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コンバージョンレート(CVR)とは?計算や改善方法

2024.12.5
読了まで約 5

コンバージョンレート(CVR)とは、一言で表すと成約率のことです。CVRは、Webサイトやインターネット上に限らず、実店舗でも使える指標になります。しかし、CVRはどういった計算方法で導き出すのか、どのように改善すれば良いのか分からない人も多いかもしれません。

そこで本記事では、CVRの概要や、なぜ重要なのかを解説します。また、CVRが低い(悪い)原因や上げる具体的な方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

コンバージョンレート(CVR)とは?

はじめに、コンバージョンレート(CVR)とはどういったものかを解説します。CVRとは、成約率のことです。別の表現として「CV率」と言われることもあります。

CVRは、Webサイトに訪問したユーザーのうち、何人が問い合わせしたかを表します。たとえば、Webサイトのゴールが資料請求ダウンロードの場合、100人の訪問で5件の資料ダウンロードが発生したら、CVRは5%になります。

CVRは、問い合わせや資料請求数などの売上に直結する指標です。つまり、CVRが良ければ売上も右肩上がりで伸びていきます。逆にCVRが悪い場合は、訪問したユーザーの取りこぼしが発生している状況です。

現状のアクセス数が多いのに売上が伸びていかない場合は、CVRに大きな原因があると見て間違いありません。また、CVRは現状のアクセス数が多いほうが分析と改善をしやすいです。

なぜなら、アクセス数が多いほうがデータも溜まっているので、原因となっている部分を洗い出しやすいためです。CVRを上げ、売上や問い合わせ数を最大化できるようにしていきましょう。

また、似ている用語でCTRがありますが、CTRは「Click Through Rate(クリック スルー レート)」の頭文字を取ったもので、クリック率と呼びます。 インターネット広告や検索エンジンの自然検索結果やインターネット広告などにおいて、コンテンツが表示された回数に対して、どのくらいの割合でユーザーにクリックされたかを示す指標です。

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コンバージョンレート(CVR)の計算式

コンバージョンレート(CVR)の計算式は「問い合わせ数÷訪問ユーザー数×100%」で導き出すことができます。たとえば、月間10,000人のユーザーが訪問し、20件のコンバージョンが発生した場合のCVRは「20÷10,000×100%」で0.2%になります。

ただし、CVRは前提とする条件を何とするかによって変わってきます。たとえば、上記の例では訪問ユーザー数が前提条件ではあるものの、Webサイトによっては「ボタンのクリック率」を前提条件とするケースもあるはずです。

そのため、ボタンのクリック数が月間2,000回で問い合わせ数が20件の場合、CVRは1%になります。つまり、CVRを出すための前提条件が何であるかによってCVRも変わってきます。基本的には、改善のしやすい「問い合わせ数」もしくは「資料ダウンロード数」「架電」を基に改善を図ると良いでしょう。

関連記事:思い込みを捨てた広告でCVR(コンバージョン率)が向上/インズウェブの事例を解説

コンバージョンレート(CVR)の目安は?

結論として、コンバージョンレート(CVR)の目安は存在しません。なぜなら、業種・業態によってCVRは変わってきますし、そのときの市況感やトレンドによってもCVRは変わってくるためです。

CVRを改善する際に目標のCVRを設定したい場合は、売上から逆算するのがおすすめです。たとえば、Webサイトから月間1,000万円の売上を出したい場合で、個客単価が100万円だとします。この場合、月間で10件のCVRを取れれば良い計算です。

現状のアクセス数とCVRを分析し、上記の月間10件を取れるCVRでない場合は、月間で10件を取れるCVRを逆算して導き出しましょう。

関連記事:ECに「特集ページの大量作成」をすすめる理由/CVRを効率的に改善させる方法とは?

コンバージョンレート(CVR)の重要性

ここまで、コンバージョンレート(CVR)の概要を解説してきました。ここからは、CVRの重要性を2つ解説します。

● 売上に直結する
● CVRを基に改善点を洗い出せる

それぞれ順番に見ていきましょう。

売上に直結する

本記事でも説明しているとおり、CVRは売上に直結します。極端な話、月間で100万PVを獲得していても、CVRが0%の場合の売上は0円です。しかし、月間で100PVしかなくても、CVRが1%あれば、月間で1件の問い合わせを獲得できることになります。

CVRを改善するだけで売上は伸びていくので、売上を伸ばしたい場合は、CVRの改善を進めることでいい結果に繋がる可能性が高まります。

CVRを基に改善点を洗い出せる

CVRを重要視することで、他の改善点を洗い出すこともできます。たとえば、CVにつながる2つのページが存在する場合、AのページよりもBのページのほうが、CVRが高いとします。この場合、AのページにはCVを阻害する何らかの原因があることが分かります。

たとえば、Bのページよりもデザインが悪かったり、顧客に必要な情報が足りていなかったりするかもしれません。このように、CVRを基にすることで他の改善点を洗い出せるため、常にCVRをKPIの1つとして設定しておくようにしましょう。

関連記事:CTA設計・見直しでコンバージョン率を改善する方法

コンバージョンレート(CVR)が低い原因は?

