の解消にもつながります。 また、ITツールの導入による業務の自動化や可視化は、従業員の負担を軽減し、より付加価値の高い業務に集中できる環境を作り出します。 継続的な評価と改善のサイクルが生まれるため、常に最適な業務運営を目指すことが可能になります。

3 顧客や取引先からの信頼度が飛躍的に向上する

企業の社会的信用とブランドイメージの向上は、内部統制強化の大きなメリットです。 財務報告の透明性が高まり、コンプライアンス(法令遵守)意識が組織全体に浸透することで、顧客や取引先、株主といったステークホルダーは安心して企業と関係を築くことができます。 不祥事のリスクが低減され、健全な経営が維持されることは、企業に対する信頼を揺るぎないものにし、長期的なビジネス関係の構築や新たな顧客獲得にも繋がります。

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4 知らず知らずのうちに法令違反するリスクを減らす

内部統制の整備は、法令や社会規範の遵守(コンプライアンス)を徹底し、企業が知らず知らずのうちに法令違反を犯すリスクを軽減します。 会社法や金融商品取引法、個人情報保護法など、企業が遵守すべき法規制は多岐にわたります。 内部統制を強化することで、これらの法令や社内ルールが明確化され、従業員一人ひとりがコンプライアンス意識を持って業務に取り組むようになります。 これにより、法的な制裁や企業のレピュテーションリスクを回避し、健全な企業活動を継続できます。

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5 経営者が正しい判断を素早く下せるようになる

適切な内部統制は、経営者が正確で信頼性の高い情報に基づいて、迅速かつ的確な意思決定を行うための基盤を提供します。 財務報告の信頼性が確保され、業務の有効性や効率性に関するデータがリアルタイムで把握できるようになるため、経営状況を正確に分析し、市場の変化に合わせた戦略的な経営判断を下すことが可能になります。 無駄なコストの削減や利益率の改善など、管理会計の側面からも有用な情報が得られ、企業の成長を加速させる要因となります。

メリット 具体的な好影響
不正行為を未然に防ぎ、会社の資産を守る 横領や情報漏洩、粉飾決算などの不正リスクを低減し、会社の財務・非財務資産を保全します。
無駄をなくし、仕事の効率をアップさせる 業務プロセスの可視化と最適化により、無駄な作業を削減し、生産性を向上させます。
顧客や取引先からの信頼度が飛躍的に向上する 財務報告の透明性向上とコンプライアンス徹底により、企業価値と社会的信用を高めます。
知らず知らずのうちに法令違反するリスクを減らす 法規制や社内ルールの遵守を徹底し、法的制裁やレピュテーションリスクを回避します。
経営者が正しい判断を素早く下せるようになる 信頼性の高い経営情報に基づき、迅速かつ的確な経営判断を可能にし、企業の成長を促進します。

やってはいけない!内部統制導入でつまずく「落とし穴」

内部統制の強化は、企業の健全な成長とリスク管理に不可欠な取り組みですが、その導入過程には多くの「落とし穴」が存在します。これらの落とし穴にはまってしまうと、せっかくの取り組みが形骸化したり、かえって業務の非効率を招いたりする可能性があります。ここでは、内部統制導入において特に注意すべき失敗パターンを具体的に解説します。

1 完璧を目指しすぎて、運用が止まってしまう

内部統制の導入において、最初から完璧なシステムを構築しようとすると、かえって運用が滞ることがあります。理想を追求するあまり、膨大な時間とコストをかけて複雑なルールや手続きを設計しても、現場の実態に合わず、従業員が遵守しきれないケースは少なくありません。結果として、文書だけが整備され、実際の業務とは乖離した「形だけの内部統制」になってしまうのです。金融庁も、内部統制は「合理的な保証」を目指すものであり、「絶対的な保証」ではないと説明しています。

重要なのは、まずはリスクの高い業務から優先的に着手し、段階的に改善を進める「トップダウン型リスク・アプローチ」の考え方です。 全ての業務プロセスを一度に完璧にしようとするのではなく、現状の業務フローを見直し、重要なリスクに対する統制活動から導入し、継続的にモニタリングと改善を繰り返すことが成功への鍵となります。

2 現場の意見を聞かず、トップダウンで進める

内部統制は、経営層だけでなく組織内の全ての者が遂行するプロセスです。 しかし、経営層や特定の部署が現場の意見を聞かずに一方的にルールを決定し、トップダウンで導入を進めてしまうと、大きな反発や運用上の問題が生じやすくなります。現場の業務実態を無視したルールは、従業員の負担を増やし、業務効率を低下させるだけでなく、不正行為を見過ごす原因にもなりかねません。

特に、全社的な内部統制の基盤となる「統制環境」の評価においては、経営者の倫理観や組織風土、従業員の意識が重要です。 現場の従業員が当事者意識を持ち、自らの業務に内部統制を組み込むためには、十分な情報共有とコミュニケーション、そして現場からのフィードバックを積極的に取り入れる姿勢が不可欠です。

3 導入したら終わりと勘違いしてしまう

内部統制は、一度導入したらそれで完了というものではありません。企業を取り巻く環境や事業内容、法令などは常に変化するため、内部統制もまた継続的に見直し、改善していく必要があります。

導入後にモニタリング(監視活動)を怠り、運用状況の評価や見直しを定期的に行わないと、内部統制は形骸化し、その有効性を失ってしまいます。 例えば、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度(J-SOX)においても、経営者による評価と報告、そして外部監査人による監査が求められており、継続的な評価と改善が前提となっています。 検出された不備に対しては、迅速に改善計画を策定し、その効果を評価することが重要です。

継続的な改善サイクルを回すことで、内部統制は常に企業の状況に適応し、業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、法令遵守、資産の保全という4つの目的 を合理的に達成し続けることができます。

4 ITツール任せで、人の目が届かなくなる

現代の内部統制において、ITツールの活用は業務の効率化や精度の向上に不可欠です。ERP(統合基幹業務システム)などのITシステムは、業務プロセスを標準化し、データの整合性を保ち、不正行為の防止にも役立ちます。

しかし、ITツールを導入すれば全て解決すると考え、人の目を介したチェックや判断を軽視するのは大きな落とし穴です。 IT統制は内部統制の重要な要素ですが、システムが想定していない事態や非定型的な取引、あるいはシステムを悪用した巧妙な不正に対しては、人の判断や監視が不可欠となる場面があります。 例えば、スプレッドシートの利用 や、システムへのアクセス権限の管理 など、IT環境における人の関与は多岐にわたります。

ITツールはあくまで手段であり、最終的に内部統制を機能させるのは組織内の「人」です。 ITツールと人間の監視・判断がバランス良く機能することで、初めて強固で実効性のある内部統制が実現します。情報システム部門、経理財務部門、内部監査部門など、関係部署間の連携も重要です。

あなたの会社で今日からできる内部統制強化の第一歩

内部統制の強化は、企業の持続的な成長と信頼性向上に不可欠です。しかし、「何から手をつければ良いか分からない」と感じる企業も少なくありません。ここでは、今日から実践できる具体的なステップをご紹介します。まずは現状を把握し、できることから着実に始めることが成功の鍵となります。

まずは現状の業務フローを見直すことから始める

内部統制を強化する上で、最初のステップは自社の業務フローを正確に把握し、可視化することです。 業務フローの「見える化」は、非効率なプロセスや潜在的なリスクを特定するための基盤となります。各業務の担当者、手順、承認プロセス、使用しているシステムなどを詳細に洗い出し、文書化しましょう。これにより、業務が特定の個人に依存している「属人化」のリスクや、承認経路の不明瞭さといった問題点が浮き彫りになります。

特に、見積書や契約書などの重要な書類における承認プロセスは、内部統制の観点から非常に重要です。 ワークフローシステムを導入することで、申請から承認までの流れを効率化し、履歴を確実に記録できるため、業務の透明性が向上します。

関連記事:属人化とは!メリット、デメリット解消法や意味を解説します!

リスクの高い業務から優先的に改善策を検討する

すべての業務プロセスを一度に完璧にすることは困難です。そのため、会社にとって特にリスクの高い業務から優先的に改善策を検討することが効率的です。 リスクの評価と対応は、内部統制の基本的要素の一つとされています。 例えば、現金の取り扱い、個人情報の管理、重要な契約の締結、在庫管理などは、不正や情報漏洩、誤謬が発生した場合に企業に与える影響が大きいと考えられます。

リスクの高い業務を特定したら、それぞれの業務に潜む具体的なリスクを洗い出し、それらを軽減するための具体的な統制活動(コントロール)を設計します。 以下に、リスクの高い業務と、それに対する内部統制の具体例を示します。