コンバージョンレート(CVR)が低い原因は、業種・業態によっても異なりますし、それぞれのWebサイトによっても変わってきます。あくまで、共通して考えられる原因としては下記が挙げられます。

● 導線を適切に設計できていない
● ターゲットに適切な訴求ができていない
● トレンドが移り変わっている
● 競合がキャンペーンを打っている
● 流入経路によってCVRも変わる

それぞれ順番に見ていきましょう。

導線を適切に設計できていない

はじめに考えられることが、導線を適切に設計できていないことです。Webサイトに訪問するユーザーが、どのような背景があってWebサイトに訪問しているのかを考え、そこに合わせた導線を設計する必要があります。

たとえば、ユーザーが料金を知りたいのに料金ページへのリンク(遷移)がない場合、それだけで機会損失が生まれてしまいます。このように、ユーザーに合わせた導線を設計できていないと、CVRが悪い原因となってしまいます。

ターゲットに適切な訴求ができていない

次に、ターゲットに適切な訴求ができていないことも原因の1つです。たとえば、ユーザーが高級志向で「料金が高くても良い」と思っているにもかかわらず、自社商品が廉価品であると伝えてしまうと、ユーザーが求めているものとずれて離脱されてしまいます。

改めて自社のターゲットは誰であるかを見直し、そのターゲットに適切な訴求ができているかを確認するようにしましょう。

トレンドが移り変わっている

自社が行っているWebマーケティングと、トレンドが移り変わっている可能性も往々にして考えられます。たとえば、メルマガを例にあげると、たしかに昨今でも高い効果を発揮しうる手法ではあります。しかし、一方でLINEを用いたマーケティングも多く活用され始めています。

この場合、ユーザーをLINEに誘導したほうが、CVRも高まる可能性が考えられます。ところが、自社がメルマガしか行っていないと、当然ながらCVRも悪くなります。現代のトレンドは何であるか、ターゲットがどんなトレンドを求めているのかなどを総合的に分析するようにしましょう。

関連記事:メルマガとは?配信の目的やメリット、開封率が上がる作り方

競合がキャンペーンを打っている

次に、競合がキャンペーンを打っていることもCVRが悪い原因の1つです。現実に料金面を気にするユーザーも多いです。このため、同様のサービスを競合が安く展開している場合、ユーザーが競合に流れてしまう可能性は高くなります。

こういった場合は、利益率に鑑みながら競合にそれに負けないキャンペーンを打つか、キャンペーン以外の流入経路を増やす必要があります。

関連記事:ランディング ページ(LP)って何?LPの種類や目的を説明します

コンバージョンレート(CVR)の改善方法

コンバージョンレート(CVR)の改善方法は、主に下記の2つが挙げられます。

● ターゲットに適切な訴求をする
● LPOを行う

それぞれ順番に見ていきましょう。

ターゲットに適切な訴求をする

はじめに、ターゲットに適切な訴求をすることが大切です。まず、ターゲットがどういった背景で、どういった商品や情報を求めているのかを分析します。そして、そこに合った訴求をするようにしましょう。

これらを分析するためには、ユーザーがどういった経路から流入しているのかを分析することも大切です。たとえば、TwitterとYouTubeの2つから流入している場合、Twitterではターゲットに伝わっている情報が少ないでしょう。一方のYouTubeでは、ユーザーが長尺動画を見て、すでにある程度の情報を知っているため、双方に訴求する内容は変わってくるはずです。これらの流入経路を分析したうえで、ターゲットにはどういった訴求が効果的であるかを考えるようにしましょう。

また、根本的に流入数が少ない場合は、CVRより流入数を改善するほうが、CV数も伸びる可能性は高いので、改善する順番を見誤らないことも重要です。

LPOを行う

次に、LPOを行うことも大切です。LPOとは、ランディングページ最適化のことです。主に、インターネット広告を活用する場合はLPを使うと思いますが、LPOを行うことでCVRが改善する可能性は高くなります。

LPOを行う際は、ヒートマップツールを活用するのがおすすめです。ヒートマップツールを活用することで、ユーザーが熟読しているエリアや、クリック率(クリック数)が多いエリアを分析できます。これらを分析したうえで、そのエリアはなぜ読まれてクリックされているのかが分かるので、それらを他のエリアに転用することができるようになります。

関連記事:ヒートマップの機能や種類を紹介。用途ごとに必要な機能や種類とは

まとめ

本記事では、コンバージョンレート(CVR)について解説をしてきました。CVRとは成約率のことで、Webサイトの売上や問い合わせ数に直結する重要な指標になります。加えて、CVRを分析することで他の改善点も分かるようになるため、Webサイトを運営するうえで、最も重要な指標と言えるでしょう。

CVRが悪い場合、ターゲットに適切な訴求ができていなかったり、競合がキャンペーンを打っていたりする可能性があります。まずはこれらを分析したうえで、自社のCVRを改善してみてはいかがでしょうか。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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