リスクの高い業務 想定されるリスク 内部統制の具体例
現金・預金管理 横領、紛失、不正な引き出し ・担当者の分離(出納担当と記帳担当を分ける)
・定期的な現金残高の棚卸しと帳簿との照合
・複数の承認者による支払承認
売上・債権管理 架空売上の計上、売掛金の回収漏れ ・売上計上と出荷の独立した承認
・定期的な売掛金残高確認と消込
・与信管理規定の遵守
購買・債務管理 不正な仕入れ、過剰な在庫、二重払い ・発注と検収の独立した承認
・請求書と納品書の照合
・支払承認プロセスにおける複数チェック
個人情報・機密情報管理 情報漏洩、不正利用 ・アクセス権限の厳格な管理
・データの暗号化、バックアップ
・情報セキュリティ教育の定期実施
契約締結 不利な契約、法令違反契約 ・法務部門や複数名による契約内容の事前確認
・承認規定に基づいた決裁プロセスの遵守
・契約書の保管管理

これらの対策は、過度に複雑化せず、業務の実態に合わせた実用的なものであることが重要です。

社員全員で内部統制の意識を共有する

内部統制は、経営層だけでなく、全社員がその重要性を理解し、日々の業務の中で意識して行動することで初めて効果を発揮します。 統制環境は、内部統制の他の要素の基盤となる重要な要素です。 経営理念や倫理規程に基づき、社内の制度が設計・運用され、原則を逸脱した行動が発見された場合には適切に是正が行われるような環境を整える必要があります。

具体的には、以下のような取り組みを通じて、社員の意識共有を図りましょう。

  • 定期的な研修・説明会の実施:内部統制の目的、メリット、具体的なルールなどを全社員に周知徹底します。特に、コンプライアンス研修は従業員の意識改革に繋がり、実務に即した具体的な講義が効果的です。
  • 社内ルールの明確化と浸透:業務マニュアルや社内規程を整備し、誰もが理解しやすい形で共有します。ルールが明確になることで、業務の円滑化や不正リスクの低減が期待できます。
  • 「報告・連絡・相談(ホウレンソウ)」の徹底:問題の早期発見・早期解決のためには、社員間の活発なコミュニケーションが不可欠です。
  • コンプライアンス意識調査の実施:定期的に従業員向けのコンプライアンス意識調査を行うことで、社内環境の現状を把握し、改善点を見つけることができます。

社員一人ひとりが「自分ごと」として内部統制を捉えることで、組織全体の健全性が向上し、不正行為の未然防止にも繋がります。

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専門家の力を借りるタイミングを見極める

自社だけで内部統制の構築や強化を進めるのが難しいと感じる場合や、より客観的かつ専門的な視点が必要な場合には、外部の専門家(公認会計士、弁護士、内部統制コンサルタントなど)の力を借りることを検討しましょう。

専門家は、法改正への対応、複雑なリスク評価、IT統制の構築、内部統制報告書の作成支援など、多岐にわたるサポートを提供できます。 特に、中小企業においては、限られたリソースの中で内部統制を整備・運用する必要があるため、専門家の知見を効果的に活用することで、より効率的かつ実効性の高い内部統制システムを構築できるでしょう。

専門家への相談を検討するタイミングとしては、以下のようなケースが挙げられます。

  • 内部統制の具体的な進め方がわからない場合
  • リスク評価や統制活動の設計に不安がある場合
  • ITシステムを活用した内部統制(IT統制)を強化したい場合
  • 内部統制の有効性を客観的に評価したい場合
  • 上場準備など、将来的に内部統制報告制度への対応が必要となる場合

外部の専門家は、企業の状況に応じた最適なアドバイスを提供し、内部統制強化のプロセスを円滑に進めるための強力なパートナーとなります。

まとめ

本記事では、内部統制が単なる義務ではなく、貴社の持続的な成長と安定に不可欠な経営基盤であることをお伝えしました。不正防止、業務効率化、信頼向上、法令遵守、そして迅速な意思決定支援という5つのメリットは、企業価値を高める上で極めて重要です。導入における落とし穴を避け、完璧を目指すのではなく、まずは現状の業務フローを見直し、リスクの高い部分から着実に改善を進めることが成功の鍵となります。社員全員で意識を共有し、必要に応じて専門家の知見も活用しながら、貴社に最適な内部統制を構築していきましょう。今日からの一歩が、より強く信頼される会社を創り上げます。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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